スカパー! (東経110度BS・CSデジタル放送)
スカパー!(英称: SKY PerfecTV! Basic Service)は、スカパーJSAT株式会社が運営する衛星基幹放送(東経110度CSデジタル放送およびBSデジタル放送)のプラットフォーム(有料放送管理サービス)である。
かつては「スカイパーフェクTV!2」、「スカイパーフェクTV!110」、「e2 by スカパー!」、「スカパー!e2」と名乗っていた。
2012年10月1日、名称を「スカパー!」に変更。
尚、チャンネル数は2015年4月時点で69(ハイビジョンは35)であり、多チャンネル (265) でハイビジョンチャンネル(165。4K放送を含む)が多いスカパー!プレミアムサービス(東経124・128度CSデジタル放送)とは衛星や受信機器は異なる(後述)。
Contents
概要
スカパー!は、衛星基幹放送事業者が放送している各種テレビ放送専門チャンネルを配信するサービスであり、スカパーJSATが並行して展開している「スカパー!プレミアムサービス」(以下、プレミアムサービス)とは別のサービスである。
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以前の名称であった「e2」は「easy entry」(手軽に加入できる)と「easy entertainment」(手軽に楽しめる)という2つの意味を持っていた[1]。また、「2」は当初のサービス名である「スカイパーフェクTV!2」(スカパー!2)からの名残でもある。
2011年10月1日からは、一部のチャンネルがCS放送からBSデジタル放送に移り、最大のアピールポイントとなっている。
基本サービス
契約者は全員、契約したチャンネルの月額料金に加え、別途基本料が必要。契約者全員BSスカパー!が視聴可能となる[2]。
パック・セット
複数のチャンネルを視聴したい場合に、パック・セットが用意されている。
- スカパー!新基本パック - 対象の47チャンネル視聴可能[3]。スカパー! チャンネル一覧の「SKP」が対象チャンネル。
- スカパー!セレクト5 - スカパー!新基本パックからBS釣りビジョン、囲碁・将棋チャンネルを除いた45チャンネルのうち観たい5チャンネルを選び視聴可能[3]。観たいチャンネルが5チャンネル以下の場合割安となる。選択チャンネルは月に一回変更可能。選択チャンネル変更は2017年9月までは有料だったが2017年10月1日からは無料[4]。
複数台割引
同じ契約内容で、複数台の視聴を希望される利用者に対しては、スカパー!、スカパー!プレミアムサービス(プレミアムサービス光を含む)の種別を問わず、加入料・基本料を免除したうえで、一部の対象外チャンネルを除き、視聴料を半額にするサービスが適用される[5]
キャンペーンなど
また不定期のキャンペーンで、アンテナ工事料金や加入料が割引・免除される場合がある[6]。加入料は2017年10月1日からは無料[7]。
無料放送
- 1週間無料視聴
- 新しいB-CASカードを使って、初めてスカパー!のチャンネルに合わせるか、スカパー!のチャンネル設定をした時点から約1週間に限り、1度だけ申し込み不要で大部分の有料チャンネルを無料視聴できる。これはWOWOWも同様だが、下記の「2週間お試し体験」を促すメッセージが表示される(2週間お試し体験を申し込んでいないカードでは「無料の日」にも表示される)。この情報はスカパー!公式HPには記載されていない。なおプレミアムサービスのICカードには適用されない。
- 2週間お試し体験
- これとは別に、B-CASカード1枚につき1回限り「2週間お試し体験」[8]を申し込むことができる。これはプレミアムサービスのICカードにも適用され、同様にお試し体験ができる。2週間お試し体験を申し込まないと本契約はできない。なお、2週間お試し体験や本契約を済ませたカードなら、家中のどの対応テレビやレコーダーに挿入しても受信できる(「プレミアムサービスとの相違点」で詳述)。2014年3月1日から3月9日までの申し込み分に限り、既に同サービス申し込み済のB-CASカードでも再び同サービスが利用できる「もう1度2週間お試し体験サービス」というキャンペーンが行われた。尚、東映チャンネルのみ対象外となる。その他、「BSスカパー!最大1年間無料」も対象外。既に加入済のB-CASカードは申し込みが無効になる。
- スカパー!無料の日
- 「プレミアムサービス」と同様に、毎月第1日曜日の午前4時頃から翌月曜日の午前4時頃までの24時間[9]、「スカパー!無料の日」[10]と称した、一斉無料放送を行っているが、画面下部にスカパー!への加入を促すメッセージが常時表示される(B-CASカードを抜いて視聴すればメッセージが表示されずに視聴できる)。
- さらに、第1日曜日を含む10日間の無料開放日を年に1-2回設けており、これらはCS/BSデジタルチューナー(内蔵機器を含む)とアンテナを設置すれば申込み不要で無料視聴できるが、無料放送されない番組やチャンネルも一部ある(AT-Xで対象年齢の制限があるアニメなど)。
- なお、ケーブルテレビでは後述のパススルー配信を実施するケーブルテレビ局に挙げた局以外でもパススルーを採用している局によっては、一部のチャンネルでそれを受信できる場合があるが、ほとんどはCSからの再配信となるケースも多いため、無料放送中であっても視聴できないチャンネルがある。
- 無料チャンネル
- スカパー!プロモ100とQVCとショップチャンネルは視聴料金を払わずに視聴ができる。
沿革
- 2002年
- 2004年
- 2007年2月1日 - サービス名称を「e2 by スカパー!」に変更。
- 2008年10月1日 - サービス名称を「スカパー!e2」に変更。
- 2011年
- 2012年10月1日 - サービス名称を「スカパー!」に変更。
チャンネル一覧
2018年5月現在[11]。
ハイビジョン放送
例外はあるものの現在は16スロットで放送している。2018年9月26日までにCS放送については12スロットに削減し、SD放送13チャンネル+αをHD化、さらに新規開局2チャンネルを加えて放送を行う予定[12]。
ネットワーク | チャンネル 番号 |
放送局 | ハイビジョン放送 開始日 |
備考 |
---|---|---|---|---|
BSデジタル | 200 (ID:10) |
スターチャンネル1 | 2004年9月1日[13] | 旧・スター・チャンネル ハイビジョン(HV) 2018年4月より現名称に変更。 スカパー!のチャンネルで唯一のリモコンキーID指定。 |
201 | スターチャンネル2 | 2011年10月1日 | 2018年4月より現名称に変更。 | |
202 | スターチャンネル3 | |||
234 | グリーンチャンネル | |||
236 | アニマックス | |||
238 | FOXスポーツ&エンターテイメント | 旧・FOX bs238 | ||
241 | BSスカパー! | |||
242 | J SPORTS 1 | |||
243 | J SPORTS 2 | |||
244 | J SPORTS 3 | 2012年3月1日 | ||
245 | J SPORTS 4 | 2007年7月1日[14] | 旧・J sports Plus(ハイビジョン) | |
251 | BS釣りビジョン | 2012年3月1日 | ||
252 | シネフィルWOWOW | 旧・洋画★シネフィル・イマジカ → イマジカ BS・映画 | ||
255 | 日本映画専門チャンネル | 2007年9月1日[15] | 旧・日本映画専門チャンネルHD | |
CS1ネットワーク | 055 | ショップチャンネル | 2007年4月1日[16] | |
296 | TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画 | 2012年7月1日 | 旧・TBSチャンネルHD | |
298 | テレ朝チャンネル1 ドラマ・バラエティ・アニメ | 旧・テレ朝チャンネルHD | ||
299 | テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ | 旧・朝日ニュースター | ||
800 | スカサカ![17][18] | 2006年5月9日 | 旧・スカチャン0 | |
801 | スカチャン1[19] | 2010年9月1日 | ||
CS2ネットワーク | 240 | ムービープラス | 2008年4月22日 | |
250 | スカイA | 2012年12月1日 | ||
254 | GAORA SPORTS | |||
257 | 日テレジータス | 2010年3月1日 | ||
262 | ゴルフネットワーク | 2010年6月1日 | ||
292 | 時代劇専門チャンネル | 2012年7月1日 | ||
293 | ファミリー劇場 | |||
307 | フジテレビONE スポーツ・バラエティ | 2012年9月28日 | ||
308 | フジテレビTWO ドラマ・アニメ | |||
309 | フジテレビNEXT ライブ・プレミアム | 2008年4月1日 | 旧・フジテレビCSHD | |
310 | スーパー!ドラマTV | 2012年7月1日 | ||
314 | 女性チャンネル♪LaLa TV | 2008年4月22日 | 旧・LaLa HD | |
323 | MTV | 2012年12月1日 | ||
325 | MUSIC ON! TV(エムオン!) | 2012年9月1日 | ||
330 | キッズステーション テレビアニメ・劇場版・OVA | |||
不明 | 未定 | Mnet | 2018年9月26日までに開局予定 | |
エンタメ〜テレHD☆シネドラバラエティ | 2005年まで(カミングスーンTV時代)一時的に放送していた。現在の運営事業者・名古屋テレビネクストとしては新規。 |
16:9SD放送
以下のチャンネルでは、プレミアムサービス(旧・スカパー!HD)または、ケーブルテレビ局(日本デジタル配信など)でのハイビジョン放送開始に合わせ、スカパー!ではハイビジョン放送を行わないものの画面比16:9の画角情報を付与し、標準画質ながらフルサイズでの放送を行っている。2018年8月28日及び9月26日に一部チャンネルを除いてハイビジョン化が決定されている(表中◯は8月28日、●は9月26日、※は時期未定)[12]。
ネットワーク | チャンネル 番号 |
放送局 | 開始日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
BSデジタル | 256 | ディズニー・チャンネル ディズニー映画・アニメ[20] | 2012年3月1日 | |
CS1ネットワーク | 218 | 東映チャンネル● | 2012年8月1日 | |
219 | 衛星劇場● | 2012年10月1日 | ||
326 | ミュージック・エア | 2012年9月1日 | ||
339 | ディズニージュニア お子さま向けディズニー番組◯ | 2012年10月1日 | ||
349 | 日テレNEWS24● | 2014年3月3日 | ||
802 | スカチャン2※ | 2013年1月22日 | ||
805 | スカチャン3 | スロット不足により2018年8月27日に放送終了予定。 | ||
CS2ネットワーク | 100 | スカパー!プロモ100 | 2012年9月29日 | 旧・e2プロモ。2017年中に契約関連サービス終了予定[21] 2018年8月27日にスロット不足により閉局予定。 |
161 | QVC(キューヴィーシー)● | 2012年4月2日 | 受信テスト指定チャンネル | |
223 | 映画・チャンネルNECO◯ | 2012年10月1日 | ||
227 | ザ・シネマ◯ | 2010年6月28日 | ||
290 | TAKARAZUKA SKY STAGE● | 2010年7月22日 | スカパー!のみの放送[22] | |
294 | ホームドラマチャンネル 韓流・時代劇・国内ドラマ | 2010年9月17日 | ||
295 | MONDO TV◯ | 2016年10月1日 | 旅チャンネルと入れ替わる形で開始[23] | |
297 | TBSチャンネル2 名作ドラマ・スポーツ・アニメ● | 2012年10月1日 | ||
300 | 日テレプラス ドラマ・アニメ・音楽ライブ◯ | 2011年3月29日 | ||
305 | チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた◯ | 2010年1月27日 | ||
311 | AXN 海外ドラマ | 2011年1月25日 | ||
312 | FOX● | 2013年3月26日 | ||
316 | AXNミステリー | 2016年4月1日 | ||
321 | 100%ヒッツ!スペースシャワーTV プラス | 2012年4月1日 | ||
322 | 音楽・ライブ! スペースシャワーTV● | 2010年1月31日 | ||
329 | 歌謡ポップスチャンネル | 2012年10月1日 | ||
331 | 海外アニメ! カートゥーン ネットワーク | 2012年6月18日 | ||
333 | アニメシアターX(AT-X)● | 2010年1月27日 | ||
340 | ディスカバリーチャンネル | 2012年9月29日 | ||
341 | アニマルプラネット | 2012年2月1日 | ||
342 | ヒストリーチャンネル 日本・世界の歴史&エンタメ◯ | 2010年6月28日 | ||
343 | ナショナル ジオグラフィック 未知の自然・宇宙・歴史◯ | 2013年4月2日 | ||
351 | TBSニュースバード● | 2009年9月21日 | ||
353 | BBCワールドニュース | 2012年3月1日 | ||
354 | CNNj | 2012年9月29日 | ||
363 | 囲碁・将棋チャンネル | 2012年10月1日 | 非HDだが、3スロットから6スロットに向上予定。 |
データ放送
ネットワーク | チャンネル 番号 |
放送局 | 備考 |
---|---|---|---|
BSデジタル | 800 | スターチャンネル データ800 | データ放送チャンネルで、いずれも画角情報は付加されていない |
840 | スカパー!ガイド |
2011年10月1日以降に放送開始したBS放送のうち、スカパーJSATが「スターチャンネル1」を除く全チャンネルのプラットフォーム業務を受託している[24]。
衛星基幹放送事業者一覧
放送中、あるいは過去に放送していたチャンネルはスカパー! チャンネル一覧を参照。
東経110度CSデジタル放送
旧・スカイパーフェクTV!2
右端太字は2008年9月までの受託放送事業者(基幹放送局提供事業者に相当)。現在の基幹放送局提供事業者はスカパーJSAT。2009年まで、アップリンク地球局を東京都世田谷区の東北新社等々力放送センターとしていたグループ。
放送中
- インタラクティーヴィ SCC
- インターローカルメディア(旧・シーエス九州) JSAT
- サテライト・サービス JSAT
- シーエス・ワンテン JSAT
- シー・ティ・ビー・エス(C-TBS) JSAT
- スカパー・エンターテイメント(旧・マルチチャンネルエンターテイメント) SCC/JSAT
- 宝塚クリエイティブアーツ(2011年4月に阪急電鉄から承継[25]) SCC
放送終了
- アクティブ・スポーツ・ブロードキャスティング(各チャンネル共にそれぞれ配給会社の直営放送に移行)
- シーエス・ナウ(放送終了後、吸収合併によりマルチチャンネルエンターテイメント(現・スカパー・エンターテイメント)に帯域承継)
- ハリウッドムービーズ(各チャンネル共にそれぞれ配給会社の直営放送に移行[26])
- シーエス映画放送(同上)
旧・プラット・ワン
右端太字は2008年9月までの受託放送事業者。現在の基幹放送局提供事業者はスカパーJSAT。2009年まで、アップリンク経路が東京都品川区の小山台送出センターを経て、茨城県常陸大宮市の宇宙通信(スーパーバード)茨城ネットワーク管制センターの地球局から送信としていたグループ。
放送中
放送終了
- CS-WOWOW
- スペーステリア
- 日本ビーエス放送
- 放送終了後、会社吸収分割によりマルチチャンネルエンターテイメント(現・スカパー・エンターテイメント)に帯域承継した。
- 日本メディアーク
- 放送終了後、吸収合併によりマルチチャンネルエンターテイメント(現・スカパー・エンターテイメント)に帯域承継した。
- メガポート放送
スカパー!(旧・スカパー!e2)以降
2009年に旧・スカイパーフェクTV!2、旧・プラット・ワンのアップリンク経路を統合し、以後は前年新築した東京都江東区のスカパー東京メディアセンターを主局に等々力放送センターは設備を拡張の上副局とし、東経110度CSデジタル放送全チャンネルのアップリンク二重化を実現している。ただし両局とも東京(直線距離は16.7km)にあるため、東京渋谷と埼玉県久喜市に分かれているBS(後述、同45km)と比べ降雨対策や防災面等に難がある。
以下は、WOWOWデジタルプラスの撤退やBSデジタル放送への移行で生じた空き帯域を再割当てされた事業者、もしくは番組供給事業者傘下の事業者に移管した事業者である。
放送中
- WOWOWデジタルプラス撤退による空き帯域を利用
- キッズステーション(シー・ティ・ビー・エスより移管)
- BSデジタル放送移行による空き帯域を利用
- 囲碁将棋チャンネル(スカパー!では新規、WOWOWデジタルプラスにてメガポート放送より放送の実績あり)
- エムオン・エンタテインメント(旧・ミュージック・オン・ティーヴィ、シー・ティ・ビー・エスより移管)
- GAORA(アクティブ・スポーツ・ブロードキャスティングより移管)
- 松竹ブロードキャスティング(旧・衛星劇場、シーエス映画放送より移管)
- スーパーネットワーク(ハリウッドムービーズより移管)
- スカイ・エー(アクティブ・スポーツ・ブロードキャスティングより移管)
- 東映衛星放送(シーエス映画放送より移管)
- 日本映画放送(旧・日本映画衛星放送、シーエス映画放送より移管)
- ファミリー劇場(シー・ティ・ビー・エスより移管)
- ブロードキャスト・サテライト・ディズニー(東経110度CSでは新規)
- その他
- ビーエスFOX(ハリウッドムービーズより移管)
- AXNエンタテインメント(ハリウッドムービーズより移管)
BSデジタル放送
基幹放送局提供事業者は放送衛星システム(B-SAT)。他BS各局と同様、アップリンク主局は東京都渋谷区のNHK放送センター、副局は埼玉県久喜市のNHK菖蒲久喜ラジオ放送所の各施設内にある。
放送中
- アニマックスブロードキャスト・ジャパン
- WOWOWプラス(旧・IMAGICAティーヴィ)
- グリーンチャンネル(旧・競馬・農林水産情報衛星通信機構)
- ジェイ・スポーツ(旧・ジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング)
- スカパー・エンターテイメント
- スター・チャンネル
- 釣りビジョン
- 日本映画放送
- ビーエスFOX
- ブロードキャスト・サテライト・ディズニー[27]
プレミアムサービス(旧・スカパー!HD)との相違点
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- 衛星
- 「スカパー!」と「スカパー!プレミアムサービス」(以下プレミアムサービス)では異なる衛星を利用する。スカパー!用の通信衛星(N-SAT-110)は、BSデジタル放送に用いる放送衛星群(BSAT-3a、BSAT-3b、BSAT-3c/JCSAT-110R)と同じ東経110度に位置している。対してプレミアムサービス用の通信衛星群は東経124度及び同128度に位置する。
- アンテナとチューナー、受信機器
- 「スカパー!」はスカパー!用のアンテナとチューナー、「プレミアムサービス」はプレミアムサービス用のアンテナとチューナーを使って受信する。アンテナを合わせる方角(左右)と仰角(上下)も異なる。但し3波対応アンテナ(BS・110度CS、124度CS、128度CSの3波)もスカパー!では用意されており、それを使うとアンテナは一つで済む(家電量販店などでは3波対応アンテナは買えない。スカパーに直接申し込む必要がある)。
- この様にスカパー!は衛星の位置や放送規格(下記参照)、アンテナ、チューナー、受信機器が、110度CSとBSで共通化されているので、アンテナ(BS/110度CSアンテナ)一つで両方を受信できる点が強みとなっている。またテレビやレコーダーなど受信機器には、BS/110度CSチューナーが内蔵されているものも増えており、この場合はBS/110度CSアンテナを設置するだけで受信できる。
- 一方、プレミアムサービスを受信するには別途専用チューナーを買うかレンタルする必要がある。例外的にソニーやシャープがプレミアムサービス(124/128度CSデジタル)チューナーも同時に搭載したレコーダー(地デジ・BS・110度CS・124/128度CSの4波対応)を2012年に市販したが機種数は少ない。
- 複数台受信
- 偏波の切り替えをチューナー側で行うため、偏波の切り替えが必要ないスカパー!では、1つのアンテナに対し、チューナーやテレビの複数台接続が可能である。これにより、集合住宅や共聴施設での設置が容易である。対してプレミアムサービスは、1つのアンテナ(正確にはコンバータ)に対するチューナーの接続台数に制限がある。
- 放送規格と画面アスペクト比
- スカパー!では放送規格に、110度CSデジタル放送、BSデジタル放送ともにISDBを採用している。画角情報の送出が可能で、画面比16:9の番組をそのまま引き伸ばして放送できる[28]。対してプレミアムサービスは、DVBを採用している。
- 文字多重放送
- 日本語による字幕放送信号の送出が可能(「プレミアムサービス」でも実施。ただし、「プレミアムサービス(標準画質)」では不可)。一方、英語のクローズドキャプション機能には未対応で、文字多重放送に英文を載せる形式を採っている。
- 受信カード
- 「スカパー!」ではビーエス・コンディショナルアクセスシステムズが管理する「B-CASカード」を用いていて、機器間の互換性があり、申し込みを済ませたカードなら、(B-CASカードとminiB-CASカードの物理的な違いを除けば)家中のどのテレビやレコーダーにも挿入して受信できる。対してプレミアムサービスは、限定受信システムとしてスカパーJSATが独自に発行している「スカパー!ICカード」を用いている。このICカードにはチューナー情報が記録されているため、他のチューナーではカードは使えない。
- 契約条件
- 契約条件には「必ず、1つ以上のチャンネル、パック・セットの契約が必要」で、基本料だけで契約を継続することは出来ない(プレミアムサービスはPPVサービスがあるため、この条件はない)。
- PPVとアダルトチャンネル
- スカパー!ではPPV放送は、開始以来行われていない[29]。また、スカパー!はプレミアムサービスと違いアダルト・パチンコ・外国語放送・株式といった視聴者が著しく限定されるジャンルのチャンネルや、音声のみのチャンネル[30]もない。なお、開始当初は公営競技や釣り、囲碁・将棋・教育[31]専門のチャンネルもなかったが、現在は存在する(グリーンチャンネル、BS釣りビジョン、囲碁・将棋チャンネル、ディズニージュニア)。また、深夜にアダルト番組を放送する衛星劇場は当該時間はR-15指定(15歳未満は視聴不可)映画やVシネマに差し替えて放送している。衛星劇場の深夜アダルト放送を含むアダルトチャンネルを受信するにはプレミアムサービスに加入する必要がある。
受信上の注意(旧BSアンテナで受信する場合など)
- 電波の混合
- スカパー!(旧・e2)とスカパー!プレミアムサービスでは中間周波数帯域が重なるため、混合器などを使って電波の混合は出来ない。両方見たい場合はそれぞれに対応するアンテナや同軸ケーブルなどを用意する必要がある。上述のスカパー!の直販アンテナは両者に対応しており、2本の同軸ケーブルを別々のコンバーターに接続することにより、両方の放送の視聴に使用できる。
一般的なBSアンテナの対応周波数帯域 受信部
定格衛星周波数コンバーター
定格中間周波数BSアンテナ
2000年頃まで発売BS-1 - BS-15ch
11.7 - 12.0GHzBS-IF(アナログ)
1,035 - 1,332MHzBS・東経110度CS
(右旋円偏波)アンテナ
現行品BS-1 - BS-23ch
ND2 - ND24ch
11.7 - 12.75GHzBS-IF(デジタル)・CS-IF
1,032 - 2,072MHz
- 旧BSアンテナで受信する場合
- スカパー!(旧・e2)放送開始より前に販売されたBSアンテナの場合、コンバーターの(CS-IF)帯域が不足し受信できないことがあり、その場合はアンテナの交換が必要となることが多い(右表を参照)。運営するスカパーJSATでは、「QVC(キュー・ヴィー・シー)」(Ch.161)[32][33]が受信できることを確認してから加入申込みをするよう呼びかけている。
- 旧同軸ケーブルや分配器で受信する場合
- 一部の同軸ケーブルや分配器などにはスカパー!(旧・e2)のCS-IFに非対応のものがあるため、e2放送より前から設置しているBSアンテナや同軸ケーブル、分配器のままで受信を考えている世帯は注意が必要。特にマンションなどの共同アンテナで受信している場合は、アンテナから各家庭までの伝送経路すべてがCS-IFに対応している必要があり、未対応だと受信できない。また、テレビにBS/110度CSアンテナを接続する時に、BSアナログチューナーが内蔵されたレコーダー等の録画機器を経由させると、当該録画機器に内蔵の分配器が非対応である時にCSチャンネルが受信できない事がある。
- 地上デジタル専用アンテナケーブル
- テレビやレコーダー購入時に付属してくるアンテナケーブルは地上デジタル専用のものが多く、ケーブルの入った梱包袋に地上デジタル用と記されていることもある。プラグの芯線が短く加工されており、これを使ってBSやCSは受信できない。市販のケーブルを購入するときも、BS/CSデジタル対応と書かれたものを買う必要がある。
- 放送切替操作
- CS(BS)のチャンネルを視聴中、BS(CS)のチャンネルを選局する場合、リモコンで「放送切替」操作が必要である。CS同士でもCh.055、218、219、296、298、299、326、339、349、800 - 802、805の各チャンネルは受信機の機種によっては「放送切替」操作も必要となる。ほとんどのチャンネルはCS2ネットワークに属するが、これらのチャンネルはCS1ネットワークに属するためである[34]。
- NHK放送受信契約による衛星契約
- 全てのチューナーで自動的にNHKのBSデジタル放送が受信可能となる関係で、必然的にNHK放送受信契約による衛星契約を結ぶ義務が発生する。多くのチューナーでは、未契約の状態で当該チャンネルを選局すると、画面上に契約を促すメッセージが表示される。
- テレビ(BDレコーダー)に関する事項
- テレビ(BDレコーダー)のメーカーによっては、CSネットワークの区別を行っていたりいなかったりするため、視聴に際してはテレビ(BDレコーダー)の取扱説明書をよく読む必要がある。現在もCS1とCS2を別扱いしている代表的メーカーはパナソニックで、その他のメーカー[35]。は特に区別せずCSとしてしている。
コールサイン
基幹放送局提供事業者のスカパーJSATおよび放送衛星システム(B-SAT)の衛星基幹放送局には、以下のコールサイン(識別信号)が指定されている(CS帯域がスカパーJSAT、BS帯域がB-SAT)。
スカパーJSAT(JO81は旧宇宙通信(SCC)、JO82は旧JSATから継承)
- JO81-CS-HDTV
- JO81-CS-TV
- JO81-CS-PCM
- JO81-CS-DAT
- JO82-CS-HDTV
- JO82-CS-DAT
B-SAT(スカパー!加盟の衛星基幹放送事業者に関係するもの)
- JO32-BS-HDTV
- JO32-BS-TV
- JO32-BS-PCM
- JO32-BS-DAT
パススルー配信を実施しているケーブルテレビ局
以下のケーブルテレビ局では、多チャンネルサービスの一環として「スカパー!」のパススルー配信を実施している。対応する受信機(地上・BS・110°CSデジタルチューナー内蔵テレビ・BDレコーダーなど)を揃えれば、チャンネルの設定のみで視聴ができる。
2008年10月、総務省の技術基準改正により地上アナログテレビジョン放送の最高周波数(770MHz)を超える周波数帯を用いるケーブルテレビ放送が可能となり、これの先行承認として淡路島テレビジョンが初めて同年4月にサービスを開始した。その後も、最高で従来のケーブルテレビより3倍近く高い周波数となるCS-IFの伝送に対応するための路上設備改修が不要なFTTH-RF方式(光放送)を採用しているケーブルテレビ局(主に公設公営・公設民営局)へ広がっている。
大都市圏では当時8都府県にてサービスを行なっていたオプティキャスト(現在はスカパーJSATに合併)が2009年4月より開始している。
- スカパーJSAT(フレッツ・テレビ) - 東京都23特別区の全域、24都道府県の一部市町村の全域又は一部
- ニューデジタルケーブル(大崎ケーブルテレビ、青葉ケーブルテレビ) - 宮城県大崎市(旧古川市市街地一部)、仙台市(青葉区、泉区、宮城野区)、大崎市、富谷市、大和町、大衡村、大郷町、美里町、涌谷町、加美町の各一部
- こしの国広域事務組合(こしの国ケーブルテレビ) - 福井県永平寺町の全域、福井市の一部
- アミックスコム - 岐阜県恵那市、輪之内町
- 全関西ケーブルテレビジョン - 京都府京丹後市、鳥取県八頭町の全域
- 与謝野町有線テレビ - 京都府与謝野町の全域
- 淡路島テレビジョン - 兵庫県洲本市の全域
- 美作市ケーブルテレビ - 岡山県美作市、西粟倉村の全域
- たけはらケーブルネットワーク - 広島県竹原市の全域
- ケーブルネットおえ - 徳島県吉野川市の一部
- 壱岐市ケーブルテレビ(壱岐ビジョン) - 長崎県壱岐市の全域
- 佐賀関テレビ - 大分県大分市の旧佐賀関町地域ほか
脚注
- ↑ 110度CSデジタル放送「スカパー!110」のサービス名称変更について 〜2007年2月1日から「e2 by スカパー!」に名称変更〜(33KB) (2006.12.14 スカイパーフェクト・コミュニケーションズ)
- ↑ 視聴方法 BSスカパー!(BS241)
- ↑ 3.0 3.1 スカパー!新基本パック
- ↑ おすすめパック-セレクト5|パック・セットから探す|ココロ動く、未来へ。スカパー!
- ↑ サービス契約追加のご案内
- ↑ スカパー!ヘルプセンター ヘルプコンテンツ一覧
- ↑ 加入料およびセレクト5・プレミアム15の選択チャンネル変更手数料の無料化について|お知らせ一覧|衛星放送のスカパー!
- ↑ 2012年9月までは「16日間無料体験サービス」だった。
- ↑ スカパー!無料の日の放送時間は、翌午前4時までが多いが、チャンネルにより翌午前5時から7時頃まで放送している場合もある。ただし、AT-Xはスペシャルサンデーの関係上により、第1土曜日が無料の日となっている。
- ↑ 2013年3月までは「スカパー!大開放デー」だった。
- ↑ “スカパー!チャンネル一覧”. スカパーJSAT. 2015年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2018閲覧.
- ↑ 12.0 12.1 110度CS放送高画質化へ。HDTV 15チャンネル認定,AV Watch,2018年5月14日
- ↑ 2007年12月1日より、BSデジタル放送に移行(スター・チャンネル)。
- ↑ 2012年3月1日より、BS放送に移行(J SPORTS)。
- ↑ 2012年3月1日より、BS放送に移行(日本映画専門チャンネル)。
- ↑ 2007年までは当時のe2 by スカパー!をプラットフォームにしていたが、2008年1月1日から2012年3月31日まではプラットフォームに依存せず、旧イーピー放送が使用していた帯域を用いてSCサテライト放送が単独で放送を行っていた。2012年4月1日より、現在のスカパー!にて放送を再開した(ショップチャンネル)。
- ↑ 一部の番組を除きプレミアムサービスの「スカチャン0」とのサイマル放送(スカチャン0)。
- ↑ “チャンネル名称・番号および閉局のお知らせ” (プレスリリース), スカパーJSAT . 2017閲覧.
- ↑ 一部の番組を除きプレミアムサービスの「スカチャン1」とのサイマル放送(スカチャン1)。
- ↑ 2013年現在、BSでは唯一、標準画質(SD)放送のチャンネルである(マルチチャンネルを除く)(ディズニー・チャンネル)。
- ↑ “「テレビdeカスタマーセンター」(双方向サービス)一部お手続き終了のお知らせ” (プレスリリース), スカパーJSAT . 2017閲覧.
- ↑ プレミアムサービス(プレミアムサービス光を含む)では一切放送されていない。
- ↑ 旅チャンネルをご契約のお客様へ|お知らせ一覧|衛星放送のスカパー!
- ↑ スカパー!e2(現・スカパー!)が新しいBSデジタル放送を提供 〜2011年10月よりスカパー!は新たなステージへ〜 - スカパーJSAT 2011年6月24日
- ↑ 正確には2005年4月に旧阪急電鉄(現・阪急阪神ホールディングス)から現阪急電鉄に承継されているため、委託放送事業者(衛星基幹放送事業者)の変更は2度目となる。
- ↑ 尚、一部のチャンネルは、衛星基幹放送事業者を変更した。
- ↑ 有料チャンネル「ディズニー・チャンネル」と「ディズニージュニア」のみスカパー!のチャンネルとして放送。
- ↑ スカパー!プレミアムサービスの一部の標準画質の番組でもスクイーズ信号を付加した放送を実施していたが、一部のチューナーが非対応だったため、一部を除きレターボックスを付加して対応していた(ワイドサイズの受信機で視聴すると額縁放送となる)。
- ↑ 旧プラット・ワン時代には行われていた(2011年10月、有料放送視聴契約約款からもPPVに関する事項が削除された)。その振り替えとして、ペイ・パー・シリーズという形式による配信が行われたケースもある(例 - 2007年12月31日の『やれんのか! 大晦日! 2007』)。
- ↑ 旧プラット・ワン時代には「サウンドテリア」という音声チャンネルがあった。
- ↑ BSデジタル放送で放送している放送大学は、「スカパー!」に属していない。
- ↑ 2番目に周波数が高く受信し難いトランスポンダ(物理チャンネルND22)を使用しており、アンテナや同軸ケーブルなどが帯域に対応しているかを確認するのに適している。因みに、1番目に周波数が高く受信し難いのは、日テレG+などの日テレ系(物理チャンネルND24)だが、無料チャンネルがないため、未契約の段階では受信確認できない。
- ↑ 2012年3月より。それ以前は同周波数の無料放送チャンネル「C-TBSウェルカムチャンネル」を指定していたが、同月末で放送を終了した。
- ↑ これらのチャンネルを伝送しているトランスポンダが旧プラット・ワン(CS1)のものであったためである。
- ↑ ソニー製品でも、110度CS放送黎明期の機種(チューナーDST-BX500など)ではCS1とCS2の区別がある。EPGも別々に表示される。
関連項目
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- スカパー! (東経110度BS・CSデジタル放送) - 公式YouTubeチャンネル