御坊駅
御坊駅(ごぼうえき)は、和歌山県御坊市湯川町小松原にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・紀州鉄道の駅である。
概要
JR西日本の紀勢本線と、紀州鉄道の紀州鉄道線が乗り入れる共同使用駅であり、JR西日本の管轄駅である。なお、紀勢本線の当駅を含む区間には「きのくに線」の愛称が制定されている。また、紀州鉄道線については当駅が起点である。
御坊市の代表駅であり、JR西日本の特急「くろしお」を含むすべての定期列車が停車し、当駅を始終着とする列車も多い、紀勢本線の主要駅である。なお、紀州鉄道紀伊御坊駅付近にある御坊市の中心部から離れた旧湯川村域に所在している。
歴史
当駅は、1929年4月の国有鉄道・紀勢西線の紀伊由良駅から当駅までの開通と共に紀勢西線の終着駅として開業し、1930年12月に国鉄紀勢西線が当駅から印南駅まで延伸された。また1931年には御坊臨港鉄道(現在の紀州鉄道)が乗り入れを開始し、分岐駅となった。
当駅はその後、1959年に現在の紀勢本線が全通し、亀山駅と和歌山駅(現在の紀和駅)との間が紀勢本線とされるとともに、国鉄紀勢本線の駅となった。さらに、御坊臨港鉄道の紀州鉄道への社名変更や、国鉄分割民営化などを経て現在に至っている。
沿革
- 1929年(昭和4年)4月21日 - 国有鉄道紀勢西線の駅として開業[2]。
- 1930年(昭和5年)12月14日 - 紀勢西線が当駅から印南駅まで延伸される[2]。
- 1931年(昭和6年)6月15日 - 御坊臨港鉄道(現在の紀州鉄道)が当駅から御坊町駅(現在の紀伊御坊駅)まで開業[2]。
- 1959年(昭和34年)7月15日 - 亀山駅と和歌山駅(現在の紀和駅)との間が紀勢本線とされ、当駅もその所属となる[2]。
- 1972年(昭和47年)3月15日 - この日のダイヤ改正により、特急「くろしお」の一部が当駅に停車することとなる。
- 1973年(昭和48年)1月1日 - 御坊臨港鉄道が紀州鉄道に社名変更となる。
- 1978年(昭和53年) 10月2日 - 紀勢本線和歌山駅 - 新宮駅間の電化による特急「くろしお」の電車化に伴い、すべての「くろしお」が停車。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道の駅となる[2]。
- 2012年(平成24年)2月24日 - みどりの券売機の使用を開始する。[3]
- 2016年(平成28年)12月17日 - ICカード「ICOCA」の利用が可能となる[4]。
駅構造
2面4線の地上駅になっている。単式と島式混合の2面3線を有する構造だが、駅舎に接する単式ホームに切り欠きの0番のりばがある。0番のりばを紀州鉄道が、それ以外をJRが使用する。駅舎は1984年(昭和59年)に竣工したもので、鉄骨造り平屋建て436平方メートルの近代的な建築である。
JR西日本直営駅で駅長が配置されており、管理駅として紀勢本線(きのくに線)の切目駅 - 初島駅間の各駅を管轄している。駅レンタカー業務も行っている[5]。以前はレンタサイクル業務を行っていたが、2015年現在は行っていない。マルス端末設置駅。みどりの窓口、自動券売機が設置されているが、自動改札機は非設置であるほか、また、2012年2月24日よりみどりの券売機が設置されている。[3]
のりば
のりば | 路線 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|
0 | ■紀州鉄道線 | 学門・紀伊御坊・西御坊方面 | |
1 | W きのくに線 | 和歌山・天王寺・新大阪・京都方面 | |
2 | 和歌山方面 | 主に当駅始発 | |
白浜・串本・新宮方面 | 一部列車のみ | ||
3 | 白浜・串本・新宮方面 | 当駅始発含む |
1番のりばが下り本線、2番のりばが中線、3番のりばが上り本線となっている。
日中は1番のりばに和歌山・新大阪方面行き特急、2番のりばに和歌山方面行き普通、3番のりばに紀伊田辺方面行き特急および普通が停車し、2・3番のりばで同一平面上での普通列車同士の乗り換えが可能である。当駅始発の和歌山方面行きは原則2番のりばであるが、一部1番のりばから発車する列車もある。また、毎日朝の和歌山方面・土曜休日ダイヤでの夜20時発の紀伊田辺方面については、当駅で特急に追い抜かれる列車も設定されている(上りの特急列車は3番のりばを使用するが、阪和線などでの遅延によってダイヤが乱れ3番のりばに紀伊田辺行き普通列車が待機している場合は、2番のりばで客扱いをする場合がある)。
夜間滞泊設定駅である。
駅周辺
当駅は御坊市街の北端に位置し、市街はこの駅から南側に広がっている。和佐方面に路線を延ばすため、市街地から離れた中途半端な位置になってしまったと言われている。
御坊の市街の中枢部には紀州鉄道が走り、紀伊御坊駅や市役所前駅が置かれている。駅の裏手には亀山がある。
- 御坊湯川郵便局
- 和歌山県立紀央館高等学校
- 御坊市立湯川小学校
- 御坊市立湯川中学校
- 亀山城址
- 愛徳山王子跡
- 九海士王子跡
- 日高別院 - 御坊の地名の由来
利用状況
『和歌山県統計年鑑』および『統計ごぼう』によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | JR西日本 | 紀州鉄道 |
---|---|---|
1998年(平成10年) | 2,341 | |
1999年(平成11年) | 2,276 | |
2000年(平成12年) | 2,251 | |
2001年(平成13年) | 2,179 | |
2002年(平成14年) | 2,071 | |
2003年(平成15年) | 2,028 | |
2004年(平成16年) | 1,993 | |
2005年(平成17年) | 1,927 | 49 |
2006年(平成18年) | 1,891 | 46 |
2007年(平成19年) | 1,867 | 46 |
2008年(平成20年) | 1,854 | 57 |
2009年(平成21年) | 1,873 | 73 |
2010年(平成22年) | 1,880 | 153 |
2011年(平成23年) | 1,793 | 143 |
2012年(平成24年) | 1,762 | 159 |
2013年(平成25年) | 1,773 | 142 |
2014年(平成26年) | 1,699 | 147 |
2015年(平成27年) | 1,717 | 156 |
2016年(平成28年) | 1,687 | 145 |
その他
- 普通列車は原則として当駅で乗り換えになる。なお、当駅 - 紀伊田辺駅間はワンマン運転対応の車両で運転する場合は基本的にワンマン運転を実施している。
- 当駅で乗車券類を購入し大阪方面へ往復特急を利用した場合に、駐車料金が48時間以内に限り無料となる「パークアンドライド」を実施している。なお、駐車スペースは10台分用意されている。
- 始発は4時58分と早く、終電も1時11分と遅い。なお、終電は2010年(平成22年)3月12日までは途中印南駅・南部駅のみ停車の快速列車として紀伊田辺駅まで運転されていたが、翌日のダイヤ改正で当駅止めとなった。
隣の駅
- 西日本旅客鉄道
- W きのくに線(紀勢本線)
- 特急「くろしお」停車駅
- 紀州鉄道
- 紀州鉄道線
- 御坊駅 - 学門駅
脚注
- ↑ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 引用エラー: 無効な
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タグです。 「sone25
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ 3.0 3.1 日高新報 2012年2月23日付 (2012年3月15日閲覧)
- ↑ 和歌山県内の特急 「くろしお」号停車駅で、ICOCAがご利用できるようになります! 西日本旅客鉄道 ニュースリリース 2016年8月9日
- ↑ “御坊駅営業所マップ”. 駅レンタカー西日本. . 2015-12-6閲覧.
- ↑ こども110番の駅 実施駅 - JR西日本(2012年3月15日閲覧)
関連項目
外部リンク
- 御坊駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
- ■ 紀勢本線(新宮 - 和歌山 - 和歌山市)(きのくに線 : 新宮 - 和歌山 W)
- (亀山方面<<)新宮 - 三輪崎 - 紀伊佐野 - 宇久井 - 那智 - 紀伊天満 - 紀伊勝浦 - 湯川 - 太地 - 下里 - 紀伊浦神 - 紀伊田原 - 古座 - 紀伊姫 - 串本 - 紀伊有田 - 田並 - 田子 - 和深 - 江住 - 見老津 - (双子山信号場) - 周参見 - 紀伊日置 - 椿 - 紀伊富田 - 白浜 - 朝来 - 紀伊新庄 - 紀伊田辺 - 芳養 - 南部 - 岩代 - 切目 - 印南 - 稲原 - 和佐 - 道成寺 - 御坊 - 紀伊内原 - 紀伊由良 - 広川ビーチ - 湯浅 - 藤並 - 紀伊宮原 - 箕島 - 初島 - 下津 - 加茂郷 - 冷水浦 - 海南 - 黒江 - 紀三井寺 - 宮前 - 和歌山(>>天王寺方面) - 紀和 - 和歌山市