羽生市
羽生市(はにゅうし)は、埼玉県の北東に位置する人口約5万5千人の市である。江戸時代末期以降、青縞(あおじま)の生産が行われ、現在も衣料の街でもある。旧武蔵国埼玉郡。
Contents
地理
埼玉県の北東に位置し、北部には利根川が流れる。市域は概ね平坦だが、加須低地北部の沖積台地に当たるため、標高は17メートル前後と比較的高い(カスリーン台風では利根川の旧河道(会の川)の自然堤防上に発達した加須市街地、羽生市街地は浸水を免れた。[1])。群馬県と隣接するほか、茨城県と栃木県にも近い。東武伊勢崎線が南北に縦断し、秩父鉄道は羽生駅を起点に熊谷市を通って秩父市方面へと伸びる。また、東北自動車道が東部を縦断する。
河川
池沼
町域
- 羽生地区
- 中央、東、南、西、北、大字羽生、大字上羽生、大沼
- 南羽生地区
- 南羽生
- 新郷地区
- 大字下新郷、大字下新田、大字上新郷
- 須影地区
- 川崎、大字砂山、大字下川崎、大字加羽ヶ崎(かばがさき)、大字上川崎、大字秀安(ひでやす)、大字須影、大字下羽生
- 岩瀬地区
- 小松台、大字小松、大字上岩瀬、大字桑崎(くわさき)、大字中岩瀬、大字下岩瀬
- 川俣地区
- 大字上川俣、大字稲子(いなご)、大字本川俣、大字小須賀(こすか)
- 井泉地区
- 大字今泉、大字尾崎(おさき)、大字発戸(ほっと)、大字北袋、大字藤井上組、大字藤井下組
- 手子林(てこばやし)地区
- 大字上手子林、大字町屋、大字下手子林、大字北荻島、大字中手子林、大字神戸(ごうど)
- 三田ヶ谷(みたかや)地区
- 大字三田ヶ谷、大字日野手新田(ひのてしんでん)、大字喜右ェ門新田(きうえもんしんでん)、大字与兵ェ新田(よへえしんでん)、大字弥勒
- 村君地区
- 大字上村君、大字常木、大字下村君、大字堤、大字名(みょう)
歴史
羽生市の前身である北埼玉郡羽生町の歴史(1954年(昭和29年)9月1日以前)については羽生町#歴史を参照。
- 1871年(明治4年)11月14日 (旧暦) - 浦和県・忍県・岩槻県の3県が合併して埼玉県が誕生。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により、北埼玉郡羽生町が発足する。
- 1903年(明治36年)4月23日 - 東武鉄道伊勢崎線羽生駅が開業。
- 同年9月13日 - 東武鉄道伊勢崎線須影駅(現・南羽生駅)が開業。
- 1921年(大正10年)3月30日 - 北武鉄道(現・秩父鉄道)羽生駅が開業。
- 1922年(大正11年)7月28日 - 北武鉄道(現・秩父鉄道)新郷駅が開業。
- 1954年(昭和29年)9月1日 - 北埼玉郡羽生町、新郷村、須影村、岩瀬村、川俣村、井泉村、手子林村が合併、羽生市が新設される。
- 1955年(昭和30年)1月1日 - 北埼玉郡三田ヶ谷村、村君村が合併、千代田村が新設される。
- 1959年(昭和34年)4月1日 - 千代田村が羽生市に編入される。
- 1981年(昭和56年)6月 - 県営羽生水郷公園オープン
- 同年9月1日 - 秩父鉄道西羽生駅が開業。
- 1983年(昭和58年)10月2日 - 県営さいたま水族館オープン。
- 1984年(昭和59年)1月14日 - 産業文化ホール落成。
- 1987年(昭和62年)2月1日 - 防災行政無線運用開始(当時の夕方のチャイムは正午のチャイムと同様「埴生の宿(鐘系)」)。
- 1992年(平成4年)3月 - 東北自動車道羽生インターチェンジ開通。
- 1995年(平成7年)4月 - 羽生バルーンフェスティバルを初めて開催
- 1997年(平成9年)5月 - 羽生駅前に小便小僧の銅像を建立。
- 1999年(平成11年)10月 - ジャスコ跡地に市民プラザがオープン。
- 2000年(平成12年)4月3日 - 防災行政無線の夕方のチャイム「恋はみずいろ(新音源)」放送開始に伴い、正午のチャイム「埴生の宿(鐘系)」が途中切りバージョンに変わる。
- 同年10月 - 全国初のオフレールステーション開設。
- 2001年(平成13年)4月 - 三田ヶ谷農林公園・「キヤッセ羽生」がオープン。
- 2003年(平成15年)3月 - イメージキャラクター「ムジナもん」誕生。
- 2004年(平成16年)7月24日 - 住居表示変更により南羽生地区を新設。
- 同年10月1日 - 防災行政無線の夕方のチャイム「夕焼け小焼け(新音源)」が2005年3月31日まで変更。
- 同年10月22日 - 新・羽生駅舎の完成・供用開始。
- 2005年(平成17年)4月1日 - 防災行政無線の夕方のチャイム「スタンド・バイ・ミー(音源不詳)」が同年10月31日まで変更。
- 2006年(平成18年)3月25日 - 国道122号新昭和橋が開通。
- 2007年(平成19年)8月10日 - 道の駅はにゅうが開業。
- 同年11月2日 - 下川崎産業団地内にイオンモール羽生が開業。
- 2009年(平成21年)11月18日 - 東北自動車道羽生パーキングエリア下り線が「Pasar(パサール)羽生」としてリニューアルオープン。
- 2010年(平成22年)11月28日 - 全国のご当地キャラが集う「ゆるキャラ(R)さみっとin羽生」を開催。
- 2012年(平成24年)4月2日 - 防災行政無線の夕方のチャイム「ムジナもん体操(音源不詳)」が同年5月31日まで変更。
- 2013年(平成25年)12月19日 - 東北自動車道羽生パーキングエリア上り線が鬼平江戸処としてリニューアルオープン。[2]
市名の由来
市内の神社にある懸仏に、天正18年(1590年)太田埴生庄との銘があり、埴(はに、赤土の意)が生(う、多いの意)であることを表しているといわれている。また埴輪(はにわ)がなまったものという説もある[3]。
文字としては、「鎌倉大革紙」に、長尾景春が文明10年(西暦1478年)に羽生の峰に陣取ったことが記されている。 また、「小田原旧記」には、武州羽丹生城代中条出羽守との記載があり、埴生、羽生、羽丹生の三種が今まで用いられていた。(羽生市史上巻より)
人口
羽生市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
行政
歴代首長
代(町) | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 |
---|---|---|---|
1 | 松本保太郎 | 1889年5月8日 | 1891年3月31日 |
2 | 三木辰五郎 | 1891年4月11日 | 1911年6月2日 |
3 | 大木啓三郎 | 1911年6月12日 | 1930年1月31日 |
4 | 飯塚多市郎 | 1930年2月17日 | 1930年5月20日 |
5 | 伊藤恒 | 1930年5月26日 | 1934年5月25日 |
6 | 峯才三郎 | 1934年6月18日 | 1935年6月1日 |
7 | 中田八十右衛門 | 1936年1月10日 | 1936年12月9日 |
8 | 金子信義 | 1937年1月18日 | 1945年12月15日 |
9 | 中村重左衛門 | 1946年1月26日 | 1947年8月2日 |
10 | 小川清助 | 1947年8月3日 | 1954年8月31日 |
代(市) | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 |
職務執行者 | 小川清助 | 1954年9月1日 | 1954年9月26日 |
初代 | 出井兵吉 | 1954年10月10日 | 1958年7月16日 |
2 - 3 | 杉田専一 | 1958年8月10日 | 1966年8月9日 |
4 - 7 | 須藤忠司 | 1966年8月10日 | 1982年8月9日 |
8 - 10 | 三木兼吉 | 1982年8月10日 | 1994年8月9日 |
11 - 13 | 今成守雄 | 1994年8月10日 | 2006年5月1日 |
14 - 16 | 河田晃明 | 2006年6月12日 | 現職 |
消防
警察
- 羽生警察署(羽生市を管轄)
- 交番
- 羽生駅前交番
- 駐在所
- 新郷駐在所、須影駐在所、井泉駐在所、手子林駐在所、千代田駐在所
広域行政
- 加須市・羽生市水防事務組合 - 加須市と共に利根川の水防事務を行っている
- 埼玉県都市競艇組合 - 飯能市、加須市、本庄市、東松山市、狭山市、春日部市、鴻巣市、深谷市、上尾市、草加市、越谷市、入間市、朝霞市、さいたま市とともに戸田競艇の開催等に関する事務を行っている。
- 協議会
- 埼玉利根保健医療圏医療連携推進協議会(とねっと)
公共施設
- 保健センター
- 汚泥再生処理センター
- キヤッセ羽生(三田ヶ谷農林公園)
- 体育館
- 各地区公民館(市内に9カ所)
- ワークヒルズ羽生
- 中央公園
- スカイスポーツ公園
- 羽生市立図書館
- 羽生市立郷土資料館
- パープル羽生
- 産業文化ホール
経済
主な産業
商業
主な企業
金融機関
- 埼玉りそな銀行羽生支店
- 群馬銀行羽生支店
- 足利銀行羽生支店
- 武蔵野銀行羽生支店
- 東和銀行羽生支店
- 埼玉縣信用金庫羽生支店
- 中央労働金庫熊谷支店羽生出張所
- ほくさい農業協同組合
- 本店、羽生中央支店、羽生北支店、手子林支店、須影支店、羽生東支店、新郷支店
姉妹都市・提携都市
国内
- 提携都市
海外
地域
健康
- 平均年齢:42.1歳(男=40.9歳、女=43.4歳)
教育
- 幼稚園
- 金久保幼稚園、建福寺幼稚園、春山幼稚園、増子幼稚園
- 保育所
- いずみ保育園、きむら保育園、須影保育園、とねの会保育園
- 市立第一保育所、市立第二保育所、市立第三保育所、市立第四保育所、市立第六保育所、市立第七保育所
- 小学校
- 羽生北小学校、新郷第一小学校、新郷第二小学校、須影小学校、岩瀬小学校、川俣小学校、井泉小学校、手子林小学校、三田ヶ谷小学校、村君小学校、羽生南小学校
- 中学校
- 西中学校、南中学校、東中学校
- 高等学校
- 埼玉県立羽生高等学校、埼玉県立羽生実業高等学校、埼玉県立羽生第一高等学校、埼玉県立誠和福祉高等学校
- 特別支援学校
- 埼玉県立特別支援学校羽生ふじ高等学園
- 専修学校
- 北埼玉郡市医師会准看護学校
- 短期大学
- 埼玉純真短期大学 - 2007年(平成19年)4月に埼玉純真女子短期大学が共学化され、開校した短期大学である。
- 神学校
- 中央日本聖書学院
電話番号
市外局番は市内全域「048」。市内局番が「5xx」の地域との通話は市内通話料金で利用可能(熊谷MA)。収容局は埼玉羽生局、みろく局、行田埼玉局。「5xx」から始まる市内局番は羽生市のほか、行田市、鴻巣市、北本市、熊谷市、深谷市、及び大里郡寄居町で使用されている。
郵政
郵便番号は市内全域が「348-00xx」である。
- 羽生郵便局 - 羽生市全域の集配を担当
- 羽生東町郵便局、羽生新郷郵便局、羽生手子林郵便局、羽生三田ヶ谷郵便局、村君郵便局
住宅団地
- 羽生桑崎住宅、羽生城沼住宅、羽生須影住宅、羽生北袋住宅
交通
鉄道路線
バス
- あい・あいバス(羽生市福祉バス)
- ムジナもん号
- 手子林・三田ヶ谷ルート
- 井泉・村君ルート
- いがまん号
- 須影・岩瀬ルート
- 川俣・新郷ルート
- ムジナもん号
- 平成エンタープライズ(平成観光バス)
- 羽生駅西口 - イオンモール羽生
タクシー
タクシーの営業区域は県北交通圏で、熊谷市・深谷市・本庄市・行田市・加須市などと同じである。
道路
- 高速道路
- 東北自動車道:羽生インターチェンジ - 羽生パーキングエリア
- 一般国道
- 国道122号、国道125号行田バイパス、国道125号加須羽生バイパス
- 県道
- 主要地方道
- 栃木県道・群馬県道・埼玉県道7号佐野行田線、埼玉県道32号鴻巣羽生線、埼玉県道59号羽生妻沼線、埼玉県道60号羽生外野栗橋線、埼玉県道84号羽生栗橋線
- 一般県道
- 埼玉県道128号熊谷羽生線、埼玉県道129号加須羽生線、埼玉県道196号新郷停車場線、埼玉県道・群馬県道304号今泉館林線、埼玉県道364号上新郷埼玉線、埼玉県道366号三田ヶ谷礼羽線、埼玉県道412号南羽生停車場線、埼玉県道413号羽生停車場線
道の駅
観光
名所・旧跡・観光スポット
- 田舎教師 - 自然主義文学の代表作(作者・田山花袋)
- 建福寺 - 田舎教師のモデル・小林秀三の墓
- さいたま水族館 - 全国的にも珍しい淡水魚専門の水族館
- キヤッセ羽生 - 農産物産館、レストラン、地ビール工房
祭事・催事
- 世界キャラクターさみっとin羽生(毎年11月下旬 旧称:ゆるキャラ(R)さみっとin羽生)
- 葛西堤羽生さくらまつり(毎年3月下旬 - 4月上旬)
- 大天白藤まつり(毎年5月上旬)
- スカイフェスタ(毎年5月中旬)
- 羽生てんのうさま夏まつり(毎年7月上旬)
- コスモスフェスティバル(毎年10月上旬 - 10月下旬)
- 商工まつり(毎年11月3日)
マスコットキャラクター
「ムジナもんと仲間たち」 - 羽生市経済環境部キャラクター推進室
- ムジナもん
- ムジナ三五八(父)
- ムジナいが(母)
- ムジナあんびん(妹)
- いがまんちゃん - いがまんじゅうをモチーフにしたキャラクター
- フナどん
- しらさぎ婦人
- イナゴージャス
- ザリガニ博士
- いたっち
指定文化財
- 宝蔵寺沼ムジナモ自生地(1966年5月4日・国の天然記念物)
- 勘兵衛マツ(1926年2月19日・県指定天然記念物)
- 川俣関所跡(1961年9月1日・県指定旧跡)
- 川俣締切跡(1963年8月27日・県指定旧跡)
- 永明寺古墳(1976年10月1日・県選定重要遺跡。1961年11月6日・市指定史跡)
- 羽生城跡(1971年12月5日・市指定史跡)
- 葛西用水取入口跡(1973年10月1日・市指定史跡)
- 堀越家五輪塔(1989年7月11日・市指定史跡)
- 伝堀越館跡(2001年9月26日・市指定史跡)
出身有名人
- 柿沼清史(スターダストレビュー) - 実家は柿沼種苗店。
- 柿沼和夫(写真家)
- 斉藤珪次(衆議院議員)
- 清水卯三郎(実業家)
- 関口義明(作詞家、井沢八郎、あゝ上野駅の作詞で有名)
- 花木里恵(歌手)
- 三田一也(元海軍中佐、警備救難監)
- 森本尚太(毎日放送アナウンサー)
ゆかりのある人物
- 太田玉茗 - 羽生に文学を根付かせた新体詩人。
- 田山花袋 - 羽生を舞台にした文学作品「田舎教師」の著者。
- 小泉平三郎吉綱 - 旗本代官として武蔵国羽生を治めた。