栃木県警察

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栃木県警察(とちぎけんけいさつ)は、栃木県が設置した警察組織であり、栃木県内を管轄区域とし、栃木県警と略称する。栃木県公安委員会の管理を受けるが、給与支払者は栃木県知事である。警察庁関東管区警察局の監督を受ける。本部所在地は宇都宮市塙田1丁目1番20号。

沿革

本部組織

データ

警察署

警察署数は19。警察車両のナンバー地名表記は、足利・安蘇・下都賀地域の一部が「とちぎ」、那須地域が「那須」、それ以外の地域は「宇都宮」となる。

地域 警察署名称 所在地 管轄区域 前身
県北 那須 大田原警察署 大田原市紫塚 大田原市
那須塩原警察署 那須塩原市方京 那須塩原市那須郡那須町 黒磯警察署
南那須 那須烏山警察署 那須烏山市初音 那須烏山市 烏山警察署
那珂川警察署 那珂川町北向田 那須郡那珂川町 馬頭警察署
塩谷 矢板警察署 矢板市中 矢板市塩谷郡塩谷町
さくら警察署 さくら市馬場 さくら市、塩谷郡高根沢町 氏家警察署
上都賀 日光警察署 日光市稲荷町 日光市の一部
今市警察署 日光市今市 日光市の一部
県央 鹿沼警察署 鹿沼市上殿町 鹿沼市
宇都宮 宇都宮中央警察署 宇都宮市下戸祭 宇都宮市の一部 宇都宮警察署
宇都宮東警察署 宇都宮市今泉町 宇都宮市の一部
宇都宮南警察署 宇都宮市みどり野町 宇都宮市の一部
芳賀 真岡警察署 真岡市荒町 真岡市芳賀郡益子町芳賀町
茂木警察署 茂木町茂木 芳賀郡茂木町市貝町
県南 足利 足利警察署 足利市千歳町 足利市
安蘇 佐野警察署 佐野市浅沼町 佐野市
下都賀 栃木警察署 栃木市箱森町 栃木市下都賀郡壬生町
小山警察署 小山市神鳥谷 小山市、下都賀郡野木町
下野警察署 下野市下古山 下野市河内郡上三川町 石橋警察署

警察官数は3264名。(平成19年4月1日)

警察署の再編

不祥事・冤罪・事件

  • 1999年 栃木リンチ殺人事件
    当時19歳の会社員男性が少年3人に拉致され凄惨なリンチを受けて殺害された事件で、その遺族が「栃木県警の捜査怠慢とミスが殺害につながった」として栃木県(県警)や加害者らに計約1億5300万円の損害賠償を求めた訴訟を起こした。
    殺害より以前の1999年10月19日時点で、被害者同僚のもとに携帯電話で借金を申し込む電話があり、そのナンバーディスプレーから、携帯電話の所有者であり栃木県警警部補を父に持つ主犯の名前が捜査線上に浮上し、石橋警察署(現在の下野警察署)はこの同僚に主犯の16歳当時の顔写真を見せ、「似ている気もする」との証言を得た上で捜査を打ち切り、被害者の遺体が見つかる12月5日までその身辺捜査もせず放置していた事実が、2000年6月2日の『產經新聞』にて報道された[1]
    2006年4月12日に宇都宮地方裁判所は「栃木県警の捜査怠慢と被害者死亡との因果関係」を明確に認め、県や加害者に計約1億1270万円の支払いを命じた。賠償額のうち約9,630万円について県に連帯責任があるとした。栃木県警石橋警察署(現・下野警察署)は被害者の両親から再三捜査を求められたにもかかわらず放置し、さらに警察の動きを犯人側に察知され、それが殺害の引き金になった。また「殺害のきっかけは被害者の母親の発言であり、また被害者が自ら捜索願を取り下げるように連絡した」と主張していたが、これらは全て虚偽であった。
  • 2007年1月21日に発生した宇都宮市DV夫による妻刺殺事件において、今市警察署が妻から被害届が出ていたにもかかわらず、「土日は休みだから」「緊急性はない」という理由で捜査を倦怠していた。県警によると、被害届が出ていたのが18日であったが、19日・20日は土日で休み、捜査は21日の月曜から開始される予定だったそうである。しかし、妻は捜査が開始される21日に3歳の子供の目の前で刺殺された。
  • 2008年8月16日に県内で記録的な豪雨が降った日、大雨で冠水した道路で車が水没し、乗っていた女性が死亡した事故で、通報を受けたにもかかわらず市内の消防が出動していなかったことが問題になった中で、さらに県警も通報を受けていながら、「別の現場と勘違い」し、出動していなかった。
  • 2009年に、足利事件が冤罪だったことが判明した。男性は、取調べで髪の毛を引っ張られたり、足をけ飛ばされたりするなど暴行により自白を強要され、無実の罪で17年半服役した。当初は冤罪が判明した後も謝罪はなく、取り調べは正当であったと主張していたが、釈放から1週間を経過した後、県警本部長名で謝罪のコメントを読み上げた。
  • 2011年10月25日、足利警察署長の男性警視が部下の指導に問題があったとして県警は、25日付で警視を警務部付にしたと発表した[2]

その他

東北自動車道が開通した当時、高速取締用車両として、フォード・マスタング・マッハ1 (農協による寄贈といわれている) を導入した。そのクルマは、鹿沼市にある運転免許センターに展示されてある。このパトカーについては黎明期の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(当時の略称は「派出所」、その後「こち亀」)で交通課の冬本巡査(当時、本田巡査は未登場)栃木県警の知り合いから借りてきたという設定で東京都内で運転して登場。なおその話では最後で両津が運転して亀有公園前仮派出所(両津と中川が派出所を火災で焼失させ、派出所再建中のバラック建て)に突っ込んでバラック建ての仮派出所を全壊させている。1990年代には栃木県に研究所があるホンダからの寄贈でNSXを導入したこともある(ただし、初代はエンジントラブルの火災で廃車になり、現存車両は二代目のもの)。2007年には日産自動車から地元栃木工場で製造されたZ33型Version NISMOのパトカーが寄贈されている。栃木県内のイベント等に栃木県警察が参加する場合ZとNSXが一緒に展示公開される事が多く、県内外から見に来るファンが多い。

警察制度30周年を記念し制作された[3]楽曲『俺はやる』がある。この楽曲は毎週火曜日朝に庁舎内で流される[3]他、酒席でも歌われることがあるという[4]。作詞:栃木県警察本部、補作詞:船村徹・荒川利夫、作曲:船村徹[5]、歌唱は鳥羽一郎ムーディー松島[6]である。県警の職員互助会である栃木県警友会ではこの曲の題名を冠したオリジナル焼酎を販売している[7]

脚注

関連項目

外部リンク