識別信号
識別信号(しきべつしんごう)
無線局を識別するための、重複しない一意の文字列である。このうち呼出符号(コールサイン、call sign 今日ではcallsignと一語にする方が一般的)は符号(文字、数字)の羅列であり、一般的には意味を持つ語とはならないが、アメリカ合衆国などいくつかの国では、放送局の名前としても採用され、運営者の希望に基づく文字列が指定されることもある。
日本では、電波法第8条第1項に総務省令に定めるものとされ、これを受けた電波法施行規則第6条の5に次のものを規定[1]している。
指定方法は、総務省訓令「電波法関係審査基準」の「別表3 識別信号の指定基準」による。 なお、「地方委任局」である無線局は所轄の総合通信局(沖縄総合通信事務所を含む。)から指定される。
国際呼出符字列の分配
無線通信規則により、国際公衆通信を行う無線局やアマチュア局など一定の無線局は、呼出符号を持たなければ(指定されなければ)ならない。これは、世界でたったひとつの呼出符号であり、同一の呼出符号が被ることはない。
このため、国際電気通信連合[4](ITU)は、 世界無線通信会議 (WRC)[5]の決定を経て加盟国(国際機関を含む。)に3英数字の国際呼出符字列を分配している。
各国は、この符字列の下で自国の無線局に呼出符号を指定する。 これにより、呼出符号の最初の1ないし3字により国を識別することができ、この1ないし3字はプリフィックスと呼ばれる。
日本への分配の経緯は、下表のとおり。
年 | 会議名 | 日本への分配 |
---|---|---|
1906年(明治39年) | ベルリン会議 | (国籍識別なし[6]) |
1912年(明治45年) | ロンドン会議 | J |
1920年(大正9年) | ワシントン予備会議[7] | JA - JM (仮) |
1927年(昭和2年) | ワシントン会議 | J |
1932年(昭和7年) | マドリッド会議 | J (変わらず) |
1938年(昭和13年) | カイロ会議 | J, EK, EM - EO, ER, EU - EY, HG, HL - HM |
1947年(昭和22年) | アトランティックシティ会議 | JA - JS (J一文字プリフィックス召し上げ) |
1958年(昭和33年) | 事務総局長による臨時措置 | JA - JS, 7J, 8J |
1959年(昭和34年) | ジュネーブ会議 | JA - JS, 7J - 7N, 8J - 8N (以降、変わらず) |
ドイツ帝国と大日本帝国は、第二次世界大戦以前は、1文字の国籍識別“D”と“J”とをそれぞれ有していた。しかし、1947年のアトランティックシティ会議で、敗北した枢軸国であったため、国籍符字列(および使用周波数)の一部(日本はT以後、ドイツはL以後)を召し上げられ、現在の2文字に変更させられた [8]。一方、イタリアは連合国と休戦の後、連合国に加わった[9]ため、これら召し上げの対象とはならず、戦後も“I”一文字を継続使用できている。他国の国籍識別については、世界のコールサイン割り当て一覧を参照。
日本以外の分配例:
- アメリカ合衆国 : "K","W","N",並びに"AA–AL"
- 中華人民共和国 : "B","XS"並びに"3H-3U"、"VR"(香港特別行政区), "XX"(マカオ特別行政区)
- 中華民国(台湾) : "Bのうちの (BM-BO, BQ, BV, BX)"
- 大韓民国 : "DS-DT","D7-D9", "HL"並びに"6K-6NB"
- 朝鮮民主主義人民共和国 : "HM"並びに""P5-P9"'
- オーストラリア : "AX","VH–VN","VK"並びに"VZ"
- カナダ : "CF-CK","CY-CZ","VA-VG","VE","VO","VX-VY"並びに"XJ-XO"
- ドイツ : "DA-DR"
- インド : "AT-AW","VT-VW"並びに"8T–8Y"
- ロシア : "R"並びに"UA-UI"
- フランス:"F","HW-HY","TH","TK","TM","TO-TQ","TV-TX"
- イギリス : "G","M","VS","ZB-ZJ","ZN-ZO","ZQ"並びに"2"
標識符号
無線標識業務[10]の無線局、すなわち無線標識局および無線航行陸上局に指定される。 無線航行業務の無線局は無線局運用規則により告示されるものとされ、標識符号をもつものは航空用無線航行業務の局である。 当該告示[11]に見る通りNDB、VOR(VORTAC、VOR/DMEを含む。)、TACAN、ILSに2または3英字が指定されている。
呼出名称
地上基幹放送局
日本放送協会 (NHK)
- 親局・中継局共通:「NHK」の文字、設置場所の地名(演奏所の所在地を示す地名、または放送しようとする地域内の主要都市名を含む。)の次に、放送系別に「だいいちほうそう」(中波)・「だいにほうそう」(中波)・「テレビジョン(デジタル放送については「デジタルテレビジョン」)」(総合テレビ)・「きょういくテレビジョン(デジタル放送については「きょういくデジタルテレビジョン」)」(教育テレビ)・「エフエムほうそう」(超短波放送)のいずれかを付したもの。
- 例:「エヌエイチケイとうきょうだいいちほうそう」、「エヌエイチケイとうきょうデジタルテレビジョン」、「エヌエイチケイおおさかエフエムほうそう」
- ※ 設置場所の地名の後に「DG」(「デジタル総合」の意味)あるいは「DE」(「デジタル教育」の意味)を付したり、親局の名称に中継局の設置場所の地名や「中継局」あるいは「中継放送局」などと付け加えたりしたものは呼出名称ではなく、局名あるいは通称である。
民間放送
NHKおよび放送大学学園を除く特定地上基幹放送事業者ならびに基幹放送局提供事業者について掲げる。
- 中波放送
いわゆるAM放送のことである。
- 親局 : 事業者(申請者)の名称または略称(以下、名称等と略記)。
- 中継局 : 事業者の名称等、設置場所の地名の次に「ほうそうきょく」の文字を付したもの。
- 例 : 「しいびいしいらじお」、「てぃいびいえすらじお」、「まいにちほうそう」、「えいびいしいきょうとほうそうきょく」
- 短波放送
- 事業者の名称等の次に「たんぱほうそう」の文字を付したもの。ただし、事業者の名称等に「たんぱ」または「たんぱほうそう」の文字が使用されているときは、「たんぱほうそう」の文字を省略することができる。
- 超短波放送
いわゆるFM放送のことである。
- 親局・中継局共通 : 事業者の名称等、設置場所の地名(必要があると認められる場合に限る。)の次に「エフエム」または「エフエムほうそう」の文字を付したもの。ただし、放送事業者の名称等に「エフエム」または「エフエムほうそう」の文字が使用されているときは、「エフエム」または「エフエムほうそう」の文字を省略することができる。
- テレビジョン放送
- 親局 : 事業者の名称等の次に、「デジタルテレビ」または「デジタルテレビジョン」但し、事業者の名称等の次に「デジタル」の文字を付すことにより「デジタルテレビ」または「デジタルテレビジョン」を省略することができる。
- アナログでは事業者の名称等の次に、「テレビ」または「テレビジョン」の文字を付したもの。但し、事業者の名称等に「テレビ」または「テレビジョン」の文字が使用されているときは、「テレビ」または「テレビジョン」の文字を省略することができた。
- 中継局 : 事業者の名称等、設置場所の地名の次に「デジタルテレビ」または「デジタルテレビジョン」(従前は「テレビ」または「テレビジョン」)の文字を付したもの(以下は親局と同様)。
- アナログでは事業者の名称等、設置場所の地名の次に「テレビ」または「テレビジョン」の文字を付したものであった。
- 例 : 「にほんテレビ」、「TBSテレビジョン」、「テレビにしにっぽんデジタルテレビジョン」、「TNCきたきゅうしゅうデジタルテレビジョン」
呼出符号
地上基幹放送および地上一般放送
地上基幹放送局(短波放送を除く。)および地上一般放送局
"JO"+2英字に付加記号として"-"および英数字が付加される。 この英字は放送の種類による。以下は放送の種類と識別信号をまとめたものである。
種類 | 呼出符号 | |
---|---|---|
ラジオ放送 | 中波放送 | JO** |
超短波放送 | JO**-FM | |
超短波文字多重放送 | JO**-FCM | |
標準テレビ放送 (アナログ放送・廃止) |
テレビジョン放送 | JO**-TV |
音声多重放送 | JO**-TAM | |
文字多重放送 | JO**-TCM | |
データ多重放送 | JO**-TDM | |
デジタルテレビ放送 | デジタルテレビジョン放送 | JO**-DTV |
指定原則は、概ね以下のとおり。
- NHKは、総合放送(総合テレビ・ラジオ第1放送・FM放送)では末尾がK・G・P・Q、教育放送(教育テレビ・ラジオ第2放送)では末尾がB・C・D・Zの呼出符号が指定されている(日本放送協会の放送形態#コールサインも参照)。
- 放送大学は、公共放送(大学教育放送)であるため、NHKの教育放送と同様の呼出符号 (JOUD-DTV、JOUD-FM) が指定されている。対応する総合放送の呼出符号「JOUP」はNHK奈良放送局に指定されているが、奈良県のNHK教育放送は大阪放送局の放送エリアにあり奈良放送局では教育放送を実施していないため、空いた「JOUD」を放送大学学園が指定された。
- 民間放送では、中波放送・テレビ兼営または中波放送単営の場合、親局には末尾がR(主に先発局)またはF、支局には親局の末尾がRであればO・E・W・Sの順、親局の末尾がFであればL・M・N・Sの順で呼出符号が指定されている(例外あり)。テレビ単営の場合はX(主に先発局)・H・I・L・M・Y、FM放送(単営のみ)の場合はU(主に先発局)またはV並びにW(外国語放送)が指定されている。「JO」に続く3文字目は、ほぼ周波数割当て順の東京・大阪などの初期のテレビ局、およびFM局(開局順ではない。)を除いて、県名(旧地名や局所在地名含む。)・局名(旧名含む)をローマ字表記した頭文字が指定されていることが多い[12][13]。
- なお、テレビ単営社には次のような例外がある[14]。
- 沖縄テレビ放送はJOOF-DTV(廃局したラジオ東海の呼出符号を再指定[15])で、4文字目がFである。
- テレビ埼玉はJOUS-DTV(JOUF及びJOURは支局にJOUSを指定されていない。)であり、4文字目がSである。
- 北海道文化放送はJOBM-DTV(JOBFは支局にJOBMを指定されていない。)、テレビ神奈川はJOKM-DTV(JOKFは支局にJOKMを指定されていない。)、テレビ新広島はJORM-DTV(JORFは支局にJORMを指定されていない[16]。)であり、いずれも4文字目がMである。
- 群馬テレビはJOML-DTV(長崎放送(JOUR)の佐世保局がJOMFであるが、支局にJOMLを指定されていない。)、千葉テレビ放送はJOCL-DTV(従前は南日本放送(JOCF)の阿久根局に指定)、びわ湖放送はJOBL-DTV(従前は熊本放送人吉局に指定)であり、いずれも4文字目がLである。
- デジタルテレビ放送において呼出符号は親局にのみ指定される。このため、NHKでは総合49局、教育41局に指定されているが、民放では、アナログ放送では指定されていた中継局には全て指定されていない[17][18]。
- VICS(超短波文字多重放送)
道路交通情報通信システムセンターによる道路交通情報提供サービスであり、NHK-FM放送に重畳して放送されている。
"JOVS-FCM"+数字
- 例
- JOVS-FCM = 東京
- JOVS-FCM13 = 札幌
地域名を表す数字は次のとおり。
(なし) 東京 | 2 横浜 | 3 さいたま | 4 千葉 | 5 大阪 | 6 名古屋 | 7 京都 | 8 長野 | 9 神戸 | 10 福岡 |
11 広島 | 12 仙台 | 13 札幌 | 13-2 旭川 | 13-3 函館 | 13-4 室蘭 | 13-5 釧路 | 13-6 帯広 | 13-7 北見 | 14 静岡 |
15 福島 | 16 前橋 | 17 岡山 | 18 沖縄 | 19 宮崎 | 20 岐阜 | 21 津 | 22 山口 | 23 水戸 | 24 和歌山 |
25 大津 | 26 奈良 | 27 宇都宮 | 28 甲府 | 29 新潟 | 30 金沢 | 31 大分 | 32 熊本 | 33 佐賀 | 34 長崎 |
35 高松 | 36 松山 | 37 鹿児島 | 38 徳島 | 39 高知 | 40 福井 | 41 富山 | 42 山形 | 43 秋田 | 44 盛岡 |
45 青森 | 46 鳥取 | 47 松江 | ※北九州局は福岡局の中継局扱いとなる。 |
"JO*Z"+1数字+1ないし2英字に、"-"および2ないし4英字。数字は管轄する総合通信局(沖縄総合通信事務所を含む。)を表す。
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地上基幹放送局(短波放送)
JO+1英字に続き、最大2数字。
全国放送を行う地上基幹放送事業者は日経ラジオ社(ラジオNIKKEI)のみである。
- JOZ、JOZ2 - JOZ7
日本放送協会(NHK)国際放送(NHKワールド・ラジオ日本)には以下の呼出符号が指定される。(放送中に呼出符号はアナウンスされない。)
- 国際放送(名崎送信所) : JOA6 - JOA21 (廃止)
- 国際放送(八俣送信所) : JOB6 - JOB21 (現行)
- 中継国際放送(八俣送信所) : JOD6 - JOD21 (廃止)
- 数字は使用周波数(MHz)帯を示す。
実験試験局、実用化試験局、地上基幹放送試験局
実験試験局には従前の実験局を、地上基幹放送試験局には従前の放送試験局を含む。(全て廃局)
- NHKカラーテレビジョン実験局
- JOAK-TVX (NHK東京テレビジョン実験局、1952年11〜12月(12月26日に本放送の予備免許交付)[19])
- JOBK-TVX (NHK大阪テレビジョン実験局)
- JOCK-TVX (NHK名古屋テレビジョン実験局)
- 静岡大学テレビジョン実験局(3チャンネル、1953年3月〜?)
- JJ3A-TVX[20]
- 北海道放送テレビジョン実験局 - 同年11月に本放送の予備免許交付(3チャンネル、1956年7〜8月)
- JOHR-TVX[21]
- NHK UHFテレビ実験局 - 後に放送試験局(14チャンネル、1970〜1975年)
- 東京(NHK放送技術研究所) - JO2O(669.25MHz(46チャンネル相当)、1956年12月〜1970年12月[22])[23]
- 東京 - JO2W
- 大阪 - JO4W
- ラジオきらっと - JO2C
- FMてんぱく - JO4L-FM
- 天王寺博覧会(1987年)のイベント情報用FM放送局(89.1MHz)。この時も放送試験局として免許された。
- 地上デジタル音声放送実用化試験局
- 東京 - JOAZ-FM(2003年10月〜2011年3月)
- 大阪 - JOBZ-FM(2003年10月〜2010年6月)
- FM東海(現・TOKYO FM)
- JS2AO(超短波放送実験局、1958年12月)[24]
- JS2H(超短波放送実用化試験局)
注 放送事業者以外により開設された実験局あるいは実用化試験局は、JO**以外が指定される。
移動受信用地上基幹放送
基幹放送局提供事業者の地上基幹放送局に指定される。 "JO"+2英字に"-"および英数字が付加され、英字は放送の種類、数字は放送対象地域による。
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衛星基幹放送
衛星基幹放送局
基幹放送局提供事業者である放送衛星システム及びスカパーJSATに指定される。
放送衛星システム | スカパーJSAT |
---|---|
JO31-BS-HDTV JO31-BS-TV JO31-BS-PCM JO31-BS-DAT JO32-BS-HDTV JO32-BS-TV JO32-BS-PCM JO32-BS-DAT |
JO83-CS-HDTV JO83-CS-TV JO83-CS-DAT |
HDTV-高精細度テレビジョン放送、PCM - 超短波放送、TV-標準テレビジョン放送、DAT-データ放送 |
実験試験局、実用化試験局、衛星基幹放送試験局
実験試験局には従前の実験局を、衛星基幹放送試験局には従前の衛星放送試験局を含む。
- NHK衛星テレビ(実用化試験局、廃局)
- 第1 - JO2A-BS-TV
- 第2 - JO2B-BS-TV
- 4K 8Kテレビ放送(衛星基幹放送試験局)
- 放送衛星システム - JO34-BS-UHTV
- スカパーJSAT - JO81-CS-UHTV
海岸局など
短波帯以下の周波数を用いる無線局は、短波放送の地上基幹放送局に類似する。
- JA-JSの2英字+1英字に続き、最大2数字。
電気通信業務用では、JFC(三崎)、JHA(茨城県)などに指定されている。これらは一般業務用の漁業用との兼営である。 公共業務用では、海上保安用のJGC(横浜)、JNT(名古屋)、JGD(神戸)などに指定されている。
かつてはNTT所属の電気通信業務用の局、更に以前は電電公社所属の公衆通信業務用の局が無線電報を取り扱っていた。
- JOC(北海道落石)、JJT(小樽)、JHK(函館)、JCS・JCT・JCU・JDC(銚子)、JCF(新潟)、JMA(舞鶴)、JOS・JOR・JOU・JDB(長崎)、JIT(大分)、JCG(下関)、JCX(那覇)、JCK(神戸)、JSM(潮岬)、JCY(横浜)、JDA(鹿児島)
- 南氷洋捕鯨通信用 JCS2・JCS3・JCS4・JCS5(銚子)、JOS2・JOS3・JOS4・JOS5(長崎)
- 南極観測船通信用 JDX(銚子)
これらはGMDSSの運用開始・衛星通信の発達により廃局となった。
銚子には、昭和基地の携帯局と通信する携帯基地局JOF20・JOF25・JOF29・JOF30・JOF34・JOF38、小笠原諸島父島と通信する固定局JEB20もあった。 これらも衛星通信の発達により廃局となった。
2001年まで短波も運用していた。諸外国では現在も短波で運用をしている国がある。
気象庁が日本近海を航行する船舶にファクシミリ送信をしている。
- JMH、JMH2、JMH4
特定失踪者問題調査会による北朝鮮向けの短波放送「しおかぜ」は、地上基幹放送局ではなく広報業務用の特別業務の局である。
- JSR
船舶局
船舶には、信号符字 (Identity signal) という国際的な船舶識別表示が管海官庁(日本では地方運輸局など)から点附されている。日本では無線電信を有する船舶にはJAAA - JSZZ、7JAA - 7NZZ、8JAA - 8NZZの4文字の信号符字を点附することとなっており、また、無線電話のみを有する船舶または無線設備を有しない船舶には、「JD - JM」を頭字とする6文字の信号符字を点附することとなっている。JSシリーズの信号符字は一般船舶に点附せず防衛省の使用船舶に点附されている。
なお、信号符字は無線通信規則第14条によって無線電信の呼出符号と一致させるべきことと定められている。このため電波法第6条により、総トン数20t以上の船舶が船舶局開設の申請をする際には、まず管海官庁において信号符字の点附を受けることを要することが定められている。さらに未登録の新造船舶が船舶の新規登録以前に船舶局開設のため呼出符号の割当てを必要とする場合は、船舶所有者は管海官庁に船舶信号符字内定申請書を提出して内定を受けることができる。
また総トン数20t未満の小型船舶には信号符字の点附に関する規定がないので、管海官庁が信号符字を点附することはできない。これらの船舶が船舶局を開設する場合には、総務省総合通信基盤局に保留している小型船舶の呼出符号を使用することになっている。
航空機局
航空機局は、以下のいずれかの方法で呼出符号が決められる。
- 航空機の国籍記号および登録記号
- 航空機運航者の電話略号の後ろに数字(定期運航便の場合)またはアルファベットを付加したもの
民間航空会社の電話略号は国際民間航空機関 (ICAO) が定めている。基本的に会社名にちなんだ物(「Japan Air(日本航空)」「All Nippon(全日空)」「Toa Domes(東亜国内航空)」「United(ユナイテッド航空)」「Panam(パンアメリカン航空)」など)が使われるが、ブリティッシュ・エアウェイズは「Speedbird(“伝書鳩”の意)」、チャイナエアラインは「Dynasty(“王朝”の意)」など例外もある。
軍用機では飛行隊ごとに異なる呼出符号が用いられる。一般的に英単語の後に数字を付加するが、英単語は部隊の任務特性を表していることもあり、航空自衛隊第4航空団飛行群第11飛行隊は部隊愛称である『Blue Impulse(ブルーインパルス)』をそのまま使用、海上自衛隊でパイロットの初等練習を行う第201教育航空隊は『rookie flight(ルーキーフライト)』を使用している。また部隊章は呼出符号の英単語と関連する図案が使用されてることも多い。
アメリカ合衆国では、大統領が搭乗している航空機は、その機体の所属に応じて「エアフォースワン」(空軍機の場合)、「エグゼクティブワン」(民間機の場合)などといった特別なコールサインが使用される。大統領専用機 (VC-25) はエアフォースワンと俗称されるが、大統領を乗せていない場合はエアフォースワンというコールサインを使用しない。戦闘機のパイロットは友軍機との交信時に部隊の呼出符号ではなくTACネーム(アメリカ海軍ではコールサイン)と呼ばれる渾名で呼び合う習慣がある(航空管制では呼出符号を使用)。
空港と管制機関にもそれぞれ呼出符号が設定されており、航空機局から呼びかける際には空港名または航空交通管制部名を使う。呼出符号は部署ごとに設定されており航空交通管制部(Control)の他、管制塔は管制承認伝達席(Delivery)、地上管制席(Ground)、飛行場管制席(Tower)に、レーダー管制室は出域管制席(Departure)、入域管制席(Approach)に別れている。東京管制部(Tokyo)の航空交通管制部である東京航空交通管制部は『Tokyo Control』となる[25]。
アマチュア局
アマチュア局は世界的には、一般の場合および特別催事の場合のそれぞれで、以下の形をとる。一般には「1 - 2字 + 1数字 + 1 - 4字」(ただし、末尾はアルファベット)の形、または、「3字 + 1数字 + 1 - 3字」の形[26]となる。例外として、特別催事の場合には「1 - 3字 + 1数字 + 無制限」(ただし、末尾はアルファベット)の形となる[27]。しかしこれに従っていない事例もある。最初の「1 - 3字」の部分は国籍識別である。
日本では、一般には「2字 + 1数字 + 2 - 3文字」の形を、特別催事の場合には「2字 + 1数字 + 1 - 5字」(ただし、末尾はアルファベット)の形をとる[28]。 例:JA1GY、8J1RL、JR3AAAなど。
ここで、通常用いられる部分名称は、以下のとおり。
- プリフィックス
- 「2字+1数字」部分のことを指す[28]。「2字」はアマチュア局の国籍を表す。日本の場合は、JA - JS、7J - 7N、8J - 8Nのうちのいずれかが用いられる。続く「1数字」は、総務省では「地方局別の数字」と称しており、管轄の総合通信局、すなわち地域を表している[29]。
- サフィックス
- 「1 - 5字」部分のことを指す。
プリフィックスの指定については、以下のとおり。
- JA、JE - JS
- 通常、用いられる。
- JB(未使用)
- 国際電信電話(現KDDI)の実験局が「JB+1数字+最大3文字」の形のコールサインを用いていたため、アマチュア局では用いられない。
- JC(未使用)
- 一時期、プロアマを問わず指定を「留保する」とされていたため、使用されなかった[30]。現在もアマチュア局では使用されていない。
- JD
- JD1として[31]、小笠原諸島(父島・母島の他に、西之島・火山列島・沖ノ鳥島・南鳥島を含む)に指定される。これは、これら島嶼の日本への主権復帰に際し、日本本土とは別のプリフィックスを郵政省に指定してもらったため。その背景は、DXCC[32]上で、アメリカ施政権下の小笠原諸島に引き続き、小笠原諸島を日本列島とは別カントリー(現「エンティティー」)としての地位の存続を図るため[33]だった。
- JR6
- 後半のJR6QUA - ZZZが沖縄に指定される。なお、前半のJR6AAA - QQZは九州本土に指定される。
- JS6
- 全て沖縄に指定される。
- 7J
- 7K1 - 7N1、7K2 - 7N2、7K3 - 7N3、7K4 - 7N4
- 関東総合通信局の管轄区域内ではアマチュア局の数が多く、かつ指定されたコールサインが枯渇した際に、上述の順番で用いられた(1990 - 2003年)。本来、プリフィックスの最後の数字は、管轄の総合通信局を表す。しかし関東以外の総合通信局の数字 (2 - 4) であっても、先頭が7K - 7Nで始まる場合に限っては、関東総合通信局の管轄となる。
- 例 : JK2ABCは東海総合通信局の管轄だが、7K2ABCは関東総合通信局の管轄である。
- 例 : 7K2ABCは関東総合通信局の管轄だが、7J2ABCは東海総合通信局の管轄である。
- 8J、8N
- 以下に指定される。
- 行事等の開催に伴い、臨時かつ一時の目的のために運用するアマチュア局。いわゆる記念局。以下の二つがある。なお、サフィックスは1 - 5字の範囲で認められる。ただし、最後の字はアルファベットでなければならない[34]。
- 日本アマチュア無線連盟が開設するもの(アマチュア無線フェスティバル記念局の8J1HAM及び8J1A)
- 「アマチュア業務の健全な普及発展を図ることを目的とする社団であって、行事等に密接な関係があるもの」が開設するもの[35]。
- 国際宇宙基地 (ISS) に開設されたアマチュア局と通信を行うために臨時に開設するアマチュア局。いわゆる臨時局。あるいは、「ARISS (Amateur Radio on the ISS) スクールコンタクト[36]のために臨時に開設する社団局」とも。
- 極地の局。以下は例。
- アマチュア衛星宇宙局(衛星に載せられている中継機)
- 8J1JAS JAS-1 ふじ1号 FO-12 (廃局)
- 8J1JBS JAS-1b ふじ2号 FO-20
- 8J1JCS JAS-2 ふじ3号 FO-29
- 阪神・淡路大震災後の復旧活動用の局。8J3AAAから免許された。
- 行事等の開催に伴い、臨時かつ一時の目的のために運用するアマチュア局。いわゆる記念局。以下の二つがある。なお、サフィックスは1 - 5字の範囲で認められる。ただし、最後の字はアルファベットでなければならない[34]。
- 8M
- 8Mが用いられるのは例外であり、過去に以下の2例だけがある。
- 8M2000 西暦2000年。3局の同時開設であり、あと2局の8J2000、8N2000にサフィックスを合わせるため[34]。
- 8M1C FIFAワールドカップ(横浜)。これもサフィックスに一貫性を持たせる(同じ1エリアで、8J1Cが茨城、8N1Cが埼玉で、それぞれ指定された。)ため。
- 8K、8L(未使用)
- 指定されていない。
サフィックスの指定について
サフィックスの指定については、以下のとおり。
- 多くのアマチュア局ではアルファベット2 - 3文字である(大半が3文字)。戦後にアマチュア無線が再開された初期(1952年前後)に開局した個人局には、2文字のサフィックス (AA - ZZ) が割り振られた。2文字のサフィックスが払底すると、3文字のサフィックス (AAA - ) に移行している。個人局における2文字のサフィックスは、プリフィックスがJAまたはJR6(沖縄)に限られる。
- "Y","Z"で始まる3文字のサフィックスのものは社団局(クラブ局)に割り当てられる。通信状況が良くない状態で誤解されないように、Q符号やSOSやOSOやDDDなど、各種の通信符号にも使われている3文字は、原則として欠番となっている。
- 例外として、中継局(リピータ局)に指定されるJR+数字+2文字サフィックス、及びJP+数字+"Y"で始まる3文字サフィックスがある(後者はYで始まっていても本来の社団局の意味ではない)。
- 海外では、サフィックスの文字数、最初の文字と資格を関連付けているケースが多い。しかし日本ではプリフィックス同様、サフィックスもアマチュア無線技士との資格と関連性がない。
- イベントに関連した特別な記念局は、従来もサフィクスを選べたが、2004年からは1 - 5字の範囲に拡大された[37]。この例として、ハムフェア(アマチュア無線フェスティバル記念局の8J1A、ARDF選手権大会(日本大会)記念局の8J4ARDF、8N1NSSAI などが挙げられる。これは2003年の世界無線通信会議の結果を反映したものであり、それまでは3文字限定だった。しかしこれ以前にも、例外としてサフィックスが1 - 2文字で許可されたものがある。これには、2002年FIFAワールドカップ記念局の8J1C・8M1C・8N1C・8J2C・8N3C・8J6C・8J7C・8J8C・8J0C が該当する。
- 先述のとおり、サフィックスの最後の字はアルファベットでなくてはならない(例 : 無線通信100年記念局は8J1OOY)。しかし例外として「サフィックスが数字だけ」のものが3局あった (8J2000・8M2000・8N2000)[34]。
コールサインの指定方法
一般のコールサインの指定については以下のとおりである。
- コールサインは、管轄の総合通信局ごと(いわゆる「エリア」ごと)に、JA→JH→JR→JE→JF→JG→JI→JJ→JK→JL→JM→JN→JO→JP→JQ→JSの順番で発給される。JHとJRが先行した経緯はプロの実験局で指定されていない符字列、モールス符号で打ち易い符字列を選んだため(ただし俗説では Amateur, Ham, Radio の頭文字を取ったため)といわれている。
- 関東総合通信局管内ではコールサインが払底し、ついに無線局免許状の未更新(更新手続き失念や開設者の物故など)による期限切れのコールサインが再指定されるようになった(従来は自動車のナンバープレートと同じで、再使用はなかった。1回目 : JE1から、7K - 7Nの指定をおいて、2回目 : JA1から)。次いで、近畿、東海、九州の各総合通信局管内でも同様の措置が取られている。それまでは、
- 再指定に際しての発給は、初回とは異なり「純粋な」アルファベット順でJA→JE→JF→JG→JH→JI→JJ→JK→JL→JM→JN→JO→JP→JQ→JR→JSとなる。当初はJAは再指定外であったが、1999年以降は、JAから再指定されている。再指定が開始されたプリフィクスをエリアごとに古い順にまとめると、以下のようになる。
- 関東(再指定1回目) JE1から
- 近畿 JE3から
- 東海 JE2から
- 九州 JA6から
- 関東(再指定2回目) JA1から
- 「旧コールサイン復活制度」が1997年4月1日から実施されている。これは、更新されず一度廃局されたアマチュア局のコールサインについて、個人局・社団局を問わず、希望すれば本人からの開局申請(当然ながら同一エリア内での開局に限る)や変更申請(既に当該エリア内で別のコールサインで開局している場合)によって、復活できるものである。但し、再指定によって他人に指定されていない場合に限る。
- サフィックスは単純に受付順が原則であるが、コンピュータ処理が一般的になる以前の頃には、女性個人局のサフィックスにYL(アマチュア無線用語で「若い女性」(Young Lady) の意味)を含んだコールサインが指定されたり、姓名のイニシャルを含んだりなど、人為的な指定の例も見受けられた(例として奈良女子大学付属中学・高等学校放送部はJA3YLA、CQ出版の社団局はJA1YCQ、郵政省アマチュア無線クラブはJJ1YHC―Yuseisho Ham Club)。
管轄の総合通信局を表す数字(エリアナンバー)は以下のとおりである。
- 1 : 関東総合通信局(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木、山梨)[38]
- 2 : 東海総合通信局(愛知、静岡、岐阜、三重)[39][40]
- 3 : 近畿総合通信局(滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫、和歌山)
- 4 : 中国総合通信局(岡山、鳥取、広島、島根、山口)
- 5 : 四国総合通信局(徳島、香川、高知、愛媛)
- 6 : 九州総合通信局(福岡、佐賀、長崎、宮崎、大分、熊本、鹿児島、沖縄)[41]
- 7 : 東北総合通信局(青森、秋田、岩手、宮城、山形、福島)
- 8 : 北海道総合通信局
- 9 : 北陸総合通信局(福井、石川、富山)[42]
- 0 : 信越総合通信局(新潟、長野) 0ゼロとOオーを区別するために、Øのように斜線を入れる習慣がある(0#数字の 0 とアルファベットの O との区別)[43]
- 常置場所以外から運用する場合には、識別信号の末尾に/(斜線、日本では『ポータブル』、外国では『ストローク』と発音)と管轄の総合通信局を表す数字を付ける[44]。
- 例 : JK2ABC/1は、常置場所は東海管轄、実際の運用地点は関東管轄である。また、JK2ABC/2は、常置場所を離れて東海管轄内で運用している意味となる。
脚注
- ↑ 平成20年総務省令第148号による改正
- ↑ 「無線通信規則」とは、国際電気通信連合憲章に規定する無線通信規則をいう。
- ↑ MMSI番号
- ↑ 1934年(昭和9年)発足。それまでは1908年(明治41年)発足の「国際無線電信連合」だった。
- ↑ 従前は「無線通信主管庁会議」(ARC)、「世界無線通信主管庁会議」(WARC)
- ↑ 任意の3文字で構成したものを国際登録する方式
- ↑ この会議は成案のみ
- ↑ D・Jの分配先は以下のとおり。
- D
- 1947年
- DA - DM ドイツ
- DN - DQ ベルギー領コンゴ、
- DR - DT 旧ソ連・ベラルーシ
- DU - DZ フィリピン
- 1959年
- DA - DT ドイツ
- DU - DZ フィリピン
- 1979年以降、現在
- DA - DR 西ドイツを経て、ドイツ
- DS - DT 韓国、
- DU - DZ フィリピン
- 1947年
- J
- 1947年
- JA - JS 日本
- JT - JV モンゴル
- JW - JX ノルウェー
- JY - JZ 未割り当て
- 1959年以降、現在
- JA - JS 日本
- JT - JV モンゴル
- JW - JX ノルウェー
- JY ヨルダン
- JZ オランダ領ニューギニア(西イリアン)を経て、インドネシア
- 1947年
- D
- ↑ 1943年(昭和18年)9月8日に休戦。同10月13日に対ドイツ宣戦布告。1945年(昭和20年)7月14日に対日本宣戦布告。
- ↑ 電波法施行規則第3条第13号 移動局に対して電波を発射し、その電波発射の位置からの方向又は方位をその移動局に決定させることができるための無線航行業務
- ↑ 平成14年総務省告示第204号 無線局運用規則178条及び第182条において準用する第108条の規定に基づく航空無線航行業務に使用する電波の型式及び周波数等 第1項(総務省電波利用ホームページ 総務省電波関係法令集)
- ↑ 北海道放送のJOHR、RKB毎日放送(福岡県)のJOFR、毎日放送(大阪府)のJOORなど
- ↑ 民間放送第1号のラジオ局16局内で基本抽選ながら駆け引きがあった。
- ↑ コールサインは地域的な意味合いを含めて指定されている局もあり、
- ↑ 沖縄県は領土返還前はKS**が指定されていたが、これは、アメリカ西海岸で主に使われるプリフィックスであった。
- ↑ 「JORF 」は支局に「JORL」が指定されている。
- ↑ このため、テレビ西日本は本来福岡中継局(後の親局)のコールサインだったJOJY-DTVとなっている。
- ↑ アナログ放送で呼出符号が指定されていた各中継局のうち、札幌テレビ放送の函館局(JOMY-TV)・旭川局(JOKY-TV)・釧路局(JOSY-TV)・室蘭局(JOLY-TV)、テレビ静岡の浜松局(JORH-TV)、中国放送の尾道局(JOEE-TV)、テレビ西日本の北九州局(JOHX-TV)については他に同じ呼出符号を指定されているテレビ・ラジオ放送局がないため、2011年7月24日のアナログテレビ放送終了とともに呼出符号も廃止された。
- ↑ 磯文雄・新谷武四郎・森本重武・山口清・吉川政義・吉田稔・分部芳雄・根岸巖「放送開始当初の苦心【その1】」『テレビジョン 10巻3号』テレビジョン学会、1956年
- ↑ 堀井隆「静岡大学テレビジョン実験局(JJ3A-TVX)の概要」『テレビジョン学会雑誌 7巻11号』テレビジョン学会、1954年
- ↑ 池田憲次・梶尾博茂「北海道放送テレビジョン実験局」『テレビジョン 10巻1号』テレビジョン学会、1956年
- ↑ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修室 『NHK年鑑'71』 日本放送出版協会、1971年、42頁。
- ↑ 田辺義敏「UHFテレビジョン展望」『テレビジョン 16巻1号』テレビジョン学会、1962年
- ↑ 高橋良「FM方式による超短波放送の概要」『テレビジョン 13巻12号』テレビジョン学会、1959年
- ↑ 航空:航空管制官 公式 - 国土交通省
- ↑ ITUのWRC-07にて追加された、ハーフシリーズの加盟国対策。
- ↑ ITUに合わせ、以下の表現を用いる。
- 「文字」(letter) とは、アルファベットのことであり、A - Zを表す。
- 「数字」(digit) とは、1 - 0を表す。
- 「字」(character) とは、「文字」および「数字」の、どちらでもいいことを表す。
- ↑ 28.0 28.1 日本における例外として、以下がある。
- 8J90XPO(国際花と緑の博覧会特別記念局)は、近畿管内にもかかわらず「3」の1数字ではなく「90」の2数字を用いた。この場合には、プリフィックスが「2字+2数字」で、サフィックスが「3(文)字」と言える。
- 8J2000、8M2000、8N2000(西暦2000年特別記念局)は、常置場所が関東管内にもかかわらず、「1」ではなく「2 (2000)」を用いた。この場合には、プリフィックスが「2字+4数字」で、サフィックスが「なし」とも言えるし、また、プリフィックスが「2字+1数字」で、サフィックスが「3(数)字」とも言える。
- ↑ 海外では資格を表す場合もある。また、海外には、2字または4字のプリフィックスも存在する。
- ↑ ただし、従来からJC列の呼出符号を指定されていた局は、継続使用した。例えば、JCS銚子無線。
- ↑ JD2 - JD0は存在しない。
- ↑ 32.0 32.1 世界の100のエンティティー(旧称「カントリー」)以上と交信すると得られる、アメリカのアマチュア無線連盟ARRLが発行するアワード
- ↑ DXCCの求める別カントリー(現「エンティティー」)としての隔離条件は、当時225マイル、現在350km。ところが、日本(本土)と小笠原諸島との最短距離は、177マイル (285km) しかない(孀婦(そうふ)岩 - 聟島列島)。そこで、ARRLの「別プリフィックスにするなら別カントリーとして扱う」という条件に合わせた。
- ↑ 34.0 34.1 34.2 このため、電気通信大学90周年局の8J1UEC9Oは、9O(ナイン・オー)である。但し、西暦2000年記念局の8J2000,8M2000,8N2000は例外的に数字の0である。
- ↑ 一例として、世界電気通信記念日(2007年からは世界情報社会・電気通信日)の日本ITU協会による「8J1ITU」など。
- ↑ 日本アマチュア連盟のARISS Japan ページを参照のこと
- ↑ 平成16年6月24日総務省訓令第39号
- ↑ 1954年12月以前は、JA1AA - VZ、JA1AAA - VZZが関東、JA1WA - ZZ、JA1WAA - ZZZが信越。信越で指定されたJA1は、1958年以降、関東にて再指定。
- ↑ 1954年12月以前は、JA2AA - VZ、JA2AAA - VZZが東海、JA2WA - ZZ、JA2WAA - ZZZが北陸。北陸で指定されたJA2は、1957年以降、東海にて再指定。
- ↑ 但し岐阜県中津川市のうち、旧長野県木曽郡山口村を常置場所とし、かつ山口村が消滅する前に開局した者のうち、希望した者については現在も旧山口村時代に発給された0エリアのコールサインが引き続き指定されている。現在当該者の免許を管轄しているのは東海総合通信局であるため、東海総合通信局の管内には正確には2および0のコールサインが存在する。
- ↑ 沖縄の指定枠は、一般的なアマチュア局の場合、JR6AA - NZ、JR6QUA - ZZZ、JS6AAA - ZZZ。
- ↑ 1954年12月以降。1954年12月以前のJA2WA - ZS(実際に発給されたのはここまで)は、JA9AA - DSに移行。
- ↑ 1954年12月以降。1954年12月以前のJA1WA - ZZはJA0AA - DZに、JA1WAA - WAF(実際に発給されたのはここまで)はJA0EA - EFに移行。
- ↑ 郵政省通達郵波陸第261号(昭和30年2月9日)による規定。ただし現在は効力を逸している。