京都縦貫自動車道
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京都縦貫自動車道(きょうとじゅうかんじどうしゃどう、KYOTO-JUKAN EXPRESSWAY)は、京都府宮津市から同府乙訓郡大山崎町に至る延長93.5キロメートル (km) の国土交通大臣指定に基づく高規格幹線道路(一般国道の自動車専用道路)(国道478号)である。尚、法律上の京都縦貫自動車道は、京滋バイパス(名神高速道路の改築区間を含む)として供用されている大山崎JCT/IC - 久御山IC間も含まれる。高速道路ナンバリング(高速道路等路線番号)では山陰近畿自動車道・山陰自動車道とともに「E9」が割り振られている。
Contents
概要
南北に長い京都府内を縦貫し、京都北部と南部の連携を強化や地域の活性化を図ると共に、高規格道路網の脆弱な京都市街地の外環状道路としての役割を果たす。京都府は本道路を“京都府の背骨”とも表現する[1]。
2015年7月18日に、京丹波わちIC - 丹波IC間の開通をもって全線開通となった。
通過する自治体
事業名
綾部宮津道路
- 起点 : 京都府宮津市
- 終点 : 京都府綾部市
- 延長 : 23.4 km
- 道路区分 : 第1種第3級
- 設計速度 : 80 km/h
- 車線 : 4車線(暫定2車線)
丹波綾部道路および綾部宮津道路の全線は、京都府道路公社が一般有料道路として管理している。
丹波綾部道路
綾部JCT - 丹波IC間
- 起点 : 京都府綾部市
- 終点 : 京都府船井郡京丹波町
- 延長 : 29.2 km
- 道路区分 : 第1種第3級
- 設計速度 : 80 km/h
- 車線 : 4車線(暫定2車線)
京都丹波道路
丹波IC - 沓掛IC間
京都第二外環状道路
※大山崎JCT/IC - 久御山IC間は、京滋バイパスとして供用。(法律上は京都縦貫自動車道。ただし中央自動車道西宮線改築区間を含む。)
"「京都第二外環状道路」"
接続高速道路
インターチェンジなど
- IC番号欄の背景色が■である部分については道路が供用済みの区間を示している。
- 路線名の特記がないものは市道。
IC番号 | 施設名 | 接続路線名 | 起点から (km) |
備考 | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|
E9 山陰近畿自動車道 京丹後・鳥取方面 | |||||
1 | 宮津天橋立IC | 京都府道9号綾部大江宮津線 | 0.0 | 宮津市 | |
2 | 舞鶴大江IC | 京都府道533号内宮地頭線 | 11.3 | 舞鶴市 | |
- | 由良川PA | - | 12.1 | ||
3 | 綾部JCT | E27 舞鶴若狭自動車道 | 23.4 | 舞鶴若狭道のIC番号は6 | 綾部市 |
3-1 | 綾部安国寺IC | 国道27号 | 26.0 | ||
4 | 京丹波わちIC | 国道27号 | 33.7 | 京丹波町 | |
5 | 京丹波みずほIC | 国道173号 | 44.9 | ||
- | 京丹波PA | - | |||
6 | 丹波IC | 国道9号 | 52.4 | ||
7 | 園部IC | 京都府道19号園部平屋線 | 58.2 | 南丹市 | |
8 | 八木西IC | 京都府道451号吉富八木線 | 62.3 | 大山崎方面出入口 | |
- | 八木TB | 本線料金所 | |||
9 | 八木中IC | 国道9号 | 63.8 | 丹波方面出入口 | |
- | 南丹PA | - | 64.4 | ||
10 | 八木東IC | 京都府道455号八木東インター線 | 65.0 | 大山崎方面出入口 | |
11 | 千代川IC | 京都府道73号宮前千歳線 | 68.1 | 亀岡市 | |
12 | 大井IC | 京都府道407号東掛小林線 | 70.5 | ||
13 | 亀岡IC | 国道423号 国道372号 |
73.1 | ||
14 | 篠IC/TB | 78.5 | |||
15 | 沓掛IC | 国道9号 | 83.7 | 丹波方面出入口 | 京都市 |
16 | 大原野IC | 京都府道10号大山崎大枝線 京都府道141号小塩山大原野線 |
85.0 | 大山崎方面出入口 | |
17 | 長岡京IC/BS | 京都府道10号大山崎大枝線 | 92.4 | BSは大山崎方面出入口に併設 | 長岡京市 |
33-3 | 大山崎JCT/IC | E1 名神高速道路 | 93.5 | 大山崎町 | |
E88 京滋バイパス 宇治・名古屋方面 |
主な構造物
橋梁
- 舞鶴由良川大橋 740 m
- 志賀郷高架橋 697 m
- 京丹波由良川橋 727 m[2]
トンネル
- 宮津天橋立IC - 舞鶴大江IC
- 大江山トンネル 2,126 m
- 辛皮トンネル 308 m
- 栃葉トンネル 617 m
- 大俣トンネル 223 m
- 舞鶴大江IC - 綾部JCT
- 上村トンネル 685 m
- 小原トンネル 187 m
- 坊口トンネル 1,378 m
- 内久井トンネル 408 m
- 別所トンネル 364 m
- 篠田トンネル 511 m
- 七百石トンネル 415 m
- 綾部JCT - 綾部安国寺IC
- 高城第二トンネル 210 m
- 高城第一トンネル 320 m
- 綾部安国寺IC - 京丹波わちIC
- 横谷トンネル 1,158 m
- 旭トンネル 323 m
- 橋上トンネル 1,096 m
- 丹波IC - 園部IC
- 新観音トンネル 1,083 m
- 熊崎トンネル 375 m
- 瓜生野トンネル 180 m
- 八木東IC - 千代川IC
- 本郷トンネル 480 m
- 拝田トンネル 420 m
- 亀岡IC - 篠IC
- 天岡山トンネル 640 m
- 篠IC - 沓掛IC
- 新老ノ坂トンネル 1,080 m
- 大原野IC - 長岡京IC
- 北春日トンネル 470 m
- 南春日トンネル 230 m
- 西山トンネル 2,300 m
- 西代トンネル 110 m
トンネルの数
区間 | 上り線 | 下り線 |
---|---|---|
宮津天橋立IC - 舞鶴大江IC | 4 | |
舞鶴大江IC - 綾部JCT | 7 | |
綾部JCT - 綾部安国寺IC | 2 | |
綾部安国寺IC - 京丹波わちIC | 3 | |
京丹波わちIC - 京丹波みずほIC | 4 | |
京丹波みずほIC - 丹波IC | 4 | |
丹波IC - 園部IC | 3 | |
園部IC - 八木東IC | 0 | 0 |
八木東IC - 千代川IC | 2 | 2 |
千代川IC - 亀岡IC | 0 | 0 |
亀岡IC - 篠IC | 1 | 1 |
篠IC - 沓掛IC | 1 | 1 |
沓掛IC - 大原野IC | 0 | 0 |
大原野IC - 長岡京IC | 4 | 4 |
長岡京IC - 大山崎JCT/IC | 0 | 0 |
合計 | 35 | 35 |
沿革
- 1988年(昭和63年)2月17日:沓掛IC - 亀岡IC間が 一般国道9号老ノ坂亀岡道路、亀岡IC - 千代川IC間が一般国道9号亀岡道路として開通。当時後者は、暫定2車線かつ無料であった。
- 1992年度(平成4年度):綾部宮津道路事業化
- 1993年度(平成5年度):丹波綾部道路事業化
- 1993年(平成5年)
- 1996年(平成8年)4月27日 - 丹波IC - 千代川IC間(八木園部道路)が開通。ただし当時は暫定2車線(対面通行)。また千代川IC - 亀岡IC間が4車線化。これらの開通を機に、八木園部道路、亀岡道路、老ノ坂亀岡道路の事業名が京都丹波道路となる。
- 1997年度(平成9年度):綾部JCT - 京丹波わちIC間工事着手
- 1998年(平成10年)3月8日:舞鶴大江IC - 綾部JCT間が開通し、これにより舞鶴自動車道(現・舞鶴若狭自動車道)と接続した。当時は綾部宮津道路-舞鶴自動車道福知山方面のみを接続するハーフJCTであった。
- 2001年(平成13年)6月17日:八木西IC - 千代川IC間が4車線化。
- 2002年(平成14年)4月21日:園部IC - 八木西IC間が4車線化。
- 2003年(平成15年)
- 2005年(平成17年)10月1日:道路関係四公団の民営化により、京都丹波道路の保有を独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構に、管理を西日本高速道路株式会社に移管。
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)6月1日:「綾部宮津道路管理事務所」が「京都府道路公社管理事務所」に名称変更。
- 2010年(平成22年)6月28日:京都丹波道路(丹波IC - 沓掛IC間)で無料化社会実験を開始。
- 2011年(平成23年)
- 2013年(平成25年)4月21日:沓掛IC - 大山崎JCT/IC間(延長9.8 km)開通[4][5]。
- 2014年(平成26年)10月:掘削工事中の新瑞穂トンネルの出水が半年に渡って止まらず、全線開通が遅れる可能性があることを福知山河川国道事務所が明らかにした[6][7]。
- 2015年(平成27年)
道路管理者
- 京都府道路公社 : 宮津天橋立IC - 丹波IC間
- 西日本高速道路関西支社(NEXCO西日本)京都高速道路事務所 : 丹波IC - 大山崎JCT/IC間
ハイウェイラジオ
- 西山(大原野IC - 長岡京IC)
料金
- 綾部宮津道路・丹波綾部道路
- 入口発券・出口精算式。通行券は舞鶴若狭自動車道と共通で、綾部JCTで料金所を介することなく相互乗り入れが可能。
- なお、綾部安国寺IC - 綾部JCT間については料金を徴収していないが、この区間のみを通行することはできないため、前後の区間の通行料金の支払いが必要になる。例えば、舞鶴若狭自動車道から綾部JCTを経て綾部安国寺ICで流出する場合には、綾部安国寺IC出口料金所で徴収されるのは綾部JCTまでのNEXCO区間の通行料金のみで、京都府道路公社区間の通行料金は徴収されない。
- また、同区間内の料金は、隣接インター間の料金をそのまま加算しており、いわゆるターミナルチャージは設定されていない。途中のインターで一旦降りても料金が変わらないため、公社でもそのような途中下車利用を促している[11]。
- 京都丹波道路
- 篠IC(篠本線料金所)を境に大山崎方面は入口発券・出口精算式、丹波方面は区間ごとに設定された一律の料金[注釈 1]を支払う単純支払い方式。2015年6月2日から、丹波IC方面 - 八木本線料金所間も入口発券・出口精算方式に変更[10]。
- 京都第二外環状道路
- 入口発券・出口精算式。
ETC
- 綾部宮津道路・丹波綾部道路
- 2008年9月13日の京丹波わちIC開通に合わせて、京丹波わちICも含めた全ての料金所においてETCレーンを運用開始、同時にETC通勤時間帯割引を開始した。2009年7月26日から2011年6月19日までは、社会実験としてETC休日割引を実施していた[12][13]。
- なお、どちらも京都府道路公社独自の割引制度であり、時間帯や割引率などの各種条件はNEXCO西日本の割引とは異なる。料金所の表示器では通常料金[注釈 2]を表示し、請求時に割引後料金が通知される。また、綾部JCT経由でNEXCOのインターチェンジ発着となる場合は、NEXCO西日本関西支社管内の料金所での流出入に限り、これらの割引が適用される。
- 京都丹波道路
- 八木西、八木本線、篠(出入口)および篠本線の各料金所のみETCレーン整備済み。園部、八木東、大井および亀岡の各料金所はETCレーン未整備(無線通行不可)だが、ETCカードでの支払いは可能でETC時間帯割引も適用される。
- ETC時間帯割引は、2007年(平成19年)8月20日から社会実験として深夜割引・通勤割引が導入された[14]。2009年(平成21年)3月28日からは正式な割引となり、生活対策による各種割引も導入された。
- 京都第二外環状道路
- 2013年4月21日の沓掛IC - 大山崎JCT/IC間開通に合わせて、区間内にある全てのICの料金所において、ETCレーンを運用開始。
車線・最高速度
区間 | 車線 上下線=上り線+下り線 |
最高速度 |
---|---|---|
宮津天橋立IC - 舞鶴大江IC | 2=1+1 (暫定2車線) |
70 km/h |
舞鶴大江IC - 舞鶴由良川大橋付近 | 4=2+2 | |
舞鶴由良川大橋付近 - 園部IC | 2=1+1 (暫定2車線) | |
園部IC - 大山崎JCT/IC | 4=2+2 | 80 km/h |
雨天・濃霧・台風・事故発生時は50 km/h以下の速度規制が行われる。積雪時には通行止めになる事もある。全線を通して山間部を通過するため、濃霧が発生する場合がある。
交通量
24時間交通量(台) 道路交通センサス
区間 | 平成17(2005)年度 | 平成22(2010)年度 | 平成27(2015)年度 |
---|---|---|---|
宮津天橋立IC - 舞鶴大江IC | 2,351 | 3,940 | 5,544 |
舞鶴大江IC - 綾部JCT | 2,023 | 3,865 | 5,432 |
綾部JCT - 綾部安国寺IC | 937 | 3,621 | 5,771 |
綾部安国寺IC - 京丹波わちIC | 調査当時未開通 | 3,417 | 6,657 |
京丹波わちIC - 京丹波みずほIC | 調査当時未開通 | 6,713 | |
京丹波みずほIC - 丹波IC | 8,062 | ||
丹波IC - 園部IC | 9,168 | 17,438 | 12,448 |
園部IC - 八木西IC | 9,168 | 20,554 | 13,420 |
八木西IC - 八木中IC | 13,163 | 26,906 | 14,207 |
八木中IC - 八木東IC | 11,235 | 25,641 | 11,590 |
八木東IC - 千代川IC | 11,413 | 27,063 | 12,033 |
千代川IC - 大井IC | 14,737 | 30,345 | 15,534 |
大井IC - 亀岡IC | 15,949 | 32,571 | 18,188 |
亀岡IC - 篠IC | 19,535 | 37,280 | 25,520 |
篠IC - 沓掛IC | 25,513 | 43,052 | 29,724 |
沓掛IC - 大原野IC | 調査当時未開通 | 12,383 | |
大原野IC - 長岡京IC | 16,538 | ||
長岡京IC - 大山崎JCT/IC | 17,308 |
(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
脚注
注釈
出典
- ↑ 道路特定財源制度-京都府ホームページ
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 2.8 福知山河川国道事務所 (2015年), “京都縦貫自動車道全線開通!! (PDF)”, たんばあやべ (国土交通省) 2015夏・最終号
- ↑ 京都縦貫自動車道 綾部JCT-綾部安国寺IC間の全面通行止について - 西日本高速道路、2008年7月31日
- ↑ “道路に関する件(平成25年4月21日近畿地方整備局告示第114号)”, 官報 (国立印刷局) 号外第85号: 16, (2013年4月19日)
- ↑ “4月21日(日曜)京都縦貫自動車道 京都第二外環状道路が開通! - 沓掛IC〜大山崎JCT・IC間(延長9.8 km)-” (プレスリリース), 国土交通省近畿地方整備局・西日本高速道路, (2013年3月15日) . 2013閲覧.
- ↑ “京都縦貫道トンネルで止まらぬ出水、開通延期も”. 日本経済新聞. (2014年10月8日) . 2015閲覧.
- ↑ “京都縦貫自動車道 トンネル工事難航で年度内開通は微妙に”. 両丹日日新聞. (2014年10月12日) . 2015閲覧.
- ↑ “京都縦貫道、7月に全線開通 着工から35年”. 京都新聞. (2015年3月6日) . 2015閲覧.
- ↑ “京都縦貫道、GWの開通困難 国交省「トンネル工事が難航」”. 京都新聞. (2015年2月20日) . 2015閲覧.
- ↑ 10.0 10.1 京都縦貫自動車道 八木本線料金所〜丹波IC間の料金収受方法を変更します 西日本高速道路㈱ 2015年5月15日掲載・29日閲覧
- ↑ 料金・利用案内 京都府道路公社 2016年8月1日閲覧
- ↑ 京都縦貫自動車道(京丹波わち-宮津天橋立間)におけるETC割引拡充の前倒し実施について (PDF, 392 KB) - 京都府、2009年7月14日
- ↑ 京都縦貫自動車道(京丹波わち - 宮津天橋立間)における休日割引社会実験の終了について - 京都府道路公社、2011年6月8日
- ↑ 京都縦貫自動車道(京都丹波道路)におけるETC通勤割引及びETC深夜割引の社会実験について (PDF, 76 KB) - 近畿地区高速道路料金社会実験協議会、2007年8月10日