ガソリンスタンド
ガソリンスタンド(和製英語: gasoline stand、アメリカ英語: filling station, gas station、イギリス英語: petrol station)または給油所(きゅうゆじょ)は、ガソリンや軽油などの各種エンジン用燃料を主として販売している場所。ガソリンスタンドは和製英語。高速道路のNEXCO3社ではガスステーションと呼称している。また、元売会社や販売店、経済産業省[1] などでは一般的にサービスステーション[注 1] と呼称することからSSとも略される。
Contents
日本のガソリンスタンド
定義
日本の法令上は、消防法にいう「取扱所」のひとつにあたる。危険物の規制に関する政令[2] では「給油取扱所」として区分され、取扱所の位置、構造及び設備の基準につき細かく規定されている。消防法における第4類危険物であるガソリン・軽油・灯油などを取り扱うことから、営業中は甲種または乙種4類の危険物取扱者の有資格者が常駐する必要がある。
より広い意味では主にタクシーが利用するオートガス(液化石油ガス、天然ガス)ステーションやエコ・ステーション、冬季に限定的に運用される事が多い灯油販売所、バスやトラック、自動車教習所の教習車等に給油する自家使用を目的とした事業所内の給油所も含まれる。
取扱サービス・設備
ガソリンスタンドでは、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油などエンジン用燃料以外に、灯油や、エンジンオイルなどの潤滑油、更にそれ以外のカー用品など(タイヤやワイパーなど)も販売している。また、併設している設備で自動車の洗車を行ったり、エンジンオイルやタイヤなどの交換、簡単な点検作業が行える場合がほとんどである(スタンドによっては車検を行っている所もある)。一部では、レンタカー事業を併設したり、LPG自動車用の液化石油ガスを扱ったりEV用急速充電器を備えているところもある。
空港や飛行場が付近にあるガソリンスタンドでは、個人向けに航空用ガソリンの小売りや格納庫まで出向いての給油を行うところもある。
日本では給油中のサービスとして、自動車の窓拭きや灰皿の掃除を行う所もあり、行われないセルフサービス(セルフ)式ガソリンスタンドに対して[注 2]、「フルサービス方式」と称される。
日本ではガソリンスタンドにコンビニを併設する場合は、スタンドの営業時間内に限られる。24時間のコンビニ営業をする場合は24時間スタンドを稼動させる事になる。モービル・エッソ・ゼネラルのセルフ式の一部店舗では、ドトールコーヒーショップを併設している。また、宮城県気仙沼市に本社を置く気仙沼商会が運営する一部の店舗では、気仙沼市に本店(アンカーコーヒーブランドの店舗)があるアンカーグループという宮城県を中心に岩手県や東京都内の商業ビル・ショッピングセンター・ギフトショップ等の商業施設や給油所隣接のカフェの運営或いは廃業した給油所を改装しての居抜き出店後、運営を行っているコーヒー店を展開する企業のフルセイルコーヒーブランドのカフェを併設している。因みに、現在の廃業した給油所の居抜き出店物件としては大崎市古川地区(市内の旧古川市内にあたる地区)で一関市川崎村の店舗同様、フルセイルコーヒーブランドのコーヒーショップ(こちらはドライブスルー式である)が運営されている(かつては、気仙沼市階上の三菱石油→日石三菱→ENEOSとブランド名を変え運営されてきた店舗が廃業し廃給油所となった場所にも居抜きで出店し、改装及び運営(大崎市古川の店舗同様ドライブスルー式の店舗だった)を行っていたが、東日本大震災以降に閉店して建物が取り壊された後現在はKOBELCOの気仙沼営業所となっている)。
日本の高速道路では、多くのサービスエリアと一部のパーキングエリアに設置されている。
また、総務省令では懸垂式と記載された、給油設備が天井配管で構成されたもの(吊り下げ式、別称ノンスペース、ノンスペ)は、都市部などの狭い用地の活用を図る特殊な規格であり、日本や韓国以外での設置事例は少ない。
給油設備のうち、計量器であるメーター(ガソリン・灯油・軽油・重油の各メーターを含んだ、いわゆる燃料油メーター)は計量法の規定により、都道府県の実施する検定を定期的に受検しなければならない。検定有効期限(年月単位、メーターに貼付してあるシールで確認可能)の超過やメーターの不正改造は計量法違反となり、理由[注 3] の如何を問わず、都道府県もしくは計量特定市による取締り(立入検査、勧告、告発等)の対象となる。これは該当するメーター、タンクが内蔵された一体型メーター(通常の給油機よりも胴体が一回り大きい)、固定の設備でない自動車(タンクローリー)搭載型メーター、可搬式小型メーター、簡易型メーター(ドラム缶等に取り付けて使用)などにおいても同様である。
ガソリンスタンドの石油タンクは定期的に洗浄することが義務付けられている。
2011年2月に日本で施行された消防法改正により、40年以上前に埋設した燃料用地下タンクの改修を、施行後2年間(猶予期間)の2013年2月までに義務付けた[3]。該当設備を有するガソリンスタンドで改修を行わない場合、消防庁側は法的処置による厳しい対処を示唆しているため、改修費用と将来的な経営状況を試算し損益分岐点などを考慮した結果、廃業するケースも出ている[3] が、ガソリンに含まれているベンゼンや有鉛ガソリン時代に含まれていた鉛は土壌汚染対策法の特定有害物質であり、廃業したとしても地下タンクからの漏えいにより、これらの物質やMTBEによって地下水汚染や土壌汚染が生じていた場合、土地取引上の大きなリスクとなるおそれがある。また、廃業後の土地はコンビニエンスストア(特にローソン、セブンイレブン)に利用されるケースが全国各地で相次いでいる。
セルフ式ガソリンスタンド
特徴
給油操作を客自身で行うガソリンスタンド。アメリカ合衆国等では比較的早くから普及してきた方式であるが、日本では長年、安全性の観点から給油を従業員が行なうフルサービス方式以外認められていなかった。1998年の消防法改正で規制緩和された事により、危険物の規制に関する政令が改正され、「顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所」(セルフ式ガソリンスタンド)が登場し、以後セルフ式が増えつつある。セルフ方式であっても無人で営業することは認められず、甲種または乙種4類の危険物取扱者の有資格者が常駐しており、顧客による給油作業を遠隔で監視し、危険発生時には制御卓からの遠隔操作によるバルブ閉鎖やそのほか必要な措置を取ることが求められている。遠隔監視用の設備などを設置するため初期投資額がいくらか高くなるところはあるが、吸殻入れの清掃や窓拭きなどのこれまでの一般的であった付帯サービスを省略し、必要とする従業員と人件費を少なく抑える事が出来る為、フル方式より安価に販売する事が可能である。従業員による給油作業がないため、安全点検や洗車サービス等の新たなオプションサービスを積極的に案内するスタンドが増えている。また、店舗によっては料金設定が異なるセルフ給油とフルサービスを選択可能な所もある。
日本におけるセルフ式ガソリンスタンドは、2016年9月末時点で全国に9,793店となっている[4][5]。なお、日本にある給油所総数は31,467店(2017年3月末現在)であり、1995年から減少を続けている[6][7]。フルサービス店の数は年々減少傾向にあり、2000年の約53,000店と比較すると、半分以下の約25,400店となっている。これに対し、セルフサービスステーションの増加率は同期間で約400店から約9,300店と、20倍以上の伸びを示している。また、同一店舗でセルフ式とフルサービスの双方を営むサービスステーションもある。高速道路のガソリンスタンドは従業員のいるフルサービスがほとんどであるが、新規開設されたスタンドを中心に増えつつある[注 5]。
セルフ方式の計量器は安全性の観点から、(フルサービス用装置と異なり)給油レバーを握っている間のみ供給が許可される方式となっている(一部の安全確保用装置を加えたシステムでは例外あり)。また、客が給油できるのは自走で乗り入れた自身の自動車・二輪車に限られ、手押しで持ち込んだ二輪車やジェットスキー、持参したガソリン携行缶等への注入は法令により禁止されている。その場合は係員を呼んで注油を依頼する必要がある(灯油用ポリタンクへのガソリン注入は不可。違反が発覚した場合は購入者共々処罰の対象)が、セルフ方式のスタンドによっては携行缶等への注油サービスは行っていない、または一日の携行缶等への注油取扱可能量を超過している等の理由で断られる場合もある。
安全性の確保を人員配置に依るスタッフ常駐のフルサービススタンドと、安全機器の配置や給油者の自己責任に依存するセルフスタンドを比較すると、設備の全体構成やシステムに見た目以上のかなりの相違が存在する。なお、セルフでは吊り下げ式は法律上認められていない(給油機が地上固定式になっているセルフスタンドと吊り下げ式のフルサービススタンドが1つの敷地内に併設されている店舗は存在する)。
利用手順
セルフ式スタンドにおいて、利用者自身で給油を行う為の手順は次の通りである。なお、危険物の規制に関する規則(昭和34年9月29日総理府令第55号)に、「顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所における取扱いの基準」が規定されている(第40条の3の10)。
- エンジンを止め給油機に貼られている放電プレートに触れて、体に溜まった静電気を逃がす。静電気放電が起こるとガソリンに引火し火災事故となる恐れもあるので、確実に放電プレートに触れる必要がある。
- 自分が給油したい油種の給油ノズルを取る。油種ごとに給油ノズルが色分けされているので、表示と色を見て間違えないようにする(レギュラーは赤、ハイオクは黄、軽油は緑、灯油は青になっている)。
セルフスタンドにおいて、利用者自身で誤給油しても補償されない。誤給油も参照のこと。
ギャラリー
- ESSO.jpg
JXTGエネルギー、Essoのガソリンスタンド
- General Minamisomakashima SS.jpg
JXTGエネルギー、ゼネラルのガソリンスタンド
- Mobil Kokudo SS(Minamisoma City).jpg
JXTGエネルギー、Mobilのガソリンスタンド
- トーア油業(株)堀川高辻SS.jpg
かつてのMOCマーケティングのガソリンスタンド
- The gas station at the northernmost tip in Japan.JPG
出光興産のガソリンスタンド
- GasStationHiroshima.jpg
ロイヤル・ダッチ・シェルグループ企業(※当時)である昭和シェル石油大手町給油所(1世代前、90年代中盤~21世紀初期)
- Marubeni Energie tomobe.JPG
丸紅エネルギーのガソリンスタンド
- Hokuren-SS.Teine01.JPG
ホクレン傘下のホクレン油機サービス手稲セルフ給油所
アメリカのガソリンスタンド
モータリゼーションが進んだアメリカ合衆国では、セルフ式で前払方式のガソリンスタンドが一般的である[8]。ただし、オレゴン州では、過疎地を除き、セルフ方式が認められておらず、フルサービス方式のみとなっている。
ガソリンスタンドには事務所を兼ねたコンビニエンスストアを併設している場合が多い。
支払い方式には次のような種類がある。
オーストラリアのガソリンスタンド
オーストラリアでは後払方式のガソリンスタンドが一般的である[9]。給油後にガソリンスタンド内にあるレジで決済する[9]。
東南アジアのガソリンスタンド
オートバイが市民の足として広く利用されておりバイクタクシーも盛んであるため、都市部では瓶に入れたガソリンを路上で小売りする『露店のガソリンスタンド』も存在する。
品質の確保
日本では、揮発油等の品質の確保等に関する法律等により、ガソリンで10項目、灯油と軽油では3項目の品質規格(強制規格)が定められており、適合しない製品を売った者は処罰の対象となる。スタンド側ではSQマークを掲げて規格の遵守を示すほか、資源エネルギー庁が抜き打ち検査を行っているが、しばしば脱法行為等が摘発されている[10]。
同様の規制は各国でも見られるが、韓国[11]や中国[12] などでも価格競争などを背景に品質や安全性に問題のある製品が販売される例があり、枚挙にいとまがない。2014年の韓国石油公社のデータによると、4月末までに検挙されたガソリンスタンド118カ所のうち、約7割が他の石油製品などで水増しした偽ガソリンを販売していた。問題視した政府は、毎週報告制度を実施するとしたが、韓国のガソリンスタンド協会は実施を先送りするよう求めている[13]。
ガソリンスタンドの環境対策
アメリカ合衆国でも特に厳しい環境汚染規制が敷かれるカリフォルニア州や、EUでは、給油の際に燃料タンクから発生する蒸散ガソリンをすべて回収するため、ガソリンスタンドの給油ノズル先端にベーパーリカバリーと呼ばれる装置を装着することが義務付けられている。ベーパーリカバリー対策が施されているガソリンスタンドはステージ2 (Stage II) に適合し、ステージ2対応給油機で回収したガソリン蒸気は、気体のまま地下タンクに貯蔵する方式と、液化して再びガソリンとして販売する方式の2通りがある。後者の液化回収方式は日本の給油機大手のタツノが実用化に成功しており、給油時に発生する蒸散ガソリンの回収率は99%以上とされている[14]。
ガソリンスタンドの安全対策
過去の阪神・淡路大震災や東日本大震災でも、ガソリンスタンドの火災事故は1件も報告されていない。また津波被害に遭いながらも、建物の原型を留めている給油所も数多く存在した。 これは消防法や建築基準法で構造が厳格に定められた上で建設されており、ガソリンスタンドの周囲で火災が発生しても地下のタンクに引火しない構造になっているためである[15][16][17]。 これらのことから、非常発生時に駆け込む場所としては最適で安全であると言われており、ガソリンスタンドを避難所として開放する給油所も存在する[18]。
日本では、10,000施設当たりの年間火災発生件数として30回前後の値が報告されている。発生件数の多くは、セルフ式のスタンドにおける火災であり、セルフ式では、フルサービス式の5.6倍とする資料もある[19]。アメリカ合衆国では、正確な統計が取られていないものの、ガソリンスタンドにおいて年間1,000回以上の火災が発生しているとの推測がある[20]。
ガソリンスタンド内にある充電スタンド
ガソリンスタンド内の中には電気自動車の為の充電スタンドがあるガソリンスタンドもある。
ガソリンスタンドの事業者{{safesubst:#invoke:Anchor|main}}
日本の民間企業
石油製品の輸入、精製を行う企業は元売と呼ばれ、元売の系列から供給を受け販売するガソリンスタンド、業者間転売品(業転玉:ぎょうてんぎょく)などを扱う系列外の独立系ガソリンスタンド(いわゆる「無印スタンド」または「無印ガソリン」)に分けられる。 日本初のガソリンスタンドは、1919年2月に日本石油が奥田友三郎商店に貸与・運営したのが始まり。 大手元売系SSは、元売が施設や設備を設置・保有・管理し、それら一式を特約店に商標ごと賃貸する社有SSと、特約店が設置・保有・管理する特有SSとに大別できる(社有SSだが借地、というケースも多い)。 一般的に社有SSは大規模店、特有SSは中小規模店になるケースが多く、中小資本の特有SSでは主に経営上の理由から、設備はそのままに看板替え(他系列の元売に鞍替え)する場合もある。
2017年3月末の揮発油販売業者数は15,078事業者、給油所は31,467ヶ所である[7]。
系列別のガソリンスタンドの数は次の通り。スタンド数は2015年度末現在の数字で、出所はJXグループの資料[21][22] より。
- 10,548店舗
- 3,410店舗。2012年にエクソンモービル有限会社が東燃ゼネラル石油の子会社となり、EMGマーケティング合同会社に改組。2014年にMOCマーケティングの事業も譲り受けたが、2017年1月に東燃ゼネラル石油へ吸収合併。さらに同年4月にJXエネルギーへ吸収合併され、JXTGエネルギーとなる。
- 出光興産(IDEMITSU)
- 3,666店舗。旧同族系では最大手クラス。しかし上場以来、その創業家とは資本・人事等で関係が希薄になってきている。
- 昭和シェル石油(Shell)
- 3,193店舗。商業施設等に併設されているセルフSSは別ブランド (Fantasista)で展開。かつてはオランダとイギリスの企業であるロイヤル・ダッチ・シェルのグループ企業だったが、2016年12月より出光興産の傘下。
- コスモ石油(COSMO)
- 3,054店舗
- その他(JXTG、出光、シェル、コスモ以外)9198店舗
- 伊藤忠エネクス(ITOCHU、ENEX)
- 伊藤忠の関連会社。独自ブランドのカーエネクス、コスモ石油、ENEOSブランドを展開。
- エスアイ石油(IDEMITSU)
- 出光系列。同社のセルフSSのみ展開。旧住商石油+旧サミット石油(ともに住商系列)。旧住商石油時代では独自ブランド(SUMISHO)で展開していた。
- ダイヤ昭石(DIA-SHOSEKI)
- 昭和シェル石油と三菱商事の合弁会社。
- ディーエム・ガス・ステーション
- 丸紅エネルギー(marubeni)
- 丸紅系列。
- 日通商事(ALOZ)
- 一部地域でガソリンスタンドを展開。
- 吉田石油店(ヨシダ)
- 燃料備蓄基地、タンカー、タンクローリーを自社で所有。
- 宇佐美グループ(宇佐美)
- 出光、ENEOS等のSSを独自に全国展開。
- JXTGエネルギー系最大の卸売業者。東北最大の複合商社でもある。
- 北日本石油
- 関東・東北・北海道地域に展開する、コスモ石油系最大の特約店。直営店を83店舗、北日本グループ全体で約200店舗を展開。
- キタセキ
- コスモ石油の大手特約店及び他元売系指定店を扱う。指定店では「キタセキ指定」の看板を掲げている。また、ENEOSやMITSUIセルフ等のSSも存在しており、指定店に限り、コスモ石油には特化していない。一部の指定店では、太陽鉱油の指定店としても営業している店舗が存在する。
- 太陽鉱油(太陽)
- コスモ石油・ENEOSをメインで独自に全国展開。一部地域で三井セルフ(名古屋以北)・昭和シェル・出光等の店舗を展開している。直営店の他、指定店及び提携を結ぶ店舗がある(一部地方のみ、直営・指定の店舗もしくはどちらかが存在しない)。指定店では「太陽指定」の看板を掲げていて、マークは会社ロゴのローマ字部分を漢字に変えている。一部のサービスステーションでは、キタセキの指定店としても営業している店舗が存在する。
- エネクスフリート
- 新出光(IDEX)
- 出光石油創業者の兄弟が創始者。かつては無関係であったが、数年前、出光が増資を行なった際に参加した為、現在は関係性がある。
- 旧一光(Ikko)。かつてはコスモ石油、モービル石油等のSSを独自に展開していた。
- 旧ヤマサン石油(YAMASAN)。徳島県・兵庫県のみ。旧山産石油時代はキグナス石油のブランドで展開。現在はENEOSブランドのセルフSSを展開。また、ENEOS競合地域で出店の際、独自でYAMASAN(ヤマサン)ブランドとしてセルフSSを展開。
- 京阪神を中心に展開。エクソンモービル・ゼネラル・昭和シェル・ENEOSと提携。
- タシロ石油(TASHIRO)
- かつて、宮城県に本社があったブランド(破産申請を行った為、現在は消滅)。宮城県等に独自のSSを展開していた。
- 目見田商事(ひまわりSS)
- 兵庫県宝塚市。関西プライベートブランド系の雄。タイヤ(ブリヂストン系)、車検、新車中古車販売においてGSとして全国トップセールスを誇る。廃業寸前のSSを買い取り地域一番店にする手法が特徴。現在、独立系の注目株としてさまざまな業界メディアにとりあげられている[23]。2010年に新社長体制に移行。
- 広浦鉱業グループ
などがある。また各農業協同組合(JA)はJA-SSブランド(北海道はホクレンブランドの独自ブランドで展開)[注 6] で、漁業協同組合(JF)はJFブランドでガソリンスタンドを運営している(既存石油元売りのマークを掲げる場合も多い)。
日本の過疎地における公営ガソリンスタンド
人口も通過する車も少ない地域では、採算難から民間の給油所が廃業・撤退してしまった“SS過疎地”が広がっている。経済産業省によると、こうした過疎地で住民が設立した法人や自治体がGSを運営する例が全国に10程度ある。北海道占冠村トマム地区や和歌山県すさみ町などが代表例である。経産省は2017年5月、GSが少ない又は無い自治体に対して、GS維持のための行動計画づくりを初めて要請した[24]。
ヨーロッパの民間企業
- ロイヤルダッチシェル(オランダ、イギリス)
- BP(イギリス)
- トタル(フランス)
アメリカ合衆国の民間企業
韓国の民間企業
国営企業
- サウジアラムコ(サウジアラビア)
- ペトロナス(マレーシア)
- ペトロブラス(ブラジル)
- ガスプロム(ロシア)
- 中国石油天然気(ペトロチャイナ)(中国)
- イラン国営石油(NIOC)(イラン)
- ベネズエラ国営石油会社(PDVSA)(ベネズエラ)
- ペメックス(メキシコ)
- 中国石油化工集団(シノペック)(中国)
- 中国海洋石油(シノック)(中国)
- ENI(イタリア)
- クウェート石油公社(クウェート)-「Q8」のブランド名でヨーロッパでガソリンスタンドを展開している。
- 台湾中油(台湾)
ギャラリー
- Water gus station in Vancouver.jpg
小型の船舶向けの水上ガソリンスタンド(カナダ、ブリティッシュコロンビア州バンクーバー)
脚注
注釈
- ↑ 英: service station
- ↑ 「セミセルフ」・「ミニセルフ」と称するスタンドは、給油はスタッフが担当するが、給油中のサービス(窓ふきやゴミ捨てなど)の有無や、支払い時にスタッフが来て車から受け渡しするか自身が指定場所に行くなど、店によってサービスの有無や内容が異なる。セルフスタンドでは基本的にすべてがセルフサービスで、客が一連の作業を行えるように雑巾等やゴミ箱が設置されている場合も多い。「ミニセルフ」は、サービススタッフ側の「サービス」が最小限である「ミニマムサービス」を意味する造語と思われる。
- ↑ 例えば経営上の困難など。
- ↑ 普通車のみ。大型車はフルサービス。
- ↑ セルフ式スタンドは東北道鶴巣PA下り線、北関東道笠間PA、中央道阿智PA上り線、新東名高速[注 4]駿河湾沼津SA・静岡SA・浜松SA、東海北陸道ひるがの高原SA、東海環状道美濃加茂SA、新名神高速土山SA、中国道七塚原SA上り線・美東SA上下線、神戸淡路鳴門道淡路SA上下線、山陽道三木SA下り線、岡山道高梁SA上下線、九州道北熊本SA上り線・山江SA下り線・宮崎道霧島SA上下線の21箇所に設置。
- ↑ なお、JA-SSのセルフSSは「JAセルフ」の独自ブランドを掲げ展開。
出典
- ↑ 平成27年度末揮発油販売業者数及び給油所数をとりまとめました。
- ↑ 法令データ提供システム
- ↑ 3.0 3.1 街のガソリンスタンドが次々となくなる!! その意外な理由とは? - clicccar 2012年5月24日
ガソリンスタンド、40年以上前の地下貯蔵タンク改修義務化へ - 東洋ケミカル機工 - ↑ 一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター 「セルフ SS 出店状況」について (平成 28 年 9 月末現在)
- ↑ http://oil-info.ieej.or.jp/documents/
- ↑ 資源エネルギー庁 資源・燃料部石油流通課; 経済産業省 (2015年7月3日). “揮発油販売業者数及び給油所数の推移(登録ベース) (PDF)”. 資源エネルギー庁. p. 3. . 2016閲覧.
- ↑ 7.0 7.1 平成28年度末揮発油販売業者数及び給油所数を取りまとめました
- ↑ 8.0 8.1 8.2 8.3 アメリカのレンタカー4 All About
- ↑ 9.0 9.1 地球の歩き方編集室 『地球の歩き方 オーストラリア 2014-2015』。
- ↑ “「ハイオク」と偽装表示全国209か所で”. NEWS24News (日本テレビ). (2012年4月25日) . 2012閲覧.
- ↑ “偽石油販売疑惑の「爆発」給油所、7度あった品質検査を素通り”. 東亜日報 (東亜日報). (2010年10月1日) . 2012閲覧.
- ↑ “広東省:消費者だます悪質なガソリンスタンド処罰へ”. サーチナ (サーチナ). (2007年10月31日) . 2012閲覧.
- ↑ “韓国で「偽ガソリン」がまん延!走行中にエンジン停止の恐れも―韓国紙”. レコードチャイナ (レコードチャイナ). (2014年6月15日) . 2014閲覧.
- ↑ ガソリンベーパーを液化して回収 臭いのしないガソリンスタンドへ - NEDO実用化ドキュメント、新エネルギー・産業技術総合開発機構
- ↑ “災害対応型給油所(減災への取組)”. 内閣府 防災情報のページ. . 2018閲覧.
- ↑ “大規模災害時協力ガソリンスタンド登録制度(減災への取組)”. 内閣府 防災情報のページ. . 2018閲覧.
- ↑ “災害時対応/住民拠点SS/災害対応型給油所”. 全石連/全国石油商業組合連合会・全国石油業共済協同組合連合会. . 2018閲覧.
- ↑ “地震災害時のGSの役割”. 福島県石油商業組合. . 2018閲覧.
- ↑ セルフスタンドにおける火災危険性 埼玉県危険物事故防止連絡会資料 2011年11月4日閲覧
- ↑ 米国セルフスタンドの火災 危険物保安技術協会ホームページ 2011年11月4日閲覧
- ↑ 第43表 元売別固定式給油所数の推移
- ↑ http://www.noe.jxtg-group.co.jp/binran/data/pdf/43.pdf
- ↑ 人材ニュース
- ↑ 過疎地 GS町が運営/「黒字」困難 費用支援が課題/全国10自治体 住民が法人設立『読売新聞』朝刊2017年7月23日(政治・経済面)
関連項目
外部リンク
- セルフ式スタンドの注意点(高松市消防局)