広島市
広島市(ひろしまし)
広島県南西部,瀬戸内海の広島湾に臨む市。県庁所在地。1889年市制。1929年三篠町,仁保村など 7町村,1955年戸坂村,1956年中山村,井口村,1971年沼田町,安佐町,1972年可部町,祇園町,1973年安古市町,佐東町,高陽町,瀬野川町,白木町,1974年熊野跡村,安芸町,1975年船越町,矢野町をそれぞれ編入。1980年政令指定都市となり,中区,東区,南区,西区,安佐南区,安佐北区,安芸区の 7区を設置。1985年五日市町を編入,佐伯区が設置されて 8区となり,2005年湯来町を佐伯区に編入した。中国地方の政治,経済,文化の中心。中心市街地は太田川下流の三角州上にあり,天正17(1589)年毛利氏が築城。江戸時代には福島氏,浅野氏の城下町として繁栄。明治4(1871)年県庁が置かれ,1889年宇品港(広島港)の築港,第5師団司令部の設置で,軍事基地的性格を加えた。第2次世界大戦末期の 1945年世界最初の原子爆弾が投下され,市街は壊滅,二十数万人の犠牲者を出した(原子爆弾投下)。戦後,国際平和記念都市建設法が制定され,斬新な都市計画を実施して戦前をしのぐ大都市に復興。太田川放水路の西に続く地先の大規模な埋め立てが進み,自動車,造船,一般機械器具,食料品,家具などを中心とする工業が発達した。周辺の農村部では近郊農業を行なうが,近年は住宅地化が著しい。広島湾ではカキ・ノリ養殖が盛ん。中心市街地には平和記念公園を中心に原爆関係の記念物が多く,原爆ドーム(国指定史跡,世界遺産),比治山公園,元宇品公園,縮景園(国指定名勝),頼山陽居室(国指定史跡),広島城跡(国指定史跡),不動院(金堂は国宝)などがある。山陽新幹線をはじめ JR山陽本線,芸備線,可部線,呉線などの鉄道が通じ,中国縦貫自動車道,山陽自動車道,広島自動車道,国道2号線,31号線,54号線などの幹線道路が通る交通の要地。
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