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高坂駅（たかさかえき）は、埼玉県東松山市大字高坂にある、東武鉄道東上本線の駅である。駅番号はTJ 28。副駅名は「大東文化大学東松山キャンパス前」。
Contents
歴史
- 1923年（大正12年）10月1日 - 開業。
- 1955年（昭和30年）10月 - 高坂構外側線（秩父鉱業高本線・日本セメント東松山専用線）高坂 - 高本間開業。
- 1984年（昭和59年）7月31日 - 高坂構外側線廃止。
- 1986年（昭和61年）4月 - 駅舎改築、西口開設。
- 1987年（昭和62年）- 第1回さいたま建築景観賞に選定される。
- 1992年（平成4年）3月1日 - 自動改札機設置。東上線で最初に自動改札機が設置された3駅の一つ。
- 1997年（平成9年）2月 - エスカレーター設置。
- 1999年（平成11年） - 関東の駅百選に選定される。
- 2009年（平成21年）10月15日 - 発車メロディ使用開始。
- 2010年（平成22年）3月18日 - エレベーター、バリアフリートイレ設置。
- 2014年（平成26年）3月31日 - トイレ、券売機コーナーのリニューアル工事完成。
- 2016年（平成28年）1月27日 - 副駅名「大東文化大学東松山キャンパス前」を導入[1]。
駅構造
島式ホーム1面2線を持つ地上駅で、橋上駅舎を有している。改札階とホーム、西口・東口をそれぞれ連絡するエスカレーター・エレベーター、および空調付きホーム待合室が設置されている。売店は「ACCESSとーぶ」が改札階に出店している。
駅舎の西口側は三角屋根の時計台が設けられた北欧風にイメージされたデザインで、駅西口通りもレンガ舗装でありレトロ調になっている。竣工時点ではこのようなデザインが重視された駅舎は珍しいものだったため、新聞やテレビ番組でも話題になり、さいたま建築景観賞や関東の駅百選に選定されている。
トイレは駅舎の改札内にあり、バリアフリー化された多機能トイレを併設しているほか、改札外には西口の駅前広場内に東松山市が「爽やかさん」という愛称名で設置している。
上下本線の外側に側線が各1本あり、本線の池袋方には下り線から上り線への渡り線が設置されている。特に上り側線は臨時列車の折り返し待機に使われるほか、川越工場出場車の試運転は川越市 - 当駅間で実施されることから、乗務員乗降用デッキが設けられている。
- Takasaka-st-east.jpg
東口（2011年4月）
- Takasaka Station ticket gate 20150302.jpg
改札口（2015年3月）
- Takasaka-platform.JPG
ホーム（2008年3月）
のりば
| 番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
|---|---|---|---|
| 1 | _symbol.svg.png){kind=small} 東上線
|
下り | 森林公園・小川町・寄居方面 |
| 2 | 上り | 川越・和光市・池袋方面 有楽町線 新木場・F 副都心線 渋谷・TY 東急東横線 横浜・15px みなとみらい線 元町・中華街方面
|
- ホームでは上記のように案内されているが、1番線から寄居駅まで直通する列車は設定されておらず、東武竹沢駅から先の寄居方面は小川町駅で乗り換えとなる。
利用状況
2017年度の一日平均乗降人員は25,678人である[2]。
近年の一日平均乗降・乗車人員の推移は下表のとおりである。
| 年度 | 一日平均 乗降人員[4] |
一日平均 乗車人員 |
|---|---|---|
| 1954年（昭和29年） | 2,482 | 1,238 |
| 1998年（平成10年） | 30,188 | |
| 1999年（平成11年） | 30,280 | |
| 2000年（平成12年） | 30,347 | |
| 2001年（平成13年） | 30,220 | |
| 2002年（平成14年） | 30,625 | 15,416 |
| 2003年（平成15年） | 30,722 | |
| 2004年（平成16年） | 29,720 | |
| 2005年（平成17年） | 29,345 | |
| 2006年（平成18年） | 28,911 | 14,535 |
| 2007年（平成19年） | 28,435 | 14,297 |
| 2008年（平成20年） | 28,452 | 14,249 |
| 2009年（平成21年） | 27,661 | 13,890 |
| 2010年（平成22年） | 28,056 | 14,097 |
| 2011年（平成23年） | 26,700 | 13,389 |
| 2012年（平成24年） | 27,148 | |
| 2013年（平成25年） | 26,947 | |
| 2014年（平成26年） | 25,937 | |
| 2015年（平成27年） | 25,933 | |
| 2016年（平成28年） | 25,714 | |
| 2017年（平成29年） | 25,678 |
| 年度 | 発送貨物 （トン） |
到着貨物 （トン） |
|---|---|---|
| 1962 | 221,297 | 545 |
| 1963 | 346,445 | |
| 1966 | 384,602 | 15 |
| 1973 | 445,547 | |
| 1979 | 501,022 | |
| 1983 | 391,130 |
- 埼玉県統計年鑑各年度版
駅周辺
西口
西口は1986年（昭和61年）に高坂駅西口土地区画整理事業及び隣接するむさし緑園都市高坂ニュータウン（高坂丘陵地区）の開発と一体になって開設され、現在では当駅の表玄関口となっている。路線バスや大学スクールバスなどの発着が多いため、バスロータリーとペデストリアンデッキが設けられている。
駅前通りは幅の広い歩道にベンチが随所に配置され、高田博厚の彫刻作品32点が展示された「高坂彫刻プロムナード」となっており、高坂ニュータウンに向かって続いている[5]。
また、大東文化大学東松山キャンパス、東京電機大学埼玉鳩山キャンパス(鳩山町)、山村学園短期大学(鳩山町)など複数の大規模大学や短大の最寄り駅という性格柄、西口周辺はアパートや学生寮など学生・単身者物件を中心に発展したこともあり、学生人口の割合が高い地区になっている。西口にはタクシーが常駐している。
- マミーマート 高坂店
- クリエイトSD 東松山高坂店
- やまや 高坂駅前店
- 武蔵野銀行 高坂支店
- 東和銀行 東松山支店高坂出張所
- 東松山白山台郵便局
- JA埼玉中央 高坂支店
- 東松山市立高坂図書館
- 東松山市立桜山小学校
- 東松山市立白山中学校
- 高坂丘陵市民活動センター
- マミーマート 松風台店
- 東松山警察署 高坂西交番
- 宏仁会高坂醫院
- 埼玉県道212号岩殿観音南戸守線
- まなびのみち（貨物線跡遊歩道）
東口
東口周辺では1994年（平成6年）から高坂駅東口第一土地区画整理事業が実施されており、現在、駅前広場が建設中である。
また、その東側はむさし緑園都市うらら花高坂（高坂駅東口第二地区）となっており、国道407号沿いは大型ショッピングモール『ピオニウォーク東松山』や大型量販店などが並ぶ、郊外型ショッピングゾーンが駅から1km程度の距離に立地している。徒歩約12分、路線バス利用も可能である。
- 東松山警察署 高坂駅前交番
- セイムス 高坂店
- 高坂郵便局
- 東松山市子育て支援センター・マーレ
- B.T.S.L フィットネスクラブ
- 東松山市立高坂小学校
- 国道407号東松山バイパス
- 埼玉県道248号石坂高坂停車場線
- 旧八王子道（日光脇往還道）道標
- 高坂館（埼玉県選定重要遺跡）
- 高坂市民活動センター（南地区体育館）
- ピオニウォーク東松山（大型ショッピングモール。アピタ、ユニクロ大型店、ケーズデンキなど120店余りが入る）
- ライフガーデン東松山（蔦屋書店（TSUTAYA）、セリア、カスミ等）
- 高坂ファッションモール（ファッションセンターしまむら、アベイル）
- カインズホーム
- ホームセンターセキチュー
バス
路線バス
| 乗り場 | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行事業者 | 備考 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 西口 | ||||||
| 高坂駅西口 | 1 | 高02 | 高坂ニュータウン入口・桜山台・虹の橋・旗立台 | 東京電機大学本館前（桜山台経由） | 川越観光自動車 | 深夜バス有 |
| 高坂ニュータウン入口・白山台郵便局・旗立台 | 東京電機大学本館前（白山台郵便局・松風台経由） | 川越観光自動車 | ||||
| 2 | 高01 | 埼玉県こども動物自然公園・大東文化大学 | 鳩山ニュータウン | 川越観光自動車 | ||
| 埼玉県こども動物自然公園・大東文化大学・鳩山高校 | 鳩山ニュータウン（鳩山高校経由） | 川越観光自動車 | 通学時間のみ | |||
| 埼玉県こども動物自然公園・大東文化大学・山村学園短期大学タワー前 | 鳩山ニュータウン（山村短期大学タワー前経由） | 川越観光自動車 | 通学時間のみ | |||
| 鳩山町営路線バス | 化石と自然の体験館・良品計画鳩山センター・大橋 | 上熊井 | 川越観光自動車 | 大橋のりかえ坂戸駅方面 | ||
| 東口 | ||||||
| 高坂駅東口 | 高03 | 高坂郵便局前 | ピオニウォーク東松山 | 川越観光自動車 | 全区間100円 | |
| 高坂駅入口 | 深夜急行バス ミッドナイトアロー東松山・森林公園駅 |
森林公園駅 | 東武バスウエスト | 降車専用 川越駅東口・本川越駅発（金曜深夜運転） | ||
- 鳩山町営路線バスの乗り場は西口ロータリー内の「降車専用」バス乗降場にバス停がある。
- 「高坂駅入口」バス停は、高坂駅東口近くの埼玉県道344号高坂上唐子線（旧国道407号）沿い（約200m）。
送迎バス
- スクールバス1番乗り場（大東文化大学東松山キャンパス）
- スクールバス2番乗り場（東京電機大学埼玉鳩山キャンパス）
- クラブバス乗り場（高坂カントリークラブ[6]、武蔵松山カントリークラブ[7]、石坂ゴルフ倶楽部[8]、清澄ゴルフ倶楽部[9]、鳩山カントリークラブ[10]）
その他、宇宙航空研究開発機構地球観測センター（イベント開催時[11]）、日立製作所中央研究所基礎研究サイト[12]（旧：基礎研究所）などの送迎バスも発着している。
大東文化大学、東京電機大学は駅前広場にそれぞれスクールバス乗り場を持つが、乗降可能なスペースに制限があることから、朝の通学集中時間帯は両大学とも駅前からの発着便を設けずに、離れた場所にある各大学の専用発着所で発着している[13][14][15]。高坂駅西口駅前広場改修工事の完了に伴い、大東文化大学の朝時間帯の乗り場は2014年（平成26年）3月27日から駅近くの発着所に変更される[16]。
高坂構外側線（廃線）
テンプレート:BS-headerテンプレート:BS-daten| 停車場・施設・接続路線（廃止当時） | |||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| |||||||||||||||||||||||||
東松山市神戸地区で採掘される粘土の運搬を主目的としたセメント原料運搬専用路線で、1955年（昭和30年）10月に採掘場の所有者である日本セメント（現・太平洋セメント）によって「日本セメント（株）東松山専用鉄道」として開通した。その後は東松山鉱業所で採掘事業を行うグループ会社の秩父鉱業に移管され「秩父鉱業（株）東松山鉱業所専用線」となるが、採掘量の減少などからダンプカーでの輸送に切り替えられたため、1984年（昭和59年）7月31日に廃止された。区間は高坂駅 - 葛袋駅 - 高本駅で5.5kmの距離があり、採掘所は葛袋と高本の2か所にあったため中間に葛袋駅が設けられていた。
路線の管理は全て東武鉄道が行っており、路線名は「東武鉄道高坂構外側線」[17]である。開通当初は東武鉄道所属の蒸気機関車が使用されていたが、1959年（昭和34年）の東上線無煙化に合わせて全線電化され、電気機関車によって運行されていた。貨車は日本セメント時代は東武鉄道に車籍を有し東上線常備車となっていた日本セメント私有のホッパ車（ヲキ1形）が使用されていたが、秩父鉱業になると東武鉄道所有の無蓋車（トキ1形）が使用され、最盛期には1日6往復運行されていた。
高本駅周辺の採掘所は1980年代に閉鎖され、1993年（平成5年）に太平洋セメント系列の「清澄ゴルフ倶楽部」としてオープンした。葛袋駅周辺の採掘所は近年までダンプカーによる輸送が行われていたがセメント用粘土原料の使用量減退から2008年（平成20年）に閉鎖され[18]、現在は「葛袋産業団地」として開発中である。廃線跡として関越自動車道を跨ぐ専用線の橋（葛袋3号橋）などが残っていたが、葛袋3号橋は2013年（平成25年）6月に撤去された[19]。
高坂駅構内にも当時、西側に3本の留置線が存在しており東上線と高坂構外側線の行き来する貨物列車の操車が行われていたが、駅舎改築時に構内の配線が大幅に変更されたため、現在の配線に当時の面影はほとんど残っていない。
廃線跡は太平洋セメントから東松山市に寄贈された。東松山市では2016年9月に廃線跡を遊歩道「まなびのみち」として2年がかりで整備する計画を立てている[20]。2017年4月5日、高坂駅側の約3.1 km（化石と自然の体験館まで）が開通した[21]。
その他
- 当駅はかつて設定されていた特急の通過駅であったが、埼玉県こども動物自然公園でコアラが初公開された際には臨時停車していた。
- 当駅のホームの南側踏切から数十メートル先あたりを北緯36度線が通る。西側を走る八高線明覚駅と同緯度に位置する。ちなみに東側を走る高崎線においては桶川駅のやや北側に位置する。
隣の駅
東武鉄道
東上本線
脚注
- ↑ “東武鉄道東上本線で副駅名称が導入される”. railf.jp. . 2016閲覧.
- ↑ 東武鉄道 駅情報（乗降人員）
- ↑ 埼玉県統計年鑑
- ↑ 関東交通広告協議会レポート
- ↑ 高坂彫刻プロムナード【高田博厚彫刻群】
- ↑ “アクセス｜高坂カントリークラブ”. 高坂カントリークラブ. . 2014閲覧.
- ↑ “アクセス｜武蔵松山カントリークラブ”. 武蔵松山カントリークラブ. . 2014閲覧.
- ↑ “交通アクセス -石坂ゴルフ倶楽部-”. 石坂ゴルフ倶楽部. . 2014閲覧.
- ↑ “アクセス・地図 - 清澄ゴルフ倶楽部”. 清澄ゴルフ倶楽部. . 2014閲覧.
- ↑ “交通案内｜鳩山カントリークラブにようこそ”. 鳩山カントリークラブ. . 2014閲覧.
- ↑ “地球観測センター「宇宙の日ふれあい月間」一般公開のお知らせ | ファン!ファン!JAXA!”. 宇宙航空研究開発機構 (2013年9月6日). . 2014閲覧.
- ↑ “所在地（鳩山地区）：中央研究所の概要：研究開発：日立”. 株式会社日立製作所. . 2014閲覧.
- ↑ “東松山(通常)|大東文化大学”. 大東文化大学. 2013年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2014閲覧.
- ↑ “大東文化大学アクセスマップ”. 大東文化大学. . 2014閲覧.
- ↑ “交通アクセス｜キャンパスガイド｜東京電機大学 理工学部”. 東京電機大学理工学部. . 2014閲覧.
- ↑ “スクールバス高坂便乗り場変更について|大東文化大学”. 大東文化大学 (2014年3月18日). . 2014閲覧.
- ↑ 編集長敬白:2013年06月03日ついに消える「葛袋３号橋」
- ↑ 秩父鉱業株式会社会社概要
- ↑ 関越自動車道 鶴ヶ島JCT〜東松山IC間夜間通行止め（2夜間）のお知らせ、別紙2 工事概要 (PDF) - 東日本高速道路、2013年5月9日
- ↑ 太平洋セメントの廃線敷、緑の遊歩道＆鉄道遺産に 埼玉(産経新聞 2016年9月15日 2016年9月21日閲覧)
- ↑ “広報ひがしまつやま5月号 (PDF)”. 東松山市. p. 32 (2017年5月1日). . 2017閲覧.
