北日本新聞
北日本新聞(きたにっぽんしんぶん)は、富山県の地方紙である。朝刊専門紙で、富山市に本社を置く株式会社北日本新聞社が発行。
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概要
発行部数241,014部(2013年1〜6月平均 一般社団法人 日本ABC協会調べ)、県下普及率約60%(2016年4月現在)。特に県東部でのシェアが高い。日本新聞協会・共同通信社加盟。
名実ともに富山県を代表する言論機関であり新聞以外にも『富山大百科事典』の刊行や地域文化行事への助成は数多い。
富山県は新聞の競争が激しく、北日本新聞以外にも正力松太郎が富山県出身であったことから進出した読売新聞、石川県の北國新聞系列である富山新聞、更には北日本新聞が設立にかかわった北陸新聞をルーツとする北陸中日新聞などが展開している。
かつては朝夕刊セットで発行されていたが、2009年12月28日付をもって、夕刊の発行を休止し、朝刊単独紙に移行した。1面コラムのタイトルは「天地人」、連載中の4コマ漫画は『ゴンちゃん』。
沿革
- 1884年1月18日 越中改進党党員の山野清平と関野善次郎が中心となり、北日本新聞の前身「中越新聞」刊行。
- 1888年7月5日 「中越新聞」を「富山日報」と改題。
- 1889年 自由党系機関誌である北陸公論(後の北陸日日新聞)が創刊される。
- 1889年3月 高岡商況(後の高岡新報)が創刊される。
- 1908年11月15日 福野町の豪農である田中清文により、政党政派に偏らぬ新聞として北陸タイムスが創刊される。
- 1918年8月7日 民衆運動である米騒動を全国に打電した「高岡新報」が一時発禁となる。
- この民衆運動は全国に飛び火し、結果として時の政権である寺内内閣を打倒することとなる。
- 1935年 富山日報の編集長が不偏不党を宣言する。
- 1940年8月1日 言論統制下の新聞事業令に基き富山日報、高岡新聞(1931年、高岡新報より改題)、北陸日日新聞、北陸タイムスの4社が統合して「北日本新聞」第1号を発刊。
- 1945年7月31日 中新川郡新川村(現・立山町)寺田の旧役場庁舎に疎開。
- 1945年8月2日 米空軍の空襲で社屋全焼。疎開先の寺田工場で印刷、全国唯一の無休刊記録を達成。
- 1946年
- 1947年5月1日 新聞本文の横書きが1行1文字の縦書きから左横書きへ切り替えられる[1]。
- 1952年3月15日 石川県内で北陸新聞を創刊。
- 1953年
- 1955年11月3日 社屋竣工。
- 1960年5月3日 社屋の4、5階部分を増築。
- 1965年 北日本文学賞を主催。
- 1989年6月22日 社屋裏に国内初の地下紙庫を導入した地上5階、地下3階(県内初)の印刷工場完成。
- 1992年9月7日 社屋建て替えのため、旧安田生命ビルを仮社屋として業務開始。
- 1994年6月30日 新本社ビル完成。
- 1997年7月7日 本社内にコミュニティFM「富山シティエフエム(City-FM)」開局。
- 2006年 制作拠点「創造の森 越中座」完成。
- 2009年12月28日 この日をもって夕刊を休刊。
- 2010年1月1日 朝刊単独紙に完全移行。ホームページをリニューアル。
- 2010年4月8日 読売新聞の北陸支社発行版の委託印刷を2011年春から行うことで読売新聞東京本社と基本合意。
- 2011年3月10日 読売新聞の委託印刷を開始。
主催する文化事業
- 北日本新聞文化賞
- 北日本朝間野球
- 北日本納涼花火大会
- 北日本文学賞
- 北日本児童文学賞
- 全日本大学女子野球選手権大会
- その他
社史・記念誌
- 北日本新聞社史(北日本新聞社八十五年史、北日本新聞社史編纂委員会 編) 1969年発行、558ページ。
- 富山県民とともに 北日本新聞100年史(北日本新聞百年史編さん委員会 編) 1984年10月15日発行、528ページ。
- 北日本新聞百二十年史(北日本新聞社史編さん委員会 編) 2004年12月発行、643ページ。
事業所
本社
支社
総局
支局
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その他拠点
地域面
テレビ・ラジオ欄
2011年7月24日の地上デジタル放送への完全移行に合わせて、チャンネル表記が同日からデジタルチャンネルのみに変更された。また、前日を最後にGコードの掲載を廃止。
最終面
- フルサイズ
- NHK Eテレ(富山)
- NHKテレビ(富山)
- KNBテレビ
- BBT(2018年3月末までは「BBTテレビ」と記載。)
- チューリップ
- HABテレビ(2006年9月までは「北陸朝日」と記載。富山県外の地上波放送で唯一の掲載。)
- ※番組表下部に上記各局の電話番号とURLをまとめて載せている(広告スポンサーの関係で非掲載の日もある)。なお、以前は番組表上部の局名カットのところに電話番号を載せていた。
- 極小サイズ
- ※番組表の紙面割りは一番左にNHK Eテレ、その下にNHK BS1を配置している(通常はNHKテレビが一番左の場合が多い)。
中面
- テレビ
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- ※2011年7月23日まではケーブルテレビ八尾(ケーブルテレビ富山 八尾局)も掲載されていた。
- ラジオ
- CS(1/4サイズ)
- ※2007年12月以前はスペースシャワー、MTVも掲載されていた。その後ファミリー劇場、NECO、ムービープラスの掲載も取り止めた。スカイ・Aについても、一時期のみ掲載を取り止めていた時期がある。
- ラジオ
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※中面には、2011年9月末日まで石川・新潟両県の一部民放のTV番組表が1/4サイズで掲載されていた[5]。また、1960年代以前のテレビ・ラジオ欄には上記に加えて中京広域圏や関東広域圏などのTV・ラジオ番組表も掲載されていた[6]。
※上記の掲載を実施していない、または実施を取り止めたチャンネルについては、毎週金曜発行の「WE」で一部掲載されている。
1部売り
朝刊のみの発行で、1部130円。
電子版
- 2010年よりホームページの一部を有料会員制による「Webun」とし、ニュース・スポーツ・暮らしの3つのジャンルに分け、紙面の記事を文章や写真で再録したり、また新聞の紙面から広告・テレビ面など一部を除くページを画面を通して読むことができる。また、動画や記事のスクラップ(切り抜き)も可能。
- 会費
- 入会金は無料。
- 月会費は、県内の北日本新聞購読者は無料。県外在住者で希望する人は月会費2100円で「Webun特別会員」として入会でき、加入当日より紙面イメージを画面から読むことができる。
- 特別会員の会費はクレジットカード、コンビニエンスストアの振込用紙からの決済。
- 希望者は1年会員、半年会員(前納)利用可能。
- なお一部の生活情報と国内外主要ニュース、災害など非常事態発生時については会員手続きなしで無料アクセス可能。
友好関係ないし資本関係のある放送局
- 北日本新聞はきたにっぽんと読むが北日本放送はきたにほんと読む。以前は『北日本新聞ニュース』としてニュース配信を提供していたが、現在は自社制作の『KNBニュース』を放送している(テレビ・ラジオともに)。
- 北日本新聞よりも富山新聞との関係が強い(ニュース配信は富山新聞から受けている)他、中日新聞(北陸中日新聞)とも関係がある。
- 富山エフエム放送(FMとやま)
- チューリップテレビと同様に富山新聞との関係が強い他に北陸中日新聞との関係もある。そのため、北日本新聞においては掲載サイズが富山City-FMなどの系列コミュニティ放送局よりも小さくなっている。また、FMとやまでのニュース配信は富山新聞・北陸中日新聞から受けている。
放送送信設備
当新聞社本社ビル屋上[7]にはコミュニティ放送局である富山シティエフエムの送信所が置かれている。
放送局名 | コールサイン | 周波数 | 空中線電力 | ERP | 放送対象地域 | 放送区域内世帯数 | 開局日 |
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富山シティエフエム | JOZZ5AF-FM | 77.7 MHz | 20W | 40W | 富山市および一部周辺地域 | - | 1997年7月7日 |
主催イベント・スポーツ競技
- イベント
- スポーツ競技
- 北日本新聞金鷲旗争奪県中学校駅伝競走大会
- 全日本大学女子野球選手権大会
- 北日本新聞杯(金沢競馬場の重賞競走)
- 富山マラソン(富山県などと共催)
映画製作
いずれも製作委員会に参加する形で製作に関わっている。
- 劒岳 点の記(2009年)
- ほしのふるまち(2011年)
- RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ(2011年)
- 春を背負って(2014年)
- あなたへ(2014年)
- 人生の約束(2016年)
- カノン(2016年)
脚注
- ↑ 前日の4月30日朝刊までは1行1文字の縦書きとなっていた。
- ↑ 富山県内の他のコミュニティ放送局とは異なり北國新聞(富山新聞)系列の放送局。
- ↑ J SPORTS 3、J SPORTS 4は未掲載
- ↑ スターチャンネル2、スターチャンネル3は未掲載
- ↑ 掲載されていた放送局はMROテレビ、石川テレビ、テレビ金沢、新潟放送、新潟テレビ(新潟テレビ21)の5局。このうちMROテレビは1972年頃は最終面にフルサイズで掲載されていた
- ↑ 1967年9月16日当時のテレビ欄には、県内・石川・新潟の各TV局・ラジオ局(当時は新潟ラジオ(BSNラジオ)も含まれていた)に加えてCBCテレビ、東海テレビ、名古屋テレビ、ラジオ岐阜、CBCラジオ、東海ラジオ、日本短波のTV・ラジオ欄も記載されていた。さらに1963年11月1日当時のテレビ欄には、日本放送、東京放送、文化放送と、関東のラジオ局も記載されていた。
- ↑ 富山シティエフエム会社概要
関連項目
- まんが道(本紙がモデルとされる「北陸日本新聞」が登場する)