オホーツク総合振興局
オホーツク総合振興局(オホーツクそうごうしんこうきょく)は、北海道の総合振興局のひとつ。振興局所在地は網走市。2010年(平成22年)4月1日、網走支庁に代わって発足した。
Contents
歴史
網走からオホーツクへ改称
1897年(明治30年)に設置された14支庁を、9総合振興局・5振興局へ再編する北海道総合振興局及び振興局設置条例において、網走支局は唯一改称の提案がなされた。
管内で最大の人口を有する経済の中心地であり、国の出先機関に加えて北海道警察北見方面本部が置かれている北見市では、旧国名・北見国に由来する「北見支庁」への改称と網走市からの支庁移転を求める意見も多かったが、支庁移転に関しては予算面の問題より見送られ、網走市のイメージが強い「網走支庁」に代え、支庁管内の多くの自治体が接するオホーツク海から「オホーツク総合振興局」[注釈 1]の名称が候補にあがる。
もともと「オホーツク」とは、ロシア語でОхо́тск、英語でOkhotskと書き、ロシア・ハバロフスク地方のオホータ川(ラムート語で「広い川」の意)の河口に位置する港湾都市・オホーツクに面する海をオホーツク海と呼んだことに由来する。
北海道庁が各自治体へ意見照会を行った際には「他の総合振興局の名称に自治体名が使用されているものはない[注釈 2]」(北見市)、「地域イメージをアピールできるオホーツクの名称が適切」(置戸町)とする意見が相次ぎ[1]、網走市もこれらの意見に対して特に異論を唱えなかったため、2010年に「網走支庁」から「オホーツク総合振興局」へ改称された。
地理
人口
人口変遷
オホーツク総合振興局(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
都市雇用圏(10% 通勤圏)の変遷
テンプレート:都市圏Header テンプレート:オホーツク総合振興局管内の都市雇用圏
- 2005年(平成17年)10月1日 - 遠軽町、生田原町、丸瀬布町、白滝村が新設合併し、新町制による遠軽町が発足。
- 2006年(平成18年)3月5日 - 北見市、留辺蘂町、端野町、常呂町が新設合併し、新市制による北見市が発足。
- 2006年(平成18年)3月31日 - 女満別町、東藻琴村が新設合併し、大空町が発足。
- 2009年(平成21年)10月5日 - 上湧別町、湧別町が新設合併し、新町制による湧別町が発足。
地域
網走支庁と同一である。
- 北見市
- 網走市
- 紋別市
- 網走郡:大空町 - 美幌町 - 津別町
- 斜里郡:斜里町 - 清里町 - 小清水町
- 常呂郡:訓子府町 - 置戸町 - 佐呂間町
- 紋別郡:遠軽町 - 湧別町 - 滝上町 - 興部町 - 西興部村 - 雄武町
地域区分
- 斜網(しゃもう) - 網走市、網走郡と斜里郡全域
- 北見(きたみ) - 北見市、常呂郡訓子府町・置戸町
- 遠軽(えんがる) - 紋別郡遠軽町・湧別町、常呂郡佐呂間町(※ごくまれに「東紋」が用いられるケースがある)
- 西紋(にしもん) - 紋別市、紋別郡滝上町・興部町・西興部村・雄武町
4地域のうち西紋地域に関しては同じオホーツク管内の網走市や北見市よりも宗谷総合振興局の稚内市や上川総合振興局の旭川市との経済的な結び付きが強いため、管内の他の地域と区別して道北に含まれる場合がある(旭川地方裁判所の管轄区域など)。
また、管内を3区分する場合は通常、以下のように分類される。ただし気象庁の区分では網走地方に佐呂間町を含め、紋別市および紋別郡を「紋別地方」と分類している。
- 東部:網走地方 - 網走市、北見市北部(旧常呂町)、網走郡・斜里郡
- 南部:北見地方 - 北見市(旧常呂町を除く)、常呂郡訓子府町・置戸町
- 北西部:遠紋(えんもん)地方 - 紋別市、紋別郡、常呂郡佐呂間町
南北に分ける場合は遠紋地方を北部、網走地方と北見地方を合わせた南部の2つに分け、南部を北網(ほくもう)と総称する。北網地域はオホーツク海沿岸部と内陸部の南北に分けて北見市の旧常呂町域を含む前者を北見沿岸東部・後者を北見内陸とする分け方もあり、この場合は網走郡の大空町を北見沿岸東部に、津別町と美幌町を北見内陸に含める場合がある。
脚注
注釈
出典
- ↑ 「新しい支庁の姿(原案)」に対する市町村意見 (PDF)
- ↑ 「市町村合併の取組」第1回北海道市町村合併推進審議会資料、北海道、2005年7月19日
- ↑ 「第2章 網走市の基本構造と社会教育」『あばしり市民の活動・学習に関する調査』、網走市教育委員会、2007年