栗本鐵工所

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株式会社栗本鐵工所(くりもとてっこうしょ、英文社名 Kurimoto, Ltd.)は、日本鋳鉄メーカーである。鋳鉄管はクボタに次いで業界2位。上水道下水道など公共事業に依存している。

建材事業部においては国内トップクラスの空調・設備資材の製造販売を行っている。

大輪会の会員企業である[1]

概要

明治42年に、現在の大阪府大阪市大正区千島において、水道やガス用の鋳鉄管を製造することで創業した老舗鋳鉄管メーカーであり、2002年に千島工場が閉鎖されたものの、創業地を記念して同所には栗本鐵工所発祥の地の石碑が残されている[2]

現在においても鋳鉄管が主力製品ではあるが、繊維強化プラスチック(FRP)製の配管等も製造しており、その技術を生かして炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の自動車部品製造受託事業に参入することを目指すとしている[3]

そのほか、脱溶剤装置と反応装置をトータルシステムで販売するために、住吉工場内にテストセンターを設置したり[4]、鋳鉄、鋳鋼製品の製造・販売を行う子会社である株式会社佐世保メタルを太平洋セメント株式会社の子会社である株式会社香春製鋼所と合併させる[5]など、鋳鉄管を中心とした事業構造の変革に着手している。


主要事業所

沿革

  • 1909年明治42年)2月2日 - 合資会社栗本鐵工所が創業、千島工場操業開始。
  • 1934年昭和9年)5月10日 - 株式会社栗本鐵工所に改組。
  • 1938年(昭和13年)3月 - 住吉工場が操業開始。
  • 1940年(昭和15年)11月 - 明光重工業株式会社を合併し、加賀屋工場が発足。
  • 1949年(昭和24年)5月 - 東京証券取引所大阪証券取引所に株式上場。
  • 1960年(昭和35年)11月 - 松戸工場が操業開始。
  • 1968年(昭和43年)9月 - 交野工場が操業開始。
  • 1969年(昭和44年)5月 - 泉北工場が操業開始。
  • 1971年(昭和46年)8月 - 埼玉工場が操業開始。
  • 1972年(昭和47年)12月 - 堺工場(現・大阪臨海工場)が操業開始。
  • 1984年(昭和59年)1月 - 札幌工場が操業開始。
  • 1987年(昭和62年)4月 - 新日本パイプ株式会社を合併、堺工場が発足。若宮工場(現・福岡工場)が操業開始。
  • 1989年平成元年)8月 - 堺築港工場が操業開始。
  • 1991年(平成3年)10月 - 広島工場が操業開始。
  • 1998年(平成10年)8月 - 仙台工場が操業開始。
  • 1999年(平成11年)2月 - 水道管等に用いるダクタイル鋳鉄管における独占禁止法違反(ヤミカルテル)の疑いで、公正取引委員会が同社のほか、クボタ日本鋳鉄管の各社を摘発。
  • 2000年(平成12年)5月 - 知多工場が操業開始。
  • 2001年(平成13年)10月 - 古河工場が操業開始。
  • 2002年(平成14年)3月 - 千島工場閉鎖。
  • 2002年(平成14年)10月 - 広島工場閉鎖。
  • 2002年(平成14年)11月 - 岡山工場が操業開始。
  • 2003年(平成15年)3月 - 松戸工場閉鎖。
  • 2005年(平成17年)9月 - 埼玉工場閉鎖。
  • 2007年(平成19年)3月 - 泉北工場閉鎖。
  • 2007年(平成19年)11月 - 橋梁関連事業を栗本橋梁エンジニアリングへ分割承継。
  • 2008年(平成20年)10月 - 環境事業をクリモトテクノスへ事業譲渡。
  • 2009年(平成21年)3月 - クリモトファイナンスを吸収合併。
  • 2009年(平成21年)4月 - ピー・エス・ティーを吸収合併。
  • 2009年(平成21年)8月 - 完全子会社栗本橋梁エンジニアリングの株式をIHIに全て譲渡(同年11月1日に松尾橋梁に吸収合併されIHIインフラシステムに商号変更)。
  • 2009年(平成21年)9月 - 同年6月4日民事再生法の適用を申請した完全子会社栗本建設工業の株式を1円譲渡。
  • 2009年(平成21年)10月 - 栗本化成工業・クリモトメック・栗本細野を吸収合併。
  • 2010年(平成22年)1月 - 水門事業をIHIインフラシステムへ事業譲渡。
  • 2017年(平成28年)4月 - 連結子会社佐世保メタルを太平洋セメントの会社、香春製鋼所と合併、ジャパンキャスティリングを設立。
  • 2017年(平成29年)8月 - 完全子会社のクリモトポリマーが、民事再生手続中のダイカポリマーから事業を譲受[6][7]

連結子会社

  • 栗本商事株式会社
  • クリモトロジスティクス株式会社
  • ジャパンキャスティリング株式会社
  • ヤマトガワ株式会社
  • 株式会社本山製作所
  • 株式会社ケイエステック
  • 北海道管材株式会社
  • 八洲化工機株式会社
  • 日本カイザー株式会社
  • 株式会社クリモトビジネスアソシエイツ
  • クリモトポリマー株式会社

協力会社

  • 株式会社ミヤマエ
  • マルタカ物流株式会社
  • 有限会社ハマセイクリエイト
  • 有限会社中山工業

高速道路橋梁の型枠強度改竄

2007年(平成19年)11月21日、高速道路の鉄筋コンクリート橋梁の内部に空洞を造る為に利用する鉄製型枠を自社で製造する際の強度試験に於ける数値の改竄を、1965年(昭和40年)頃から約40年間その手順もマニュアル(手引書)化して行っていたことが発覚した。 これを受けて東日本高速道路中日本高速道路西日本高速道路の3社が設備の緊急点検を早急に行うことになった。改竄の型枠は高速道路の約7350か所と国道の約1700ケ所で使われている。外部の専門家による技術検討の結果、「安全性への長期的な影響は無いと考えられる」との結論が出された[8]

過去の提供番組

脚注

外部リンク