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朝日町(あさひまち)は、富山県の東端部に位置する町である。下新川郡に属している。風光明媚な北アルプスと日本海に面し、また、日本海側の西日本の東端として、各種経済・文化面のほか、地質学、方言学、電源周波数などの東日本の境界に面する。古くは北陸街道の宿場町や関所として栄えたほか、縄文遺跡、史跡、文化財などが残り、文化の黎明を告げた歴史の薫りを今に伝える町である。ビーチボールバレー発祥の地として知られる。
町のキャッチフレーズは、“うみ彦・やま彦・夢産地”
地理
歴史
朝日町の中心部である泊は、中世末期より北陸街道の宿場町として栄えた。元々は笹川右岸、宮崎の西南の和倉に所在していたが、1717年(享保2年)9月に発生した高波によって全戸が被害にあったため、翌年の1718年(享保3年)に現在地へ移転した[1]。
沿革
人口
行政
町長・町議会
国の機関
警察
入善警察署(富山県警察)が管轄している。
消防
新川地域消防本部が管轄している。
その他行政機関
選挙
経済
農林水産業
- 農業
- 畜産
- 林業
- 森林組合:新川森林組合 朝日支所 展示販売施設うっどふる朝日
- 漁業
- 宮崎漁港(第1種漁港)
- 漁業協同組合:朝日町漁業協同組合、泊漁業協同組合、朝日内水面漁業協同組合
- 宮崎定置漁業(有)
工業、製造業、建設業
- 主な事業所
- ニットービバレッジ(株)、日東紡績(株)泊事業センター(清涼飲料水の製造・販売)
- (株)TSS(民生用、自動車用コネクター生産など)
- (株)アムノス(ヒト胎盤由来再生医療乾燥羊膜生産)
- (株)渡辺功機(産業用機械等の製造、加工など)
- 朝日電子(株)(電子部品)
- (有)N.H.Y 富山工場(脱酸素剤製造工場)
- 南茂商事(株)(一般菓子、冷果、乳製品、観光土産品)
- 林酒造場(日本酒酒造業、主要銘柄「黒部峡」)
- 小川建設工業(株)(建設、建材物流、石油類販売など)
- (株)深松組 北陸支店(特定建設業、不動産賃貸業、不動産取引業)
商業、小売業、サービス業ほか
- 主な事業所、商工会
- 泊駅に近接するショッピングセンター。主な専門店は、大阪屋ショップなど。
- 朝日町は歴史ある宿場町であり、料亭旅館が伝統を継いで現在も活動している。
- 第二次世界大戦中に起こった横浜事件の発端となった写真が発見され、謀議をおこなっていた(泊事件)とされた旅館でもあり、横浜事件端緒の地記念碑が敷地内に建立されている。
- 旅館「あけぼの」
- 小川温泉元湯 ホテルおがわ
- さざなみ温泉みずしま
- 棚山ゴルフ倶楽部(ゴルフ場(18ホール、全長:6407ヤード、パー72)、事業主体:棚山観光開発(株))
- 商工会:朝日町商工会
金融機関、郵便局
- 金融機関
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- 郵便局
- 泊郵便局
- 朝日桜町郵便局
- 大家庄郵便局
- 宮崎郵便局
- 境郵便局
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姉妹都市・提携都市
地域
健康・福祉
- 高齢者福祉施設
- 特別介護老人ホーム 有磯苑(社会福祉法人有磯会)
- 朝日町デイサービスセンター
- ケアハウスみんなの家(社会福祉法人有磯会)
- 介護老人保健施設 『つるさんかめさん』(社会福祉法人有磯会)
- 朝日町老人福祉センター
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文化・芸術・交流・レクリエーションなど
- 不動堂遺跡 - 縄文時代中期の遺跡で国指定の史跡。発掘調査によって、土器・石器など多数の遺物とともに19棟の竪穴住居跡や土壙などの遺構が明らかにされた。特に遺跡の中央部では、東西に長い長径約7メートル、短径約8メートル、深さ20センチの楕円形を呈する大形竪穴遺構があり、現在わが国最大に属するものとして注目される。百河豚美術館、なないろKAN、まいぶんKAN、朝日町歴史公園が周囲に近接する。
- 百河豚美術館 - 不動堂遺跡近く。ふぐ料理の老舗「太政」の創業者で富山県出身の青柳政二氏が、私財寄付により、地方の芸術と文化の振興を願い、設立。青柳氏の蒐集した日本・東洋古美術を専門とし、書、仏像、金工、漆工、木工、浮世絵、水墨画、大和絵、陶磁器など展示する私立美術館で、野々村仁清のコレクションが充実している。「百河豚」(いっぷく)とは青柳氏の号を館名に冠しており、これには心の安らぎの一服という意味も込められている。
- なないろKAN - 不動堂遺跡近く。見る・作る・味わう・感じるをテーマにした七つの館がつながった複合施設。レストラン、陶芸工房、ガラス工房、資料館、研修室などが複合しており、地元朝市が開催されることもある。朝日町農村地域総合交流促進施設。
- まいぶんKAN - 不動堂遺跡近く。朝日町埋蔵文化財施設。町で出土した縄文土器や石器、勾玉などを展示。
- 朝日町歴史公園 - 不動堂遺跡近く。
- ふるさと美術館 - 町立美術館。郷土作家の作品などを企画展示。
- アゼリアホール - あさひショッピングセンター アスカと接続。講演・パーティ施設、研修室、展示ロビー等を有する。
- 生涯学習館 - ふるさと美術館に隣接。
- とやま朝日町北陸街道五叉路CrossFive - まめなけ市場(生鮮品・地元産品等販売コーナー)、イベント広場、ふれあい広場、朝日町商工会、朝日町社会福祉協議会、泊地区自治振興会、会議室・研修室が入居する複合施設。
- 朝日町図書館 - 平成26年竣工。さみさと小学校近く。明治天皇が北陸巡幸された際、宿泊された明治記念館と隣接。
- 朝日町文化体育センター(サンリーナ) - 全国ビーチボール競技大会、翡翠(ひすい)カップビーチボール大会を例年開催
- 朝日町海浜公園
- 三峯(みつぼ)グリーンランド
- 棚山ファミリーランド
- ヒスイ海岸パークゴルフ 場
- ヒスイ海岸オートキャンプ場
- 朝日町環境ふれあい施設(らくち〜の) - 入浴施設、室内プール、フィットネスジム、食堂などを有する
保育
- 幼児園、児童施設、保育所(保育園)
- 町立
- ひまわり幼児園・朝日町子育て支援センター
- 朝日町児童館
- 泊南部保育所
- さくら保育園
- いちご保育園・朝日町子育て支援センター
教育
交通
鉄道路線
バス路線
- 朝日町公共バス
- あさひまちバス - 京都大学大学院工学研究科・低炭素都市圏政策ユニットの社会実験により運行を開始。後に朝日町が運行を引き継ぐ。「宮崎・境線」、「笹川線」、「南保・山崎線」、「桜町線」、「大家庄・らくちーの線」の各路線をジャンボタクシー車両により運行し、富山方面の列車時刻への接続や病院、ショッピングセンター、役場、高校などに向かうことへ対応した運行がなされている。
タクシー
道路
一般国道
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- 主な町道
- 町道泊環状線
- 町道泊桜町線
- 町道宮本町上横尾線
- 町道沼保宮本町線
- 町道宮崎境海岸線
- 町道泊草野線
- 町道月山草野幹線
- 町道平柳月山線
- 町道平柳越線
- 町道越南保線
- 町道越花房線
- 町道横水下山新線
- 町道不動堂馬坂線
- 町道辻横水線
- 町道辻藤塚線
- 町道大家庄藤塚線
- 町道大家庄高橋線
- 町道藤塚下野金山線
- 町道棚山線
- 町道湯の瀬北又線
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その他の主な道路
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名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 鬼遠まつり(6月下旬) - 脇子八幡宮の大祭として、朝日町泊地区で露店が賑わう古くからの祭事。
- あさひまつり(8月上旬)
- 宮崎・境海岸(ヒスイ海岸) - 日本の渚百選に選定されている。古代からの宝石である「ヒスイ」の原石が海岸沿いで採取でき、観光客のほか、夏場は海水浴客が来訪する。
- 小川温泉 - 江戸時代初期、薬師如来が越中国山崎の青島武左衛門、吉祥院和尚の下に立たれ「布施谷の湯を小川へ移す」と告げられ、大きな岩の間から湯が湧出しているのを発見し、越中四名湯の一つに数えられるに至る。子宝の湯として知られ、「炭酸水素塩泉」を泉質に持つ温泉であり、富山県道45号黒部朝日公園線から自動車で山の奥に向かってアクセスしやすいロケーションにありながら、山奥深くの自然豊かな秘境と情緒風情が織り成すホテルの静かで快適な環境にある。
- 境鉱泉
- 境関所跡
- 護国寺 - 朝日町境。弘法大師によって創建されたと伝えられる真言宗の名刹。石楠花のほか、美しい花々が咲く緑豊かな護国寺庭園があり、観光客が来訪する。
- ユースホステル天香寺
- 脇子八幡宮
- 佐味神社
- 鹿嶋神社
- 宮崎城跡 - 富山県指定史跡。平安時代の末期、平氏討伐の令旨(「以仁王の令旨」。本来、王の命令書であることから「御教書」となるが、命令の正統性を高めるためにあえて親王の身位を冒して発した。)により、寿永元年(1182年。治承六年。)、木曾義仲(源義仲。朝日将軍(あさひしょうぐん、旭将軍とも)。)が挙兵した際に、皇孫である北陸宮(「ほくろくのみや」。後白河天皇の第三皇子である以仁王(平家物語においては兄である守覚法親王が仏門に入っていることから、第二皇子とされる)と八条院(暲子内親王)に仕えた女官との間の第一王子。)が、その乳母の夫である讃岐前司重秀(藤原讃岐守重季)に伴われ出家し、京から逃れていたのを庇護し、城主、宮崎太郎長康の一党とともに、宮崎城に御所を造営して迎え入れ、還俗・元服させて奉じ、安徳天皇に代えて皇位継承を画策したとされ、その後、平氏の大軍を破って上洛する。後の戦国時代においては上杉、織田勢の国境沿いの戦闘の要所となった。松尾芭蕉は紀行文『おくのほそ道』において朝日町を通っており、この辺りの越路で「早稲の香や 分入(わけいる)右は 有磯海(ありそうみ)」の句を残している。なお、松尾芭蕉は義仲の生涯に思いを寄せており、生前より義仲の隣に葬われることを願っていたことから、義仲と芭蕉の墓所はともに、朝日山義仲寺(滋賀県大津市馬場)にある。山麓から松嶺を抜け、辿って行く城址一帯は現在、「あさひ国民休養地」として、「サクラ」、「ツツジ」とともに「とやま花の名所」に選定されており、城跡からは日本海、富山平野や能登半島とともに「兵どもが夢の跡」を遠く見渡すことができる。
- 宮崎鹿島樹叢 - 236.6haの原始林で、日本海沿岸における顕著な暖温性樹叢の北限であり、国の天然記念物として保護されている。
- ヒスイ海岸パークゴルフ 場 - 宮崎・境海岸海水浴場近く。敷地面積22,000m2。「うみひこコース」、「やまひこコース」各9ホール。クラブハウス、駐車場74台併設。
- ヒスイ海岸オートキャンプ場 - 宮崎・境海岸に隣接するキャンプ場でオートキャンプ、ケビン利用が可能。総面積3.8ha。管理棟1棟、ケビン棟5棟、炊事棟3棟、水洗トイレ5棟(内1棟:身障者対応)、オートキャンプサイト、フリーサイト、天然芝の多目的広場・バーベキュー広場あり。
- 夢創塾 - アグリツーリズム(グリーン・ツーリズム)を実践する自然学校。塾長は創立者の長崎喜一。
- 蛭谷和紙(びるだんわし) - 唯一の後継者として川原隆邦が従事している。2009年 日本民藝館展で「日本民藝協会賞」を受賞。
- 舟川の桜並木とチューリップ - 朝日町と入善町の境界近くを流れる舟川沿いに桜並木のソメイヨシノが連なって開花し、近くにはチューリップ畑も開花する。開花時期には朝日岳・白馬岳を背に、近くの国道8号や高速道路などからの県内外からの観光客が色鮮やかな花々のコントラストを楽しむ。桜並木沿いには朝日町環境ふれあい施設である「らくち〜の」が面している。
- 翡翠(ひすい)カップビーチボール大会(7月)
- 全国ビーチボール競技大会(9月)
- 栂海新道 - 北アルプス最北部に位置する登山道。
地元名産品
- ばたばた茶 - 日本では珍しい発酵茶である黒茶を五郎八茶碗に注ぎ、二本合わせの茶せんを用いて茶をあわ立てて飲む伝統的な風習(コーヒーでいう、「カプチーノ」の様に碗内表面をあわ立たせる)が朝日町蛭谷地区を中心にある。仏事、寄り合い時などを中心としてばたばた茶の喫茶が催されるが、あわ立てに塩を混ぜる場合があり、さらには漬物を併せて食する場合もあることから、珍しい喫茶の形態が見られる。同地区には「バタバタ茶伝承館」があり、古くから伝わるばたばた茶の伝承・普及促進、交流の場の創出、地域の振興が図られている。
- たら汁 - 地元の漁師料理がルーツとされる郷土食。スケトウダラをぶつ切りにし、鱗、尾を除く頭部から胴体までの全身を鍋に入れて味噌で煮込み、生じるアクを取り除いてから食する。身が淡泊な味わいである一方、キモ(肝臓)の部分は深みのある、濃厚でまろやかな味わいがある。特に冬季は白子(精巣)と真子(卵巣)が成熟していることから旨味が濃厚となり、また、体が温まりやすい。ネギの他にゴボウも入れて食することもあり、ネギの香味とゴボウの素朴で繊維質な味わいが、タラと味噌の混和した味の風味を引き締めて、芳醇な旨味を際立たせる。現在の日本海のスケトウダラは、過去に比べ、漁獲量が激減していることから、地元以外の北海道などからのスケトウダラを用いる場合が多い。国道8号沿いの宮崎、境地区のドライブインや民宿などで食事することができる。朝日町の小中学校では「たら汁給食」として各校年一回、地元漁協と町の協力の下、漁協女性部の調理により大鍋で作るたら汁の振る舞いが催されており、漁業者、学校関係者、児童生徒との交流の中、郷土食の味と文化の継承が図られている。
出身有名人
脚注
関連項目
- ビーチボールバレー - 朝日町発祥のスポーツ。いつでもどこでも男女年代を問わず、気軽に楽しむことができるように、バレーボールとバドミントンの双方のルールを取り入れている。ボールは町の名物である宝石のヒスイをイメージした緑色を取り入れた、柔らかく薄い軟質PVC樹脂素材のものを用いる。町民やプレイヤーの間で「ビーチ」といえばこの競技を指し、例年、全国ビーチボール競技大会、翡翠(ひすい)カップビーチボール大会が朝日町で開催されている。
外部リンク
典拠レコード:
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