九州サッカーリーグ

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九州サッカーリーグ(きゅうしゅうサッカーリーグ、通称Kyuリーグ)は、日本九州地方の8県(福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県)に所在する第1種登録のクラブチームが参加するサッカーリーグである。日本全国に9つある地域リーグのひとつであり、日本サッカーのリーグ構成において、日本サッカー協会では4部相当とする見解を示しているが、日本フットボールリーグ(JFL)を4部とみなした場合は実質5部に相当する。

概要

歴史

1973年三菱化成黒崎、全西鉄(ともに福岡県)、楠葉クラブ(佐賀県)、熊本教員鶴屋(ともに熊本県)、鹿児島教員、鹿児島クラブ(ともに鹿児島県)の7チームによる地域リーグとして発足した。

翌年、鶴屋の脱退および中津クラブ、大分スポーツ(ともに大分県)の加盟により8チーム体制となり、さらに1982年三菱重工長崎長崎県)、京セラ川内(鹿児島県)の加盟によって10チーム体制に拡大、その後は上位リーグとの間に昇、降格チームなどがない限り原則10チームによるリーグ戦を行っている(昇・降格や脱退があった場合でも10チーム体制で行われたケースもある)。

試合数は、第18回(1990年)までは1回戦総当たりだったが、第19回(1991年)から2回戦総当たり方式とし、同時に勝利の際の勝ち点を2から3に変更した。また第23回(1995年)からは、90分終了後引き分けの際にPK戦で決着をつけ、PK勝者には勝ち点2、敗者にも勝ち点1を与える「完全決着方式」(下記「レギュレーション」の項参照)を導入し、現在に至っている。ただし、第44回(2016年)熊本地震の影響により、第3節-11節が中止となり1回戦総当たり制に変更となった。

レギュレーション

試合方式については引き分け制を導入しない「完全決着」方式を採用。45分ハーフ(90分間)で決着しなかった場合、試合終了後にPK戦を行い、そこで勝ったチームに勝ち点2、負けても勝ち点1を確保できる。なお90分間の場合は勝ち3、負け0の勝ち点が加算される全国地域サッカーリーグ決勝大会と同じ勝点制度)。

九州サッカーリーグと同様の完全決着方式だった中国サッカーリーグが2007年から完全決着方式から引き分け制に変更したため、2007年シーズンからは、地域リーグで完全決着方式を採用しているのは九州サッカーリーグだけとなった。

2004年までは各県を巡業する「セントラル方式」(2日間1セット)でリーグ戦を行ってきた。しかし、2005年からこれまでの各県巡業に加えて、ホームタウンマッチを一部試合で採用することになった。ホームタウンマッチでは1000円を上限とした有料試合の開催もできる。

参加チーム (2018年)

チーム名 加盟協会 備考
1 J.FC MIYAZAKI 宮崎県
2 九州三菱自動車 福岡県
3 新日鐵住金大分 大分県
4 NIFS KANOYA FC 鹿児島県
5 海邦銀行SC 沖縄県
6 FC中津 大分県
7 熊本県教員蹴友団 熊本県
8 佐賀LIXIL FC 佐賀県
9 沖縄SV 沖縄県 九州各県リーグ決勝大会1位で昇格
10 川副クラブ 佐賀県 九州各県リーグ決勝大会2位で昇格

年度別順位

年度 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位 11位 12位
1 1973 三菱化成黒崎 楠葉クラブ 鹿児島教員 全西鉄 熊本教員 鹿児島クラブ 鶴屋デパート - - - - -
2 1974 鹿児島教員 中津クラブ 全西鉄 鹿児島クラブ 楠葉クラブ 三菱化成黒崎 熊本教員 大分スポーツ - - - -
3 1975 中津クラブ 熊本教員 楠葉クラブ 鹿児島教員 三菱化成黒崎 鹿児島クラブ 宮農クラブ 全西鉄 - - - -
4 1976 中津クラブ 宮農クラブ 鹿児島クラブ 三和楽蹴クラブ 三菱化成黒崎 熊本教員 鹿児島教員 楠葉クラブ - - - -
5 1977 熊本教員 中津クラブ 三菱化成黒崎 楠葉クラブ 宮農クラブ 三和楽蹴クラブ 鹿児島クラブ 鹿児島教員 - - - -
6 1978 中津クラブ 三菱化成黒崎 楠葉クラブ 新日鉄大分 鹿児島教員 宮農クラブ 熊本教員 三和楽蹴クラブ - - - -
7 1979 中津クラブ 楠葉クラブ 鹿児島教員 宮崎教員 熊本教員 新日鉄大分 宮農クラブ 三菱化成黒崎 - - - -
8 1980 中津クラブ 新日鉄大分 三菱化成黒崎 宮農クラブ 楠葉クラブ 鹿児島教員 宮崎教員 熊本教員 - - - -
9 1981 三菱化成黒崎 楠葉クラブ 中津クラブ 鹿児島教員 熊本教員 川副クラブ 新日鉄大分 宮農クラブ - - - -
10 1982 三菱化成黒崎 鹿児島教員 中津クラブ 新日鉄大分 楠葉クラブ 熊本教員 三菱重工長崎 京セラ川内 川副クラブ 宮農クラブ - -
11 1983 三菱化成黒崎 新日鉄大分 三菱重工長崎 鹿児島教員 電電熊本 楠葉クラブ 中津クラブ 熊本教員 川副クラブ 京セラ川内 - -
12 1984 三菱化成黒崎 新日鉄大分 鹿児島教員 楠葉クラブ 三菱重工長崎 熊本教員 中津クラブ 電電熊本 福岡教員クラブ 川副クラブ - -
13 1985 新日鉄大分 鹿児島教員 熊本教員団 三菱化成黒崎 中津クラブ 九州松下電器 NTT熊本 楠葉クラブ 三菱重工長崎 福岡教員クラブ - -
14 1986 鹿児島教員 中津クラブ 三菱化成黒崎 楠葉クラブ NTT熊本 熊本教員団 本田ロック 九州松下電器 三菱重工長崎 新日鉄大分 - -
15 1987 三菱化成黒崎 中津クラブ 九州松下電器 楠葉クラブ 熊本教員団 とびうめクラブ 鹿児島教員 NTT熊本 三菱重工長崎 本田ロック - -
16 1988 新日鉄大分 とびうめクラブ 三菱化成黒崎 中津クラブ 九州松下電器 鹿児島教員 三菱重工長崎 楠葉クラブ NTT九州 熊本教員団 - -
17 1989 三菱化成黒崎 NTT九州 とびうめクラブ 九州松下電器 三菱重工長崎 楠葉クラブ 新日鉄大分 鹿児島教員 中津クラブ 東亜建設工業 - -
18 1990 とびうめクラブ 三菱化成黒崎 三菱重工長崎 鹿児島教員 新日鉄大分 NTT九州 宮崎教員団 楠葉クラブ 九州松下電器 中津クラブ - -
19 1991 NTT九州 三菱化成黒崎 新日鉄八幡 川副クラブ 三菱重工長崎 熊本教員団 とびうめクラブ 新日鉄大分 鹿児島教員 宮崎教員団 楠葉クラブ -
20 1992 新日鉄八幡 NTT九州 三菱化成黒崎 京セラ川内 熊本教員団 川副クラブ 新日鉄大分 三菱重工長崎 鹿児島教員 宮崎教員団 - -
21 1993 東亜建設FC 新日鉄八幡 NTT九州 三菱化成黒崎 川副クラブ 新日鉄大分 熊本教員団 京セラ川内 鹿児島教員 三菱重工長崎 - -
22 1994 NTT九州 東亜建設FC 福岡ドリムス 三菱化成黒崎 新日鉄八幡 鹿児島教員 熊本教員団 新日鉄大分 京セラ川内 川副クラブ - -
23 1995 大分トリニティ 東亜建設FC 新日鉄八幡 NTT九州 鹿児島教員 福岡ドリムス 熊本教員団 三菱化学黒崎 三菱重工長崎 新日鉄大分 - -
24 1996[※ 1] NTT九州 ブレイズ熊本 ヴォルカ鹿児島 NSC八幡 三菱化学黒崎 三菱重工長崎 熊本教員団 福岡ドリムス 九州三菱自動車 - - -
25 1997 NTT九州 ヴォルカ鹿児島 ブレイズ熊本 NSC八幡 ホンダロック 三菱化学黒崎 京セラ川内 熊本教員団 三菱重工長崎 三菱自動車 - -
26 1998 ブレイズ熊本 ヴォルカ鹿児島 NSC八幡 鹿児島クラブ NTT九州 新日鉄大分 京セラ川内 三菱化学黒崎 三菱重工長崎 熊本教員団 - -
27 1999 NTT九州 新日鉄大分 ブレイズ熊本 ホンダロック NSC八幡 ヴォルカ鹿児島 三菱重工長崎 京セラ川内 三菱化学黒崎 中津クラブ - -
28 2000 NTT熊本 ホンダロック 新日鉄大分 ヴォルカ鹿児島 京セラ川内 三菱化学黒崎 ランザ熊本 三菱重工長崎 ブレイズ熊本 海邦銀行SC - -
29 2001 プロフェソール宮崎 新日鉄大分 ヴォルカ鹿児島 京セラ川内 ホンダロック 三菱重工長崎 ニューウェーブ
北九州
九州INAX ランザ熊本 ブレイズ熊本 - -
30 2002 沖縄かりゆし ヴォルカ鹿児島 ホンダロック 京セラ川内 新日鉄大分 ランザ熊本 ニューウェーブ
北九州
三菱重工長崎 九州INAX 熊本教員団 - -
31 2003 沖縄かりゆし ヴォルカ鹿児島 新日鉄大分 ニューウェーブ
北九州
アルエット熊本 ホンダロック サン宮崎FC 海邦銀行SC 三菱重工長崎 ランザ熊本 九州INAX 京セラ川内
32 2004[※ 2] ホンダロック 沖縄かりゆし ヴォルカ鹿児島 アルエット熊本 新日鉄大分 ニューウェーブ
北九州
海邦銀行SC サン宮崎FC 三菱重工長崎 OSUMI NIFS
UNITED FC
- -
33 2005[※ 3] ロッソ熊本 FC琉球 V・ファーレン長崎 新日鉄大分 ヴォルカ鹿児島 ニューウェーブ
北九州
海邦銀行SC 沖縄かりゆし 三菱重工長崎 サン宮崎FC - -
34 2006[※ 4] V・ファーレン長崎 新日鉄大分 ニューウェーブ
北九州
ヴォルカ鹿児島 沖縄かりゆし OSUMI NIFS
UNITED FC
三菱重工長崎 七隈トンビーズ 海邦銀行SC - - -
35 2007[※ 5] ニューウェーブ
北九州
ホンダロック V・ファーレン長崎 新日鉄大分 ヴォルカ鹿児島 沖縄かりゆし 三菱重工長崎 OSUMI NIFS
UNITED FC
海邦銀行SC 熊本教員 七隈トンビーズ -
36 2008 沖縄かりゆし V・ファーレン長崎 ホンダロック 新日鉄大分 ヴォルカ鹿児島 海邦銀行クラブ ヴァンクール熊本 九州INAX 三菱重工長崎 OSUMI NIFS
UNITED FC
- -
37 2009 沖縄かりゆし ヴォルカ鹿児島 新日鉄大分 九州総合
スポーツカレッジ
海邦銀行クラブ 九州INAX 川副クラブ 三菱重工長崎 ヴァンクール熊本 - - -
38 2010 HOYO ヴォルカ鹿児島 新日鉄大分 九州総合
スポーツカレッジ
九州INAX 三菱重工長崎 MSU FC 川副クラブ 海邦銀行クラブ - - -
39 2011 HOYO FC KAGOSHIMA ヴォルカ鹿児島 新日鉄大分 九州総合
スポーツカレッジ
三菱重工長崎 佐賀LIXIL 海邦銀行クラブ MSU FC 川副クラブ - -
40 2012 FC KAGOSHIMA ヴォルカ鹿児島 三菱重工長崎 新日鉄大分 海邦銀行SC 九州三菱自動車 佐賀LIXIL 九州総合
スポーツカレッジ
MSU FC Liberty.FC - -
41 2013 ヴォルカ鹿児島 FC KAGOSHIMA 新日鐵住金大分 FC中津 海邦銀行SC 九州三菱自動車 三菱重工長崎 佐賀LIXIL FC那覇 九州総合
スポーツカレッジ
- -
42 2014 新日鐵住金大分 海邦銀行SC 鹿児島ユナイテッドFCセカンド 九州三菱自動車 三菱重工長崎 FC中津 MSU FC FC那覇 佐賀LIXIL 七隈トンビーズ - -
43 2015 新日鐵住金大分 テゲバジャーロ宮崎 J.FC MIYAZAKI 九州三菱自動車 三菱重工長崎 海邦銀行SC FC中津 鹿児島ユナイテッドFCセカンド 佐賀LIXIL FC那覇 - -
44 2016 J.FC MIYAZAKI テゲバジャーロ宮崎 新日鐵住金大分 九州三菱自動車 FC中津 熊本県教員蹴友団 NIFS KANOYA FC 海邦銀行SC 三菱重工長崎 鹿児島ユナイテッドFCセカンド - -
45 2017 テゲバジャーロ宮崎 J.FC MIYAZAKI 九州三菱自動車 新日鐵住金大分 NIFS KANOYA FC 海邦銀行SC FC中津 熊本県教員蹴友団 佐賀LIXIL 三菱重工長崎 FC那覇 -
  1. 1995年度にリーグ優勝した大分トリニティが全国地域リーグ決勝大会で2位となり旧JFLへ昇格し、最下位(10位)だった新日鉄大分が県リーグへ自動降格したため、9チームで実施。
    また、1996年シーズン終了後に九州サッカーリーグからの撤退チームが出たため入替戦は実施されず、九州各県リーグ決勝大会上位2チームが自動昇格することになった。
  2. ホンダロックSCが日本フットボールリーグ(JFL)に昇格。
  3. 優勝したロッソ熊本および2位のFC琉球が全国地域リーグ決勝大会に進出。琉球は優勝してJFL昇格が決定。JFL優勝の愛媛FCJリーグ ディビジョン2(J2)に昇格するため、3位だった熊本もJFLに昇格した。そのため、9位の三菱重工長崎は入替戦を免れて残留。九州各県リーグ決勝大会の上位2チームが九州サッカーリーグに自動昇格。
  4. 優勝したV・ファーレン長崎および2位の新日鐵大分が、第30回(2006年)全国地域リーグ決勝大会に出場。新日鐵大分はDグループ最下位で敗退、長崎はBグループ首位で決勝ラウンドに進出も1PK負2敗で最下位に終わり、ともにJFL昇格を逃した。
    しかし、長崎が決勝ラウンドまで進出した事により、九州リーグからは2007年度の第31回全国地域リーグ決勝大会も2チームが進出することとなった。なおJFL入れ替え戦で敗退したホンダロックSCが3年ぶりに九州リーグに降格した。
    また、9チームでリーグ戦を行ったため、最下位(9位)だった海邦銀行SCが入替戦に出場し、九州各県リーグ決勝大会準優勝の延岡市サッカークラブを4-3で下し九州サッカーリーグに残留。
  5. 優勝したニューウェーブ北九州および2位のホンダロックSCが、第31回(2007年)全国地域サッカーリーグ決勝大会に出場。北九州が決勝ラウンド2位でJFLに昇格した。
    また、リーグ戦が11チームで行われたため、11位・10位を自動降格、9位を入替戦出場とする予定だったが、北九州のJFL昇格を受け、七隈トンビーズ(11位)と、熊本県教員蹴友団(10位)が県リーグに自動降格、入れ替え戦は行われないこととなった。

過去の参加クラブ

福岡県
佐賀県
  • 楠葉クラブ(1973-91年)
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県

九州サッカーリーグ昇格・県リーグ降格条件

昇格
  • 九州各県リーグ決勝大会で優勝する。
  • 同大会で準優勝し、九州サッカーリーグで順位が下から2番目のチームと行われる入替戦に勝利する。
降格
  • 原則として、最下位となったクラブは、上位のJFLへの昇降格にかかわりなく翌年から所属の県リーグに自動降格。
  • 下から2番目の順位となり、さらに入れ替え戦に敗退すると降格となる。10チームでのリーグ開催を基本編成としているため、上位クラブがJFLへ昇格した場合、九州リーグからの撤退や活動を休止・解散するクラブが出た場合などには、入替戦を免れることがある。
  • JFLから降格したクラブが九州リーグに加わるなどして、11チーム以上でリーグ開催することになった場合は、降格枠が拡大され、最下位以外のクラブも自動降格となることがある。

外部リンク


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