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株式会社中国銀行(ちゅうごくぎんこう、英称:The Chugoku Bank, Ltd.)は、岡山県を営業基盤としている地方銀行。本店は岡山市。岡山県の指定金融機関である。広島県(特に備後地方)と香川県の全域にも多くの店舗を展開する。通称中銀(ちゅうぎん)。
Contents
概要
岡山県及び広島県備後地方や香川県にあった数多くの中小銀行が、合併と買収を繰り返すことによって成長した地方銀行で、1930年(昭和5年)12月21日に第一合同銀行と山陽銀行が合併して中国銀行として設立されて以降、岡山県内最大の銀行として存在している。
本拠地の岡山県内に本社のある企業における主取引銀行となっている数が最も多く、帝国データバンクが2014年(平成26年)に発表したメインバンク実態調査では23,873社のうち11,156社で46.73%を占めた[1]。
本行最古の前身は高梁市に設立された第八十六国立銀行であるが、同時期に岡山市では第二十二国立銀行が設立されており、当時はこちらが岡山県最大の銀行として地域経済に多大な影響力を有していたが、日清戦争後に発生した恐慌の煽りを受けて経営状態が急激に悪化したため、安田財閥の救済を受ける形で系列入りし、1923年(大正12年)11月1日に安田銀行(現みずほ銀行)へ統合されたことにより、地方銀行としては岡山県から消滅した。
店舗
本店をおく岡山県内のほか、岡山県に隣接(香川は瀬戸大橋を通じて)している広島県・香川県・兵庫県にも複数の店舗を有する。大都市圏店舗は大阪市・東京都に各1。このほか、四国中央市(愛媛県旧川之江市)・米子市(鳥取県)にも店舗を有する。海外店舗は1(香港)。
倉敷美観地区にある倉敷本町出張所(旧第一合同銀行倉敷支店)は、1922年(大正11年)に竣工したルネサンス風建築であり、国の登録有形文化財(建造物)。
備後地方(広島県の東部)は中国銀行にとっては準地元で、製造業を中心とした中堅・中小企業が多いことから、従来より重点エリアと位置づけており、福山市内ほかに多数の店舗を配置し、広島銀行ほかと競争を繰り広げている。福山市役所近くの国道2号と駅前通の交差点では、中国銀行福山支店と広島銀行福山営業本部が大通りを挟む形で立地している。みずほ銀行・山口銀行・百十四銀行も隣で同じく大通りに向かい合ってある。
東京・大阪・神戸(ほか兵庫県南東部)の各支店の看板には、日本にも進出している中華人民共和国の商業銀行である中国銀行(バンクオブチャイナ)と区別するため、他の店舗にはない「本店 岡山市」の文字が書き添えられている[注釈 1]。
ニューヨークにはかつて、世界貿易センタービルに支店があったが、アメリカ同時多発テロで同ビルが倒壊したため、海外駐在員事務所に格下げしている。海外駐在員事務所は、上海、シンガポールにもあり、上海においては、「バンクオブチャイナ」との区別のため、「日本CHUGOKU銀行」と表記している。
営業政策
個人市場
クレジットカード一体型ICキャッシュカード「DREAMe-W」(ドリーミーダブル)のTVCMには永島旭頭取(当時)が自ら出演していた。また2011年には在阪テレビ局各社にて、兵庫県の明石支店の新設告知(2011年6月)を案内したCMにも永島が出演し、さらに、在阪ラジオ局でも出演のCMが流されるなど、広告塔を担っていた。
現頭取の宮長雅人も在阪局向けのラジオCMに出演している。
地元金融機関との提携
2008年(平成20年)6月2日に、岡山県内に本店を置く金融機関のうち、中国銀とトマト銀行・岡山県下全信用金庫(おかやま・水島・津山・玉島・備北・吉備・日生・備前)および笠岡信用組合のあわせて11金融機関におけるATM・CD相互出金利用手数料無料提携を行うことを発表した。
沿革
- 1878年(明治11年)12月9日 - 第八十六国立銀行が高梁市に設立される。
- 1891年(明治24年) - 倉敷銀行が、倉敷市に設立される。
- 1919年(大正8年)9月 - 倉敷銀行を中心として鴨方倉庫銀行・倉敷商業銀行・茶屋町銀行・天満屋銀行、日笠銀行の6行が合併し株式会社第一合同銀行が倉敷市に設立される。
- 1920年(大正9年) - 第一合同銀行が八十六銀行を合併。
- 1930年(昭和5年)12月21日 - 第一合同銀行と山陽銀行が合併して、新たに株式会社中國銀行を岡山市に設立。初代頭取に大原孫三郎就任。
- 1931年(昭和6年)3月5日 - 後月銀行を買収。
- 1931年(昭和6年)10月1日 - 香川銀行[注釈 2]を買収。
- 1932年(昭和7年)12月27日 - 美作勝山銀行を買収。
- 1940年(昭和15年)5月20日 - 中備銀行を買収。
- 1944年(昭和19年)2月1日 - 岡山合同貯蓄銀行を合併。
- 1945年(昭和20年)6月1日 - 中国信託株式会社を合併。
- 1957年(昭和32年)3月26日 - 信託勘定閉鎖。
- 1990年(平成2年)10月1日 - 商号を中國銀行より株式会社中国銀行に変更。
- 2002年(平成14年) - 2006年度にかけて支店の統廃合を進める。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 岡山大学の主取引金融機関に指定される。
- 2005年(平成17年)10月13日 - 香川県高松市に四国地区本部(高松支店内)を新設。
- 2011年(平成23年)1月 - 当時筆頭株主であった林原グループがADRを申請、同グループの経営破たんが発覚[2]。
- 2013年(平成25年)6月20日 - フィリピンのメトロポリタン銀行と業務提携[3]。
店舗の動き
※廃止日は最終営業日
- 1993年(平成5年)5月20日 - 鳥取県米子市に米子支店を開設。
- 2002年(平成14年)
- 2003年(平成15年)
- 2004年(平成16年)
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)10月26日 - 高松支店の改築が完成し、仮店舗[注釈 24]から復帰。
- 2010年(平成22年)
- 2012年(平成24年)10月1日 - ネット支店である晴れの国支店を開設[4]。
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
- 2015年(平成27年)
- 2016年(平成28年)
ATMの提携
- 2004年(平成16年)
- 2006年(平成18年)11月22日 - 香川県内においてイーネットとATMの提携を開始(要手数料)。
- 2007年(平成19年)11月12日からイオン銀行のATMと相互利用が可能になる。残高照会は無料だが、出金は時間帯別ごとに設定された手数料がかかる。
- 2008年(平成20年)6月2日 - トマト銀行・岡山県下全信用金庫(おかやま・水島・津山・玉島・備北・吉備・日生・備前)及び笠岡信用組合とATM・CD相互出金利用手数料無料提携「おかやまATMネットサービス」を開始。
歴代頭取
代 | 氏名 | 期間 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 大原孫三郎 | 1930年12月21日 - 1940年1月 | 元第一合同銀行頭取 元倉敷紡績社長 |
2 | 公森太郎 | 1940年1月 - 1946年4月 | 元朝鮮銀行副総裁 |
3 | 守分十 | 1946年4月 - 1977年1月 | |
4 | 守分勉 | 1977年1月 - 1987年6月 | 守分十の娘婿 |
5 | 稲葉侃爾 | 1987年6月 - 1999年3月 | 1920年生 京都帝大法卒 岡山県出身 |
6 | 山本吉章 | 1999年4月 - 2000年3月 | 病気により辞任 |
7 | 稲葉侃爾 | 2000年3月 - 2000年6月 | 会長兼任 |
8 | 永島旭 | 2000年6月 - 2011年6月 | 日本銀行出身 |
9 | 宮長雅人 | 2011年6月 - | 1954年生 早大法卒 岡山県出身 |
関係会社
連結子会社
- 中銀リース(岡山市)
- 中銀証券(岡山市)
- CBS(岡山市)
- 中銀事務センター(岡山市)
- 中銀保証(岡山市)
- 中銀カード(岡山市)
- 中銀アセットマネジメント(岡山市)
非連結子会社
- 中銀投資事業組合3号
- 中銀投資事業組合4号
- ちゅうぎんアグリサポートファンド投資事業有限責任組合
関連会社
- ベネッセ・中銀投資事業有限責任組合1号
- おかやまキャピタルマネジメント
関連財団
- 一般財団法人岡山経済研究所(岡山市)
- 公益財団法人吉備路文学館(岡山市)
バリアフリー
障がい者のうち、ATM操作ができないなどの理由で窓口対応せざるを得ない者に対し、窓口対応であっても手数料はATM利用時と同じ料金体制としている。また、視覚障がい者でもATM利用できるように、音声案内機能が付いたATMを設置している[5]。
その他
バレーボール、Vリーグ1部(プレミアリーグ)の岡山シーガルズのメインスポンサーでもある。
銀座にある有名な「中銀カプセルタワービル」、山梨県の「山梨中銀スタジアム」などは、山梨中央銀行に由来する。中国銀行は無関係。
脚注
注釈
- ↑ 東京・大阪・神戸・西宮の各支店案内サイトには「(銀行指南)歓迎光臨。我行是一家日本銀行,総行位于日本岡山市。 我行与中華人民共和国的中国銀行(BANK OF CHINA)是両家不同的銀行。(ご案内)弊行は本店が岡山県岡山市に存在する日本の銀行であり、中華人民共和国のBANK OF CHINA(中国銀行)とは関係ありません。」と中国語及び日本語で注意事項が記載されている。また神戸市には「バンクオブチャイナ」の支店が2011年11月に設置されたが、日本の中国銀行神戸支店所在地のすぐ裏手が中華街の南京町という土地柄から、誤解を避けるためにバンクオブチャイナ進出前から書き加えられている。
- ↑ この旧香川銀行は香川県内に本店を置くこと以外、現存する第二地方銀行の香川銀行とは無関係で(現在の香川銀行は1943年(昭和18年)に香川県内の5つの無尽を合併して設立した香川無尽株式会社が発祥で、その後香川相互銀行を経て現行名に変更された経緯を持つ)、旧香川銀行は1926年(大正15年)に綾歌銀行と大内銀行が合併により設立した銀行である。
- ↑ 業務継承店:観音寺支店
- ↑ 業務継承店:三本松支店
- ↑ 香川県内には原則として単独の店舗外ATMコーナーを設置していない(香川銀行幹事の共同ATM。ちなみに岡山県内では立場が逆になる)が、この両支店の廃止に関しては単独のATMコーナーを残している(引田は後にマルナカ引田店内に移転)。
- ↑ 業務継承店:井原支店
- ↑ 個人取引のみ、法人取引の業務継承店:倉敷支店
- ↑ 業務継承店:岡南支店・倉敷支店
- ↑ 業務継承店:玉島支店
- ↑ 業務継承店:千年支店
- ↑ ブランチインブランチとなる
- ↑ 業務継承店:松永支店
- ↑ 業務継承店:田ノ口支店
- ↑ 業務継承店:福山胡町支店
- ↑ 業務継承店:福山南支店
- ↑ 業務継承店:津山支店。これに伴い、山陰合同銀行からの申し出により、中国銀行がそれに応える形で、中国銀行の勝山支店・久世支店・落合支店・湯原支店・北房支店・日本原支店・勝間田支店・林野支店・江見支店・大原支店・周匝支店へ取引銀行の変更手続きが容易にできるよう配慮された
- ↑ 業務継承店:高松東支店
- ↑ 旧店舗と屋島支店の建物はすでに解体され、跡地には高松信用金庫が新築移転している。
- ↑ 法人取引の業務継承店:赤磐支店
- ↑ 個人取引のみに変更。法人取引の業務継承店:笠岡支店。当面は仮店舗での営業となる。笠岡支店が移転した後、その跡地に新築移転
- ↑ 業務継承店:笠岡支店
- ↑ 業務継承店:府中支店
- ↑ なお、仮店舗(旧・府中東支店)については2008年4月18日まで単独のATMコーナーを残している。
- ↑ 旧三菱東京UFJ銀行高松支店(旧三和銀行→UFJ銀行)跡。2012年2月現在は四国銀行高松支店の仮店舗となっている。
- ↑ 業務継承店:観音寺支店
- ↑ 広島ちゅうぎんビル3階。同ビル1階に広島支店が入居。
- ↑ 旧川之江商工会議所跡。
- ↑ 当面はブランチインブランチとなる
- ↑ 旧いちよし証券岡山支店ビル1階。
- ↑ 業務継承店:倉敷駅前支店。これに伴い、建物は公益財団法人大原美術館に寄贈された。
出典
- ↑ 小園長治(2014年1月8日). “メインバンク:県内企業、中国銀行がトップ46.73% 次点はおかやま信金”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ↑ “バイオ企業の林原、私的整理を申請”. 日本経済新聞. (2011年1月26日) . 2014閲覧.
- ↑ “フィリピン・メトロポリタン銀行と業務提携 中国銀行”. かがわ経済レポート (香川経済レポート社). (2013年7月15日)
- ↑ ちゅうぎんインターネットバンキング「晴れの国支店」の開設について中国銀行 ニュースリリース 2012年9月25日
- ↑ 障がいをお持ちでATMのご利用が困難なお客さまに対する窓口受付時の振込手数料について (PDF) - 中国銀行(平成24年(2012年)8月22日閲覧)
関連項目
- 日本の銀行一覧
- 板倉勝静(旧備中松山藩藩主・元老中) - 第八十六国立銀行設立の中心人物。
- 小松原慶太郎 - 倉敷銀行設立の中心人物。
- 林醇平
- 甲斐麻美 - 2007年(平成19年)から1年間CMキャラクターを務めた。
- 西舘さをり - ちゅうぎんカードローン『コ・レ・カ』CMキャラクターを務める。
- 岡山シーガルズ - チームのメインスポンサー。同チーム選手がCMにも出演。