臨時災害放送局
臨時災害放送局(りんじさいがいほうそうきょく)とは、放送法第8条に規定する「臨時かつ一時の目的(総務省令で定めるものに限る。)のための放送」(臨時目的放送)のうち、放送法施行規則第7条第2項第2号に規定する「暴風、豪雨、洪水、地震、大規模な火事その他による災害が発生した場合に、その被害を軽減するために役立つこと」を目的とする放送を行う基幹放送局である。「臨時災害放送局」の語は、電波法関係審査基準(平成13年1月6日総務省訓令第67号)による。しばしば、臨災局と略される[1]。
概要
1995年(平成7年)1月に発生した阪神・淡路大震災の際に、兵庫県から「災害情報の専用の放送局を開設したい」という要望があり、2月に放送法施行規則第7条第2項に規定する臨時目的放送の目的がイベント放送局のみであったものに追加される形[† 1]で創設された。地震、火山の噴火、風水害及び雪害によって甚大な被害が発生した場合に開設され、被災した地域に各種情報(地方公共団体からの災害関連情報、避難場所、救援物資、仮設住宅、ライフライン復旧状況など)を提供する。
免許
超短波放送(FM放送)によるものとされる。中波放送(AM放送)については、電波伝搬が広域にわたり周辺諸国との調整も要することもあって制度化されていない。阪神・淡路大震災時の際には、兵庫県が免許人となったが、以後は「市町村(広域連合を含む。)が免許人となり、被災地域を対象に必要最小の空中線電力で、被災者の日常生活が安定するまでを免許期間とする」とされた[2]。
臨機の措置として、口頭による申請で、即座に無線局免許状が交付される。ただし、コミュニティ放送局(CFM)がある市町村に関しては、基本的にその設備を使って実施されるため[† 2]、コミュニティ放送を休止し、臨時に中継局の開局や空中線電力の増力を申請することになる。
空中線電力は、原則としてコミュニティ放送局は20W以下であるが、臨時災害放送局は100W以下である[† 3]。これは書類申請を免除するものではなく、後日速やかに申請書を提出しなければならない。地上基幹放送局であるので、第二級陸上無線技術士以上の無線従事者も必須である。
本来、地上基幹放送局の無線局免許状は、まず予備免許を取得し落成検査に合格して付与されるもので[† 4]、これらが免除されたわけではないので、落成検査は後日実施される。
但し、被災状況によっては落成検査を実施する前に臨時災害放送局を廃止し、結果として落成検査が行われないこともある。電波法関係手数料令第2条および第3条に規定する免許申請や落成検査の手数料については、単なる「テレビジョン基幹放送局以外の基幹放送局」であり、臨時災害放送局であることによる減免措置はない。
呼出符号はイベント放送局と同様に、JOYZ#*-FMまたはJOYZ#**-FM、#は管轄する総合通信局(沖縄総合通信事務所を含む)を表す1数字、*または**は免許の交付順に1または2英字[† 3]。無線局免許状の有効期間は、電波法施行規則第7条第1号に「当該放送の目的を達成するために必要な期間」とされ、一概にはいえない。電波法第13条第1項の5年間を超えることはできないが、これは再免許を妨げるものでもない。
送信機は、総合通信局や既存の放送事業者や災害対策を支援する団体などが保有する。地方公共団体が保有することも否定されないが、日常的に、つまり災害が発生していない時に使用することはできず、イベント時のイベント放送局や防災訓練時に実験試験局として開設することしかできない。
運用
運営費その他の費用は、開設した市町村の負担とされる。総合通信局の送信機は無償貸与するものとされる。電波利用料は、地方公共団体が免許人となるので、電波法第103条の2第14項[† 5]により免除される。
災害による大被害の最中に市町村が人員を割く余裕はなく、上級無線従事者を含め放送事業を知悉した人物を確保していることも稀であり、コミュニティ放送局が無い市町村では既存の県域放送やコミュニティ放送の事業者、その他支援団体などの民間団体に業務委託する形で実施する。
運用時間は、コミュニティ放送局と同様に連続して放送する義務はない。臨時災害放送局は放送法第108条にいう「被害を軽減するために役立つ放送」をするものであるが、放送事項は市町村や関連機関からの伝達事項ばかりでなく、精神的な被害を軽減する音楽やお笑いなどの軽い娯楽なども容認される。
CMについては、従来、免許人が自治体であることからできないと認識されてきた[3][4]。しかし、2011年(平成23年)の東日本大震災の際、登米災害FMを運営していたはっとエフエムから東北総合通信局への問い合わせをきっかけとして、法制度上、臨時災害放送局にCMの放送を禁止する規定はなく、禁止と自粛が混同され整理されていなかったことがわかり、総務省からすぐに「CM放送は制度上禁止されていない」「CM実施については、被災地である現地の状況、予想されるリスナーの反応等を十分勘案し免許主体である市町村において判断していただく」旨が関係局と自治体に通知された[5][4][6][† 6]。。なお、コミュニティ放送局が臨時災害放送局を開設する場合、コミュニティ放送局と臨時災害放送局は免許人が異なるため、コミュニティ放送局が契約したCMを臨時災害放送局が放送することはできない[7][† 7]。
定期検査[† 4]
落成検査と同様に臨時災害放送局であることで免除されるものではなく、電波法施行規則第41条の4の親局は1年、中継局には5年の規定が適用され、電波法関係手数料令第19条においても手数料の減免措置はない。
事例
2018年(平成30年)7月までに、のべ50局が開局した。
BSN川口ラジオ中継局とIBC山田災害臨時ラジオは臨時災害放送局ではないが、便宜的に表に加えてある。
災害名 (発生日) |
呼出名称 (呼出符号) |
運用期間[† 8] | 演奏所 | 備考 |
---|---|---|---|---|
阪神・淡路大震災 (1995年(平成7年)1月17日) |
ひょうごけんさいがい エフエムほうそう (JOAZ-FM) |
1995年(平成7年)2月15日 - 3月31日 |
兵庫県神戸市 県庁2号館(地図) |
愛称は「FM796 フェニックス」 出力300W |
有珠山噴火 (2000年(平成12年)3月31日) |
あぶたちょうさいがい エフエムほうそう (JOYZ1M-FM) |
2000年(平成12年)5月7日 - 2001年(平成13年)3月31日 |
北海道虻田町 あぶたふれ合いセンター(地図) |
愛称は「FMレイクトピア」 出力100W[8] |
新潟県中越地震 (2004年(平成16年)10月23日) |
ながおかさいがい エフエム (JOYZ4M-FM) |
2004年(平成16年)10月27日 - 2005年(平成17年)1月26日 |
新潟県長岡市 FMながおか(地図) |
既存cFM局(JOZZ4AH-FM)の出力を20Wから50Wに増力[9] |
新潟県小千谷市 小千谷市役所(地図) | ||||
十日町市臨時災害 対策用FM放送局 (JOYZ4N-FM) |
2004年(平成16年)10月28日 - 2005年(平成17年)1月31日 |
新潟県十日町市 十日町市役所(地図) |
出力10W[10] エフエム雪国(cFM局)が協力 | |
BSN 川口ラジオ中継局 |
2004年(平成16年)10月28日 - 12月31日 |
新潟県川口町 BSN新潟放送(地図) |
県域放送AM局が、聴取困難な被災地においてAM中継局を新設[11] | |
新潟県中越沖地震 (2007年(平成19年)7月16日) |
柏崎市災害エフエム[12](JOYZ4O-FM) | 2007年(平成19年)7月25日 - 8月25日 |
新潟県柏崎市 FMピッカラ(地図) |
柏崎市が、既存cFM局(JOZZ4AC-FM)の中継局(出力10W)を長岡市に設置[13] |
平成23年豪雪 (2010年(平成22年)12月 - 2011年(平成23年)2月) |
よこてさいがい エフエム (JOYZ2M-FM) |
2011年(平成23年)1月27日 - 2月28日[† 9] |
秋田県横手市 横手コミュニティFM放送(よこての賑わい創出プロジェクト)(地図) |
イベントFMとして3か月間開局した、4月開局予定で準備中のcFM局が出力20Wで放送[14][15] 豪雪収束により放送を休止したが、震災発生により放送再開 閉局後、横手コミュニティFM放送(cFM局)開局 |
東日本大震災 (2011年(平成23年)3月11日) |
2011年(平成23年)3月12日 - 3月30日[† 9] | |||
はなまきさいがい エフエム (JOYZ2O-FM) |
2011年(平成23年)3月11日 - 4月3日 |
岩手県花巻市 FM One(地図) |
既存cFM局(JOZZ2BA-FM)の出力を20Wから100Wに増力[16] | |
おうしゅうさいがい エフエム (JOYZ2N-FM) |
2011年(平成23年)3月12日 - 29日 |
岩手県奥州市 oshu-fm(地図) |
既存cFM局(JOZZ2AX-FM)の出力を20Wから150Wに増力[16][17] | |
かしまさいがい エフエム (JOYZ3M-FM) |
2011年(平成23年)3月13日 - 6月1日 |
茨城県鹿嶋市 FMかしま(地図) |
既存cFM局(JOZZ3BD-FM)の出力を20Wから50Wに増力[18] | |
つくばさいがい エフエム (JOYZ3N-FM) |
2011年(平成23年)3月14日 - 4月15日 |
茨城県つくば市 ラヂオつくば(地図) |
既存cFM局(JOZZ3BO-FM)の出力を10Wから80Wに増力[19] | |
おおさきさいがい エフエム (JOYZ2P-FM) |
2011年(平成23年)3月15日 - 5月14日 |
宮城県大崎市 旧・FM飛夢(地図) |
cFM開局準備中の、閉局したミニFM局が出力50Wで放送[16][20] | |
とめさいがい エフエム (JOYZ2Q-FM) |
2011年(平成23年)3月16日 - 2013年(平成25年)3月15日 |
宮城県登米市 H@!FM(地図) |
既存cFM局(JOZZ2AZ-FM)の出力を20Wから100Wに増力[16] | |
いしのまきさいがい エフエム (JOYZ2S-FM) |
2011年(平成23年)3月16日 - 2015年(平成27年)3月25日 |
宮城県石巻市 石巻市役所(地図) |
既存cFM局(JOZZ2AG-FM)の出力を20Wから100Wに増力[16] 震災でcFM演奏所は使用不可 | |
ふくしまさいがい エフエム (JOYZ2R-FM) |
2011年(平成23年)3月16日 - 25日[† 10] |
福島県福島市 FM POCO(地図) |
既存cFM局(JOZZ2AC-FM)の出力を20Wから100Wに増力[16] | |
IBC山田災害 臨時ラジオ |
2011年(平成23年)3月17日 - 2015年(平成27年)3月28日 |
岩手県盛岡市 IBC岩手放送 |
県域放送AM局が、聴取困難な被災地において中継局をFM放送10Wで設置(地図)[16] 閉局後、IBCの通常の中継局として開局 | |
しおがまさいがい エフエム (JOYZ2T-FM) |
2011年(平成23年)3月18日 - 2013年(平成25年)9月26日 |
宮城県塩竈市 塩竈市役所(地図) |
既存cFM局(JOZZ2AF-FM)が出力を10Wから100Wに増力[16] 震災でcFM演奏所は使用不可 | |
みやこさいがい エフエム (JOYZ2U-FM) |
2011年(平成23年)3月19日 - 2013年(平成25年)8月25日 |
岩手県宮古市 みやこコミュニティ放送研究会(地図) |
イベントFM開局計画だったみやこコミュニティ放送研究会が出力20Wで放送[16][21][22] 閉局後、宮古エフエム放送(cFM局)が開局 | |
いわぬまさいがい エフエム (JOYZ2V-FM) |
2011年(平成23年)3月20日 - 2014年(平成26年)3月31日 |
宮城県岩沼市 FMいわぬま(地図) |
既存cFM局(JOZZ2AJ-FM)の出力を20Wから100Wに増力[16] | |
宮城県岩沼市 岩沼市役所(地図) | ||||
やまもとさいがい エフエム (JOYZ2W-FM) |
2011年(平成23年)3月21日 - 2017年(平成29年)3月31日 |
宮城県山元町 山元町役場(地図) |
愛称は「りんごラジオ」、長岡移動電話システム(cFM局)が協力[23] 出力30W[16] | |
けせんぬまさいがい エフエム (JOYZ2X-FM) |
2011年(平成23年)3月22日 - 2017年(平成29年)6月26日[24] |
宮城県気仙沼市 気仙沼・本吉広域防災センター(地図) |
出力30W[16] 気仙沼市長の要請により、登米コミュニティエフエム(cFM局)が協力[25] | |
わたりさいがい エフエム (JOYZ2Y-FM) |
2011年(平成23年)3月24日 - 2016年(平成28年)3月24日 |
宮城県亘理町 亘理町役場(地図) |
愛称は「FMあおぞら」[26]、長岡移動電話システム(cFM局)が協力[27] 出力30W[16] | |
おおふなとさいがい エフエム (JOYZ2Z-FM) |
2011年(平成23年)3月28日 - 2013年(平成23年)3月30日 |
岩手県大船渡市 大船渡市役所(地図) |
出力30W[16] 奥州エフエム放送が協力[28][29] 2011年(平成23年)4月7日に陸前高田市向けに中継局を増設[16][30] 中継局は同年12月9日廃止 閉局後、FMねまらいん(cFM局)が開局 | |
いわきさいがい エフエム (JOYZ2AA-FM) |
2011年(平成23年)3月28日 - 5月27日 |
福島県いわき市 SEA WAVE FMいわき |
既存cFM局(JOZZ2AE-FM)の中継局(地図)を出力100Wで増設[16][31] | |
そうまさいがい エフエム (JOYZ2AB-FM) |
2011年(平成23年)3月30日 - 2014年(平成26年)3月31日 |
福島県相馬市 相馬市役所(地図) |
出力30W[16][32][33] | |
かまいしさいがい エフエム (JOYZ2AC-FM) |
2011年(平成23年)4月7日 - 2017年(平成29年)3月31日 |
岩手県釜石市 FM岩手 釜石支局 (地図) |
県域放送FM局(エフエム岩手)の協力により、釜石市内の支局に演奏所を設置[34] 設置当初は制作経験者有志、臨時職員とボランティアで運営 放送設備はエフエム東京が設営を支援 2014年(平成26年)4月よりFM岩手釜石支局が運営を受託 出力30W[16][35] | |
すかがわさいがい エフエム (JOYZ2AD-FM) |
2011年(平成23年)4月7日 - 8月7日 |
福島県須賀川市 ホテルウイング インターナショナル 須賀川(地図) |
出力30W[16][36] | |
なとりさいがい エフエム (JOYZ2AE-FM) |
2011年(平成23年)4月7日 - 2015年(平成27年)2月28日 |
宮城県名取市 名取市役所(地図) |
愛称は「なとらじ801」 出力50W[16] 閉局後、エフエムなとり(cFM局)が開局(愛称は臨時災害放送局より継続) | |
みなみそうまさいがい エフエム (JOYZ2AF-FM) |
2011年(平成23年)4月15日 - 2018年(平成30年)3月25日 |
福島県南相馬市 南相馬市役所(地図) |
愛称は「南相馬ひばりFM」 出力50W[16][37] | |
おながわさいがい エフエム (JOYZ2AG-FM) |
2011年(平成23年)4月21日 - 2016年(平成28年)3月29日 |
宮城県女川町 地域医療センター(旧・女川町立病院)(地図) |
女川町出身の発起人の呼び掛けで、放送作家のトトロ大嶋。、ニコ生企画放送局ほか有志の協力により開局 10代から30代までの町内在住の被災者自身が運営。webやポッドキャスト、ツイッターで町内以外にも情報発信している。NHK『クローズアップ現代』、「がんばっぺラジオ」などでドキュメントとしても放送された[38] 出力20W[16] 2012年(平成24年)4月1日、再免許 4月20日、スタジオ移転 7月1日、送信所移転[39] | |
けせんぬまもとよしさいがい エフエム (JOYZ2AH-FM) |
2011年(平成23年)4月22日 - 2017年(平成29年)6月26日 |
宮城県気仙沼市 気仙沼市役所 本吉総合支所(地図) |
出力20W[16] | |
みなみさんりくさいがい エフエム (JOYZ2AI-FM) |
2011年(平成23年)5月17日 - 2013年(平成25年)3月31日 |
宮城県南三陸町 ベイサイドアリーナ(地図) |
出力30W[16][40] ラジオ関西が機材を提供し、FMながおかが周波数を調査、アンテナを設置、流通科学大学の学生などが開局を支援[41] | |
みやこたろうさいがい エフエム (JOYZ2AJ-FM) |
2011年(平成23年)5月31日 - 2014年(平成26年)3月31日 |
岩手県宮古市 グリーンピア 三陸みやこ(地図) |
出力10W[16] みやこさいがいエフエムの再送信 | |
たかはぎさいがい エフエム (JOYZ3O-FM) |
2011年(平成23年)6月8日 - 2013年(平成25年)3月31日 |
茨城県高萩市 総合福祉センター(地図) |
出力20W[42][43] 市川エフエム放送とFMながおか、茨城放送が協力[44] 閉局後、同一周波数にてたかはぎFM(cFM局)開局 | |
りくぜんたかたさいがい エフエム (JOYZ2AK-FM) |
2011年(平成23年)12月10日 - 2018年(平成30年)3月16日 |
岩手県陸前高田市 陸前高田災害FM(地図) |
出力20W[45] NPO法人陸前高田市支援連絡協議会 Aid TAKATAが運営[46] 2011年(平成23年)12月10日から2年の免許が付与 2012年(平成24年)3月18日、スタジオ移転 2013年(平成25年)12月10日から2015年(平成27年)3月31日まで再免許付与 | |
おおつちさいがい エフエム (JOYZ2AL-FM) |
2012年(平成24年)3月28日 - 2016年(平成28年)3月18日 |
岩手県大槌町 シーサイドタウンマスト(地図) |
出力10W NPO法人まちづくりぐるっとおおつちが運営 | |
とみおかさいがい エフエム (JOYZ2AM-FM) |
2012年(平成24年)3月11日 - 2018年(平成30年)3月30日 |
福島県郡山市 富岡町生活復興 支援センター(地図) |
出力10W 愛称は「おだがいさまFM」で、富岡町社会福祉協議会が運営[47] 前身は2011年(平成23年)5月27日に放送を開始したビッグパレットふくしま(郡山市)内のミニFM局[48] | |
とりでさいがい エフエム (JOYZ3P-FM) |
2012年(平成24年)8月1日 - 2013年(平成25年)1月31日 |
茨城県取手市 取手市役所(地図) |
出力10W[49][50] | |
新燃岳噴火 (2011年(平成23年)1月19日) |
たかはるさいがい エフエム (JOYZ0N-FM) |
2011年(平成23年)4月1日 - 2012年(平成24年)3月31日 |
宮崎県高原町 高原町役場(地図) |
出力20W[51] BTVケーブルテレビが協力[52] |
平成25年7月28日の島根県と山口県の大雨 (2013年(平成25年)7月28日) |
つわのちょうさいがい エフエム (JOYZ8MA-FM) |
2013年(平成25年)7月29日 - 8月6日 |
島根県津和野町 津和野町役場(地図) |
出力100W 送信所:道の駅津和野温泉なごみの里から1km西方の県道13号線路上(地図) サンネットにちはらが協力 ケーブル断線時の災害情報伝達手段を確保するため、町として送信機や手回しラジオ等を準備していた[53] |
平成26年8月豪雨 (2014年(平成26年)7月30日 - 8月26日) |
たんばしさいがい エフエム (JOYZ7M-FM) |
2014年(平成26年)9月16日 - 11月30日 |
兵庫県丹波市 前山コミュニティセンター(地図) |
出力15W[54] |
平成27年9月関東・東北豪雨 (2015年(平成27年)9月9日 - 11日) |
じょうそうさいがい エフエム (JOYZ3Q-FM) |
2015年(平成27年)9月14日 - 11月30日 |
茨城県常総市 常総市役所(地図) |
出力50W[55][56] 水戸コミュニティ放送(cFM局)の支援を受け開局 |
とちぎさいがい エフエム (JOYZ3R-FM) |
2015年(平成27年)9月15日 - 10月30日 |
栃木県栃木市 ケーブルテレビ(地図) |
出力20W[57][58] 同年11月3日に開局したcFM局が試験放送中に運用 中継局1局 | |
熊本地震 (2016年(平成28年)4月14日、16日) |
くまもとさいがい エフエム (JOYZ0O-FM) |
2016年(平成28年)4月18日 - 30日 |
熊本県熊本市 熊本シティエフエム(地図) |
出力20W[59] 熊本シティエフエム(cFM局)の機材及び人的支援を受け開局[60][61][62] |
こうささいがい エフエム (JOYZ0P-FM) |
2016年(平成28年)4月23日 - |
熊本県甲佐町 甲佐町役場(地図) |
出力30W 九州総合通信局所有の臨時災害放送用機器を使用[63][64] | |
みふねさいがい エフエム (JOYZ0Q-FM) |
2016年(平成28年)4月25日 - |
熊本県御船町 御船町役場(地図) |
出力30W 信越総合通信局所有の臨時災害放送用機器を使用[65][66][67] | |
ましきさいがい エフエム (JOYZ0R-FM) |
2016年(平成28年)4月27日 - |
熊本県益城町 益城町保健福祉センター(地図) |
出力100W[68][69] | |
平成30年7月豪雨 (2018年(平成30年)6月28日 - ) |
くまのちょうさいがい エフエム (JOYZ8MB-FM) |
2018年(平成30年)7月14日 - |
広島県熊野町 熊野町役場(地図) |
出力50W 中国総合通信局所有の臨時災害放送用機器を使用[70][71] |
さかちょうさいがい エフエム (JOYZ8MC-FM) |
2018年(平成30年)7月20日 - |
広島県坂町 坂町役場(地図) |
出力30W 中国総合通信局所有の臨時災害放送用機器を使用[72][73] | |
さかちょうこやうらさいがい エフエム (JOYZ8MD-FM) |
広島県坂町 小屋浦ふれあいセンター(地図) |
出力10W 中国総合通信局所有の臨時災害放送用機器を使用[72][73] |
類例
1990年(平成2年)11月からの長崎県・雲仙普賢岳の火山活動に伴い、日本放送協会(NHK)長崎放送局が周辺地域への災害報道のため、大火砕流直前の1991年(平成3年)6月2日、島原中継局を利用した臨時のラジオ放送局「NHK島原放送局」(呼出符号:JOBG、演奏所は島原市・有明学園島原経理学校内)を開設、雲仙普賢岳の状況、気象状況、防災生活情報などを、1回5分、1日数回、第1放送で放送した。1996年(平成8年)3月31日、廃止。
脚注
注釈
- ↑ 平成7年郵政省令第9号による放送法施行規則改正
- ↑ コミュニティ放送局を休止せず並行して運用することも可能である。
- ↑ 3.0 3.1 第一号であった「FM796 フェニックス」のみ異なっていた。
- ↑ 4.0 4.1 基幹放送局は登録検査等事業者等による点検ができるので、点検結果により検査を一部省略することができ、検査手数料も減額される。
- ↑ 平成4年法律第74号による電波法改正により第103条の2第2項に規定される。平成20年法律第50号による電波法改正により同条第12項に繰下げ。平成26年法律第60号による電波法改正により同条第14項に繰下げ。
- ↑ 収入がなければ、臨時災害放送局を長く続けることは困難である。総務省から通知が出た時点で、すでに複数のコミュニティ放送局が、CMが流せないことを理由に、臨時災害放送局を閉局していた。また、新設型の臨時災害放送局では、CMという形で営業活動を行った局はみられなかった。(市村 p. 127、村上 p. 46)
- ↑ 中継局の機能停止や空中線電力を減力して臨時災害放送局を休止し、コミュニティ放送局を再開してCMを放送することに制度上の問題はない。
- ↑ 免許期間より短い場合あり。
- ↑ 9.0 9.1 免許の有効期間は2011年(平成23年)1月25日から3月31日までであるため、再免許をせずに放送を再開した。
- ↑ 正式廃止は2012年(平成24年)2月29日。
出典
- ↑ 臨時災害放送局の活用イメージ 臨時災害放送局用機器の貸与 信越総合通信局(国立国会図書館のアーカイブ:2015年11月2日収集)
- ↑ 第186回国会総務委員会第23号(平成26年5月22日(木曜日)) 衆議院会議録
- ↑ 村上圭子「ポスト東日本大震災の市町村における災害情報伝達システムを展望する〜臨時災害放送局の長期化と避難情報伝達手段の多様化を踏まえて〜」『放送研究と調査』(2012年3月号) (PDF) p. 45.
- ↑ 4.0 4.1 市村元「東日本大震災後27局誕生した『臨時災害放送局』の現状と課題」『日本の地域社会とメディア』(関西大学経済・政治研究所、2012年) (PDF) p. 126.
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- ↑ 今後に備えて 臨時災害放送局開設等の手引き〜東日本大震災の経験を生かすために〜(第1版)(特定非営利活動法人東日本地域放送支援機構、2012年) (PDF) p. 29.
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- ↑ 新潟県中越地震災害に伴う(株)新潟放送所属の中波放送の中継局の開設(報道資料2004年10月28日)(総務省信越総合通信局)
- ↑ 「平成26年度市勢概要」 第9章第2節3、柏崎市役所、2015年3月
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- ↑ よこてにぎわいイベントFM
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- ↑ 奥州エフエム災害放送について(奥州エフエム放送)
- ↑ 東北地方太平洋沖地震に係る茨城県鹿嶋市臨時災害放送局(FM放送)の開設について(報道資料2011年3月18日)(総務省関東総合通信局)
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- ↑ おおさきコミュニティFM準備室
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- ↑ 山元町災害臨時エフエム放送局「りんご ラジオ」を開局されました!(山元町)
- ↑ >災害FM6年 一区切り…気仙沼:地域:読売新聞(YOMIURI ONLINE)
- ↑ 気仙沼市から要請あり(H@!FM スタッフブログ 2011年3月19日)
- ↑ 臨時災害ラジオ局を開局しました(亘理町)
- ↑ FMながおか、放送局設置を支援(新潟日報)
- ↑ 奥州エフエムからのお知らせ
- ↑ 災害放送のノウハウ伝授 奥州エフエム(岩手日日新聞)
- ↑ おおふなとさいがいFMで本市の情報を発信(陸前高田市)
- ↑ 臨時災害放送局設置のお知らせ
- ↑ FM放送局 そうまさいがいエフエムを開設しました(相馬市)
- ↑ 相馬市 生活情報FM放送開始(NHKオンライン 2011年3月30日)
- ↑ 4/11〜釜石災害FM開始!!(エフエム岩手 釜石支局)
- ↑ かまいしさいがいエフエム(釜石市)
- ↑ 臨時災害放送局の設置について(須賀川市)
- ↑ 臨時災害放送局(FM)の開設について(南相馬市)
- ↑ 女川さいがいエフエム(公式サイト)
- ↑ 総務省電波利用ホームページ
- ↑ 南三陸災害エフエムが開局しました(南三陸町)
- ↑ 宮城・南三陸町に災害FM開局(河北新報)
- ↑ 東北地方太平洋沖地震に係る茨城県高萩市臨時災害放送局(FM放送)の開設について(報道資料2011年6月8日)(総務省関東総合通信局)
- ↑ 臨時災害放送局「たかはぎ さいがい エフエム」開局(高萩市)
- ↑ 「たかはぎ災害FM」開局 市民に安心安全発信(茨城新聞)
- ↑ 陸前高田市の臨時災害用FM放送局に予備免許を付与(報道資料2011年11月25日)(総務省東北総合通信局)
- ↑ りくぜんたかたさいがいFM開局(Aid TAKATA)
- ↑ おだがいさまFM(富岡町生活復興支援センター)
- ↑ おだがいさまFM開局!! (PDF) (おだがいさまセンター情報紙「みでやっぺ!」5号)
- ↑ 東北地方太平洋沖地震に係る茨城県取手市臨時災害放送局(FM放送)の開設(報道資料2012年8月1日)(総務省関東総合通信局)
- ↑ 臨時災害FM放送局「とりでエフエム」を開設します(取手市)
- ↑ 臨時災害放送局の開設について(報道資料2011年3月25日)(総務省九州総合通信局)
- ↑ 臨時災害FM開設へ 高原町29日から試験放送(宮崎日日新聞)
- ↑ 島根県西部の豪雨に係る島根県鹿足郡津和野町の臨時災害放送局(FM放送)の開設(報道資料2013年7月29日)(総務省中国総合通信局)
- ↑ 臨時災害放送局(FM放送)の開設(報道資料2014年9月17日)(総務省近畿総合通信局)
- ↑ 茨城県常総市に臨時災害放送局(FM放送)の開設(報道資料2015年9月14日)(総務省関東総合通信局)
- ↑ 常総災害FM放送局(89.2MHz)9月14日午前9時スタート(常総市)
- ↑ 栃木県栃木市に臨時災害放送局(FM放送)の開設(報道資料2015年9月15日)(総務省関東総合通信局)
- ↑ 臨時災害放送の開始について(栃木市)
- ↑ 臨時災害放送局の開設について -平成28年熊本地震にかかる災害情報提供を目的に熊本市が開設-(報道資料2016年4月18日)(総務省九州総合通信局)
- ↑ 「臨時災害放送局」開設(熊本シティエフエム)
- ↑ 熊本シティエフエムに臨時災害放送局開設(熊本日日新聞)
- ↑ “「臨時災害放送局〜くまもとさいがいエフエム〜」閉局のお知らせ”. 熊本シティエフエム 公式ウェブサイト. . 2016閲覧. “4月18日(月)に開設された「臨時災害放送局〜くまもとさいがいエフエム〜」は、4月30日(土)をもって閉局となりました。”
- ↑ 臨時災害放送局の開設について -甲佐町が平成28年熊本地震にかかる災害情報提供を目的に開設-(報道資料2016年4月23日)(総務省九州総合通信局)
- ↑ 甲佐町臨時災害放送局(FM放送)を開設しました(甲佐町)
- ↑ “臨時災害放送局用FM送信機を熊本県御船町に貸与 -「熊本地震」被災地での臨時災害放送局の開設を支援-” (報道資料), 総務省信越総合通信局, (2016年4月26日) . 2016閲覧.
- ↑ 臨時災害放送局の開設について -御船町が平成28年熊本地震にかかる災害情報提供を目的に開設-(報道資料2016年4月25日)(総務省九州総合通信局)
- ↑ 御船町災害FMの放送について - Facebook(御船町)
- ↑ 臨時災害放送局の開設について -益城町が平成28年熊本地震にかかる災害情報提供を目的に開設-(報道資料2016年4月27日)(総務省九州総合通信局)
- ↑ 益城町臨時災害 FMがスタートします!(益城町)
- ↑ 広島県熊野町の臨時災害放送局が開局(平成30年7月豪雨災害対応) 〈中国総合通信局の臨時災害放送局用機器を貸出〉(報道資料2018年7月13日)(総務省中国総合通信局)
- ↑ 「くまのちょうさいがいエフエム」の開局のおしらせ(熊野町)
- ↑ 72.0 72.1 広島県坂町の臨時災害放送局が開局(平成30年7月豪雨災害対応) 〈総合通信局の臨時災害放送局用機器を貸出〉(報道資料2018年7月19日)(総務省中国総合通信局)
- ↑ 73.0 73.1 臨時災害放送局の開局について(坂町)
関連項目
- コミュニティ放送(呼出符号は「JOZZ」で始まる。空中線電力は原則として20W以下)
- FM補完中継局
- 市町村防災行政無線
- 長野県西部地震#臨時放送局
- 情報パレット - NHK仙台放送局で放送される番組で、東日本大震災後は「DJ通信」のコーナーで被災地の臨時災害放送局と電話で中継を行っている。
- 南相馬チャンネル