「小矢部市」の版間の差分
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Contents
概要・歴史
令制国としては越中国礪波郡に属した。西端にある倶利伽羅峠で加賀国に接し古来、北陸道の要衝であった。
江戸時代は加賀藩領。加賀藩やその支藩の城下町などであった現在の富山市や高岡市、石川県金沢市に近く、北陸街道の宿場町として栄えた。現在は通勤時間が30分圏内の隣接する高岡市や金沢市への通勤・通学率が高く、高岡市や県境を跨いで金沢市のベッドタウンを形成している。あいの風とやま鉄道と3つの高速道路(能越自動車道、東海北陸自動車道、北陸自動車道)が通る交通の便が良い地域として工業化が進み、市内にはLIXIL、伊藤ハム等の企業の工場がある。市内の中心部には小矢部川が流れている。市内には主にヨーロッパの有名建築を模した保育所、小学校、中学校が立ち並び、「メルヘンの街」として有名である。
地理
北部・北西部から南西部にかけては山地または中山間地。東部から南部にかけては砺波平野の一角を成し、石動・津沢の両市街地を除いて全般に散居村ののどかな景観が広がる。
- 山:稲葉山、三国山、俱利伽羅峠
- 河川:小矢部川、子撫川、渋江川
- 湖沼:子撫川ダム湖
隣接する自治体
沿革
- 1962年8月1日、旧西礪波郡石動町と、津沢地区を中心とする同郡砺中町とが合併、市制施行によって誕生した。
- 2007年3月25日、能登半島地震で小矢部市水牧では震度5弱を、また小矢部市泉町では震度4を観測した。
人口
小矢部市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
行政
市長
- 市長:桜井森夫(2006年12月7日就任、3期目)
- 祖父の桜井与蔵は第2代市長
市役所
- 小矢部市役所
- 小矢部市本町1番1号
- 津沢コミュニティプラザ(旧砺中支所)
- 小矢部市清水369番地1
その他
- 基本的に砺波地区であるが、高岡地区広域圏事務組合(高岡市・氷見市と構成)にも属する。この他、高岡地区のカテゴリーに含まれるところは以下のとおりである。
- 「平成の大合併」では、前市長の大家啓一が旧西砺波郡福岡町との1市1町合併を所望していたが、福岡町及び当時の町長の石澤義文は元々高岡市志向が強いこともあり高岡市との合併の意志が強く、小矢部市は形勢不利であった(福岡町は既に火葬場建設組合事業、ケーブルテレビ事業などでも高岡市と提携していた)。また、福岡町及び石澤町長は合併にあたり「砺波地区とは一緒にやれない」として、砺波地区からの離脱の意向も示していた。やがて高岡市・福岡町サイドから、2市1町による高岡広域圏内での合併案を持ち掛けられるも、今度は逆に小矢部市サイドに砺波市志向が強い背景もあって誘いを拒否。単独市制の道を選んだ。これにより「となみ野」の一員としての面目を保つこととなった。
- 最近では富山県内の消防本部の再編への動きが本格的に進みつつあるが、この小矢部市でもあくまでも砺波医療圏(砺波市・小矢部市・南砺市)での統合を求める声と、高岡広域圏での統合を望む声とに分かれていたが、結果的に2011年4月1日、砺波医療圏での統合により「砺波地域消防組合」を設立することになった。
姉妹都市・提携都市
国内
経済
産業
- 小矢部市に本社を置く企業
- 主な事業所
公共機関
警察
消防
- 砺波地域消防組合
- 小矢部消防署
- 津沢出張所
医療機関
地域
教育
- 小矢部市立大谷小学校
- 小矢部市立蟹谷小学校
- 小矢部市立津沢小学校
- 小矢部市立東部小学校
- 小矢部市立石動中学校
- 小矢部市立大谷中学校
- 小矢部市立蟹谷中学校
- 小矢部市立津沢中学校
- 富山県立石動高等学校
- 富山県立小矢部園芸高等学校
- 富山県立となみ野高等学校
- 過去に存在した学校
- 参照: 富山県小学校の廃校一覧#小矢部市
- 参照: 富山県高等学校の廃校一覧#小矢部市
交通
鉄道路線
北陸新幹線は市内を通るが、駅は設けられていない。
バス路線
- 加越能バス
- かつては石動小学校近くにあった石動営業所は廃止され、跡地は斎場「オークスセレモニーホール小矢部」になっている。
- 小矢部市営バス(愛称「メルバス」、市がイルカ交通に運行を委託)
- イルカ交通:同市芹川地内に本社を構える新興貸切バス会社。
- 2008年4月下旬から高岡駅・砺波駅・小矢部東IC口〜名古屋駅前(ミッドランドスクエア)間に高速バス「きときとライナー」を開業。
道路
マスメディア
- 北日本新聞社小矢部支局
- 富山新聞社小矢部支局
- 小矢部市ケーブルテレビ(TV CROSS)
- 指定管理者として、となみ衛星通信テレビに業務を委任している。
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
メルヘン建築
一級建築士で元北陸地方建設局長だった松本正雄市長が「子供たちに夢を与えたい」と、市内の公共建築をヨーロッパや東京の有名な洋風建築物に模すことを発案。1976年から1992年にかけて、35カ所が建設された。これらは「メルヘン建築[2]」と呼ばれるようになり、現在では市や市観光協会もそう呼んで観光客誘致に活用している[3]。コスプレ撮影の背景として人気がある。
ただし当時から、小矢部との関連の乏しさ、割高な建設費への批判はあり[4]、1~2割増しの建設コストが問題視され1992年にストップがかかった。これらの建築物は市の観光スポットとなっているが、老朽化と利用者数の減少、市の行財政改革により2018年から徐々に解体されることになった[5]。2018年~2020年に解体開始が予定されているのは幼稚園1カ所、保育所7カ所である。
倶利伽羅峠の戦い
治承・寿永の乱(いわゆる源平合戦)で、倶利伽羅峠の戦いが行われた。倶利伽羅峠は県定公園になっており、古戦場がある。木曾義仲が使ったと伝承される火牛の計にちなんだ源平火牛まつりが7月下旬に開催される[6]。 源氏ヶ峰城は源平合戦に遡る城跡である。倶利伽羅峠とその周辺にはこのほか埴生護国八幡宮、医王院、倶利伽羅不動寺といった社寺がある。
その他
- 石動曳山祭(4月29日~30日)
- 津沢夜高祭り(6月第1金土曜日)
- ヘリコプター&防災・防犯フェスティバル(8月最終土・日曜日)
- 安養寺城:市の史跡
- 一乗寺城:市の史跡
- 今石動城:市の史跡
- 稲葉山牧場
- 宮島峡、宮島温泉
- クロスランドおやべ
- 地上100mの展望台から砺波平野の散居村を一望できるクロスランドタワーがシンボルである。富山県で初めて恋人の聖地に選定されている。
- 円形劇場「メインホール」は可動席方式で、コンサートだけでなく各種展示会などマルチな用途に使えるのが魅力。
- 2006年9月からは敷地内でミニ鉄道「クロスランド鉄道」も開設されている。
- 桜町遺跡
- ヴォイスミュージアム
- 千羽平ゴルフクラブ
- ゴルフ倶楽部ゴールドウィン
- おやべホワイトラーメン
- 三井アウトレットパーク北陸小矢部
出身有名人
- 大谷米太郎(実業家)
- 瀬島龍三(実業家)
- 地崎宇三郎(実業家)
- 宮永正運(農学者)
- 宮永正好(農学者)
- 水野知昭(文学者)
- 山崎光悦(工学者)
- 寒玉子爲治郎(大相撲力士)
- 中村外二(大工)
- 山田俊男(政治家)
- 馳浩(政治家、プロレスラー)
- 上田大樹(映像ディレクター)
- 吉川由華(ホッケー選手)
- 小野真由美(ホッケー選手)
- 津沢寿志(柔道選手)
- 今井隆信(FMとやまアナウンサー)
- 荒木貴裕(プロ野球選手、ヤクルト)
- 本多純平(プロバスケットボール選手)
- 関満博(大学教授)
- 柴田巧(元・参議院議員)
- W.C.カラス(シンガー)
- 古谷新一(画家)
- 桝田絵里奈(アナウンサー)
脚注
- ↑ 沿革 DMCカーマ
- ↑ 建築家中川理は「ディズニーランダゼイション」(ディズニーランド化)と呼んでいる。小矢部市立蟹谷中学校が典型的で尖塔はオックスフォード大学、校舎中央はベルサイユ宮殿、左右は迎賓館を模倣した建築である。
- ↑ 小矢部市観光協会・メルヘン建築(2018年6月19日閲覧)
- ↑ 【地域力】小矢部市(富山県)「メルヘン建築」若者集める/コスプレ撮影 住民協力『読売新聞』朝刊2018年6月7日
- ↑ 姿消す メルヘン建築 小矢部の公共施設 少子化、老朽化…再利用難しく:北陸発:北陸中日新聞から:中日新聞(CHUNICHI Web)
- ↑ 俱利伽羅県定公園・古戦場小矢部市(2018年6月19日閲覧)
外部リンク