「企画ネット番組」の版間の差分
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企画ネット番組(きかくネットばんぐみ)とは、主にテレビ・ラジオ番組で用いられる用語で、番組スポンサーや基本構成・タイトルのみ統一させ、その他の内容を各局が独自の内容で制作・放送している番組のことである。
Contents
概要
ネットワークセールス枠の一種であり特にAMラジオ番組で多くみられるが、テレビ番組ではごくわずかにとどまっている。同一のネットワーク系列内で行われることが多いが、複数のネットワークをまたぐ場合もある。
このような番組の目的としては、主に以下の理由がある。
- ネットワークに加盟局の連帯感を深めるため。
- キー局がナショナルスポンサーを開拓して、各局へのネットワークセールスを主体にする。
主な企画ネット番組
ラジオ
NHK
- FMリクエストアワー
- 土曜日夕方の3時間ワイド番組で、「(コールサイン)+リクエストアワー」、「(地域名)+リクエストアワー」としていたのが多かった。
- 夕べのひととき(九州・沖縄ブロックのローカル番組化)
JRN系列
- 歌のない歌謡曲
- こども音楽コンクール
- 話題のアンテナ 日本全国8時です
- ABCラジオはスポンサーのみをネットして早朝ワイド番組の1コーナー(平日「おはようパーソナリティ道上洋三です」の話のハイウェー、土曜日「サクサク土曜日 中邨雄二です」の雄ちゃんのおしゃべり宝箱)を放送している。
- はがきでこんにちは
- CBCラジオとRKBラジオでは日本香堂協賛でネット受け(他の地域ではスポンサーなしか、地元企業協賛で放送するところがある)。
- TBSラジオ(ゆうゆうポスト→月木は伊集院光とらじおと、金曜は有馬隼人とらじおと山瀬まみと内8:41頃の「~とお便りと」)、HBCラジオ(山ちゃん美香の朝ドキッ!内・日本香堂マイトピックス→気分上昇ワイド ナルミッツ!!内・私のふるさとマイタウン)、MBSラジオ(ありがとう浜村淳です)、中国放送(平成ラヂオバラエティごぜん様さま・おたより様さま=火曜・木曜)は日本香堂協賛の企画ネット。
- ネットワークTODAY
- MBSラジオ・和歌山放送では独自の内容で放送。MBSは土曜日のウィークエンドネットワークも独自編成。
- 通勤情報
- 月桂冠提供の電車通勤向け運転情報ミニ番組。名古屋地区はCBCラジオ・大阪地区はABCラジオで放送されていた。
- 話のハイウエイ
- 「話題のアンテナ 日本全国8時です」未ネットの大阪地区において、『おはようパーソナリティ道上洋三です』向けに放送されていたトヨタ自動車&トヨタディーラー→トヨタの販売店提供のコーナー番組。トヨタの販売店がスポンサーを降板した後も、ABCで独自のスポンサーを付けながら同番組内でコーナーを存続。
- こどもの心
- 資生堂提供の企画ミニ番組。TBSラジオ・CBCラジオ・ABCラジオの3局で放送されていた。採用者には各局ごとに記念品が送られていた。現在は、前述の『おはようパーソナリティ道上洋三です』においてのみ、タイトル(「こどもの詩」)とスポンサーを変えながらこの企画を残している。
- ドライバーズ・リクエスト
- 2009年3月まで、TBSラジオでは生放送番組のコーナーとして放送、その他の局は別のパーソナリティによる録音放送だった。2009年4月より、全国同一内容になる。
- 待ったなし大相撲(MBSラジオのみ、実況は同内容だが、好角家ゲストなどはTBSとは別に設定されていた)
- 日本コカ・コーラスポンサード
- エミ子→久実(と〇〇)の長い付き合い(TBSラジオ・HBCラジオ・ABCラジオ)
- パーソナリティーは当初は中山恵美子、のちに大友久実が3局共通で担当していたが、それぞれの地域特性を考慮して、地域別3バージョンで制作、収録もTBS版は自社スタジオ、HBC・ABCはそれぞれ都内(HBC=銀座、ABC=芝公園)にあった東京支社のスタジオで実施されていた。
NRN系列
文化放送
- 武田鉄矢・今朝の三枚おろし
- HBCラジオ・静岡放送・KBCラジオでは独自の内容で放送。
- この姉妹番組である「アーサー・ビナード 午後の三枚おろし」が2017年4月3日~始まっているが名古屋・大阪・福岡
- などはネットせず企画ネットもしくは独自の内容(あるいはローカルワイド内1コーナー)として扱われている。
- クラウンレコード1万円クイズ
- 一時ニッポン放送が制作した時期がある。
- ニュース・パレード
- 朝の歳時記
- JRN系列のCBCラジオ制作の番組を一時期文化放送ローカルにタイトルを改題・差し替えて放送されていた。
- ダイハツ朝のドライブミニマップ
- 名古屋地区は東海ラジオ・大阪地区はMBSラジオにて放送されていた。
- 赤ちゃん気分
- ベビーねんねでおなじみのキングベビーがスポンサーでかつて放送していたミニ番組。文化放送では「志の輔ラジオ 気分がいい!」の1コーナーとして放送されていた。名古屋地区は東海ラジオ・大阪地区はラジオ大阪・広島地区は中国放送他にて放送されていた。
- トヨタサンデースペシャル・決定!全日本歌謡選抜→TOYOTA SUPER COUNTDOWN 50
- NRN加盟の北海道放送、東海ラジオ、ラジオ大阪で放送。曲の集計・番組進行・パーソナリティもすべて異なった。
- 福岡・RKBラジオ(JRNマストバイ局)については「RKBベスト歌謡50」の後半15・16時台を「トヨタサンデースペシャル」として放送していた。
- 青春キャンパス
- 金曜日のみ企画ネット扱いの対応系列局があった。(詳細は番組を参照。)
ニッポン放送
- JFマリンバンク海の天気予報(ニッポン放送他全国32局ネット)
- お早うネットワーク(東北放送[1]、静岡放送、東海ラジオ、毎日放送、中国放送、九州朝日放送の6局は協賛スポンサーのみが共通ネットで、各放送局ごとの独自内容になっている。それ以外についてはニッポン放送製作の「お早う!ニュースネットワーク」か、ニッポン放送発裏送り「畑中秀哉・情報宝島」のいずれかをネット)
- スポーツ人間模様(東海地区ではCBCラジオで放送している)
- 久光製薬 リラックスタイム(基幹局のみ)
- ランチリクエスト
- トヨタ街角ステーション
- ショウアップナイター オフ期ワイド企画
- ラジオ・チャリティー・ミュージックソン(NRN加盟10局参加)
- キリン氷結ストロング ストロングプレイヤー→キリン一番搾り いちばんプレーヤー・またはキリンラガービール ガツン!プレーヤー
- 東芝今朝一番
- 名古屋地区は東海ラジオ・大阪地区はABCラジオ・福岡地区はKBCラジオにて放送されていた。
- 2ウェイ・ストリート
- 「多湖輝のラジオ頭の体操」を番組途中で、ネットを打ち切った、大阪地区MBSラジオが、自社制作ワイド番組内で放送していたコーナー。日健総本社がスポンサーだった。
- タウンページで拡がる新しいおつきあい
- 名古屋地区はJRN加盟局のCBCラジオ・大阪地区はABCラジオにて放送されていた。NTT(今のNTTタウンページ)がスポンサーだった。
- 三菱ダイヤモンドハイウェイ→日石三菱ドライビングハイウェイ→ENEOSドライビングハイウェイ(1970年代 - 2004年3月)
- 日産フラッシュジャーナル→NISSANビジネスサポートトピックス
- 一部局ではニッポン放送による製作裏送りで「日産ラジオナビ スポーツ最前線」を放送。
- ヤマハ枠
- ぽっぷん王国→ぽっぷん王国ミュージックスタジアム(ともに金曜のみ)→TEENS' MUSIC WAVE
- 平和ハッピースロットル
- タウンページPresents ラジオ産経抄
- TOYOTA 飛び出せ街かど天気予報
- ABCラジオでは「トヨタ街かどお天気交差点」のタイトルで企画ネット。
- JOMO童話の花束
- スズキアリーナ夕焼け応援団
- ニッポン放送・東海ラジオ・MBSラジオで企画ネット。
- お父さんへの温かいメッセージ
- ニッポン放送では「お父さんバンザイ!」のタイトルで放送。
- スポーツ&バラエティーワイド
- ニッポン放送・STVラジオ・東海ラジオ・MBSラジオ・KBCラジオの5局で1987年度オフ〜2009年度オフまでCMのみネットで編成されていた企画ネット。
- Coke Teens Club
- 話のダイジェスト
- 2003年9月26日まで大阪地区ABCラジオが自社制作ワイド番組内で放送していた企画ネット番組1コーナー。鈴木自動車→SUZUKIがスポンサーだった。CMとネットPTはニッポン放送から送出されていた。2003年9月29日以降はMBSラジオへ提供枠を移行されて大阪地区でもニッポン放送制作の「SUZUKIハッピーモーニング・いってらっしゃいシリーズ」がネットされるようになり、現在に至る。
その他のAM局
- すこやか介護
- トヨタミュージックドライブ
- 我が町バンザイ(東北六県ネット)
- 梅博士 松本紘斉のヘルシーモーニング
JFN系列
- 沢田聖子 もうひとつの週末
- Big America 2 Presents HOT SHOT PARTY![2]
- 2011年2月11日。JFN全国36局ネット。
- 全国100局ネット特番「Big America 2 Radio Special Program!」に近い形で放送。今回はJFN系列のブロックごとに放送され、のちに全国ネットで放送される。なお、Big America 2の販売のない、大分と熊本は除外される。
- 北海道ブロック:10:30 - 11:30 AIR-G'(DJ 山田瑞希)
- 東北ブロック:10:30 - 11:30 Date fm-エフエム青森-AFM-エフエム岩手-Rhythm Station-ふくしまFM(仙台主導、DJ 井上崇)
- 関東信越静岡ブロック:10:30 - 11:30 TOKYO FM-FMぐんま-Radio Berry-K-MIX-FM長野-FM-NIIGATA(東京主導、DJ 井出大介)
- 中部北陸ブロック:10:30 - 11:30 FM AICHI-Radio80-radio cube-FM福井-Hello Five-FMとやま(愛知主導、DJ 内藤聡)
- 近畿中国四国ブロック:11:00 - 12:00 FM OSAKA-e-radio-KISS FM KOBE-FM岡山-HFM-V-air-FMY-FM愛媛-エフエム香川-エフエム徳島-Hi-Six(大阪主導、DJ KOJI)
- 九州ブロック:10:30 - 11:30 FM FUKUOKA-FMS-fm nagasaki-JOY FM-μFM(福岡主導、DJ BUTCH)
- 沖縄ブロック:14:00 - 14:55 エフエム沖縄(DJ 西向幸三、糸数美樹、まーちゃん)
- 全国36局ネットパート:15:00 - 16:00 (DJ 井出大介)
- Big America 2の販売のない、大分と熊本では、iCon'Chicken提供の特番が放送される。
- コジマ キャッチ・ザ・ワールド(TOKYO FM・fm osaka)
- MINTIA Refresh Music(TOKYO FM・@FM)[3]
- 痛快!あるあるラジオ(レディオキューブ FM三重制作、@FMとFM OSAKA[4]は独自内容)[5]
JFL系列
- HOT 100(4局)
- REAL-EYES(J-WAVE)
- STYLE STUDIO(J-WAVE/ZIP-FM/NORTH WAVE/cross fm、FM802)
- ZIP/NORTH/crossの3局はJ-WAVEのものをネットしているため、実質はJ-WAVEとFM802間の企画ネット番組といえよう。
MegaNet系列
- TOYOTA WORLD SPORTS(1999年頃~2008年3月)
複数の系列局にまたぐもの
- ビヒダス・レディオ・ハイスクール(FM Yokohama(独立局)・FM AICHI・fm osaka(後者2つはJFN))
- FMラジオショッピング
- SUNSTAR MIDNIGHT HARBOUR(FM Yokohama(独立局)・FM802(JFL))
民放100局共同放送
テレビ
NHK
- ニュースワイド640→630(NHK大阪放送局他)
- ほっとイブニング(NHK名古屋放送局他)
- 中京圏向けの夕方のニュースワイドであるが、18:30以後はタイトルのみ共有しながら3県それぞれ別内容で放送している。
日本テレビ系・TBS系
日本テレビ系
TBS系
- 笑ケース100
- TBS製作の「east」バージョンと、MBS製作の「west」バージョンの2種類がそれぞれ富山・静岡以東と愛知・石川以西で放送された。
- ナニキル?天気予報(TBS)/どれ☆きよ天気予報(MBS)
- 健康天気予報
- 2004年4月から2年間、TBSをはじめJNN主要系列局で放送。2006年4月よりCBC制作全国ネット番組『週刊!健康カレンダー カラダのキモチ』の一コーナーとなったため、企画ネットとしての放送形態は終了。
テレビ朝日系
- 大正テレビ寄席・まっ昼間!笑っちゃおう・大正週間漫画 ゲラゲラ45→やすきよ笑って日曜日(以上NETテレビ→テレビ朝日)/サモンお笑い劇場(MBS)→日曜笑劇場(ABC)(通算で1963年10月-1983年ごろ)
- NETテレビ時代、関西地区の準キーであるMBSが日曜日に「サモンお笑い劇場」という上方演芸の番組を編成、また一方で水曜日にNETテレビ制作で江戸演芸を取り上げた「大正テレビ寄席」をそれぞれに放送していたが、それぞれ他地域ではあまりそれらがなじめなかった影響から1963年10月度の改編をもって、それぞれの番組の互いのネット受けをやめると共に、放送時間を日曜正午台、かつ協賛スポンサーを大正製薬でそろえる形で、事実上企画ネット化した。
- 関西地区の準キーがABCに変更後も、「日曜正午台・大正製薬協賛」のまま、関西地区では上記の番組放送期間中は「日曜笑劇場・あっちこっち丁稚」の放送を行った。なおテレ朝が「―ゲラゲラ45」の後期以後は複数スポンサーの協賛となったさい、ABCもそれに合わせる形を継続した後、ローカルセールスのオールスポットに変更された。
- 朝日新聞テレビ夕刊(NET→テレビ朝日)/毎日新聞夕刊ニュース→毎日新聞テレビ夕刊(MBS)
- ネット腸捻転時代の1965年のほぼ同時期に放送を開始したネットワークニュースの番組であるが、新聞社の資本関係の都合、特に大阪の場合は古くから新聞社と放送局の関係が密接であることから[6]、MBSと岡山放送・瀬戸内海放送(後者の2局はいずれも1969年4月開局。当時はまだ「準広域圏」ではなく、両局とも毎日新聞・MBSと資本面でも関係があった)については全国ニュースもNETからネットではなく、MBSが独自に製作したもので放送し、事実上協賛新聞社が異なる企画ネットであった。
- なお朝日新聞社の総本部(会社登記上)がある大阪府のABCはJNN排他協定に基づく共通ネット番組「JNNニュースコープ」を放送しており、腸捻転時代はNET版を放送することはできなかったが、1975年3月30日のネット腸捻転解消(NET=ABC、TBS=MBS)してから、このような変則企画ネットは解消され、「朝日新聞-」はABCに同時ネット、「毎日新聞-」はMBSのローカルニュースとして放送されるようになった(これに伴いOHKとKSBの「毎日新聞-」ネットは終了となり、ABCと同時に「朝日新聞-」の同時ネットに切り替える。OHKは並行で「サンケイ→FNNテレビ日曜夕刊」のネットも行い、1979年4月の香川県への中継局乗り入れによりFNNに統一された)。
フジテレビ系
- 中日新聞テレビ日曜夕刊
- 東海テレビ放送・富山テレビ放送・石川テレビ放送のローカルニュース番組。前半はFNNみんなのニュースWeekendをネット受け、後半は各県ごとにローカルニュース。北陸では「北陸中日・日曜夕刊」(但し一時期東海テレビと同じ題名「中日新聞日曜夕刊」としたことがあった)として放送。1970年代には福井テレビジョン放送でも放送していたが、現在はFNNみんなのニュースWeekendとして放送。
独立県域局
- 競馬展望プラス(首都圏トライアングル・京都放送)
- 銀玉王
- 〜明日も絶対〜パチるん?
- 群馬テレビ/テレ玉/チバテレビ、2006年4 - 12月。
複数の系列局にまたぐもの
- エリアコードドラマ
- 地元応援バラエティ このへん!!トラベラー
- めばえ
- AKBでアルバイト(フジテレビジョン)、NMBのめっちゃバイト(関西テレビ放送)、SKE48の火曜アルバイト劇場(CBCテレビ)、HKTシャカリキ48!(九州朝日放送)
- AKB48とその地方の系列ご当地ユニットをCMキャラクターに起用している求人情報会社が単独協賛しており、番組のコンセプトもほぼ統一されているため、事実上の企画ネットだった。
脚注
- ↑ 2014年4月以降。2014年3月までは『情報宝島』をネットしていた
- ↑ Big America 2 Presents HOT SHOT PARTY!(2011年2月9日時点のアーカイブ)
- ↑ FM OSAKAでもネットされていたが、2015年12月をもって同局のみ放送終了。
- ↑ 『なんMEGA!』内コーナーとして。2016年7月から9月まではFM三重版ネットに切り替えていた。
- ↑ 2016年9月までは独立局のFM PORTでも放送。
- ↑ 東京の場合、日本テレビと、TBS(当時ABCはTBS系)が朝日・毎日と読売新聞から共同出資を受けていた。後発のNETは開局当初より朝日新聞との明確な資本関係がある