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福岡市交通局(ふくおかしこうつうきょく、英称:Fukuoka City Transportation Bureau)は、福岡県福岡市内で公営交通事業を行う福岡市の地方公営企業の一つである。地下鉄事業のみを行い、3線区29.8kmの地下鉄路線を営業している。
Contents
概要
福岡市の地下鉄事業は正式には福岡市高速鉄道という。旅客案内上は「福岡市営地下鉄」ではなく「福岡市地下鉄」の呼称が使用される。JRの座席予約システム「マルス」では福岡市交通局は福岡市高速鉄道で登録されている。
福岡市では、市内中心部のバス事業や路面電車は市営ではなく、民間会社である西日本鉄道(西鉄)による運営であった。そのため、交通局は地下鉄建設に伴い初めて(開業前は福岡市高速鉄道建設局として)発足した組織である。当初は路面電車(西鉄福岡市内線)の廃止で余剰になった西鉄の従業員を交通局が採用していたが、その全員が定年退職を迎え、現在の正規職員は一部の技術系職員を除けばほぼ全員が福岡市直接採用職員である。
地下鉄開業後、西鉄バスは地下鉄が所要時間で圧倒的優位を持つ福岡市中心部と福岡空港を結ぶ空港連絡バス路線を廃止したのをはじめ、並行路線の整理・廃止・減便などを行う一方、地下鉄沿線の郊外部と市中心部を福岡都市高速を経由して結び所要時間で地下鉄に真正面から対抗するバス路線も新設しており、互いに激しい競争を繰り広げている。
福岡市には市営の交通事業として福岡市営渡船も存在するが、こちらは港湾局(総務部客船事務所)の管轄であり、交通局と直接の関係はない。
経営状況
福岡市の地下鉄は年間148,202千人(1日当たり406,035人)(2014年度:365日)が利用している[1]。
2004年度は約14億9600万円の黒字を確保した。黒字を確保したのは2003年度から2期連続のことであるが、七隈線が開通した2005年度以降再び赤字[2] となっている。その後、2011年度の決算においては約7億9700万円の黒字、2012年度は約6億4900万円の黒字[3]、2013年度は約15億4700万円の黒字[4]、2014年度は公営企業会計制度の見直しなどによる特別損失約82億6300万円が生じたため約63億200万円の赤字決算[1] である。なお、2012年度の運営費補助金として約26億9400万円を、2013年度の運営費補助金として約21億2300万円を、2014年度の運営費補助金として約18億2000万円を、福岡市から受けている[1][3][4]。
地下鉄輸送人員の推移
(単位:千人)
- 2003年度 - 104,573
- 2004年度 - 104,932
- 2005年度 - 114,211 七隈線(2月3日)開業
- 2006年度 - 120,811
- 2007年度 - 123,906
- 2008年度 - 125,826
- 2009年度 - 123,865
- 2010年度 - 127,136
- 2011年度 - 133,434
- 2012年度 - 137,246[3]
- 2013年度 - 143,152[4]
- 2014年度 - 148,202[1]
- 2015年度 - 156,081[5]
- 2016年度 - 160,390[6]
歴史
- 1973年(昭和48年)12月22日:福岡市議会において、市が高速交通事業を行なうことを議決。
- 1974年(昭和49年)8月22日:姪浜 - 博多間(1号線)、中洲川端 - 貝塚間(2号線)地方鉄道免許。
- 1975年(昭和50年)11月12日:起工。
- 1981年(昭和56年)7月26日:1号線 室見 - 天神間開業。1000系電車が営業運転を開始。
- 1982年(昭和57年)4月20日:1号線 天神 - 中洲川端間延伸開業、2号線 中洲川端 - 呉服町間開業。
- 1983年(昭和58年)3月22日:1号線 姪浜 - 室見間・中洲川端 - 博多(仮)間延伸開業。国鉄筑肥線との相互直通運転開始。1号線で国鉄103系1500番台電車が営業運転を開始。
- 1984年(昭和59年)
- 1985年(昭和60年)3月3日:博多(仮) - 博多間延伸開業。
- 1986年(昭和61年)
- 1988年(昭和63年)11月8日:車内での英語放送開始。
- 1992年(平成4年)12月16日:1号線・2号線で2000系電車が営業運転を開始。
- 1993年(平成5年)3月3日:1号線 博多 - 福岡空港間延伸開業(全通)。1号線に空港線、2号線に箱崎線の愛称付与。
- 1995年(平成7年)
- 5月8日:ストアードフェアシステム「えふカード」導入。
- 6月7日:3号線(七隈線) 橋本 - 天神南間第一種鉄道事業免許。
- 1996年(平成8年)7月26日:地下鉄マスコットとして「ちかまる」が誕生。
- 1997年(平成9年)
- 1999年(平成11年)4月1日:西日本鉄道との共通乗車カード「よかネットカード」導入。
- 2000年(平成12年)
- 2001年(平成13年)
- 2002年(平成14年)
- 2005年(平成17年)2月3日:3号線(七隈線)橋本 - 天神南間開業。同線で3000系電車が営業運転を開始。
- 2009年(平成21年)3月7日:IC乗車券「はやかけん」導入。
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
- 3月2日:地下鉄全駅に駅ナンバリング導入。
- 3月31日:「ワイワイカード」の発売を終了。
- 10月31日:「ワイワイカード」「よかネットカード」の利用終了。
- 2012年(平成24年)
- 12月31日:「えふカード」の発売を終了。
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
- 3月25日:女性運転士2人に運転士の辞令が交付され、当局初の女性運転士が誕生。[7]
- 2015年(平成27年)
- 2月5日:空港線でJR九州305系電車が営業運転を開始。
路線
以下の3路線で構成されている。空港線と箱崎線は狭軌、七隈線は標準軌の鉄輪式リニアである。電化方式は全路線で直流1500Vとなっている。なお、福岡市南区には路線が通っていない。
色 | 記号[8] | 路線番号 | 路線名 | 区間〔( )内は駅番号〕[9] | キロ程 | |
---|---|---|---|---|---|---|
オレンジ | K | 1号線 | 空港線 | 姪浜駅(K01) - 中洲川端駅(K09) - 福岡空港駅(K13) | 13.1 km | |
青 | 25px | H | 2号線 | 箱崎線 | 中洲川端駅(H01) - 貝塚駅(H07) | 4.7 km |
緑 | N | 3号線 | 七隈線 | 橋本駅(N01) - 天神南駅(N16) | 12.0 km |
相互直通運転区間
空港線ではJR九州筑肥線との相互直通運転が行われている。福岡市交通局の車両は姪浜駅 - 筑前深江駅間で筑肥線に乗り入れ、JR九州の車両は空港線全線に乗り入れる。福岡市交通局・JR九州の車両ともに、地下鉄線内はすべてATOによるワンマン運転を行い、筑肥線ではJRの車掌が乗務しツーマン運転を行う。
箱崎線および七隈線では他社との相互直通運転はない。箱崎線と接続する西鉄貝塚線との相互直通運転が検討されているが、未だ計画決定には至っていない。
延伸計画
色 | 記号[8] | 路線番号 | 路線名 | 区間〔( )内は駅番号〕[9] | キロ程 | |
---|---|---|---|---|---|---|
緑 | N | 3号線 | 七隈線 | 天神南駅(N16) - 博多駅(未定) | 1.6 km |
七隈線では、全体計画として天神南駅から中洲川端駅を経て築港方面を結ぶ計画と、渡辺通1丁目付近(薬院駅東方)で分岐して住吉通り経由で博多駅に乗り入れる計画があった[10]。その後、天神南駅からキャナルシティ博多付近を経由して博多駅に乗り入れる計画[11] も検討された。このうち3番目の計画が採用され、天神南駅から博多駅までの区間の鉄道事業許可を取得[12]、工事開始されており、2020年度に開通する予定となっていたが、2016年11月8日に本工事に伴う博多駅前2丁目交差点付近での大規模な道路陥没事故が発生し工事が一時期中断され、完成時期は遅れる見込みとなっている[13](「博多駅前道路陥没事故」も参照)。
また空港線でも、福岡空港駅から東平尾公園方面への延伸構想がある[14]。
ほかにアイランドシティへの鉄道路線整備構想があるが、事実上凍結されている。
シンボルマーク
福岡市営地下鉄各線では、各駅の駅名や駅周辺の観光地、名物、自然にちなんだシンボルマークが制定されている。例えば天神駅のシンボルマークは、地名の由来となった「天神様」にちなみ、菅原道真が愛した梅の花をモチーフにし、天神南駅では通りゃんせをする子供を描いている。これらは福岡市出身のグラフィックデザイナー、西島伊三雄がデザインしたものである[15]。七隈線各駅のシンボルマークについては伊三雄が2001年に死去したため、それ以前に描かれていた原案を元に、息子で同じくグラフィックデザイナーの西島雅幸が完成させた[16]。
駅ナンバリング
2011年3月までに駅ナンバリングの導入が完了し、従来のシンボルマークと併用されている[8][9]。福岡市営地下鉄は当初シンボルマークがあるため、ナンバリングは不要としていたが、ナンバリングをしている国が多く、外国人にはナンバリングがないと分かり辛いという面があり、国際化により外国人にも分かり易くという流れによりナンバリングを使用することになった。
安全対策
乗客がプラットホームから線路へ転落する、あるいは飛び降りるのを防ぐため、ホームドア(防護柵)を地下鉄全駅に設置している(三菱電機製[17]。空港線は2004年、箱崎線は2005年末に全駅設置完了、七隈線は2005年の開業時から全駅設置)。地下鉄車両が駅に来ると、車両扉とホームドアが開閉し、乗客は乗降ができる。ホームドアは、ATOを搭載している福岡市交通局の車両とJR九州の303系・305系は車両扉と連動して開閉する。
管区駅
- 姪浜管区駅 - 姪浜駅から唐人町駅
- 天神管区駅 - 大濠公園駅から天神駅
- 博多管区駅 - 祇園駅から福岡空港駅
- 貝塚管区駅 - 中洲川端駅から貝塚駅
- 天神南管区駅 - 天神南駅から茶山駅
- 橋本管区駅 - 金山駅から橋本駅
車両
空港線・箱崎線用の車両はJR筑肥線直通にも用いられる。
- Fukuoka city subway type1000 chikuzen-maebaru 1.jpg
1000系電車(空港線・箱崎線)
- Fukuoka2000.JPG
2000系電車(空港線・箱崎線)
- Fukuokasubway3000.jpg
3000系電車(七隈線)
料金
福岡市交通局では運賃を「料金」と呼んでいる。
大人普通旅客運賃(小児は半額・10円未満切り上げ)。2014年4月1日改定[18]。
区数 | 運賃(円) |
---|---|
1区 (1 – 3 km) | 200 |
2区 (4 – 7 km) | 260 |
3区 (8 – 11 km) | 300 |
4区 (12 – 15 km) | 330 |
5区 (16 – 19 km) | 350 |
6区 (20 km) | 370 |
- 福岡市在住の福祉乗車証所持者は無料。身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者[19]、介護者(条件あり)は半額[20]。
- 天神駅・天神南駅で空港線・箱崎線と七隈線を乗り継ぐ場合の運賃は、一方の駅の改札を出て、120分以内に他方の駅の改札を通る場合、乗車距離を通算できる。ただし通常の乗車券(一般磁気きっぷ)の場合は出場時に緑色の改札機を経由する必要がある(さもなければ回収される)。ICカードや企画乗車券等では改札機の限定はない。
- 天神南駅で空港線・箱崎線の乗車券、または天神駅で七隈線の乗車券は購入できない。天神南駅の券売機付近ではこの内容を伝える放送が流れている。
- JR九州・福岡市地下鉄共通プリペイドカード「ワイワイカード」(2011年発売・利用終了)利用時は、地下鉄線内の運賃が20円引きされていた。
連絡運輸
福岡市高速鉄道連絡運輸規程[21] に基づき、九州旅客鉄道(JR九州)及び西日本鉄道(西鉄)の間で以下の連絡運輸(相互連絡運輸)が設定されている。
- 姪浜駅経由で福岡市地下鉄全駅とJR筑肥線(下山門駅 - 唐津駅間)・唐津線(唐津駅 - 西唐津駅間)各駅の間を乗降する場合(往復乗車券を除く)
- 博多駅経由で福岡市地下鉄全駅とJR鹿児島本線(門司港駅 - 大牟田駅間)・香椎線(全線)・篠栗線(全線)・筑豊本線(全線)・長崎本線(鳥栖駅 - 佐賀駅間)各駅の間を乗降する場合(定期券に限る)
- 長崎本線各駅発着の連絡定期券はJR九州でのみ発行する。
- 天神駅(天神南駅)経由または薬院駅経由で福岡市地下鉄全駅と西鉄天神大牟田線各駅の間を乗降する場合(定期券に限る)。
- 貝塚駅経由で福岡市地下鉄全駅と西鉄貝塚線各駅の間を乗降する場合(片道普通券・定期券・乗継乗車券に限る)
また、JR各社とは片道・往復・連続乗車券、JR線の乗車区間が100km以内の定期券・団体券において、以下の通過連絡運輸が設定されている。西鉄との通過連絡運輸(天神大牟田線 - 地下鉄 - 貝塚線など)は設定されていない[22]。
- 空港線姪浜駅 - 博多駅間を介してJR筑肥線(全線)・唐津線(小城駅 - 西唐津駅間)各駅とJR九州・JR西日本・JR四国・JR東海各駅の間を乗車する場合(下記例外を除き福岡市交通局では発売しない)
- 空港線姪浜駅 - 博多駅間を介してJR筑肥線(下山門駅 - 唐津駅間)・唐津線(唐津駅 - 西唐津駅間)各駅とJR鹿児島本線(門司港駅 - 大牟田駅間)・香椎線(全線)・篠栗線(全線)・筑豊本線(全線)各駅の間を乗車する場合の、JR線の乗車区間が100km以内の定期券に限り、福岡市交通局でも発売する。
- JR東日本およびJR北海道との連絡運輸規程は廃止された。
- ICカードのエリア内となる乗車(具体的には「西唐津 - 下山門間」-(姪浜・博多経由)- 「筑肥線・唐津線・博多駅以外のSUGOCAの福岡・佐賀・大分・熊本エリア内各駅」の乗車)の場合、SUGOCAやはやかけんなどICカードで乗車した場合にも通過連絡運輸として運賃が計算される[23]。
企画乗車券
- 一日乗車券
- 福岡市地下鉄全線で利用できる一日乗車券は620円(小児310円)で発行している。この乗車券を提示することで市内の施設の一部が割引になるサービスも行っている。一日乗車券には、博多どんたくなどのお祭りや特定イベント、特定日(正月など)の時に限定で、通常より100円安い520円で発売される時もある(発売予定に関しては、福岡市交通局の公式ホームページで確認できる)。2017年現在、1区料金では4回以上、2 - 3区料金では3回以上、4区以上の料金では2回以上利用する場合、一日乗車券の方が安くなる(小児除く)。
- また一家族1000円(大人2人まで、小児・幼児は人数制限無し。2親等内の親族に限る)で利用可能な一日乗車券として「ファミちかきっぷ」が発売されている。また、橋本駅および姪浜駅の対象駐車場限定で、当日の駐車場代の100円割引券を受け取れる「パーク&ライド家族割」も実施している[24]。
- ちかパス
- 地下鉄全線(空港線・箱崎線・七隈線)乗り放題の定期券(運賃制度上は企画乗車券)。1か月券で12,340円。3か月券(35,170円)、6か月券(66,640円)もある。通常の定期運賃が3区(1か月11,630円)の場合は他のエリアに行く頻度によって、4区以上の料金(1か月12,840円。例:天神南 - 橋本)の場合はちかパスの方が安くなる(小児除く)。
- ちかパス65
- 「ちかパス」の65歳以上利用者に対する割引制度。1か月6000円など小児・通勤用よりも安くなる。また運転免許自主返納者に「運転免許返納割」として3000ポイント付与するサービスを2017年5月3日に開始した[25]。
- 乗っチャリパス
- 福岡市営駐輪場定期をセットにした定期券。通常の駐輪場定期料金よりも最大5,400円安くなる。地下鉄沿線のみならず、JR九州および西鉄沿線の定期券連絡運輸区間の福岡市営駐輪場の利用もできる。
- アビスパ応援きっぷ
- 福岡市がJリーグ・アビスパ福岡の主要株主ということもあり、レベルファイブスタジアムで行なわれるアビスパ福岡のホームゲームのいずれかで利用できるフリースタイルチケット(各座席エリアの前売り券の価格)と地下鉄の一日乗車券がセットになった乗車券を地下鉄各駅で販売している。
- 伊都・キャンパス回数券
- 伊都・シーサイド回数券
- それぞれ地下鉄各駅から筑肥線九大学研都市駅経由で昭和バス・「九大工学部前」または「西の浦」/「畑中」/「大原橋」との間で乗車できる回数券。それぞれ、10枚綴り回数券となっており詳細はWEB参照のこと(小児設定なし)[26][27]
ICカード
2009年3月7日よりICカード乗車券「はやかけん」を導入している。
九州旅客鉄道(JR九州)のICカード「SUGOCA」のほか、西日本鉄道のICカード「nimoca」および、東日本旅客鉄道(JR東日本)のICカード「Suica」とも互換性を持たせる方向で、2008年2月「九州IC乗車券・電子マネー相互利用に関する協議会」を発足させ、2010年3月13日に相互利用を開始した[28][29]。他には全日空 (ANA) と提携し、2009年12月16日より「ANAはやかけん」を発行している[30]。2013年3月23日にはIC乗車カード全国相互利用開始により、北海道旅客鉄道(JR北海道)のKitaca、首都圏私鉄などのPASMO、中京圏私鉄などのmanaca、東海旅客鉄道(JR東海)のTOICA、西日本旅客鉄道(JR西日本)のICOCA、関西私鉄などのPiTaPaとも相互利用が開始された。
過去に発行されていた乗車券類
- おとなりきっぷ
- 2006年4月1日からは乗車する駅からその隣の駅までの1駅間の運賃を100円とし、「おとなりきっぷ」の名称で隣の駅まで専用の乗車券を発売していたほか、2009年に導入したICカード「はやかけん」(相互利用可能な他社のICカード含む)を利用した場合でも運賃100円となっていた。2013年まで利用できた「えふカード」や、2011年まで利用できた「よかネットカード」も100円、2011年まで利用できた「ワイワイカード」の場合は一律正規運賃より20円引きされ80円となっていた。ただし、定期券や他社線との連絡乗車券の場合は地下鉄線内の乗車区間が1駅間であっても割引対象外だった。この「おとなりきっぷ」を使うと、2駅間を通しで乗るよりも安く乗れる区間があった。なお、乗り越し精算では適用されなかった。
- 例:博多 - 東比恵 - 福岡空港(通して乗ると260円、分けて買うと100円+100円で200円となった。さらにワイワイカード利用の場合は80円+80円で160円となった)
- 2016年9月30日をもっておとなりきっぷは廃止となり、以後は通常の初乗り運賃が必要となる[31]。代替として、「はやかけん」で一駅区間利用時に、はやかけんに100ポイントを付与する「はやかけん ひと駅ポイント」へ移行した。
- 一日乗車券
- 2016年9月25日まで、土日祝日限定の「エコちかきっぷ」が520円で発売されていた[31]。また、2016年夏まで学校の長期休暇期間には小児専用の「ちかまるきっぷ」が100円で発売されていた[31]。「ちかまるきっぷ」にはマクドナルドのオレンジジュース無料引換券が付いていた。
- 2016年10月1日からは土日祝日も通常の一日乗車券での利用となった。
- 2012年3月25日までは、金曜日のみ利用可能な「ノーマイカーデー1日乗車券」も発売していたが、同年4月から福岡市が「ノーマイカーウィークデー」を実施することに伴い発売を終了した[32]。かつて「エコちかきっぷ」は第2土日曜日のみの発売、「ノーマイカーデー1日乗車券」は金曜日の5日前から発売だったが、「エコちかきっぷ」は2009年3月14日から利用日が拡大、「ノーマイカーデー1日乗車券」は同年3月20日から事前発売が廃止され、両乗車券とも自動券売機での販売のみとなり、販売枚数制限が撤廃されていた[33]。
その他、ICカードに統一という理由で、「よかネットカード」、1回乗車毎20円引きの「ワイワイカード」および、高割引「えふカード」が順次廃止された。
みまもりタッチ
みまもりタッチは、福岡市交通局が2010年7月27日より提供中の、ICカード乗車券「はやかけん」を利用して、通学児童の所在確認を提供するサービス。FeliCaポケットの領域を利用し、端末とシステムは日本信号社製[34]。類似のサービスにあんしんグーパスがあるが、システムが異なる。
事前に登録が必要。各駅のICカード対応改札機および公共施設77ヶ所(2010年10月現在)に設置された読み取り機に、児童がICカード乗車券をかざすと、親権者にメールで連絡が行く。当面は無料で利用できる。[35][36]
参考文献・脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 平成26年度 福岡市高速鉄道事業会計決算の概要 (PDF) - 福岡市交通局
- ↑ 「福岡市営地下鉄七隈線 赤字解消、2069年に先送り」 朝日新聞 2009年3月13日
- ↑ 3.0 3.1 3.2 平成24年度 福岡市高速鉄道事業会計決算の概要 (PDF) - 福岡市交通局
- ↑ 4.0 4.1 4.2 平成25年度 福岡市高速鉄道事業会計決算の概要 (PDF) - 福岡市交通局
- ↑ 福岡市地下鉄 事業概要 平成29年度 第5 営業、5.運輸実績(1)総括表、輸送人員の欄、p.22
- ↑ 福岡市地下鉄 事業概要 平成29年度 第5 営業、5.運輸実績(1)総括表、輸送人員の欄、p.22
- ↑ 福岡市地下鉄 初の女性運転士・株式会社TVQ九州放送ホームページ 2014年3月25日 17:38
- ↑ 8.0 8.1 8.2 駅ナンバリングの導入について
- ↑ 9.0 9.1 9.2 各駅番号一覧表 (PDF)
- ↑ 「地下鉄七隈線の概要 (PDF) 」 福岡市交通局 p2,p8
- ↑ 「「地下鉄七隈線 延伸新ルート キャナル経由最有力 福岡市、議会報告へ」 西日本新聞 2009年1月16日
- ↑ 地下鉄七隈線延伸(天神南〜博多)について、鉄道事業許可を取得しました (PDF) 福岡市交通局ニュースリリース(2012年6月11日)
- ↑ 七隈線延伸最大2年遅れ 陥没の影響で開業22年度に 福岡市見通し - 西日本新聞、2017年12月8日
- ↑ 「鉄軌道系交通施策 (PDF) 」 福岡市
- ↑ 「福岡市 西島 伊三雄 氏(2004年12月17日選定)」福岡市
- ↑ 「FUKUOKA NOW 故・西島伊三雄さんの思いを入れて 福岡市営地下鉄3号線の駅マーク、まもなくお披露目 (PDF) 」 福岡市文化芸術振興財団機関誌「wa」 17号 2003年7月発行
- ↑ 三菱電機 法人のお客様 地域ビジネス活動 地域の導入事例|福岡市交通局様 可動式ホーム柵
- ↑ 福岡市地下鉄の料金改定について - 福岡市交通局経営企画課、2014年3月4日
- ↑ 2017年3月までは、福岡市在住の福祉割引証所持者のみが割引対象となっていた。
- ↑ 料金割引 - 福岡市交通局、2017年4月6日閲覧
- ↑ “福岡市高速鉄道連絡運輸規程(昭和58年3月14日 交通事業管理規程第5号)”. 福岡市例規集. . 2015閲覧.
- ↑ 22.0 22.1 “連絡定期券”. 西日本鉄道. . 2015閲覧.
- ↑ ICカード乗車券取扱規則 第55条 九州旅客鉄道、2017年2月11日閲覧。
- ↑ パーク&ライド家族割(ファミちかきっぷ)サービスの開始について - 福岡市交通局、2017年5月2日
- ↑ 運転免許返納割(ちかパス65)サービスの開始について - 福岡市交通局、2017年5月2日
- ↑ http://subway.city.fukuoka.lg.jp/fare/card/itocampus.php
- ↑ http://subway.city.fukuoka.lg.jp/fare/card/itoseaside.php
- ↑ 「九州IC乗車券・電子マネー相互利用に関する協議会を発足しました 」福岡市交通局 2008年2月07日
- ↑ 「福岡のICカード乗車券3種出そろう、相互利用は1年先」読売新聞 2009年3月7日
- ↑ 「ANAと福岡市交通局の業務提携について」全日本空輸・福岡市交通局 2009年6月10日
- ↑ 31.0 31.1 31.2 「エコちかきっぷ」「おとなりきっぷ」「ちかまるきっぷ」発売終了のお知らせ - 福岡市交通局、2016年9月6日
- ↑ 福岡市「ノーマイカーデー1日乗車券」の発売終了について
- ↑ 「エコちかきっぷ 3月14日から全ての土・日・祝日に発売拡大」福岡市交通局 2009年02月10日
- ↑ FeliCaポケット ソニー公式サイト
- ↑ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/187026
- ↑ http://subway.city.fukuoka.lg.jp/cgi-bin/topics/tpd.cgi?gid=10386