放送大学
放送大学 | |
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大学設置 | 1983年 |
創立 | 1981年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 |
放送大学学園 |
本部所在地 |
千葉県千葉市美浜区若葉2-11 東経140度3分0.1秒北緯35.653361度 東経140.050028度 |
キャンパス |
本部 学習センター50箇所 サテライトスペース7箇所 |
学部 | 教養学部 |
研究科 | 文化科学研究科 |
ウェブサイト | 放送大学公式サイト |
放送大学(ほうそうだいがく、英語: The Open University of Japan)
1983年に設置。大学の略称はOUJ(オー・ユー・ジェー)[2]。 日本国が個別の法律に基づき設置した、放送による通信制大学・大学院(国設の私立大学)である[3][4]。
Contents
概要
昭和56年(1981年)、生涯学習機関として、広く社会人等に大学教育の機会を提供するという趣旨で放送大学学園法(昭和56年法律第80号、以下、旧法)が制定された。同法に準じて、大学運営を目的とした政府出資法人となる「放送大学学園」が設立された。1983年、この特殊法人の放送大学学園(以下、旧法人)が設置した大学が放送大学である。
現行も放送大学学園法(平成14年法律第156号)に基づき、放送大学学園が運営している。当該大学において放送等による授業を行うとともに全国各地の学習者の身近な場所において面接による授業等を行うことを目的としている(放送大学学園法第3条)。
関東広域圏の授業実施予定地域を放送対象地域とする超短波放送(FM放送)とテレビジョン放送の特定地上基幹放送事業者および日本全国を放送対象地域とする超短波放送(衛星ラジオ放送)とテレビジョン放送の衛星基幹放送事業者でもある。
遠隔教育、生涯教育の公開大学として国際的にわかりやすい大学名とするため、2007年10月1日より大学名の英称を、The Open University of Japan(旧称The University of the Air。違いは「放送の」から「公開の」に語義が変わったこと)と改めた。英称の変更前から用いられていたドメイン (u-air.ac.jp) については、2010年4月に新ドメイン(ouj.ac.jp)に変更された。また、この機に学内情報システムの刷新が行なわれ、以前より行なわれていたインターネットからの履修登録に加えて、通信添削指導もWeb上でも行なわれるようになった。
基礎データ
放送大学は通信制の大学であり、教育は放送授業・面接授業・オンライン授業(2015年より開始)の3形態の授業によって行われる。放送授業によって卒業に必要な大半の単位を修得できることが特徴である。卒業するためには、124単位を修得することが必要であり、このうち94単位は放送授業で、20単位は面接授業及びオンラインで(2016年より)、残りの10単位は放送授業・面接授業・オンライン授業のいずれでもよいことになった。なお、放送授業で用いるテキスト(印刷教材)は、一般財団法人放送大学教育振興会を通じて、学生以外でも入手できる[5]。
特色
放送大学は、英語名(The Open University of Japan)から読み取れる様に、誰にでも開かれた大学(公開大学)である。その為、教養学部については入学試験がなく、入学は容易であるが、卒業については、放送大学の卒業生の質を保証させる為、入学後に厳格なチェック体制が敷かれている[6][7]。2016年からは更なる改革を行い、より学習効果が高まるような授業となった。
昭和60年度(1985年度)から学部生の受け入れを開始して以来、平成25年度(2013年度)第2学期現在、136万2258人が学生として学び、平成26年度(2014年度)3月末現在、7万9186人の教養学部卒業生、4177人の大学院修士課程修了生を輩出している[8]。
平成22年度(2010年度)3月現在、在学期間(最長10年)内における、教養学部卒業率(全科履修生の卒業率)は、30〜40%程度である[9]。同年の、在学期間(最長5年)内における、大学院修士課程修了率(修士全科生の修了率)は、80%程度である[10]。
平成26年度(2014年度)第2学期現在、8万3892人の教養学部生(全科・選科・科目履修生及び、特別聴講学生)、5606人の大学院修士課程生(修士全科・修士選科・修士科目生及び、特別聴講学生)、12人の大学院博士後期課程生(博士全科生)が在籍している[11]。
平成28年度(2016年度)現在、放送大学単位互換協定締結大学数は、日本国内の全大学・短期大学数のおよそ32%に相当する、358校である。特に国立大学との単位互換協定が多く、日本国内の全国立大学数のおよそ71%に相当する、61校と締結している[12]。
大学本部は千葉県千葉市美浜区に所在し、放送授業番組は本部の専用スタジオにて収録されている。
放送大学の特徴として、通信制大学でありながら、学習施設として、全国に学習センターを50ヶ所、学習センターの分室的な役割を担うサテライトスペースを7ヶ所設置していることがあげられる。学生は、いずれかの学習センター、またはサテライトスペースに所属する。
学習センター、サテライトスペースは、面接授業等のスクーリング、単位認定試験、放送授業の再視聴などを行う学習施設である。放送大学の学生は全国すべての学習センター、サテライトスペース、千葉本部の附属図書館を利用できる。また、学習センター、サテライトスペースでは学習相談、卒業研究指導を受けられるほか、図書室の利用、学生証・在学証明書など各種証明書の発行もできる。さらに、学習センター、サテライトスペースを拠点とする学生のサークル活動も通学制の大学と同様に活発に行われており、様々な行事が行われ参加して親睦を深める学生も多い。
象徴
シンボルマーク
- 放送大学シンボルマーク(永井一正制作)
- ※右上から左下に向かって青色の4本のリボンのようなラインが流れるデザイン。
学歌
那珂太郎作詞、柴田南雄作曲による「放送大学学歌」[13][14]のほか、小椋佳作詞作曲のイメージソング「と・も・た・ち」「人間の贅沢、ひとつ」[15]がつくられている。
マスコットキャラクター
2008年に、こうの史代のデザインによる[17]伝書鳩をモチーフとしたマスコットキャラクターが制定され、名称は公募により「まなぴー」となった[18]。
沿革
- 1967年(昭和42年)
- 11月7日 - 文部大臣、社会教育審議会に対して「映像放送およびFM放送による教育専門放送のあり方について」諮問。
- 1969年(昭和44年)
- 1970年(昭和45年)
- 1971年(昭和46年)
- 1972年(昭和47年)
- 1973年(昭和48年)
- 3月31日- 放送大学(仮称)設置に関する調査研究会議、中間報告とりまとめ。
- 9月 - 郵政省電波監理局放送部、「放送大学(仮称)に必要な放送施設に関する調査報告書」とりまとめ。
- 1974年(昭和49年)
- 1975年(昭和50年)
- 1976年(昭和51年)
- 1977年(昭和52年)
- 4月18日 - 文部省、「放送大学創設準備室」を東京工業大学に設置(実際の事務室は文部省内)。
- 1978年(昭和53年)
- 4月 - 放送大学創設準備室を「放送教育開発センター創設準備室」に改組し、事務室を旧東京教育大学に移転。
- 10月1日 - 国立大学共同利用機関「放送教育開発センター」設立。
- 1981年(昭和56年)
- 1982年(昭和57年)
- 1983年(昭和58年)
- 1月10日
- 放送大学学園、東京テレビジョン放送局及び東京超短波放送局の放送局免許を申請。
- 日本電波塔(株)が、東京タワーの施設利用について承諾。
- 1月17日 - 文部大臣、放送大学の設置を認可。
- 2月4日 - 郵政省、放送大学学園に東京テレビジョン放送局及び東京超短波放送局の予備免許を交付。
- テレビジョン放送(アナログ):呼出符号 JOUD-TV、呼出名称 ほうそうだいがくがくえんとうきょうテレビジョン、基準周波数 491MHz(UHF 16ch)
- 超短波(FM)放送:呼出符号 JOUD-FM、呼出名称 ほうそうだいがくがくえんエフエム、周波数 77.1MHz、空中線電力 10kW
- 4月 - 放送大学、開設。
- 12月27日 - 放送大学学園、前橋テレビジョン放送局及び前橋超短波放送局(両者とも中継局)の放送局免許を申請。
- 1月10日
- 1984年(昭和59年)
- 3月9日 - 郵政省、放送大学学園に前橋テレビジョン放送局及び前橋超短波放送局の予備免許を交付。
- 10月2日 - 放送大学学園、東京テレビジョン放送局及び東京超短波放送局の工事落成届を郵政省に提出。
- 10月15日 - 郵政省、放送大学学園に東京テレビジョン放送局及び東京超短波放送局を免許。
- 10月 - 試験電波を東京タワー本局からUHF16チャンネルで発射、10月下旬からモノスコパターンとカラーバー+音楽による試験放送を開始。
- 11月1日 - 東京局、ガイダンス番組放送を開始[19]。
- 12月14日 - 放送大学学園、前橋テレビジョン放送局及び前橋超短波放送局の工事落成届を郵政省に提出。
- 12月19日 - 郵政省、放送大学学園に前橋テレビジョン放送局及び前橋超短波放送局を免許。
- 1985年(昭和60年)
- 1989年(平成元年)
- 1998年(平成10年)
- 1月21日 - パーフェクTV!(後のスカパー!プレミアムサービス(標準画質))を利用した全国放送を開始。205ch「PerfecTV!」にて、放送開始記念番組『CS放送開始記念番組〜今、開かれる放送大学』を全国に向けて放送。最初の番組は『放送大学新時代』(ナレーション:神谷明)。この時からモノスコパターンの中央円形に「放送大学TV」と表記を改訂。
- 2002年(平成14年)
- 12月13日 - 旧法の全部を改正する現・放送大学学園法(平成14年法律第156号。以下「新法」と表記)公布。
- 2003年(平成15年)
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 2009年(平成21年)
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
- 2011年(平成23年)
- 7月21日 - 総務省による地上波アナログテレビ放送終了の施策取り決めに伴い、この日(実際には22日午前1:15)の2011年度第1学期授業期間終業をもって地上波アナログ放送の通常放送を終了。
- 7月24日12:00をもってアナログ放送自体の配信も終了[23]。最後に放送された1分間のスポットは地上アナログテレビ放送の試験放送開始の様子を振り返りながらアナログテレビ放送終了の告知と10月に開始するBSデジタル放送の告知を行なった。放送を継続する地上デジタル放送、スカパー!もそのまま告知を放送。
- 9月24日 - BSデジタル放送による試験電波発射(24日、25日は12:00〜15:00まで。26日は13:00〜18:00まで。テレビでは1時間おきに1chのハイビジョン放送と3chのマルチ編成放送の試験[24]を交互に行なう。テレビ・ラジオとも音声はテストトーンが入る)。
- 9月27日 - BSデジタル放送による事前放送(試験放送)を開始(同日12:45の『大学の窓』から開始[25])。
- 10月1日 - BSデジタル放送を開始[26]。
- 2012年(平成24年)
- 2015年(平成27年)
- 4月 - オンライン授業(「幼児理解の理論及び方法(’15)」「教育課程の意義及び編成の方法(’15)」 )を開始。
- 2018年(平成30年)
放送大学以前の放送教育に関する経緯
- 1950年代、東洋大学の米林富男が放送を利用した遠隔教育の実験を行っていた。文部省からも助成金があった。
- その後、多数の大学で教育に放送を利用する研究が行われ、1958年(昭和33年)に東海大学がFM東海を設置し、FM放送による遠隔教育の実験を開始した。
- 1968年(昭和43年)1月、文部省と郵政省が、放送による高等教育機関(後の放送大学)を設置する方針を決め、FM東海は再免許を拒否された。東海大学がこれに従わない意向を示したことから、国は東海大学を告発した。最終的に、「当該放送局が、東海大学から独立する」ということで放送局の存続が認められ、1970年(昭和45年)4月25日にFM東海が廃局となり、翌日、エフエム東京が設立された。
- FM東海の廃局によって、放送局を持つ国設の大学を設置する環境が整備され、1972年(昭和47年)のNHKによる実験、1978年(昭和53年)の放送教育開発センターの設置、1981年(昭和56年)の放送大学学園の設置へと続くことになった。
- エフエム東京は、1998年(平成10年)3月まで東海大学付属望星高等学校の通信講座を放送し続けた。
教育および研究
学部
2009年度から、従来の教養学部3コース6専攻を、教養学部教養学科5コースに改組した。なお、2008年度以前入学の学生も新コースに移行できる。旧産業と技術専攻の学生は新社会と産業コースと新人間と文化コースを選択して移行できる。 2013年から情報系が独立し情報コースが開設され6コースに改組。
- 教養学部
- 教養学科
- 生活と福祉コース(旧 生活と福祉専攻)
- 心理と教育コース(旧 発達と教育専攻)
- 社会と産業コース(旧 社会と経済専攻、旧 産業と技術専攻)
- 人間と文化コース(旧 人間の探究専攻、旧 産業と技術の情報系の一部)
- 情報コース
- 自然と環境コース(旧 自然の理解専攻)
- 教養学科
大学院
大学院は、文化科学研究科の文化科学専攻の中に修士課程は7つ、博士後期課程は5つのプログラムが設けられている。
学習のシステム
放送大学は、4月と10月を学習開始月とする年2学期制の教育課程を編成している。そのため、入学・卒業時期が年2回ある(修士全科生は4月入学の1回のみ)。授業科目の登録は学期ごと事前に行う。各授業科目(放送授業)は、毎学期、週1回45分の放送が15週間にわたって放送され、完結する。
入学・卒業式
入学式
放送大学の入学式(「入学者の集い」と呼ばれている)は毎年4月と10月に各学習センター・サテライトスペースにて挙行される。
卒業式・学位記授与式
卒業式・学位記授与式は毎年3月に挙行される。創立以降、東京ベイNKホールや幕張メッセを式典会場に使用してきたが、2007年3月からNHKホールを使用している。式には文部科学大臣と総務大臣が出席し祝辞を述べることが慣例となっているが、事務官による代読となることもある。全国各地の学習センター・サテライトスペースでの卒業式・学位記授与式は3月(または4月初旬)と9月(または10月初旬)の年2回挙行される。卒業生・修了生は大学本部主催の式典と各学習センター・サテライトスペース主催の式典に出席することができる。また、卒業生・修了生の家族も列席できる。学位記授与式の模様は特別番組や大学の窓で放送される。
学生種別
学部(教養学部)については、いずれかのコースに所属し卒業(学士(教養)の学位取得)を目指す「全科履修生」(修業年限4年)と、自由に授業科目を履修する「選科履修生」(在学期間1年)・「科目履修生」(在学期間6ヶ月)の学生種別がある。全科履修生として入学する際、それ以前に選科履修生・科目履修生として修得した単位の全てを全科履修生の卒業要件単位に含めることができる。 「全科履修生」の在学最長年限は10年である。この期間内に卒業できない場合には退学となるが、希望により再入学することは可能である。なお、再入学した場合、それまでの修業年数と修得した単位は引き継がれる。このほか、放送大学と単位互換協定を結んだ他大学の学生が単位修得のために放送大学に在籍する「特別聴講学生」という学生種別もある。
大学院(文化科学研究科)の修士課程については、いずれかのプログラムに所属し修了(修士(学術)の学位取得)を目指す「修士全科生」(修業年限2年)と、自由に授業科目を履修する「修士選科生」(在学期間1年)・「修士科目生」(在学期間6ヶ月)の学生種別がある。修士全科生として入学する際、過去に修士選科生・修士科目生として修得した単位があれば、修得した単位の全てを修士全科生の修了要件となる単位に含めることができる。
大学院(文化科学研究科)の博士後期課程については、いずれかのプログラムに所属し修了(博士(学術)の学位取得)を目指す「博士全科生」(修業年限3年)のみであり、修士課程と異なり「博士選科生」や「博士科目生」の学生種別は存在しない。
入学資格
学部における全科履修生は高等学校・中等教育学校・高等課程専門学校の卒業者、高等専門学校の第3学年修了者、あるいは高等学校卒業程度認定試験(旧・大検を含む)の合格者など、いわゆる「大学入学資格」が原則として必要であるが、選科履修生と科目履修生については、入学年度の学年の初めに15歳以上であれば学歴は問わない。
一般的な大学入学資格(学歴、認定試験合格など)を有していない者も、選科履修生や科目履修生として入学し所定の単位(16単位)を修得し、かつ年齢が18歳に達することによって、全科履修生に入学することが可能となり、卒業を目指すことができる。但しこの入学資格は放送大学のみに限定され、また所定の単位を揃えたからといって一般的な大学入学資格や学歴は得られない。
大学院における修士選科生、修士科目生は、入学年度の学年の初めに18歳以上であれば学歴は問わない。修士全科生には入学者選考(入学試験)がある。入学試験の内容は、1次選考は書類選考、2次選考は筆記試験と面接試問である。原則として22歳以上で放送大学または他の大学(短期大学を除く)を卒業していることが出願条件だが、放送大学による出願資格事前審査を受けることにより、大学(短期大学を除く)を卒業していなくても入学者選考の対象となる場合がある。
大学院における博士全科生には入学者選考(入学試験)がある。原則として修士号の若しくは専門職学位に相当する学位の授与受けた者(見込み含む)が対象だが、この条件に合致しない者でも放送大学による出願事前審査を受けることにより、入学者選考の対象となる場合があるのは修士課程と同様である。
履修登録
学部・大学院ともに履修科目申請は毎学期ごと事前に行う。受講料は1単位あたり学部で5,500円、大学院課程で11,000円。印刷教材の費用は授業料に含まれている。印刷教材は取り扱いのある一般書店、書店通販サイトでも購入可能(「教育および研究」の節参照)。なお、印刷教材の送付が不要な場合は授業料の「割引制度」がある。
単位修得方法
以下のいずれかの方法で単位を習得することができる。
- 放送授業
- オンライン授業
- 面接授業(学部のみ)
- 卒業研究(学部のみ)
- 修士論文(修士課程のみ)
- 博士論文(博士後期課程のみ)
放送授業(通常1科目2単位)
- 配付されたテキスト(印刷教材)による学習と、テレビ・ラジオによる放送授業の視聴による学習を行って、学期末の単位認定試験に臨む。
- 学生ポータル「システムWAKABA」、および、各学習センターで放送授業教材(ストリーミング、DVD、CD)を再視聴できる。
- 放送授業の講義の概ね半分が終了した時点で、通信指導(レポート)が課される。期限日までに、これを回答・提出し、合格すると単位認定試験を受験できる。通信指導は、webか郵送で提出する。(web提出できない授業もある。)web提出の場合は即時に結果が表示され、郵送提出の場合は後日に結果が郵送される。
- 学期末試験は通信ではなく、学生は、指定された日時に各学習センター等に出向いて実際に試験を受ける。単位認定試験に合格すると単位を取得できる。
面接授業(1科目1単位、スクーリング)
学生が各学習センターまたはサテライトスペースに出向いて受講する。1科目の授業時間は85分の講義8回分。通常、1科目あたり2〜3日間で行われることが多い。面接授業は教員から直接教室内で講義を受け、各面接授業の合格基準に達すると単位を修得できる。合格基準は、出席回数・試験・レポートなどの総合評価。
オンライン授業(1単位、あるいは2単位)
学生が、大学が設置したLMS(moodle)にログインして、講義資料や講義ビデオを視聴し、議論(フォーラム)をしながら学習を深め、期日までにレポート提出を行う。提出されたレポートが合格基準に達すると判定されれば、単位を習得できる。
卒業研究(6単位)
本部教員や、学習センター客員教員の指導を受けて、「卒業論文」に相当する内容を作成する。卒業したい年の2年前の夏(前年度の夏)に、研究計画などを記して申請し、適切な教員が担当可能な場合に指導を受けることができる。申請内容が不十分であったり、適切な教員がいない場合は、申請は拒否される。
卒業要件(学部)
全科履修生は、所定の年数以内に124単位以上を取得すると、自動的に卒業となり、大学卒業「学士(教養)」の学位が授与される。124単位を取得していても、以下の条件を満たす必要がある。[29]。
授業形態による条件(学部)
- 放送授業 94単位以上
- 面接授業 20単位以上
なお、オンライン授業は面接授業に計上され、卒業研究は「放送授業3単位、面接授業3単位」に計上される。
授業区分による条件
- 基礎科目 14単位以上
- 外国語科目 2単位、
- コース科目を76単位以上
なお、卒業研究は「所属コースの単位」に計上される。
修了要件(大学院修士課程)
大学院修士課程の学習方法は放送授業のほかに、専攻内の7プログラムのいずれかに所属し、指導教員による研究指導(修士論文・特定課題研究(リサーチペーパー))を受ける。研究指導は直接指導のほか、電話・FAX・電子メール・ビデオ通話(V-cubeや、Googleハングアウト、Skypeなど)・郵便などにより行われる。大学院修士課程の必要単位を修得し、修士論文または特定課題研究の審査、および口答試験に合格すると、大学院修了「修士(学術)」の学位が授与される。必要単位は、研究指導を含め30単位以上、臨床心理プログラムは34単位以上。臨床心理プログラムのみ、学外施設での演習・実習が行われる。
修了要件(大学院博士後期課程)
大学院博士後期課程の必要単位を修得し、博士論文の審査および口頭試問に合格すると、大学院修了「博士(学術)」の学位が授与される。必要単位は、特定研究科目を含め18単位以上である。
科目群履修認証制度(放送大学エキスパート)
放送大学では学んだ分野の成果について大学として評価を与える科目群認証制度があり、一定の科目を履修し単位を取得した者に、修得した科目群についての認証状を授与する制度がある。この制度は2006年度から開始したもので、2012年度現在で以下の24プランが用意されている。
当該制度は放送大学独自の制度であるが、2007年に改正された学校教育法に新たに規定された履修証明制度が創設されたため、2008年以降、放送大学の科目群履修認証制度も学校教育法上の履修証明制度に対応したものとなっている。
心理学基礎プラン、臨床心理学基礎プラン、宇宙・地球科学プラン、環境科学プラン、社会数学プラン、生命科学プラン、エネルギー・環境研究プラン、異文化コミュニケーションプラン、アジア研究プラン、日本の文化・社会探究プラン、芸術系博物館プラン、歴史系博物館プラン、自然系博物館プラン、社会探究プラン、市民活動支援プラン、次世代育成支援プラン、コミュニティ学習支援プラン、社会生活企画プラン、健康福祉指導プラン、福祉コーディネータプラン、食と健康アドバイザープラン、実践経営学プラン、ものづくりMOTプラン、工学基礎プラン
学外での受講
関東地区では地上デジタル放送とFMラジオ放送で視聴・聴取できる。その他の地域でも、BSデジタル放送やケーブルテレビを通じて日本全国で視聴することができる。
ラジオ番組については、2012年4月2日からIPサイマルラジオのradikoでも聴くことができるようになった(同日にはラジオNIKKEIもサービスを開始した)。
このほか、全国各地にある学習センターで視聴することもできる。学習センターには、放送授業のDVDやCDなどがあり、借用して自宅で視聴することもできる。一部の地域では図書館や生涯学習センターなどに放送教材を貸し出している場合もある[30]。また、ラジオ番組を中心にインターネットでも配信されている(再生にはWindows Media Playerが必要)[31]。
番組について
テレビで放送される授業とラジオで放送される授業は、それぞれ異なる科目(放送番組)群であり、卒業を目指すならば両方が視聴できることが事実上前提となる。
放送授業は早朝から深夜まで放送されている。通常授業番組のほか、集中放送授業、特別講義、科目選択ガイド、大学・大学院案内、「大学の窓」(15分間の放送大学情報番組)を放送している。授業と授業の間約1分間は風景などの映像が流れ、お知らせの字幕が出ることも多い。
大学の窓と一部の授業科目はハイビジョン制作である。ラジオはFM放送の場合、遠隔地での受信が可能なようにモノラルで放送されているが、大学の窓だけステレオ放送されている。一方、BSデジタル放送のラジオ放送はすべての時間帯でステレオ放送されている。また、ベイエフエムなどで期間を限定して広報番組が放送されることがある。
放送授業は、原則として4年間または6年間で閉講される[32][33]。そのため、各科目には開設年度が記載されている(例「身近な気象学('10)」)。
学生生活
全国にある学習センターでは多彩なサークル活動や催しが行われている。
また学習センターが設置された大学のサークルに参加したり、インカレサークルで活動する学生もいる。
名誉学生
2010年4月より、教養学部の全コース(6コース)の卒業(グランドスラム)を達成した学生を顕彰して、「放送大学名誉学生」として、学習センターの利用や、選科履修生・科目履修生に入学した場合の学費減免などの特典を与えている。[34]
学内課外活動
- サークル活動やクラブ活動は、学習センター毎に組織されている。そのため、地域や地方ごとに様々なサークルが有る。大学関連の体育連盟などには加入していないため、スポーツ関係の団体競技などへは出場していないが、スポーツサークルは存在する。また、休日等を利用してのサークル活動であるため、保健体育の授業と連動した活動が行われているサークル活動などもある。例:東京ではシティマラソンへの出場を目指した陸上サークルや都や区が実施する総合運動会などである。
対外関係
放送大学の単位互換制度
放送大学と単位互換協定を締結している大学およ短期大学は364大学(国内の全大学・短期大学の約33%)あり、さらに大学院とも7大学院、高等専門学校とも15校で締結している(2016年11月時点)。
組織と関係者
関係者一覧
- 放送大学の人物一覧を参照
同窓会
- 放送大学の同窓会は、学習センター毎に設置されているが、放送大学同窓会の全国組織として、放送大学同窓会連合会がある。
学習センター組織
- 各学習センターには、所長、客員教員、事務職員が配置されている。客員教員は、近隣の大学等から招かれている。また、専任教員、客員教員のほか、近隣の大学等の教員が各学習センターで開講される面接授業(スクーリング)を担当している。
組織
- 放送大学学園東京デジタルテレビジョン放送局
- 放送大学学園東京エフエム放送局
- 放送大学学園前橋エフエム(中継)放送局
- 事務局
- 放送大学学園の事務(放送大学の事務並びに放送番組の制作および放送を含む)を行う。
- 事務局
- 総務部
- 総務課 - 総務係、人事係、職員係
- 広報課 - 広報企画グループ、学生募集グループ
- 財務部
- 財務課 - 総務係、予算係、決算・審査係
- 経理課 - 経理係、用度・管理グループ、施設グループ
- 学務部
- 教務課 - 教務係、教育課程編成係、教材係、大学院企画・入試グループ、大学院研究指導グループ
- 連携教育課 - 企画推進係、連携協力係、資格取得係
- 学生課 - 入学受付グループ、履修登録グループ、単位認定試験グループ、通信指導グループ、卒業判定グループ、障がい学生支援グループ
- 学習センター支援室 - 学習センター係、学生支援係、面接授業係
- 教育研究支援部
- 情報推進課 - 情報企画係、基盤システム係、ネットワーク係
- 図書情報課 - 管理係、情報管理係、情報サービス係
- 放送部
- 企画管理課 - 総務係、企画係、業務係、素材管理係
- 技術・運行課 - 管理係、運行係、送信係、スタジオ技術係
- メディア・衛星企画室 - デジタル企画係
- 制作部
- 総合戦略企画室 - 企画係、調整係、評価分析係、研究協力・産学連携係、国際連携係
- 監査室
- 総務部
本部組織
- 私立学校法および学校教育法の規定により、「学校法人に置かれる理事会」と「大学に置かれる教授会」からなる運営が行われている。
- 現在の理事長は有川節夫(2017年(4月1日 - )(元九州大学総長)[35]
- 大学全体の組織は、大学本部と学習センター、サテライトスペースに区分される。以下、本節内において、学習センター及びサテライトスペースは区分せず、一律に学習センターと記述する。
- 各放送授業科目の主任講師は、放送大学の専任教員だけではなく、他大学(国公私立を問わず)の教授・准教授も担当している。この場合、放送大学の客員教授・客員准教授として、委嘱している。
- 教員組織は、学長(大学責任者)、教授会、教授、准教授からなる。すべての専任教員に任期制(5年任期)が採用されている。教授職は二度、准教授職は一度のみ、業績審査の上で再任が認められている(再任の回数については例外規定あり[36])。
- 計画発表[37]のとおり、同学大学院修了者から選抜する形で修士全科生・全科履修生の研究論文指導、学部授業の補助のため、ティーチングアシスタント (TA) が採用されている。なお、学生サークルほか、近隣や職場などで同じ専攻を持つ学生同士で、相互扶助の形でレポートの作成等を実施している例もある。
施設
本部施設
千葉県および千葉市が事業を進めてきた、幕張新都心開発計画の内、教育文化地区に相当する場所に設置。施設は、東管理棟(事務部門)、西管理棟(事務部門)、放送・研究棟、西研究棟、東制作棟(ラジオスタジオ、制作部事務部門)、西制作棟(テレビスタジオ)、附属図書館、千葉学習センター、資料管理棟、セミナーハウス、若葉会館、エネルギーセンター、マルチモダリティ研究施設、グランドがある。
- JR東日本京葉線海浜幕張駅、総武本線幕張駅、京成電鉄千葉線京成幕張駅の中間点にあり、どの駅からも1km強の距離がある。最寄りのバス停はあるが、本数が少ない(平日7便、土日6便)ため、本部施設や千葉学習センターの利用者は、上記の駅から徒歩利用かタクシー利用となる。
附属図書館
1990年6月に附属図書館が併設された(千葉学習センターと共に同じ構内にある)。附属図書館は約26万冊の蔵書のほか、放送大学の教科書に相当する印刷教材、再視聴用のテープ・ディスクなどを備えている。利用条件を満たせば一般人も利用可能である。放送大学の学生は、各学習センターやサテライトスペースの図書室を介して、附属図書館所蔵資料の貸出しを受けることができる。大学院修士全科生・学部全科履修生は、自宅への図書配送も有料で行っている。附属図書館に必要な資料や書籍がない場合、所定の利用条件のもとで国立国会図書館および他大学図書館への利用申込書を発行している。
各学習センター及びサテライトスペースに小規模な図書室を置いている。
セミナーハウス
大学本部内に、研修室と宿泊室を備えたセミナーハウスがある。面接授業への出席、卒業研究、大学院ゼミ、臨床心理学プログラムの実習、サークル活動などに利用できる。宿泊室はビジネスホテルのようなユニットバスのある間取りで、TV(BS受信可能)の他にバスタオル、フェイスタオル、ボディーソープ、ドライヤーを利用できる(シャンプー、歯ブラシはない)。施設内に食堂はなく、飲酒は禁止されている。放送大学学生、教職員であれば大学本部への申請で最大6連泊まで使用でき、1泊2,200円(団体利用割引あり)から利用できる。
資料管理棟
本部施設内には、過去にテレビ、ラジオで放送されたほぼ全ての講義が1インチCタイプVTR、D2-VTR、D3-VTR、デジタルベータカム、HDCAM-VTRなどで保管されている。2011年9月時点の保管数は約25000本、500講義に及ぶ。ただし、全ての放送番組が保存されている訳ではなく、放送大学学園が放送を開始した1985年や一部年代の講義は原版となっていた2インチVTRが消去されたため現存していない。
- 1993年まで、放送大学では1インチVTRを使用していたと過去の「大学の窓」で保管庫の紹介と共に説明された。D3-VTRは2000年頃にデジタルベータカムに転写(ダビング)再記録されたので現在は保管庫に原版のみ保管されている。FMラジオで放送された過去の講義は、SONY製とマクセル製6m/mオープンリールテープ(10吋)で完パケが同保管庫内に保存されている。
- 2011年4月からは月に数回程度「もう一度みたい名講義〜放送大学アーカイブス〜」と題し、同保管庫内に保存されている過去のテレビ放送授業の中から選りすぐりの内容を放送している。
学習センター
放送大学には、面接授業、単位認定試験、放送授業の再視聴などを行う学習センターが全国に50か所設置されている。また、学習センターを補完するサテライトスペース(分室)は全国に7か所に設置されている。学生は全国に所在する全ての学習センター、サテライトスペースの利用ができる。
学習センターは土曜日・日曜日も利用できる。ただし、一部の学習センターを除いて月曜日・祝日は休みである。
- 北海道学習センター(北海道札幌市北区) - 北海道大学札幌キャンパス 情報教育館5・6階
- 青森学習センター(青森県弘前市) - 弘前大学 コラボ弘大7階[38]
- 岩手学習センター(岩手県盛岡市) - 岩手大学図書館3・4階
- 宮城学習センター(宮城県仙台市青葉区) - 東北大学片平キャンパス金属材料研究所10号館 2・3階
- 秋田学習センター(秋田県秋田市) - 秋田大学手形キャンパス 地方創生センター2号館(旧VBL棟)4階
- 山形学習センター(山形県山形市) - 霞城セントラル10階
- 福島学習センター(福島県郡山市) - 郡山女子大学 もみじ館内
- 茨城学習センター(茨城県水戸市) - 茨城大学水戸キャンパス 環境リーサチラボラトリ2・3階
- 栃木学習センター(栃木県宇都宮市) - 宇都宮大学峰キャンパス 附属図書館1・2階
- 群馬学習センター(群馬県前橋市) 群馬県立図書館北隣
- 埼玉学習センター(埼玉県さいたま市大宮区) - 大宮情報文化センター 8・9・10階
- 千葉学習センター(千葉県千葉市美浜区) - 放送大学本部敷地内
- 東京渋谷学習センター (東京都渋谷区道玄坂) - 五島育英会ビル1階 (平成24年3月27日開所)
- 東京文京学習センター(東京都文京区大塚) - 筑波大学東京キャンパス 2・3階
- 東京足立学習センター(東京都足立区) - 学びピア21 6階
- 東京多摩学習センター(東京都小平市) - 一橋大学小平国際キャンパス 国際共同センター棟3階
- 神奈川学習センター(神奈川県横浜市南区)大岡2丁目
- 新潟学習センター(新潟県新潟市中央区) - 新潟大学旭町キャンパス内
- 富山学習センター(富山県射水市) - 富山県立大学敷地内 計算機センター2階
- 石川学習センター(石川県野々市市) - 金沢工業大学扇が丘キャンパス 9号館内
- 福井学習センター(福井県福井市) - AOSSA7階(福井県民会館から2007年4月に移転)
- 山梨学習センター(山梨県甲府市) - 山梨大学甲府キャンパス 総合研究棟Y号館 隣接建物
- 長野学習センター(長野県諏訪市) - 諏訪市文化センター敷地内
- 岐阜学習センター(岐阜県岐阜市) - 県民ふれあい会館第2棟2階
- 静岡学習センター(静岡県三島市) - 静岡県立三島長陵高等学校2階
- 愛知学習センター(愛知県名古屋市昭和区) - 中京大学センタービル4階
- 三重学習センター(三重県津市) - 三重県総合文化センター 生涯学習棟4階
- 滋賀学習センター(滋賀県大津市) - 龍谷大学瀬田キャンパス内 4号館
- 京都学習センター(京都府京都市下京区) - 京都市大学のまち交流センター3階
- 大阪学習センター(大阪府大阪市天王寺区) - 大阪教育大学天王寺キャンパス 中央館 6・7階
- 兵庫学習センター(兵庫県神戸市灘区) - 神戸大学六甲台キャンパスアカデミア館6・7階
- 奈良学習センター(奈良県奈良市) - 奈良女子大学コラボレーションセンター3階
- 和歌山学習センター(和歌山県和歌山市) - 和歌山大学松下会館内
- 鳥取学習センター(鳥取県鳥取市) - 鳥取市役所駅南庁舎5階
- 島根学習センター(島根県松江市) - スティックビル4階 (松江市白潟本町43)
- 岡山学習センター(岡山県岡山市北区) - 岡山大学津島キャンパス津島キャンパス文化科学系総合研究棟5・6階
- 広島学習センター(広島県広島市中区) - 広島大学東千田キャンパス 東千田総合校舎3・4階
- 山口学習センター(山口県山口市) - 山口大学吉田キャンパス大学会館内 (山口東京理科大学 から2011年3月に移転)
- 徳島学習センター(徳島県徳島市) - 徳島大学地域・国際交流プラザ(日亜会館)3階
- 香川学習センター(香川県高松市) - 香川大学幸町北キャンパス 研究交流棟 7・8階
- 愛媛学習センター(愛媛県松山市) - 愛媛大学城北地区キャンパス 総合情報メディアセンター3・4階
- 高知学習センター(高知県高知市) - 高知大学朝倉キャンパス メディアの森内
- 福岡学習センター(福岡県春日市) - 九州大学筑紫キャンパス E棟 4・5階(博多織会館から平成26年4月に移転)
- 佐賀学習センター(佐賀県佐賀市) - どんどんどんの森内 アバンセ(佐賀県立男女共同参画センター・佐賀県立生涯学習センター) 4階
- 長崎学習センター(長崎県長崎市) - 長崎大学文教キャンパス 中央図書館隣
- 熊本学習センター(熊本県熊本市中央区) - 熊本大学内 附属図書館南棟 2・3階 (崇城大学内から2006年3月31日に移転)
- 大分学習センター(大分県別府市) - 別府大学別府キャンパス39号館2階 (2018年4月別府大学大分キャンパスから移転)
- 宮崎学習センター(宮崎県日向市) - 日向市役所北隣
- 鹿児島学習センター(鹿児島県鹿児島市) - かごしま県民交流センター西棟4階
- 沖縄学習センター(沖縄県中頭郡西原町) - 琉球大学内:地域国際学習センター棟 4・5階
サテライトスペース
- 旭川サテライトスペース(北海道旭川市) - 旭川市常磐館1階 (旧青少年科学館)
- 八戸サテライトスペース(青森県八戸市) - 八戸地域地場産業振興センター 「ユートリー」4階
- いわきサテライトスペース(福島県いわき市) - 東日本国際大学内 5号館5階
- 浜松サテライトスペース(静岡県浜松市) - クリエート浜松2・4階
- 姫路サテライトスペース(兵庫県姫路市) - イーグレひめじ内 地下2階
- 福山サテライトスペース(広島県福山市) - まなびの館ローズコム内 3階
- 北九州サテライトスペース(福岡県北九州市八幡西区) - 黒崎駅横コムシティ内 3階
過去に存在した学習センター
- 東京世田谷学習センター(東京都世田谷区)- 東京学芸大学附属高等学校に隣接(平成24年3月18日閉所、東京渋谷学習センターに実質的に移転)
放送局について
放送大学 | |
---|---|
300px | |
基本情報 | |
略称 | UD |
本社 |
〒261-8586 千葉県千葉市美浜区若葉2-11 (放送大学学園と同じ) |
演奏所 | 放送大学学園と同じ |
公式サイト | 放送大学 公式サイト(日本語) |
ラジオ | |
放送対象地域 | 関東広域圏(授業実施予定地域) |
呼出符号 | JOUD-FM |
呼出名称 |
ほうそうだいがくがくえん とうきょうエフエム |
開局日 | 1985年4月1日 |
親局 / 出力 | 東京 77.1MHz / 10kW |
主な中継局 | 前橋 78.8MHz / 1kW |
テレビ | |
放送対象地域 | 関東広域圏(授業実施予定地域) |
呼出符号 | JOUD-DTV |
呼出名称 |
ほうそうだいがくがくえん とうきょうデジタルテレビジョン |
開局日 | 1985年4月1日 |
リモコンキーID | 12 |
デジタル親局 | 東京 28ch |
アナログ親局 | 東京 16ch |
ガイドチャンネル | 16ch |
主な中継局 | 前橋 28ch |
主なアナログ中継局 | 前橋 40ch |
特記事項: 全国向けに、ケーブルテレビ・IP放送でサイマル放送を実施。 ラジオ放送は、一部のケーブルテレビではテレビチャンネルの副音声で放送。 2011年10月1日より、BSデジタル放送でも放送開始。 2018年9月限りで地上波のテレビとラジオ放送を終了予定。 |
放送大学BSデジタル放送 | |
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学ぶ。世界が変わる。 | |
基本情報 | |
運営(番組供給)事業者 | 放送大学学園 |
本社(本部) |
〒261-8586 千葉県千葉市美浜区若葉2-11 (放送大学学園) |
放送(配信)開始 | 1998年1月21日 |
HD放送(配信)開始 | 2011年10月1日開始(BSデジタル放送) |
ジャンル | 大学授業 |
視聴料金 | 無料(学費別) |
衛星基幹放送(BSデジタル放送) | |
放送事業者 | 放送大学学園 |
チャンネル番号 | Ch.231(HD)、232・233(マルチ編成実施時)、531(ラジオ) |
物理チャンネル | BS-11ch |
放送開始 | 2011年10月1日放送開始 |
HD放送開始 | 2011年10月1日開始 |
スカパー!プレミアムサービス(標準画質) | |
放送事業者 | 放送大学学園 |
チャンネル番号 | Ch.205(テレビ)、500(ラジオ) |
放送開始 | 1998年1月21日 |
放送終了 | 2012年3月31日 |
その他(再送信・配信) | |
ひかりTV | 12(関東のみ、地上波の再送信) |
eo光テレビ | 205 |
J:COM | 703、12(関東のみ、地上波の再送信) |
公式サイト |
本部・演奏所(放送スタジオ)(千葉県千葉市美浜区若葉2-11)
テレビ放送
番組内容はBS・地上波共にほぼ共通で、違いは放送休止前のコールサインの表示画面程度である。
BS
- 物理チャンネル - BS11ch
- 3桁 - 231:「放送大学BS1」、232:「放送大学BS2」、233ch:「放送大学BS3」
- リモコンキーID - (無し)
BSデジタル放送におけるチャンネルは2011年10月1日に開局し、「231」から「233」までの3つが割り当てられている。一部の時間帯にはマルチ編成を行い、最大3つの異なる講義を放送している。
BSでの放送開始に先立って、2011年7月からは「BSに(2)さあ(3)、いこう(1)」というキャッチフレーズが設定されている。また、開始約2週間前の同年9月14日にはEPGに当チャンネルの番組表が追加された。
現在BSデジタル放送で行っている全国放送は、元々スカパー!などのプラットフォームによって独自にチャンネルが設けられ、各サービスと契約して視聴する形態となっていた。
そんな中、文部科学省はBSアナログ放送が終了する2011年度にCSからBSデジタル放送へ移行する計画を打ち出し、BSデジタル放送に係る委託放送業務の認定を総務省に申請、2009年6月10日に委託放送事業者に認定された[39][40]。総務省も2008年11月28日に認定する方針を打ち出していたため、この時点で委託放送事業者に認定されることが確実となっていた。
リモコンキーIDについては、2011年4月にNHKが所有するチャンネルの改編を行った[41]関係で空いたはずの「2」はBS1のサブチャンネルとして引き続きNHKに押さえられており、最後の「12」(地上波と同じID)がTwellV(BS222)に割り当てられたのを最後にBSのIDは全て埋まっていたため、初期設定としてのIDは割り当てられなかった。そのため、BSデジタル放送のチャンネルを視聴する場合には、リモコン操作で番号を入力するか、いずれかのIDにあらかじめ手動での登録、若しくはEPGから選択する必要がある。
地上デジタル放送
地上デジタル放送は2005年7月29日に免許申請、同年11月15日に予備免許交付を経て2006年12月1日に放送を開始した。ただし、ワンセグ放送は行われていない。コールサインはJOUD-DTV(東京 28ch)、リモコンキーIDは地上デジタル放送局で唯一の「12」[42]。
関東広域圏を放送対象地域としているが実際には他局と異なり東京タワー送信所と前橋中継局のみが置かれており、実際のエリアは他局より狭い。東京都内に親局を構えるテレビ局では唯一、東京スカイツリーの完成後も設備を移設していない。なお、ワンセグでの放送は行っていない。
2018年10月末を持って放送免許が失効するため、2018年9月末をもって放送終了予定[28]。
ケーブルテレビ
ケーブルテレビでも配信されており、関東圏はほとんどが地上波放送の再送信、それ以外の地域ではJDS(およびi-HITS)やJC-HITS経由でBSデジタル放送(2012年3月31日まではCSも。ただし後述のとおり、現在もCS領域で配信する局あり)を配信している。
備考
1975年頃、「放送大学実験番組」が、一部の民放で放送されていた[43]。
ラジオ放送
テレビと同日の1985年4月1日にFM波で放送を開始した。コールサインはJOUD-FM(東京 77.1MHz)。 前述の通りFM放送は2018年9月末をもって放送終了予定[28]。
BSデジタルテレビ放送と同日の2011年10月1日には、BSデジタルラジオ放送(531チャンネル)も開始。テレビ放送と同様に、2011年7月からは「BSにGO(ゴー=5)サ(3)イン(1)」というキャッチフレーズが用いられている。BSへの移行により、スカパー!での放送は2012年3月限りで終了した[26]。
BSでのラジオ放送は、2007年(平成19年)にWINJが委託放送業務の認定を取り消されたことにより全局が廃局となって以来の復活となった。
BSデジタル放送でラジオ放送を聴く場合は、テレビのリモコンの3桁チャンネル入力で直接531を入力するか、テレビ(231ch)のデータ放送を起動し、リモコンの青ボタンを押すことで誘導できるようになっている(BSラジオ受信中に赤ボタンを押すと、テレビ放送の231chに戻れる)。番組は音声のみとなるが、画面上には講義の題名や担当講師の氏名などが表示される。
ISDBの仕様により、BSラジオ放送の録音を禁止する信号が送出されており、テレビやデジタルチューナー内蔵のレコーダーでは直接録音することができない(外部端子で別のレコーダーを介するなどの方法を用いた録音は可能)。録音の方法については、2011年10月29日初回放送の『大学の窓』(テレビ放送)でも紹介された。
なお、BSでのラジオ放送は常時ステレオ信号が送出されているが、大半の番組はモノラルで制作されているため、モノステレオ音源で送信されている。FM波はステレオ制作の番組[44]のみステレオ信号が送出される。
この他、2012年4月2日からはIPサイマルラジオ「radiko」でも配信されている。民放系のラジオ局が再配信されていない地域では、この放送大学とラジオNIKKEIしか聴くことができない[45]。なお、FM放送の終了する2018年10月以降も、radikoでの配信は継続される予定[46]。
ラジオ
- FMラジオ放送
- 東京本局(東京タワー、東京都港区)
- コールサイン - JOUD-FM ほうそうだいがくがくえんとうきょうエフエム(放送大学学園東京FM)
- 周波数 - 77.1MHz、出力 - 10kW
- 前橋中継局(群馬県高崎市)
- 周波数 - 78.8MHz、出力 - 1kW
- BSデジタル放送
- 物理チャンネル - BS11ch
- 3桁 - 531:「放送大学ラジオ」
- radiko
日本全国で聴取可能
ケーブルテレビでの配信
ケーブルテレビでは、テレビとラジオのチャンネルを同一か別々にしているかは局により異なり、テレビのみを配信している局もある。 双方を別に配信している場合、ラジオについてはセットトップボックス(STB)等の受信機によっては別途工事が必要な場合もある。同じチャンネルで双方を配信している場合は、主音声でテレビ番組、副音声でラジオ番組を配信する音声多重放送の形式となる(映像はテレビ番組のものを流す)。また、システム上の都合でBS衛星放送のパススルーに対応していない局もある(その場合はSTBで視聴する)。 2011年10月1日のBSデジタル放送の開始後は、従来のCSから順次BSに切り替えたが、周波数領域の問題上、従来のCS領域で配信する局(この場合は局により、マルチ編成を視聴できない場合あり)も一部ある。 また衛星ラジオ放送の音声をFM放送に周波数変換をしたうえで配信する場合もある。
廃局となった過去の放送波
- 地上アナログ放送[47]1985年4月1日に関東広域圏向けに放送を開始。アナログ放送時代のリモコンポジションは特に指定されておらず、他の局が使用していない「2」・「5」・「9」・「11」のいずれかに自動的に割り当てられていた。コールサインはJOUD-TV(東京 16ch)。2011年7月22日に放送を終了した。
- 東京本局(放送大学学園東京テレビジョン放送局) 16チャンネル(JOUD-TV)、映像出力50kW/音声出力12.5kW。
- デジタル放送とは異なり、UHF送信アンテナはテレビ東京のアナログVHF送信アンテナから張り出す形でスキューアンテナを採用していたが、すでに撤去されている(2012年4月時点)。
- 東京における物理16チャンネルは2012年10月よりTOKYO MXが東京スカイツリーよりデジタル放送として使用している。
- アナログ放送は在京VHF局と同じ出力だがUHFで送信している上、中継局も1つしかないため、放送区域は在京VHF局に比べ若干狭くなる。放送区域内世帯数は約1320万世帯で、在京VHF局に比べて約80万世帯少ない。
- 1985年以降、かつては年に2回から3回ほど減力放送を行っていた(東京タワーからの出力を30kWや10kWに減力、2:00以降に無音の状態でカラーバーを送出。減力放送やテスト放送の際は「放送大学学園テレビジョン」のロゴをカラーバーの右下に表示していた)。
- 前橋中継局(放送大学学園前橋テレビジョン放送局)(群馬県渋川市) 40チャンネル、映像出力1kW/音声出力250W
- 大井町中継局(SHFによる送信)(東京都品川区) 64チャンネル、映像出力50mW/音声出力5mW
- 山下町中継局(SHFによる送信)(神奈川県横浜市中区) 65チャンネル、映像出力100mW/音声出力10mW
- 東京本局(放送大学学園東京テレビジョン放送局) 16チャンネル(JOUD-TV)、映像出力50kW/音声出力12.5kW。
- スカパー!(2012年3月31日24:00を以って終了)
- 205チャンネル(テレビ)
- 500チャンネル(ラジオ)
放送の流れ
放送開始(オープニング)
地上波では放送開始25分前に試験電波の発射を開始。ブルーバックの映像でコールサイン等を読み上げてから、テストパターンに入る(右下方向に動くカラーバーに「放送大学学園」と表示、音声は1kHzのテストトーン)。
開始20分前にはBSデジタル放送でも試験電波の発射を開始(「放送大学学園」の表記はなし)、開始15分半前に地上波では再びブルーバックでコールサインの読み上げを行う(BSデジタル放送はその間休止画面となる)。その後、地上波・BSともマルチ編成と字幕放送の試験が5分間行われる(開始14分前から1分間画面がブラックアウトし黒画面になる)。この間、テスト信号音はフェードインで音量を上げ、フェードアウトで音量を下げる形となっている。
開始10分前から数秒間4:3画角の固定カラーバーの後、再び動くカラーバーとなり、環境音楽(放送大学イメージソング「人間の贅沢、ひとつ」(テレビ)・「と・も・た・ち」(ラジオ))が流れる[48]。番組開始前にCGとシンセサイザー音楽[49]を使った65秒間のオープニングを放送し、各講義(番組)に入る。オープニングの映像と音楽は、1985年4月1日の開局当時から現在に至るまで変わっていない。映像は2006年12月にデジタル放送の開始にあわせ画角を16:9サイズで放送するため、原版だった1吋VTRからHDCAM-VTRにアップコンバートをした後、16:9画角に相当する画面左右外側(サイドパネルの部分)をカット毎の背景と同色で塗りつぶし、画角を広げる措置をとっている。そのため、ラストカットのロゴ部分もサイドパネルの部分が白色で塗られている。2017年1月よりラスト部分が変わり、3つの立体形が右上に消える途中でフェードしながら現行のロゴマークに切り替わる。
講義の形式
放送を通じての講義は週1回・45分(番組自体は44分)で、全15回=15週間である(「特別講義」と、ゆとりの期間にかかる期間中を除く)。オープニングやエンディングの音楽は専攻など用途別に決められている。「特別講義」は45分の整数倍(1を含む)の時間で放送が終わるようになっており、一週間に一度放送枠が確保されているほか、「ゆとりの期間」(ゴールデンウィークや年末年始)や「特別編成期間」(7月21日 - 9月30日、1月21日 - 3月31日)に通常の授業の再放送と共に長編ものを中心に多く放送されている。
- 「ゆとりの期間」は通常の授業番組を休止し、一部の授業番組の再放送(キャッチアップ放送と同義)や、特別講義・番組を集中的に放送する。
- 「集中放送期間」は前期(7-9月)、後期(1-3月)の放送授業期間終了後、この期間中に放送された講義をもう一度第1回から同じ時間にまとめて集中再放送するとともに、特別講義・番組、また新規入学希望者を対象とした学校案内や、年度末には「学位単位授与式(卒業式)」の生放送も行われる。
1回44分間の授業番組が終わった後には、ステーションブレークとして1分間の環境映像が挿まれるが、これは直前の番組に付随しているものであり、学習センター等で番組を視聴すると最後まで視聴することができる(テレビは映像の続きが無音で30秒ほど流れフェードアウトする。ラジオでは1フレーズ目のアレンジがもう1フレーズほど流れてフェードアウトする)[50]。
放送休止(クロージング)
一日最後の番組とCMが終わると、地上波は時刻を表示しながら、ブルーバックでオープニングと同様の簡単なクロージングをアナウンスをして放送終了。なお、放送終了後は少しの間黒画面(ウォーターマーク表示)、ラジオ放送終了後は無音状態となり、いずれも30秒〜1分程度で停波する[51]。
BS放送およびradikoの終了後は、2012年3月31日に放送を終了したスカパー!同様、すぐ放送休止画面(ラジオは無音声)に入るため、開始・終了のコールサインアナウンスが一切放送されない。
放送休止中は原則として常に停波しているが、週に1回程度、試験放送としてカラーバーとテストトーン音声または自然の風景を収録した環境映像とBGM音声が付いた試験電波を発射することがある。BSラジオでは、授業番組と同じ体裁の静止画像で「BSデジタルラジオ放送 放送休止中」と表示される。
なお、スカパー!は地上波同様、放送開始30分前から試験電波が発射されていた。試験電波は30分前から20分前と5分間の中断をはさんだ15分前から65秒前のオープニング放送まで発射され、放送終了時はすぐ休止画面・無音声状態に入っていた。
放送日程と時間帯
一般的な学校が長期休暇(春・夏・冬休み)の期間中も、学期中に行われた授業の復習を目的に「再放送」が行われるのが慣例となっている(以下の「集中放送授業」)。
後述するように地上波・BS・ケーブルテレビを通じて放送しているが、そのいずれかで放送事故(字幕放送の送出ミスも含む)が発生した場合は、未明・早朝帯の放送休止の時間帯を使って後日再放送される(全波共通)。
実施時は1週間から2日ほど前以降、番組間の1分間の環境映像の放送中にマスター送出のテロップ(読み上げあり)や、ホームページで随時告知される。月曜日や火曜日の未明に行われる場合は、最終番組のイメージソング・学歌は休止となる。放送終了時刻の繰り下げや、放送開始時刻の繰り上げも行われる。
なお、未明・早朝帯を放送休止としているのは「学生の健康を考慮するため」である[52]。
- 放送授業期間(上半期=4 - 7月、下半期=10 - 翌年1月)
- 日曜・月曜…6:00 - 翌0:15(テレビ・ラジオ共通)
- 火曜 - 土曜
- テレビ…5:15(火曜日のみ6:00) - 翌1:30
- ラジオ…6:00 - 翌1:30
- 集中放送授業
- 日曜・月曜…6:00 - 翌0:15(テレビ・ラジオ共通)
- 火曜 - 土曜…6:00 - 24:00(テレビ・ラジオ共通)
- ゆとりの期間(上半期…ゴールデンウィーク、下半期…年末年始)
- 「集中放送授業」に同じ
- テレビ放送のマルチ編成(地上波・BS、全期間共通、2018年9月まで)
- 13:00 - 14:30、20:45 - 23:00
広告について
実質的に国の管理下にあり、NHKと同様に国営放送と捉えられることもある(「放送大学学園#概要」にあるように、旧法人は政府による全額出資であったため、事実上の国営放送となっていた)。
現在は政府の資本がなくなったことから、NHKと同じく公共放送に分類される。このため営利目的の広告をしておらず(放送法第90条第1項)、商業広告による収入を得ていない。運営資金は学生から納入される学費と、文部科学省などから大学に支給される補助金その他の収入によって賄っている。
営利目的ではない広告は番組の前後に流される。例として、地上デジタル放送普及促進やNHK・民放を含むBSデジタル21社共同キャンペーンによるCM(デジタル放送推進協会)がある[53][54]。
キー局の支援
大学の設立当初には、NHKやテレビ朝日から番組制作や技術支援を受けていた。NHKは古くから教育テレビ(Eテレ)を運営しており、ノウハウを持っていたことが理由。テレビ朝日は学校放送に特化した『日本教育テレビ』(後のNETテレビ)として開局し、現在に至るまで民間放送教育協会の幹事社として教育・教養関連の番組を制作している実績があるためである。
授業の収録は東京・六本木のテレビ朝日六本木センターと、赤坂(溜池の日本自転車会館)の日本短波放送(ラジオたんぱ、現・日経ラジオ社(ラジオNIKKEI))のスタジオにて行われた。ラジオたんぱのスタジオが選ばれたのは、日本教育テレビの開局にあたり同社が日本経済新聞グループの一員として関わった縁と、学園を所管する文部省、そしてテレビ朝日に最も近いという2つの理由があった。
技術支援をNHKより受けていた繋がりから、放送大学学園の教職員にNHK出身者が在籍する(理事など)。現在は放送大学本部に収録スタジオを保有していることからNHK、テレビ朝日との関係はなくなったもののNHKの子会社で教育テレビの番組制作を手掛けるNHKエデュケーショナルが番組制作協力にあたっている。
放送大学学園について
2002年には「特殊法人等整理合理化計画」に伴い、放送大学の設置者である放送大学学園を「特別な学校法人」とするため、旧法を改正した放送大学学園法(平成14年法律第156号、以下、新法)が施行された。新法第3条の規定により、現在の放送大学は、特別な学校法人である放送大学学園(以下、新法人)が設置する学校となっている。なお、文部科学省のホームページでは国立大学の項に記載されていたこともあり[55]、表記の上では国立と同等の扱いをされることが多い[56]。文部科学省には放送大学担当の係長職がある。
放送大学学園法と法人格
旧放送大学学園は、放送大学学園法を根拠法とし政府が全額出資する(資本金1億円)特殊法人であった。大学設立時は、特殊法人(政府出資法人)であることから、文部省高等教育局及び郵政省放送行政局の所管であったが、2001年に小泉内閣の郵政民営化の影響から郵政省廃止など中央省庁再編を経て、2002年に放送大学学園法が改正され、放送大学学園は放送大学学園法第3条に規定する「特別な学校法人」になった。放送大学学園は、文部科学省並びに総務省の共管である(総務省の前身の一つである、旧郵政省が放送法及び電波法を管轄していた為)。
一般的な学校法人と異なり、放送大学学園に対しては経常費の半額を超える補助金を交付することが可能となっており、国からの期待を背景にして2012年度予算では、国からの財政支出は約80億9800万円(財政支出比率は56%)に上る[57]。同年度の、国立大学法人の財政支出における運営費交付金(国からの財政支出)の割合は、41%程度なので、これを15%も上回ることになる[58]。
法人の名称は法律によって定められており(放送大学学園法第3条・放送大学学園寄付行為第1条)、一般の私立学校と異なり「学校法人」を冠しない(「学校法人放送大学学園」ではない)[59]。
放送大学の定義
放送大学学園が設置する大学を「放送大学」といい(放送大学学園法第2条)、放送大学学園は放送大学に関する業務(大学の設置・運営、教育放送等、附帯業務)を行う(放送大学学園法第4条)。なお、教育研究は放送大学学園が設置する「放送大学」において行われ、放送は放送大学学園が開設している放送局において行われている。
学園を所管する文部科学省も「私立大学」ではなく「国立大学」として扱っていた。2002年に「新放送大学学園法」が公布され、放送大学学園が(国立大学法人や独立行政法人とは異なった)特別な学校法人になったことに伴い、放送大学は私立大学となった。ただし、国立大学時代からの名残で、全国に所在する学習センターの多くが国立大学の敷地内に入居していること、教職員の約9割を文部科学省、総務省、財務省、国立大学からの出向者が占めること、事務職員の採用に「文部科学省文教団体職員採用試験」、「国立大学法人等職員採用試験」を通じて行っていることなどの歴史的経緯から国立大学に準じており、一般的な私立大学とはその性格を異にしている。一方で、教職員が加入する社会保険は私学共済となっている。
脚注
- ↑ “放送大学案内 平成27年度 第一学期 学部案内、表表紙”. 放送大学学園. (2014年10月) . 2015閲覧.
- ↑ “放送大学案内 平成27年度 第一学期 学部案内、39頁”. 放送大学学園. (2014年10月) . 2015閲覧.
- ↑ “平成22年度大学機関別認証評価実施結果報告 放送大学、基準1 大学の目的、4-5頁”. 独立行政法人大学評価・学位授与機構 . 2015閲覧.
- ↑ “放送大学学生要覧 2014、1-3頁”. 放送大学学園 . 2015閲覧.
- ↑ 放送大学教育振興会では、学習センター及びサテライトスペースを設置している地域の書店への配本も行っている。入手が難しい場合には、インターネット書店や最寄りの書店から注文すれば入手可能である。なお、地域の書店への配本は取り扱い書籍量が少ないため地域の代表的な書店に限っている。これは再販制度の書籍であり、また本学の教科書を含め一般に教科書は責任販売制となっているためである。
- ↑ “平成22年度大学機関別認証評価実施結果報告 放送大学、基準4 学生受入、基準5 教育内容及び方法、14-27頁”. 独立行政法人大学評価・学位授与機構 . 2015閲覧.
- ↑ “放送大学学生要覧 2014、1-3頁”. 放送大学学園 . 2015閲覧.
- ↑ “放送大学学生要覧 2014、47-48頁”. 放送大学学園 . 2015閲覧.
- ↑ “平成22年度大学機関別認証評価実施結果報告 放送大学、基準6 教育の成果、28-31・61頁”. 独立行政法人大学評価・学位授与機構 . 2015閲覧.
- ↑ “平成22年度大学機関別認証評価実施結果報告 放送大学、基準6 教育の成果、28-31頁”. 独立行政法人大学評価・学位授与機構 . 2015閲覧.
- ↑ “数字で見る放送大学”. 放送大学学園 . 2015閲覧.
- ↑ “放送大学単位互換案内平成27年度、1・12-13頁”. 放送大学学園学務部連携教育課連携協力係 . 2015閲覧.
- ↑ 放送大学>大学概要>放送大学学歌・放送大学イメージソング(2012年5月1日閲覧)参照。
- ↑ 斉唱と混声四部合唱の2種類を制作。かつてはピアノ演奏のみのインストゥルメンタル版も制作され、学歌に続けて放送されていた。
- ↑ CDとして2008年5月28日にユニバーサルミュージックより発売(JANコード4988005517005、品番POCS-5020)。近況報告(小椋佳公式サイト「小椋佳倶楽部」、2009年2月1日閲覧)にも情報がある。
- ↑ 放送大学 放送大学学歌・放送大学イメージソング 2015年2月16日閲覧
- ↑ パンフレット「放送大学教養学部大学案内(2009年度第1学期)」(2008年10月作成)3ページ。
- ↑ “放送大学>大学概要>放送大学にイメージキャラクターが誕生しました! (HTML)”. 放送大学. . 2008閲覧.
- ↑ 開始以前はカラーバーとBGMに、ナレーション「JOUD-TV、こちらは 放送大学学園 東京テレビジョンです。只今、試験電波を発射しています」の放送。開始以降は、朝9:50に「JOUD-TV、こちらは放送大学学園です。東京から16チャンネルでお送りします」のグリーンバック表示とアナウンスの後、モノスコパターン(白黒解像度パターン)約5分とカラーバー約4分の表示+BGM(「女学生」→「フローレンティーナ」)→オープニング→番組開始となった(初日のみモノスコパターン約6分+BGM→無音・黒画面約3分→オープニング)。
- ↑ “放送大学、平成元年544人卒業”. 文部科学省. . 2008閲覧.
- ↑ 特別な学校法人への設置形態の変更について2010-01-27 閲覧
- ↑ 放送大学のアナログ地上波による授業番組の放送終了(2011年7月21日)について 放送大学 2011年発行・2017年1月10日閲覧
- ↑ 放送大学のアナログ地上波による授業番組の放送終了(2011年7月21日)について 放送大学 2011年発行・2017年1月10日閲覧
- ↑ 画面中央に「試験電波発射中」、画面右下に「(ロゴマーク)放送大学学園」と表示され、右斜め下方向に動いたカラーバーがBSデジタル232ch・233chではマルチ編成の試験時、4:3SDのカラーバーを16:9化して右斜め上方向に動いたものが流れる。ちなみに、同時期に開始する当局以外のBSデジタル新規参入局の試験電波発射では全てスカパー!e2に属するチャンネルであることから全チャンネル共通で左斜め上方向に動いたカラーバーが流れ、画面中央に「試験電波発射中」と表示される。
- ↑ テレビ放送では5:40〜6:00までテストパターン、6:00〜12:45までブルーバック画面に「放送大学BSデジタル放送」(上部)「きょう午後0:45から(改行)事前放送を開始します」(中央)「(ロゴマーク)放送大学学園」(右下)と表示。ラジオ放送では5:40〜12:45までデータによるブルーバック画面に「放送大学BSデジタルラジオ放送」(上部)「きょう午後0:45から(改行)事前放送を開始します」(中央)「放送大学学園」(右下)と表示。また、データ放送もこの日からBS放送でも利用可能となった
- ↑ 26.0 26.1 26.2 BSデジタル放送の開始及びCS放送終了のお知らせ 放送大学学園 放送部企画管理課総務係
- ↑ “放送授業の視聴方法”. 放送大学学園. . 2017閲覧.
- ↑ 28.0 28.1 28.2 28.3 放送大学の地上波放送が9月30日終了。BS完全移行でHD/SD 2ch同時放送 AV Watch(インプレス) 2018年3月2日、同6月12日閲覧。
- ↑ 詳細は公式サイトの履修科目と履修プランを参照するか、学習センターで相談する必要あり。
- ↑ 学習センターの場合には、本学が設置した学習センターと、地方自治体から要請を受けて設置をしたサテライトスペースがある。放送教材の貸出を行っていない施設は、ブランチ試験場と呼ばれる単位認定試験のみを実施している施設である。ブランチ試験場設置の目的は、学習センターやサテライトだけでは単位認定試験などを行う際に収容できる人数に限りがあることや、地方など交通事情の良くない場所で学習を行っている学生が単位認定試験を受けやすくするために設けられているものである。
- ↑ 配信されているものは全体の40%程度。2012年度現在、大学開講257科目中145科目、大学院開講73科目中40科目、テレビ科目の21%,ラジオ科目の97%が視聴できる(体育実技、卒業研究を除く)。
- ↑ 履修科目案内図について
- ↑ 閉講後も一部の授業科目はタイトルの開設年度と一部箇所のテロップ差し替え程度の再編集の上で再び使用する場合もある。この場合、テロップには「これは“(編集元の授業科目名と開設年度)”の再放送です」と表示される(再編集した授業科目でも原則として4年間で閉講される)。
- ↑ 放送大学>お知らせ>「放送大学名誉学生」制度の創設について
- ↑ http://www.ouj.ac.jp/hp/osirase/kihon/pdf/yakuinitiran.pdf 放送大学役員一覧
- ↑ 著しく大学運営や研究などで業績を上げた場合にのみ適用される。ただし、招請研究者の場合には、適用されない。
- ↑ 放送大学発行のパンフレット「アクション・プラン 2008」(2008年1月1日発行)より。
- ↑ 青森市の青森市民図書館8階には「放送大学青森学習センター再視聴施設」が置かれている。青森市民図書館施設案内
- ↑ 「平成23年以降に開始される予定の新たなBSデジタル放送等に係る委託放送業務認定申請受付結果(速報)」(別紙)申請者概要 (PDF) 2009年2月24日 総務省
- ↑ 使用する周波数は2011年7月24日に放送を終了したBSアナログ放送の帯域のうち、BS11chが割り当てられた。
- ↑ (旧)BS1(BS101/ID1)・BS2(BS102/ID2)・BS-hi(BS103/ID3)の3つから、(新)BS1とBSプレミアム(BS103/ID3)の2つに改編した。
- ↑ アナログ放送ではテレビ東京の親局chだったが、そのテレビ東京はID「7」を取得したため、空いた「12」を取得した。
- ↑ 1975年6月・9月から10月の東奥日報テレビ欄(青森放送・秋田放送・IBC岩手放送)から。青森放送では、1975年6月7日から9月1日まで放送。
- ↑ ステレオ放送を行っている番組は大学の窓、放送開始前の試験音楽、放送開始、放送終了。
- ↑ ただし有料会員制サービス「radiko.jpプレミアム(エリアフリー聴取)」に加入している場合はこの限りではない。
- ↑ 放送授業の地上系放送(TV・FM)からBS放送への完全移行について(視聴方法)
- ↑ 平成23年度第1学期授業期間が終了する2011年7月22日1:15(21日深夜)で通常番組の放送を終了。完全停波は7月24日24:00である。
- ↑ 地上デジタル放送対応マスターへの更新前の2006年11月26日まで、地上波ではここでコールサインの読み上げを行い、テストパターン(モノスコ)のあとにカラーバーを流していた(環境音楽はクラシック、イージーリスニング、フュージョンなど)。
- ↑ シンセサイザー音楽はテレビ・ラジオとも同じ内容。
- ↑ 1985年4月1日から長らくの間は、NHKから映像素材提供を受けた「日本の自然風景」や「千葉県の自然」などの環境映像と電子音楽が流れていた。毎日22時過ぎには、これに単調な電子音を交えた独特のものも流れていた。
- ↑ 地上波テレビ放送でのアナウンスは、「これで、今日の放送は全て終了しました。JOUD-DTV、放送大学学園東京デジタルテレビジョンです」。FMラジオ放送でのアナウンスは、「これで、今日の放送は全て終了しました。JOUD-FM、放送大学学園東京エフエムです」。
- ↑ Twitter / __obake 2011年12月26日 00:32のツイート
- ↑ 前者の場合、通常流れる1分間の環境映像(フィラー)は30秒が経った時点でフェードアウトし、広告を流して次の番組につないでいた。後者では広告を1分間流していた。
- ↑ 他の放送局と異なり、ウォーターマークを消去せずに放送された。なお、当時のスカパー!・ケーブルテレビの放送では地上デジタル放送の映像をサイドカットしてそのまま放送していたため、一部見づらい箇所もあった(2011年3月まで)。詳しくは後述。
- ↑ 現在は「放送大学」として独立に分類されている。文部科学省のホームページより
- ↑ なお、当校と提携している京都府の京都国際建築技術専門学校(現:京都建築大学校)では2007年から2009年にかけて「国立大学の卒業資格も取れる」「放送大学は多くの企業に国立大学と認知されている」という旨の宣伝(テレビCM・新聞広告)を行なっていた。2012年現在も同校のHPには「企業より国立大同等と認められる放送大学」などと記載されている。
- ↑ “放送大学学園の役職員の報酬・給与等について、9頁”. 放送大学学園 . 2015閲覧.
- ↑ “参考1 国公私立大学の財政の状況、33頁”. 文部科学省 . 2015閲覧.
- ↑ そもそも学校法人の法人名に「学校法人」を入れなければならないという規定は私立学校法にない。
関連項目
外部リンク
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