全国地域サッカーチャンピオンズリーグ

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開始年 1977年
主催 下記参照
地域 日本の旗 日本
参加チーム数 12
前回優勝 コバルトーレ女川
最多優勝 ヤマハ発動機
大協石油四日市/コスモ大協
日本電装(2回)
サイト 公式サイト
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全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(ぜんこくちいきサッカーチャンピオンズリーグ、英語: Japan Regional Football Champions League)は、各地域リーグ上位クラブが、日本フットボールリーグ (JFL) 昇格をかけて争うサッカー大会である。

2007年までの大会名は「全国地域リーグ決勝大会」(ぜんこくちいきリーグけっしょうたいかい)、2008年度から2015年度の大会名は「全国地域サッカーリーグ決勝大会」(ぜんこくちいきサッカーリーグけっしょうたいかい)の名称で呼ばれ、「地域決勝」「地決」と略されることもあったが、40周年を迎える2016年大会から現在の呼称が用いられることになった[1][2]

概要

各地域のクラブが当時のトップカテゴリであった日本サッカーリーグ (JSL) 昇格を決める全国社会人サッカー選手権大会から、その役割を引き継ぐ形で1977年に創設された。

地域リーグの日程が全て終了した後、毎年11月に開催される。大会は1次ラウンドと決勝ラウンドに分かれ、グループ毎に各地に集まるセントラル方式で試合が行われる[3]。各ラウンドはすべてのチームが週末の3日間で3連戦をこなすという過密日程であり、一つの試合がJFLへの昇格の成否に直結するためチームにかかるプレッシャーが高い、過酷な大会と言われている。[4]

主催・主管団体

参加資格

第34回(2010年)大会以降の出場チーム数は12チームで、以下の要領により決定する。第40回(2016年)大会第42回(2018年)大会[5]で選考要領の一部見直しが行われている。

  1. 北海道東北1部・関東1部・北信越1部・東海1部・関西1部・中国四国九州の各地域リーグ優勝チーム(計9チーム)。
    • やむを得ない事情により、各地域リーグの優勝チームが出場できない場合は、その所属する地域リーグの2位チームの繰り上げ参加を認め、次点チームも出場できない場合は全国社会人サッカー連盟の協議・裁定により判断し配分を行う[3]
  2. 各地域最上位リーグの2位・3位かつ全国社会人サッカー選手権大会(全社)ベスト4以上の上位3チームで、JFL参入希望を有するチーム(第42回(2018年)大会から初採用)
    • 第41回(2017年)大会までは「全社ベスト4以上かつ地域最上位リーグ優勝により出場権を得ていない上位3チーム」であり、地域リーグ下位または都道府県リーグ所属であっても全社上位の成績を収めれば出場が出来た。
  3. 2.までの条件で12チームに満たない場合、「Jリーグ百年構想クラブかつ地域最上位リーグ2位」の要件を満たすクラブがあれば、当該クラブに優先出場権を与える(第40回(2016年)大会から初採用)。
    • 複数存在する場合は「Jリーグ百年構想クラブに承認された順序」が早いクラブを優先する。
    • この要件による優先出場権の行使は該当クラブ毎に1回限りとする。
  4. 3.までの条件で12チームに満たない場合、「2010年6月末の社会人連盟登録チーム数の多い地域」からの輪番制(下記)により、当該地域の2位(1.で繰り上げがあった場合は3位)のチームに出場権を与える[3]
    1. 関東 - 第34回(2010年)大会で1部2位のさいたまSCが出場
    2. 関西 - 第35回(2011年)大会で1部2位のバンディオンセ加古川が出場
    3. 九州 - 第37回(2013年)大会で2位のFC KAGOSHIMAが出場[6]
    4. 東海 - 第41回(2017年)大会で1部2位のFC刈谷が出場[7]
    5. 北海道 - 第42回(2018年)大会で補充が行われる場合、最初に選定対象となる予定。
    6. 中国
    7. 北信越
    8. 東北
    9. 四国

過去の大会出場権

  • 第33回(2009年)大会までは16チーム出場で、前年度の決勝ラウンド進出チームの所属する地域(最大4地域)について、当年度の各々地域の2位チームも追加枠として出場できた。
  • 大学サッカー部チームが大会への出場を希望する場合、全日本大学サッカー連盟の推薦・許諾を得る事で大会出場権が与えられたが、2010年の規約改正にて大学リーグと社会人リーグの掛け持ちが禁止となり、推薦制度は無くなった。現在、大学生チームの当大会出場は(社会人連盟に加盟している)同好会チームやリザーブチームに限られている。

Jリーグ加盟を標榜するクラブに対する優遇措置

第27回(2003年)大会から第35回(2011年)大会までは本大会への出場権獲得に当たって「Jリーグ加盟を標榜するクラブに対する優遇措置[8]による出場枠が存在した。

これは、以下の要件を満たした地域リーグ2部以下のクラブに対し、Jリーグ入りするまでの期間を短縮するために、申請書を受け付けた上で、日本サッカー協会による現地ヒアリングによる審査[9]を経て、全国社会人サッカー選手権の成績を問わず本大会出場を認めるもの[8]である。

  • Jリーグ準加盟クラブの認定を受けていること(2006年以降適用・優遇措置申請時に準加盟認定時の申請資料を最新版に更新したもの一式を提出すること)
  • ホームタウンから自治体首長名での支援承諾書を受領していること。
  • チーム力が(当該カテゴリに照らして)群を抜いていることが客観的に認められること。

この優遇措置を適用されて本大会に出場したケースとして、以下の3例の適用例があった。

第35回(2011年)大会を最後に優遇措置制度自体が廃止となり[11]、翌第36回(2012年)大会からは同枠に替わって全社からの出場枠が2011年までの2から3に拡大された。

大会形式

1次ラウンドは参加チームを4チームずつ3グループに分けてセントラル方式のリーグ戦を行い、各グループ1位(計3チーム)とグループ2位の最上位成績(1チーム)の計4チームが決勝ラウンドに進出する。 決勝ラウンドも同様にセントラル方式のリーグ戦を行う。

各試合は90分で行われ、勝利チームには勝点3、引き分けチームには勝点1が与えられる。2018年大会から90分引き分け後に行われるPK戦は廃止となった。

グループ内の順位は、勝点・得失点差・総得点数・当該チーム間の対戦結果・反則ポイント・抽選の順で決められる。

各グループ2位の最上位は、勝点・得失点差・総得点数・反則ポイント・抽選の順で決められる。

昇格

2014年以降の規定では、優勝チーム・2位チームがJFLに自動昇格となる。ただし、JFLのチーム数に空きが出た場合(Jリーグ参入やチーム合併、解散、リーグ編成変更等)、追加で自動昇格とする事もある。

過去の年度においては、(上位リーグ編成変更の影響を受けて)昇格・入替戦の枠が毎年の様に変化する時期があった(下記参照)。

年度 昇格区分
1977-78 入替戦2
1979-83 自動昇格1・入替戦1
1984-85 自動昇格増 (JSL拡大)
1986-92 自動昇格2
1993 入替戦2 (JFL再編成)
1994-97 自動昇格2
1998 昇格なし[* 1]
1999-2000 自動昇格増 (JFL拡大)
年度 昇格区分
2001 自動昇格2
2002 入替戦2
2003 自動昇格1・入替戦1
2004-05 自動昇格3
2006 自動昇格1・入替戦1
2007-12 原則自動昇格2・入替戦1
2013 自動昇格3・入会希望申請枠3
2014- 原則自動昇格2

注釈

  1. Jリーグ完全1・2部制導入とそれに付随するJFL再編のため。但し、社会人連盟推薦という形で横河電機サッカー部がJFL参入を果たしている

歴代結果

  •      赤枠表記は昇格チーム(自動昇格、又は大会後の入替戦に勝利しての昇格)
  •      黄枠表記は大会後の入替戦に敗退したチーム
年度 優勝 2位 3位 4位 決勝開催地
1 1977[注 1] ヤマハ発動機 (東海) 東芝堀川町 (関東) 東邦チタニウム (関東) 大日日本電線(関西) 東京西が丘[注 2]
2 1978 ヤマハ発動機 (東海) 東邦チタニウム (関東) 大日日本電線 (関西) 大協石油四日市 (東海) (注)[注 3]
3 1979 大協石油四日市 (東海) 京都紫光 (関西) 古河電工千葉 (関東) 名古屋クラブ (東海) (注)[注 4]
4 1980 名古屋クラブ (東海) 古河電工千葉 (関東) 埼玉教員 (関東) 電電公社近畿 (関西) (注)[注 5]
5 1981 埼玉教員 (関東) 電電公社近畿 (関西) 大協石油四日市 (東海) 川崎製鉄水島 (中国)
6 1982[注 6] 東邦チタニウム (関東) 西濃運輸 (東海) 兵庫教員 (関西) 大協石油四日市 (東海)
7 1983 横浜トライスター (関東) 松下電器産業 (関西) 帝人松山 (四国) 電電関東 (関東) 愛知豊橋市民
8 1984 西濃運輸 (東海) 京都府警 (関西) TDK (東北) 大阪ガス(関西) 大阪
9 1985 コスモ大協 (東海) 川崎製鉄水島 (中国) 東邦チタニウム (関東) NTT関西(関西) 群馬庚申山
10 1986 NTT関東 (関東) マツダオート広島 (中国) 豊田工機 (東海) 埼玉教員 (関東) 大阪
11 1987 帝人 (四国) 藤枝市役所 (東海) 松島クラブ (東北) 千葉教員(関東)
12 1988 マツダオート広島 (中国) 京都紫光 (関西) 東京ガス (関東) 読売クラブJr (関東)
13 1989 読売クラブJr (関東) 大塚製薬 (四国) 西濃運輸 (東海) NTT関西(関西)
14 1990 東京ガス (関東) 中央防犯 (東海) 西濃運輸 (東海) 大阪体大蹴鞠団 (関西)
15 1991 大阪ガス (関西) 大阪体大蹴鞠団 (関西)[注 7] 西濃運輸 (東海) NEC山形 (東北)
16 1992 PJMフューチャーズ (東海) トヨタ自動車東富士 (東海) NEC山形 (東北) セントラル神戸(関西) 岡山美作
17 1993 日本電装 (東海) NEC山形 (東北) JATCO (東海) 東亜建設(九州) 香川香川
18 1994[注 8] ブランメル仙台 (東北) 福島FC (東北) 横河電機 (関東) 東亜建設(九州) 愛知刈谷
19 1995 日本電装 (東海) 大分FC (九州) 横河電機 (関東) YKK (北信越) 大分大分市営
20 1996 ジヤトコ (東海) プリマハムFC土浦 (関東) マツダSC (中国) 北海道電力 (北海道) 大阪長居2
21 1997 ソニー仙台FC (東北) アルビレックス新潟 (北信越) 横河電機 (関東) 教育研究社FC (関西) 鹿児島鴨池
22 1998[注 9] 横河電機 (関東)[注 9] 日立清水 (東海) 愛媛FC (四国) NTT九州 (九州) 大阪高槻総合
23[注 10] 1999[注 11] アローズ北陸 (北信越) 栃木SC (関東) 本田技研ルミノッソ狭山 (関東) YKK (北信越) 大阪鶴見緑地
24[注 10] 2000[注 12] 佐川急便東京SC (関東) YKK (北信越) NTT熊本FC (九州) SC鳥取(中国) 大阪・高槻総合
25 2001 佐川急便大阪SC (関西) プロフェソール宮崎 (九州) 南国高知FC (四国) 上田ジェンシャン(北信越) 大阪・鶴見緑地
26 2002 アイン食品 (関西) 佐川印刷SC (関西) 静岡FC (東海) ヴォルカ鹿児島(九州) 大阪・鶴見緑地
27 2003 ザスパ草津 (JFA優遇・関東) 群馬FCホリコシ (関東) 静岡FC (東海) 静岡産業大学(学連推薦) 大阪・鶴見緑地
28 2004 三菱水島FC (中国) 流通経済大学 (大学推薦) ホンダロック (九州) 本田技研ルミノッソ狭山 (関東) 兵庫五色台
29 2005 FC琉球 (九州) ジェフ千葉アマチュア (関東) ロッソ熊本 (九州) バンディオンセ神戸 (関西) 岡山岡山
30 2006 TDK (東北) FC岐阜 (東海) ファジアーノ岡山(中国) V・ファーレン長崎 (九州) 大分大分
31 2007 ファジアーノ岡山 (中国) ニューウェーブ北九州 (九州) FC Mi-OびわこKusatsu (全社・関西) バンディオンセ神戸 (関西) 埼玉熊谷陸
32 2008[注 13] FC町田ゼルビア (関東) V・ファーレン長崎 (九州) ホンダロック (全社・九州) レノファ山口FC (中国) 沖縄あかんま
33 2009 松本山雅FC (全社・北信越) 日立栃木ウーヴァSC (関東) ツエーゲン金沢 (全社・北信越) Y.S.C.C. (関東) 長野松本
34 2010[注 14] カマタマーレ讃岐 (四国) AC長野パルセイロ (北信越) 三洋電機洲本 (関西) Y.S.C.C. (関東) 千葉市原臨海
35 2011 Y.S.C.C. (関東) 藤枝MYFC (東海) HOYO AC ELAN大分 (九州) SC相模原 (JFA優遇・関東) 大阪長居2
36 2012 SC相模原 (関東) 福島ユナイテッドFC (東北) ノルブリッツ北海道 (北海道) ファジアーノ岡山ネクスト (全社・中国) 長崎長崎市
37 2013 グルージャ盛岡 (東北)[注 15] ファジアーノ岡山ネクスト (中国) FC KAGOSHIMA (九州)[注 16] ヴォルカ鹿児島 (九州)[注 16] 新潟新発田
38 2014 奈良クラブ (関西) FC大阪 (全社・関西) クラブ・ドラゴンズ (全社・関東) サウルコス福井 (北信越) 千葉ゼットエー
39 2015 ラインメール青森 (全社・東北) ブリオベッカ浦安 (関東) サウルコス福井 (北信越) FC刈谷 (東海) 高知春野陸
40 2016 FC今治 (四国) ヴィアティン三重 (全社・東海) 鈴鹿アンリミテッドFC (全社・東海) 三菱水島FC (全社・中国) 千葉・ゼットエー
41 2017 コバルトーレ女川 (東北) テゲバジャーロ宮崎 (九州) VONDS市原 (関東) アミティエSC京都 (関西) 千葉・ゼットエー
42 2018 千葉・ゼットエー

注釈

  1. 初年度方式は1次予選(勝ち抜き)・2次予選(2グループ)・決勝戦/3位決定戦
  2. 決勝戦の開催地
  3. 1節毎にヤマハG万博駒沢
  4. 1節毎に鶴舞G・万博・西が丘
  5. 1節毎に(不明)・(不明)・古河千葉G
  6. 決勝ラウンド終了時同順位の為、順位決定戦を行う (東邦チタニウム 3-1 西濃運輸)
  7. 昇格辞退
  8. この年より、勝敗決着の為のPK戦を導入 (90分で未決着の場合)
  9. 9.0 9.1 この年はJリーグ2部制導入とそれに付随するJFL再編のために上位チームに対する自動昇格は行わなかったが、横河は既に全国社会人サッカー連盟推薦で新JFL参入を決めていた
  10. 10.0 10.1 1999・2000年は自動昇格2とは別に、社会人サッカー連盟推薦枠としてJFL昇格を希望するクラブに対して、審査を行ったうえで実質的な飛び級参入を認めていた
  11. 教育研究社FC (関西)(1次ラウンド)も含め3チームが昇格
  12. 愛媛FC(四国)(1次ラウンド)を含め5チームが昇格
  13. 出場チーム数16チーム固定 (2008,2009年)
  14. この年以降、出場チーム数12チーム固定
  15. J3リーグに入会。
  16. 16.0 16.1 合併新チーム鹿児島ユナイテッドFCとしてJFLに加盟

出典

  1. “【お知らせ】大会名称の変更および大会要項の公開について” (プレスリリース), 全国社会人サッカー連盟, (2016年8月1日), http://www.jffms.jp/news/637 . 2016閲覧. 
  2. “「全国地域サッカーリーグ決勝大会」大会名称変更及び開催概要について” (プレスリリース), 日本サッカー協会, (2016年8月1日), http://www.jfa.jp/news/00010572/ . 2016閲覧. 
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 大会要項”. 日本サッカー協会. . 2014閲覧.
  4. 宇都宮徹壱 (2015年10月25日). “注目のFC今治に立ちはだかる地域決勝の壁”. Yahoo!ニュース. . 2016閲覧.
  5. “全国地域サッカーチャンピオンズリーグ 開催規程変更のお知らせ” (プレスリリース), 日本サッカー協会, (2017年11月27日), http://www.jfa.jp/news/00015622/ . 2017閲覧. 
  6. “第37回全国地域サッカーリーグ決勝大会出場のお知らせ” (プレスリリース), FC KAGOSHIMA, (2013年10月22日), http://www.k-sapo.com/20131022/13971/ . 2013閲覧. 
  7. “全国地域チャンピオンズリーグ2017出場決定のお知らせ” (プレスリリース), FC刈谷, (2017年10月16日), http://www.fckariya.jp/info/news_release.php?no=2201 . 2017閲覧. 
  8. 8.0 8.1 Jリーグ加盟を標榜するクラブに対する優遇措置 実施要項(改定案) (PDF) - 日本サッカー協会 平成18年度第1回理事会(2006年4月13日)関連資料No.4
  9. S.C.相模原 現地ヒアリング報告書 (PDF) - 日本サッカー協会 平成22年度第5回理事会(2010年9月9日)協議資料No.4-1
  10. JFA 平成22年度第5回理事会 協議資料 (PDF) - 日本サッカー協会 2010年9月9日
  11. 11.0 11.1 JFA 平成23年度第5回理事会 協議資料 (PDF) - 日本サッカー協会 2011年9月8日

関連項目

外部リンク

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