日本道路交通情報センター
団体種類 | 公益財団法人 |
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設立 | 1970年1月1日 |
所在地 |
東京都千代田区飯田橋一丁目5番10号 北緯35度41分54秒東経139度44分57.8秒 |
主要人物 | 理事長 池田 克彦 |
活動地域 | 日本 |
主眼 | 道路利用者の安全と利便を図るため、道路及び道路交通に関する情報の収集、提供並びに調査、研究を行い、事故及び災害の防止並びに道路交通の安全と円滑化に寄与し、もって公共の福祉の増進と地域社会の健全な発展に貢献すること |
活動内容 | 道路及び道路交通に関する情報の収集及び提供 他 |
基本財産 | 8億円 |
ウェブサイト | http://www.jartic.or.jp/ |
公益財団法人日本道路交通情報センター(にほんどうろこうつうじょうほうセンター、英: Japan Road Traffic Information Center、JARTIC(ジャティック))は、日本の道路交通情報の収集および提供を行う業務機関である。
概要
1970年(昭和45年)1月に設立され、交通管理機関(警察庁、警視庁、各道府県警察本部)や道路管理機関(国土交通省、各高速道路会社、道府県土木部など)の委託による道路交通情報の収集・提供業務を行っている[1]。
道路情報提供業務を行うため全国142か所に職員を配置し、また、各管理機関の交通管制システム等とオンラインを結びリアルタイムの道路交通情報を収集して道路利用者にメディアを通して道路交通情報を提供している。
情報の公開手段
利用者にリアルタイム情報を伝える手段として以下の方法が取り入れられている[1][3]。
「公共」の情報であるにも関わらず、これら提供されたリアルタイム情報の二次利用を行うことや、過去情報の提供を受けるには数百万円単位の契約を必要とする[8]。そのため民間では、本田技研工業のインターナビを始めとして、JARTICに頼らない独自の交通量収集システムを構築する傾向にある。
ラジオ
センター所属の職員が、本部のラジオブースから伝える場合と、センター提供の情報を各局のパーソナリティが読み上げる場合がある。
放送内でのセンターの呼称については、AM局は『(日本)道路交通情報センター』、FM局は『JARTIC(道路交通情報センター)』である事が多い[9]。ただし、放送局によってはJARTICの名称を放送では一切使わず、正式名の「日本道路交通情報センター」とすることがある(放送回数の少ない地方局など)。
また同一時間帯に、複数の箇所から情報を伝える場合は、パーソナリティかセンターの職員が、次のセンターの紹介を行うが、放送局・番組によっては、センターの職員やセンターに派遣しているアナウンサー・キャスターが紹介を行う場合もある。放送回数の多い地域では次の放送時間の目安を予告する(予告も番組のパーソナリティが行う場合とセンター職員・キャスターが行う場合がある)。番組に内包される場合は、番組によりパーソナリティがセンター職員・キャスターとのフリートークを行うこともある。
なお、ラジオでの交通情報提供(原稿送りを除く)は、2016年(平成28年)度に約30万3000回、FAX等での原稿送りが約7万3000回であった[10]。
TBSラジオのように、警視庁交通管制センターなどに局専属の交通情報キャスターを派遣しているため、JARTICからの情報提供は一部時間帯に限られる局もある[11]。
テレビ
NHKでは、首都圏・東海3県・近畿地方・福岡県・北海道(帯広・函館)のテレビローカルニュース(朝・夕方のワイドローカルニュース他)や全国のラジオ第1放送ローカル枠において、情報センターの職員が生出演で交通情報を伝えている。
NHK静岡放送局では平日7時58分から総合テレビジョンとラジオ第一放送とで職員の音声のみの生出演でサイマル放送されている。
東北放送では月〜金に「ウォッチン!みやぎ」内でJARTIC仙台センターより宮城県内ハイウェイ情報と仙台都市圏を中心とした一般道路の情報が7時51分頃に伝えられている(ハイウェイ情報時は仙台駅前のTBC天気カメラ映像を、仙台周辺道路情報時は仙台市内の幹線道路網図を各々画面表示)。
千葉テレビ放送では早朝番組「朝まるJUST」→「ハピはぴ・モーニング〜ハピモ〜」の番組内で随時、千葉県関係(7時過ぎのみテレビ神奈川・テレビ埼玉にもネットするため、千葉・神奈川・埼玉県・東京都の南関東圏の分に拡大)の高速・一般道路の情報を伝えている。
以前は朝日放送「おはよう朝日です」でもセンターを電話でつないで道路交通情報を放送していたことがあった。
なお、テレビでの交通情報提供(原稿送りを除く)は、2016年(平成28年)度に約3000回、原稿送りは約4000回であった[10]。
その他
なお、ラジオ・テレビともに、渋滞が起きていない場合でも「車の流れは順調です(順調となっております)」・「車は順調に流れています」とアナウンスし、「空いています」という表現は、全ての路線で交通量が極端に少ない場合に限り用いる(通常は禁句)。これは「空いています」と言うとその路線に車両が集中してしまい、新たな渋滞を引き起こす原因となるためである。
また全国で放送される道路交通情報の時刻を載せた小冊子を年2回発行していたが、ウェブサイトのみでの提供に切り替えたため、2006年秋の64号をもって廃刊となった[5]。
公式サイトのトップページより全国の道路情報を閲覧することができる。ただし、一部の高速道路(国土交通省管轄区間など)や主要都市部以外の一般道路の情報は閲覧できない。
理事長
- 野田健 - 2002年〜2004年の理事長。
- 石川重明 - 2004年〜2007年の理事長。
- 矢代隆義 - 2008年〜2012年の理事長。
- 奥村萬壽雄 - 2013年〜2017年の理事長[12]。
- 池田克彦 - 2017年(平成29年)就任[13]。2018年現在の理事長[14]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 “JARTICの仕事”. 日本道路交通情報センター. . 2013閲覧.
- ↑ 情報公開(ディスクロージャー)“事業計画書 (PDF)”. 情報公開資料. 日本道路交通情報センター (2012年4月). . 2013閲覧.
- ↑ 情報公開(ディスクロージャー)“事業報告書 (PDF)”. 情報公開資料. 日本道路交通情報センター (2012年4月). . 2013閲覧.
- ↑ “道路交通情報 お問い合わせ電話番号”. 日本道路交通情報センター. . 2013閲覧.
- ↑ 5.0 5.1 “道路交通情報 放送時間”. 日本道路交通情報センター. . 2013閲覧.
- ↑ “よく頂くご質問”. 日本道路交通情報センター. . 2013閲覧.
- ↑ “よく頂くご質問”. 日本道路交通情報センター. . 2013閲覧.
- ↑ “事業者向け情報提供サービス”. 日本道路交通情報センター. . 2013閲覧.
- ↑ ラジオ関西はAM局であるが、JARTICの名称を使用している。同じAMのABCラジオでは『STAR☆MUSIC☆SUNDAY』と『Cheers!』でもJARTICの呼称を使うが、他の番組は交通情報センターと呼称する。
- ↑ 10.0 10.1 “平成28年度事業報告書 (PDF)”. 日本道路交通情報センター. . 2018閲覧.
- ↑ 室井昌也『交通情報の女』p.052-053 論創社 ISBN 978-4-8460-1385-1
- ↑ “役員等名簿 (PDF)”. 日本道路交通情報センター (2017年6月22日). . 2017閲覧.
- ↑ “公益財団法人日本道路交通情報センター特定役員の選考経過及び選考理由 (PDF)”. 日本道路交通情報センター (2017年6月22日). . 2018閲覧.
- ↑ “役員等名簿 (PDF)”. 日本道路交通情報センター (2017年6月22日). . 2018閲覧.
関連項目
- 交通情報
- 西日本高速道路サービス・ホールディングス - NEXCO西・中・東及び本四高速の交通情報を「iHghway」という名称で携帯電話向けに無料提供。
- 道路交通情報通信システム
- おはよう日本・首都圏
- ラジオほっとタイム
- ストップ・ザ・交通事故 - 毎年9月第3木曜に在盛AM・FMラジオ3局(IBC岩手放送・エフエム岩手・NHK盛岡放送局)が共同で放送している特番。
- げんこつRADIO SHOW! - FM PORTの番組。13時55分頃の交通情報のみ、DJのJIROと職員が、その日の番組テーマについてフリートークをしている。
- K-mix モーニング ラジラ - K-MIXの番組。8時20分頃の交通情報のみ、DJの高橋正純と職員が、その日の番組テーマについてフリートークをしている。
- K-mix RADIOKIDS - K-MIXの番組。16時37分頃の交通情報のみ、DJのRoniと職員が、その日の番組テーマについてフリートークをしている。
- 松本慶子 - NHKラジオ第1放送『文芸選評』、『歌の日曜散歩』パーソナリティ。過去に日本道路交通情報センターで交通情報を伝えていた。
- 涌井はるか - NHKの契約キャスターを経て、現在は北海道の日本道路交通情報センタースタッフ。