ドトールコーヒー
株式会社ドトールコーヒー(Doutor Coffee Co., Ltd.)は、主にコーヒーを扱う日本の商社(卸業)である。 コーヒー豆の輸入、焙煎加工並びに卸売販売および、飲食店の経営やフランチャイズ事業を展開している。ドトール・日レスホールディングスの完全子会社。
社是は「1杯のおいしいコーヒーを通じて人々に安らぎと活力を提供する」[1]
Contents
概要
沿革
- 1962年(昭和37年)4月 - 東京都港区にて、コーヒーの焙煎会社として設立
- 1972年(昭和47年)7月 - 神奈川県横浜市にカフェ コロラド1号店を出店
- 1976年(昭和51年)1月 - 有限会社から株式会社へ変更
- 1980年(昭和55年)4月 - ドトールコーヒーショップ1号店を原宿駅前(渋谷区神宮前)に出店
- 1987年(昭和62年) - IRP経営学院(フランチャイズオーナー向け)を設立、ドトールコーヒーショップ100店舗
- 1993年(平成5年)8月 - 日本証券業協会に株式を店頭登録
- 1998年(平成10年)7月 - コンビニエンスストアへドトールブランド製品を出荷
- 1999年(平成11年)5月 - 本社を東京都渋谷区に移転
- 2000年(平成12年)11月 - 東京証券取引所市場第1部に株式を上場
- 2003年(平成15年)11月 - 日本たばこ産業との提携により、ジェイティフーズ(現・ジェイティ飲料)がDOUTORブランドのドライ飲料を販売開始する。
- 2004年(平成16年)4月 - ドトールコーヒーショップ1,000店舗達成
- 2007年(平成19年)10月 - 日本レストランシステムと経営統合し、共同持株会社「ドトール・日レスホールディングス」を設立。ドトールコーヒーは上場廃止。
- 2009年(平成21年)11月25日 - Tポイントの発行・取り扱いを開始。
- 2010年(平成22年)5月 - ユニマットグループのユニマットキャラバンから珈琲店「カフェラミル」・紅茶専門店「ニナス」を、ユニマットクリエイティブからフランス料理店「オーバカナル」を、それぞれ事業譲受。
- 2015年(平成27年)
名称の由来
「ドトール」(doutor)とは、ポルトガル語で、「医者・博士」を意味する。つまり英語の「doctor」に相当する。創業者の鳥羽がブラジルのコーヒー農園で働いていた時の下宿先がサンパウロの「ドトール・ピント・フェライス通り85番地(Rua Doutor Pinto Ferraz, 85 フア・ドウトール・ピントゥ・フェハス)」であったことに由来する。なお、ポルトガル語の発音では「ドウトール」に近い。2012年現在、商業登記しているドトールの店舗数は正式には日本国内に約90店舗しか存在しない。
店舗展開
ドトールコーヒーの主な店舗展開は、6つの業態によるフランチャイズチェーンである。2015年11月末現在、全都道府県に1,346店舗を出店しており、コーヒーチェーンとしては日本最大の店舗数を持つ。また台湾など海外へも進出している。大手コーヒーチェーンの中ではコーヒー販売価格が比較的安価に設定されている。
フランチャイズ店・直営店
カフェ コロラド
フルサービスのコーヒー専門店。1972年(昭和47年)に営業を開始。2007年10月時点の店舗数は、フランチャイズが118店、直営が1店である。ドトールコーヒーが最初にフランチャイズ展開を手がけた業態である。「健康的で明るく、老若男女が共に親しめる店」をコンセプトにしている。
ドトールコーヒーショップ
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仙台クリスロード店
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姫路御幸通り店
- ドトール4253.JPG
京都新京極三条店
コーヒーやサンドイッチ、ケーキなどを提供するセルフ式のコーヒーショップ。1980年(昭和55年)に営業を開始。同業種の日本における草分け的存在。
キャッチコピーは「がんばる人の、がんばらない時間。」。
略称は、一般的にはドトール、まれにドトと言われることもある。また、関係者からはDCS(Doutor Coffee Shop)と呼ばれることが多い。
オリーブの木
スパゲッティを中心に提供するレストラン。1985年(昭和60年)に営業を開始。
エクセルシオール カフェ
エクセルシオール カフェはエスプレッソをメインとするイタリアンバールを意識し、ドトールコーヒーショップのワンランク上を目指したカフェ。1999年(平成11年)より営業を開始した。第1号店は東京都港区芝浦(シーバンス)。
「本日のコーヒー」Sサイズ280円、カフェラテSサイズ310円とドトールコーヒーショップよりも高価格に設定している。
当初、エクセルシオール カフェのマークが緑を基調とするスターバックスコーヒーのマークと似ているため、訴訟を起こされたこともある。その後青を基調とするマークに変更された。
メニューの「本日のコーヒー」は1週間で7種類の豆をローテーションしている(店舗によっては1種類の豆のみ)。パスタやジェラートなどを販売する店舗も存在する。
2007年10月時点での店舗数は、フランチャイズが35店、直営が136店である。
店内には、コーヒー豆、エスプレッソマシン、コーヒーメーカー、各種コーヒー関連用品も取り揃えている。店舗により取り揃えられている用品は異なる。
インテリアなどもドトールコーヒーよりも高級感を出し、席のゆとりもある。docomo Wi-Fiやフレッツスポットといった公衆無線LANがほとんどの店舗に導入されており、ゆっくりくつろぐといったことが基調となっている。
エクセシオールカフェ
店舗名は「エクセルシオールカフェ」のフランス語表記(Exceisior Cafe)「エクセシオールカフェ」で呼ばれている。オレンジを基調としたデザインのフランス系デザートカフェで、営業初年の1997年(平成9年)は、1999年のエクセルシオールカフェよりも古い。2014年3月現在、東京と埼玉に3店舗ある。
カフェエクセルシオール
caffexcelsior。エクセルシオールカフェとは異なるデザインの店舗。2016年10月現在、東京都中央区の八重洲地下街店の1店舗のみとなっている。
マウカメドウズ コナコーヒーガーデン
ハワイ産のコナコーヒーとワッフルを中心に提供する飲食店。1996年(平成8年)より営業を開始。2007年10月現在の店舗数は、直営のみ14店である。
店名は、同社がアメリカ合衆国ハワイ州に持っているコーヒー農園の名前に由来する。
ル・カフェ・ドトール
ドトールの最高級カフェ。「最高のコーヒーを、最高のお店で、しかも気軽に楽しんでいただきたい」というショップコンセプトを元に誕生した、超一等地のドトールの最高級業態。メニューは、エスプレッソベースのコーヒーが中心で、価格は400円ほど。
2007年10月現在の店舗数は、直営のみ3店である。
ドトールコーヒーハウス
形態はドトールコーヒーショップだが、メニューはカフェ コロラドに近い。公式サイトに記述は無いが、ドトールコーヒーの系列である。
カフェ レクセル
『最高の一杯』がショップコンセプト。
梟書茶房
『選りすぐりの本』と『その本のための珈琲』との出会いを楽しめるコンセプトカフェ。
その他の事業
ル・ブーケ ドトール
フラワー(花)の販売。主に生花や観葉植物の販売を手掛ける。また、絵画等も取り扱っている。東京都中央区銀座4丁目交差点に直営店を出店。2006年に銀座三愛フラワーに改称された。
かつて存在した業態
サロンド テ マドレーヌ
女性客を主なターゲットに据えたティーサロン。2000年(平成12年)より営業を開始した。2005年時点では晴海店、自由が丘店の2店舗があったが、2006年6月30日に自由が丘店が閉店したことで全店舗が閉店された。
事業所
工場
子会社
- 連結子会社
- 株式会社マグナ (100%子会社)
- 株式会社マドレーヌコンフェクショナリー(100%子会社)
- 非連結子会社(持分法非適用会社)
- 株式会社ドトールコーヒーハワイ(100%出資)
- 株式会社ジャマイカコーヒー(100%出資)
脚注
- ↑ 『ドトールコーヒー「勝つか死ぬか」の創業記』(鳥羽博道著、日経ビジネス文庫、2008年、7p)
- ↑ “ドトールが47都道府県進出 松江市に店舗オープン”. スポニチ (2015年10月16日). . 2015閲覧.
関連項目
- 競合他社・競合店舗