しまむら
株式会社しまむら(SHIMAMURA Co., Ltd.)は、日本の主に郊外を中心に多数の店舗を持つ衣料品チェーンストアを展開する会社であり、国内では業界第2位である[1]。日本全都道府県に店舗を持つほか、台湾などへも展開している。
概説
主にファストファッションブランドとして認知されている。 ただし、UNIQLOやGAPなどのようなSPAではなく、各アパレルメーカーから仕入れて小売する業態である[2]。
日本国内の店舗の外壁はベージュ、ピンク色、赤色で統一され、床には御影石を使用している。近年、その堅調かつ着実な成長ぶりが注目され、新聞や雑誌などでたびたび取り上げられている。
バイヤーへは「4つの悪」(返品、赤黒伝票、追加値引、未引取り)の追放を公約し、そのフェアな取引商行為によってサプライヤーであるアパレルメーカーとの関係を深めている[3]。それらの取引条件から、しまむらとの取引を優先させ、また最大の得意先がしまむらというアパレルメーカーも少なくないとされる。その結果、低価格で品質の良い、バラエティーに富む商品が陳列され[2]、後述する「しまラー」と呼ばれるような一定の支持を得ている。
沿革
- 1953年(昭和28年) 埼玉県比企郡小川町にて島村恒俊が「島村呉服店」を株式会社として設立。
- 1961年(昭和36年) 「しまむら」チェーン1号店を埼玉県東松山市に開業。同時に本社を東松山市に設置。
- 1970年(昭和45年) 同社初の複合商業施設「東松山ショッピングセンター」開業。
- 1972年(昭和47年) 株式会社しまむらへ社名変更。
- 1982年(昭和57年) 埼玉県大宮市(現・さいたま市)に本社を移転。
- 1988年(昭和63年) 東京証券取引所二部上場。
- 1991年(平成3年) 東京証券取引所一部上場。
- 1997年(平成9年) 株式会社アベイルを設立し、「カジュアル&シューズ アベイル」1号店を開業。台湾桃園市に思夢樂股分有限公司を設立。
- 1999年(平成11年) 服飾雑貨の専門店「シャンブル」、ベビー・トドラー用品の専門店「バースデイ」1号店をオープン。
- 2002年(平成14年) 沖縄県へ進出し、47都道府県への展開となる。
- 2006年(平成18年) 靴専門店「ディバロ」の初単独店オープン。
- 2009年(平成21年) 株式会社アベイルを吸収合併。
- 2012年(平成24年) 都市部出店戦略として丸広百貨店南浦和店、トキハ別府店、津田沼パルコに出店。百貨店へのテナント出店開始。
- 2013年(平成25年) 設立60周年。
展開している店舗
2018年5月1日現在。
- ファッションセンターしまむら 1408店舗
- アベイル 315店舗
- バースデイ 270店舗
- シャンブル 98店舗
- ディバロ 16店舗
- 思夢樂 45店舗 - 台湾のみ
- 飾夢楽 11店舗 - 上海のみ
ファッションモール
しまむらの展開する店舗ブランドを組み合わせたオープン型モールであり、それぞれの店舗を横に並べて1つの建物としたタイプが一般的だが、都市部を中心とした土地の制約がある場所では複層階のタイプや、土地の形状から店舗ごとに別の建物になっているタイプもある。店舗ブランドの組み合わせはファッションモールごとに異なり、2 - 4店舗程度の組み合わせとなる。中にはしまむらの運営する店舗以外が同居するファッションモールもある。
しまラー
全身のコーディネートをしまむらでの商品で済ます10代 - 20代の女性を「しまラー」と呼ぶ[4]。2009年2月12日放送の『ズームイン!!SUPER』の1コーナー「バードウオッチング」で、女子高生の流行語として取り上げられた。現代社会においてしまラーは増加中であるということであり、不況ゆえにファッションに多額の費用をかけないで済むからとのことである。安いからというだけではなく、デザインにロンドンやパリのトレンドを取り入れていることも人気の要因であるという[5]。芸能人もしまラーとなっていることがあり、この場合はその芸能人のファッションはしまむらがコーディネートしたためにそう呼ばれる[6]。
画像共有サイトの「インスタグラム」の登場後、しまむらで探し出した商品の画像をインスタグラムに拡散させる「しまパト」と呼ばれる現象が起きている[7][8]。
コラボレーション
多くの企業やアニメ、ブランドなどとコラボレーションを行っている。以下取り上げるものはごく一部にしか過ぎない。
- おそ松さん
- ガールズ&パンツァー
- SHOW BY ROCK!!
- セガゲームス
- 日本野球機構
- 100%パスカル先生
- ファンタシースターオンライン2
- 艦隊これくしょん -艦これ- - 「アベイル」ブランドで実施。
- 日産・スカイラインGT-R
- 黒子のバスケ
- けものフレンズ
- アイドルマスター シンデレラガールズ劇場
- 小林製薬
ほか多数
CMタレント
ギャラリー
- Shimamura-Manchou-of-Izumi001.JPG
ファッションセンターしまむら 和泉万町店(大阪府和泉市)
- Shimamura ayabe060318.jpg
ファッションセンターしまむら 綾部店(京都府綾部市)
- Takasaka fashion mall.jpg
高坂ファッションモール(埼玉県東松山市)
- Hoshioki-Fashion-Mall01.JPG
星置ファッションモール(北海道札幌市手稲区)
- TOKIWA DEPARTMENT STORE BEPPU 01.jpg
別府ファッションモール(大分県別府市)
百貨店出店の第一号。
トキハ別府店内。
脚注
- ↑ アパレル業界 売上高ランキング (平成27-28年)業界動向サーチ
- ↑ 2.0 2.1 齊藤孝浩 (2016年11月1日). “しまむらが若い女性にパトロールされるワケ”. 読売オンライン. . 2016閲覧.
- ↑ 月泉博 『ユニクロvsしまむら : 専門店2大巨頭圧勝の方程式』 日本経済新聞社、2006年。ISBN 978-4-532-31300-5。
- ↑ しまラー - 実用日本語表現辞典
- ↑ 東京に「しまラー」増殖中 あのカリスマモデルも愛用 : J-CASTニュース
- ↑ 週末ヒロインがしまラーに!!ももいろクローバーZをしまむらがコーディネート | ガジェット通信
- ↑ 齊藤孝浩 (2016年11月1日). “しまむらが若い女性にパトロールされるワケ”. 読売オンライン. . 2016閲覧.
- ↑ “「しまパト」活動報告”. しまむら. . 2016閲覧.
関連項目
- アベイル - かつての子会社。現在はしまむらに吸収され、店舗ブランドの一つ。
- パシオス - 株式会社田原屋が展開する同業態。しまむらの関連会社(持分法適用会社)
- 大宮アルディージャ - Jリーグ参入の1999年からオフィシャルパートナー。2017年からはトップパートナーに昇格し、ユニフォーム広告(パンツ・練習着)を掲出している。
- ナニキル?天気予報 - TBSテレビで放送されていた一社提供番組
- どれ☆きよ天気予報- 毎日放送で放送されていた一社提供番組
- 埼玉りそな銀行 - しまむらの大株主であると共にメインバンク
- 彩の国実業団駅伝(東日本実業団対抗駅伝・東日本実業団対抗女子駅伝) - かつてしまむらが特別協賛していた駅伝大会。TBSテレビで放送されており、番組名に『しまむらスポーツスペシャル-』冠していた。コース沿いに立地している「ファッションセンターしまむら吹上店」(とその前で横断幕を持って自社チームを応援している従業員)が必ず映りこんでいた。元々自社チームが出場する女子駅伝への協賛で、後に男子駅伝の共同開催化により、総合的に協賛するようになった。しかし、2014年を持って女子駅伝が休止されたため、協賛を取り止めた。
外部リンク
- 株式会社しまむら
- しまむら公式チャンネル - YouTube
-
- {{Instagram|gravail|アベイル公式Instagram}