トイザらス

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アメリカ・ジョージア州のトイザらス郊外型店舗
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マスコット「ジェフリーJr.」
岐阜市マーサ21にて)

トイザらス (Toys“R”Us) は、アメリカ合衆国発祥の玩具量販店

正式な英語表記は、「R」を左右の二重引用符で囲った「Toys“R”Us」である。ただし、ウェブサイト等では左右の区別のない二重引用符で囲って「Toys"R"Us」と表記することもある。看板などのロゴは「TOYSЯUS」表記だが、2007年のロゴ刷新までは「TOYS“Я”US」だった。

社名は日本語でも英語でもよく間違われ、「トイザラス」「Toysarus」などが多い。

略史

1948年、アメリカワシントンで子供家具・洋品店「Children’s Bargain Town」を創業したチャールズ・ラザラス(1924 - 2018)が玩具専門コーナーを設けたことに始まる。その後世界各地に店舗を誘致するようになる。「ジェフリー」というキリンのキャラクターを起用している。

2005年、米投資会社コールバーグ・クラビス・ロバーツに買収された。

2012年10月21日から全米で子供向けタブレットの「タビオ」を発売した[1]

やがてAmazon.comをはじめとするインターネット通販の台頭や、ウォルマート・ストアーズなど大型量販店の安値攻勢に押され業績不振に陥り、2017年9月18日に連邦倒産法第11章(日本の民事再生法に相当)の適用をバージニア州の裁判所に申請。店舗およびネットを通じた営業は全世界でこれまで通り続けていたが、2018年3月14日にアメリカ国内の全店舗の閉鎖を発表した[2]。トイザラスの債務総額は2017年4月末時点で52億ドル(約5800億円)[3]

社名・ロゴ

社名は"Toys are us."(おもちゃのことなら私たちに)の意味。"To us are toys"にしなかったのは、創業者の姓の「ラザラス(Lazarus)」(ユダヤ系)に発音が近かったからという俗説もある。

ロゴでは“R”の字が左右逆になっているが、これはアルファベットを習いたての子供が“R”を間違って“Я”のように左右逆に書いてしまうことがあるところにならったもの[広報 1]

TOYS“Я”USと書かれたロゴは1977年に採用された。2000年(日本では2001年4月)には、“Я”の背景に青い星型(★)が描かれた「スターロゴ」が採用された。

2007年に採用されたロゴでは、星がなくなり、かわりに、Яの色が黄色から(以前の星の色だった)青になり、Яの穴の部分が星型になった。また、Яの前後のクォーテーションマークがなくなった。文字の大きさは、ほぼ同じだったのがばらばらになった(特にЯが大きい)。新ロゴへの切り替えは同年10月から順次行われた。

日本では、日本法人設立に携わった藤田田が設立に際し、「R」だけを反転させた表記に倣って、「ら」だけをひらがなにした日本語表記を考案、命名した。2006年6月現在、日本トイザらスのウェブサイトなどでは、日本法人に対しては「ら」を平仮名で「トイザらス」と、アメリカ法人に対しては「ラ」を片仮名で「トイザラス」と表記している。

日本への進出以前は、片仮名で「トイズ・アール・アス」と誤表記されることがあった[4]

日本での展開

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トイザらス・ベビーザらス名取りんくうタウン店
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トイザらス香里園店、大型ショッピングセンター内に入居

日本トイザらス株式会社(にほんトイザらス)は、日本マクドナルド設立に寄与した藤田田が1989年にアメリカ・トイザラス本部と提携して設立したフランチャイズチェーン。

1991年12月20日茨城県稲敷郡阿見町に1号店となる荒川沖店(2008年8月31日閉店)を開設。折りしも当時は日米貿易摩擦の最中でもあり、大きな話題となった。2号店である奈良県橿原市の橿原店(池原観光ビル1階にテナントとして入居。現在は同市にあるイオンモール橿原内に奈良橿原店として移設され閉店)に、開店日前日の1992年1月7日に当時のアメリカ合衆国大統領ジョージ・H・W・ブッシュが視察に訪れたことからもわかるように、トイザらスは非関税障壁打破の目玉的存在とみなされていた。当初、橿原店は1月4日開店の予定であったが、奈良県警などと協議の結果、警備のために開店が1月8日に延期された[5]。1992年3月31日に相模原店(神奈川県)、4月14日に新宮店(福岡県)と開店が続き、日米構造協議で注目された新潟店(新潟県)が開店したのは、さらに1年以上後となった。

以来日本各地に独立店舗、およびスーパー百貨店ショッピングセンターテナントなどの形で出店し、2000年11月3日に100店舗目(としまえん店)が開店し当初からの目標であった「2000年度100店舗達成」を達成、2009年3月17日現在で150店舗を展開している。2000年代後半以降は赤ちゃん用おもちゃの専門店「ベビーザらス」(2018年5月現在トイザらス併設店舗含め100店舗)も展開している。関東関西などの人口集中地域では、郊外や再開発地域に出店し、店舗面積を確保している。

日本トイザらスは、1994年より写真館チェーンのスタジオアリスと提携しており、多くの店舗でスタジオアリス店と店舗面積を同居している。

2010年9月14日、日本トイザらスは納入業者への不当な値引きや返品の強要による独占禁止法違反の疑いで、本社や物流センターなど数か所で公正取引委員会の立ち入り検査を受けた[6]

日本国内の店舗

  • 1991年 - トイザらス日本1号店をオープン
  • 1996年10月 - 国内50店舗目となる「トイザらス 厚木店」オープン
  • 2000年11月 - 国内100号店となる「トイザらス としまえん店」オープン
  • 2004年10月 - 国内150店舗目となる「ベビーザらス 町田多摩境店」オープン
  • 2017年8月現在、国内約160店舗を展開。
    • 2018年現在、山梨県(かつては出店していた)、島根県には店舗がない。

閉店または移転した店舗

  • 嘉手納店 - 2003年6月22日閉店。沖縄泡瀬店(後述)へ移転。
  • 糸満店 - 2003年10月13日閉店。現在の那覇新都心店(コープあっぷるタウン内)が後継。
  • 橿原店 - 2004年2月閉店。日本第二号店。当時のアメリカ合衆国大統領、ジョージ・H・W・ブッシュが視察に訪れたが、2004年4月に開店した奈良橿原店に移転する形となった。
  • 新宮店 - 2004年2月閉店。ウエルタ新宮内にテナントとして入居していた。
  • 名張店 - 2005年8月31日閉店。
  • ポケパークストア - 2005年9月25日閉店。この店舗は開店当初の3月から半年限定でオープンした店舗。
  • 千葉中央店 - 2006年1月31日閉店。
  • 鳥栖店 - 2006年10月9日閉店。
  • 八戸ノ里店 - 2007年1月8日閉店。
  • 宇治店 - 2007年1月31日閉店。
  • 尼崎店 - 2007年5月6日閉店。跡地は同年7月6日ホビスタ尼崎が開業し、「ジオラマショップだいおらま」と「ホビーショップタムタム」が出店。
  • 神戸ハーバーランド店 - 2008年1月14日閉店。後にumieで再開店。
  • 荒川沖店 - 2008年8月31日閉店。日本第一号店。実質的には、つくば市に建設された大型商業施設「iiasつくば」に2008年10月31日開店したつくば店が後継店。その後、跡地は何回か変わった後、2017年1月時点ではBOOKOFF SUPER BAZAAR荒川沖店となっている。
  • 名取店 - 2008年8月31日閉店。同年11月14日にベビーザらス併設の名取りんくうタウン店に移転。
  • 博多店 - 1993年12月3日開店。パピヨンプラザ内のテナントであったが2009年1月12日閉店。跡地には2009年4月4日にダイエー吉塚パピヨンプラザ店(2015年9月5日、マックスバリュ吉塚パピヨンプラザ店に名称変更)が入居した。
  • 仙台泉店 - 2011年(平成23年)3月の東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の影響により閉店。
  • 都島店 - 2011年(平成23年)9月25日閉店。
  • 相模原店 - 2012年3月8日閉店。閉店から約1年半後の2013年9月4日にニトリモール相模原内に再出店した。
  • 札幌ファクトリー店 - 2013年1月6日閉店。
  • 神戸住吉店 - 2013年2月11日閉店。
  • 沖縄泡瀬店 - 2013年3月31日閉店。
  • 八事店 - 2013年8月25日閉店。跡地にエディオンが出店している
  • 札幌発寒店 - 北海道1号店として1993年(平成5年)11月22日開店[7]2014年(平成26年)1月13日閉店[8]
  • 久喜店 - 2014年1月13日閉店。入居していたビルは解体されることもなく2017年現在建物は存在する。
  • 和歌山店 - 2014年1月13日閉店。閉店から約2ヶ月後の2014年3月16日にイオンモール和歌山内に再出店した。
  • 長崎店 - 2014年1月13日閉店。跡地には2018年1月時点でエレナとなっている。
  • 甲府店 - 入居していた商業施設グランパークの諸事情を考慮して2014年1月31日閉店。県内の別の場所への移転という形での再出店を計画しているが現時点での今後は未定。
  • 加古川店 - 2015年7月26日閉店。
  • 福岡ホークスタウン店 - 2015年8月30日閉店。
  • 柏店 - 2015年8月30日閉店。2018年7月の時点ではコーナンPROとなっている。
  • 広島八木店 - 賃貸契約満了で2016年1月4日閉店。跡地はラ・ムーやドラッグストアのウォンツなどが出店。
  • 亀戸店 - 2016年3月31日閉店。サンストリート亀戸の閉館に伴い閉店。
  • 川越店 - トイザらス単独店舗としては2017年1月29日閉店。ウニクス南古谷アネックス内にあるベビーザらス併設店に移転する形となった。
  • ジェームス山店 - 2017年1月29日閉店。
  • 豊橋店 - 2017年7月8日閉店。
  • 四日市店 - 2018年1月28日閉店。ベビーザらス併設店。

トイザらスエクスプレス

以下の店は「トイザらスエクスプレス」として2011年11月1日から2012年1月22日まで営業していた。

社会貢献活動(日本国内)

脚注

出典

  1. “米年末商戦の目玉はタブレット、子供向け人気”. 産経新聞. (2012年10月19日). オリジナル2012年10月21日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121021100715/http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121019/fnc12101922200016-n1.htm . 2012閲覧. 
  2. “トイザラス、米国内の全店舗を売却または閉鎖”. ウォール・ストリート・ジャーナル日本版. (2018年3月15日8時56分(JST)). http://jp.wsj.com/articles/SB11970180608239593749104584102061268451586 . 2018閲覧. 
  3. “米トイザラス破産申請=ネット通販台頭で打撃”. 時事通信. (2017年9月19日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2017091900575&g=int . 2017閲覧. 
  4. 例:『トイジャーナル』1989年7月号の表紙「特別レポート/トイズ・アール・アスの現況」(表紙画像)など。
  5. 朝日新聞、1991年12月28日
  6. “トイザらス、納入業者に返品など強要の疑い 公取委検査”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2010年9月14日). オリジナル2010年9月17日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100917085550/http://www.asahi.com/national/update/0914/TKY201009140222.html . 2010閲覧. 
  7. “トイザらス 道内1号店 22日開業 札幌・発寒 Xマスへ競争激化 年商15億円目標”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1993年11月10日) 
  8. “トイザらス 道内1号閉店 13日札幌発寒店 少子化で競争激化”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2014年1月11日) 

広報資料・プレスリリースなど一次資料

関連項目

外部リンク