トマト銀行
株式会社トマト銀行(トマトぎんこう、英称:Tomato Bank, Ltd.)は、岡山県岡山市に本店を置く第二地方銀行。
コーポレートスローガンは「にんげん大好き」。
なお、アメリカのTomato Bank(宏基銀行)および韓国のトマト貯蓄銀行とは全く関係ない。
Contents
概要
旧山陽相互銀行を前身とする県内唯一の第二地方銀行で、岡山県における第二の銀行としての性格を有する。1931年、倉敷市川西町に倉敷無尽として創業し、1989年に山陽相互銀行から普通銀行に転換して現在の商号となった。商号は、世界中で愛され庶民的で認知度の高い“トマト”が、転換後に目指す新しい銀行のイメージと一致したことに由来するもので、シンボルマークもトマトをモチーフとしたものとなる。当時の銀行名称としては斬新であったため、流行語大賞の候補に挙げられたり トマト加工業国内最大手の「カゴメ」が新規に口座を開設したりと話題にもなった。
地元金融機関としては(第一)地方銀行の中国銀行が圧倒的なシェアを有する岡山県内において、企業がメインバンクとする銀行は首位が中国銀行の11,248社(構成比47.00%)、次点がおかやま信用金庫の2,485社(同10.38%)であり、トマト銀行は3位の2,473社(同10.33%)である[1]。一時期、バブル経済破綻の不良債権により経営が危ぶまれていたが、現在は安定している様子。
2014年7月、営業部が入る本棟と住宅ローンセンター棟の2棟からなる倉敷営業部(倉敷本社)を開設した。150人を収容できる多目的ホールも設置し、創業地である倉敷市でのプレゼンスを高めるとしている[2][3]。
岡山県をホームタウンとするJリーグクラブであるファジアーノ岡山のスポンサーであり、一般通帳とは別に、同クラブチームのイメージカラーとロゴエンブレムをデザインした通帳およびキャッシュカードを希望者(チームサポーター)向けに発行している[4]。
沿革
- 1931年(昭和6年)11月9日 - 倉敷市に倉敷無尽を設立。
- 1941年(昭和16年)3月 - 興国無尽、別所無尽を吸収合併し、三和無尽と商号変更。本店を岡山市に移す。
- 1943年(昭和18年)9月 - 中国無尽より営業権を譲り受ける。
- 1951年(昭和26年)10月 - 相互銀行法の施行により相互銀行に転換、三和相互銀行と商号変更。
- 1969年(昭和44年)4月 - 山陽相互銀行と商号変更。
- 1971年(昭和46年)7月 - 株式を大阪証券業協会(現・ジャスダック証券取引所)に店頭登録。
- 1975年(昭和50年)12月 - 本店を現在地に移転。
- 1976年(昭和51年)4月 - オンラインシステム移行
- 1987年(昭和62年)10月 - 大阪証券取引所市場第2部および広島証券取引所に上場。
- 1989年(平成元年)4月 - 普通銀行へ転換し、トマト銀行と商号変更。
- 2000年(平成12年)3月 - 広島証券取引所と東京証券取引所の合併に伴い東京証券取引所市場第1部に上場。
- 2002年(平成14年)7月8日 - 破綻した岡山県信用組合の事業を譲受。
- 2003年(平成15年)3月24日 - 広島銀行とATM・CD相互無料提携。
- 2005年(平成17年)
- 2007年(平成19年)
- 3月13日 - ファジアーノ岡山FCのスポンサー契約を締結。
- 11月19日 - 「ファジアーノ岡山応援定期預金」の取扱開始。
- 12月10日 - イオン銀行のATMと提携。
- 2008年(平成20年)6月2日 - 中国銀行、岡山県下全信用金庫および笠岡信用組合とのATM・CD相互出金利用手数料無料提携サービス「おかやまATMネットサービス」開始。
- 2009年(平成21年)1月5日 - 勘定系システムをNEXTBASEに移行[5][6]。
- 2010年(平成22年)3月23日 - ネット支店である「トマト銀行ももたろう支店」を開設。
- 2013年(平成25年)
- 4月12日 - 岡山南営業部に併設されるみずほ証券岡山支店カスタマープラザ岡山が廃止。
- 8月1日 - 「ファジアーノ岡山 通帳・キャッシュカード」取扱開始[4]。
- 2014年(平成26年)7月14日 - 倉敷市に倉敷営業部(倉敷本社)を開設。
関係会社
連結子会社
- トマトビジネス株式会社
- トマトカード株式会社
持分法適用関連会社
- トマトリース株式会社
店舗網
本店所在地である岡山県を基盤として隣県にも一部展開しており、店舗数は岡山県53店舗、兵庫県4店舗(赤穂・龍野・姫路・神戸)、広島県(福山)・大阪府・東京都・インターネット(ももたろう支店)に各1店舗の計61店舗である[7]。
また、香川県の第二地銀である香川銀行は岡山県内にも複数の店舗があるが、その逆であるトマト銀の店舗は香川県に存在しない。かつては高松支店が置かれており、瀬戸大橋開通を翌年に控えバブル景気に沸いていた1987年(昭和62年)4月に開店したが、年数の経過とともに高松と岡山を跨いだ顧客ニーズが減少したため、2001年(平成13年)1月4日に児島支店へ統合された[8]。ただし、トマト銀のテレビコマーシャルは両県が同一の放送エリアとなっている関係で香川県でも同様に放映されている。
提携ATMについて
地元金融機関
2008年6月2日より、岡山県内に本店を置く金融機関の内、当行と中国銀行・岡山県下全信用金庫(おかやま・水島・津山・玉島・備北・吉備・日生・備前)および笠岡信用組合の合わせて11金融機関[注釈 1]におけるATM・CD相互出金利用手数料無料提携を行っている[注釈 2]。
その他の地方銀行・第二地方銀行
地方銀行の広島銀行とも個別に平日8:45~18:00の出金は手数料が相互無料取り扱いとなる[注釈 3]。
ゆうちょ銀行
神田今川橋郵便局・大阪新町郵便局・ゆうちょ銀行高松店(高松中央郵便局内)のゆうちょ銀行ATMでは平日8:45〜18:00・土曜日9:00~14:00の入出金は手数料が無料。それ以外のゆうちょ銀行ATMでは要手数料。
コンビニATM
セブン銀行、イオン銀行との提携によりATM利用の際には入出金時、時間帯別ごとに設定された手数料が徴収される[9][10]。
脚注
注釈
出典
- ↑ “特別企画:岡山県 メーンバンク実態調査 (PDF)”. 帝国データバンク岡山支店 (2015年12月15日). . 2016閲覧.
- ↑ “トマト銀、倉敷に旗艦店 来夏開業”. 日本経済新聞. (2013年10月30日) . 2014閲覧.
- ↑ “倉敷営業部(倉敷本社)7月14日オープン!~住宅ローンセンター倉敷、鶴形支店も同時オープン~ (PDF)”. トマト銀行 (2014年5月29日). . 2017閲覧.
- ↑ 4.0 4.1 トマト銀行プレスリリース「ファジアーノ岡山通帳・キャッシュカードの取り扱いについて」2013年7月26日 (PDF)
- ↑ 日立の地域金融機関向け共同アウトソーシングサービス「NEXTBASE」がトマト銀行の次期基幹系システムとして採用 株式会社日立製作所 2006年4月13日
- ↑ 「ITpro トマト銀行がNEC製勘定系の採用を白紙撤回、日立製に切り替え」『日経コンピュータ』 2006年4月13日
- ↑ “ディスクロージャー 2016 (PDF)”. 株式会社トマト銀行 経営企画部 (2016年7月31日). . 2016閲覧.
- ↑ “トマト銀行・店舗の移転および統廃合のお知らせ”. 2000年12月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2016閲覧.
- ↑ トマト銀行とアイワイバンク銀行がATM利用提携 株式会社トマト銀行 2005年2月3日
- ↑ 株式会社イオン銀行とのATM相互利用提携について 株式会社トマト銀行 2007年10月22日