高規格幹線道路
提供: miniwiki
高規格幹線道路(こうきかくかんせんどうろ)とは、高速自動車国道(高速道路)を中心に一般国道の自動車専用道路と本州四国連絡道路を加えた全国的な自動車交通網を形成する自動車専用道路であり[注釈 1]、自動車が高速かつ安全に走行できるような構造となっている道路のことである[1]。
概要
1966年(昭和41年)に成立した国土開発幹線自動車道建設法を、その後の交通状況の変化に応じて修正を加えて計画された道路網のことで、1987年(昭和62年)6月26日の道路審議会答申を受け、第四次全国総合開発計画(四全総)によって高規格幹線道路網が構想された[1]。高規格幹線道路は1966年(昭和41年)に既に指定されていた国土開発幹線自動車道(32路線、7600km)に新たな高速道路(6400km)を追加し、高速自動車国道(43路線、1万1520km)、一般国道の自動車専用道路(高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路および、国土交通大臣指定に基づく高規格幹線道路(一般国道の自動車専用道路)、合計2300km)、本州四国連絡橋公団(現・本州四国連絡高速道路株式会社)の管理する本州四国連絡道路(3路線、180km)、を合わせた合計延長1万4000kmの道路からなる[1]。新たな路線の内、約3920kmが国土開発幹線自動車道に指定され残りの約2300kmが国土交通大臣指定に基づく高規格幹線道路(一般国道の自動車専用道路)とされた。
分類
次の4種類がある。路線については各項目の路線名表を参照。
- 高速自動車国道(A路線)
- 高速自動車国道法第四条(高速自動車国道の意義及び路線の指定)に基づく、高速自動車国道の路線を指定する政令でその路線を指定されたもの。本来、国道の建設及び管理は道路管理者である国土交通大臣が行うことになっているが高速自動車国道については法令により東日本・中日本・西日本の各高速道路会社(民営化以前は日本道路公団)に委任されている。
- 国土開発幹線自動車道(国幹道)
- 国土開発幹線自動車道建設法に基づき建設することが定められた高規格幹線道路の1つ。現在の総距離は、未開通区間も含め11,520kmとなっている。予定路線のうち基本計画が決定した区間から順次政令で高速自動車国道の路線を指定する。
- 高速自動車国道として建設すべき道路の予定路線(国土開発幹線自動車道の予定路線を除く)のうちから政令でその路線を指定したもの
- 成田国際空港線、関西国際空港線、関門自動車道、沖縄自動車道の4路線が指定されている。
- 高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路(A'路線)
- 本来高速自動車国道で整備される路線のうち全区間整備の必要性は低いが、部分的にこれに並行して混雑解消や山間部の隘路解消のため一般国道の整備が急務となっている一部区間を先行整備した道路。高速自動車国道へ編入されることもある。税金(国と県の建設費負担は2対1。都道府県道の場合は都道府県と市町村(東京23区内は特別区)の建設費負担は2:1)又は追加で東日本・中日本・西日本の各高速道路会社(民営化以前は日本道路公団)等から建設費を投入されて建設。
- 国土交通大臣指定に基づく高規格幹線道路(一般国道の自動車専用道路)(B路線)
- 道路法第48条の2に基づき、国土交通大臣が指定した道路。一般国道のバイパス道路となるため建設費用負担はA'路線に準じる。
- 本州四国連絡道路
- B路線に準じる。
脚注
注釈
- ↑ なお、この定義に言う「自動車専用道路」とは広義の字義通りの自動車専用の道路の意味である。
出典
参考文献
- 浅井建爾 『道と路がわかる辞典』 日本実業出版社、2001-11-10、初版。ISBN 4-534-03315-X。