瓦
瓦(かわら、英: roof tiles)は、屋根葺きに用いられる代表的な建材である[1]。
Contents
概要
瓦は、屋根葺き(屋根の表面を覆うこと)に用いられている建材の中でも代表的なものである。 洋の東西を問わず、瓦は古代から用いられてきた歴史がある。→#歴史
- 素材
瓦は近年では様々な素材で作られるようになっているが、歴史的に見れば、用いられてきた瓦のほとんどが粘土を焼いて作られていたものであり、他の素材のものはあまりなかった。「瓦」という漢字は、もともとは屋根の建材に限らず、粘土を素焼きしたもの全般を意味している。[注 1][注 2]。 屋根の建材の「瓦」も、事実上もっぱら粘土瓦を指したわけである。そういった事情によって日本では「本瓦」という表現、分類法もある。日本では単に「瓦」という場合、漠然と、この本瓦や桟瓦のもの等の一定の形をした粘土瓦のことであると思っている人が多い。ドイツでも、粘土製のものをほかのものと区別してZiegel(ツィーゲル=瓦、煉瓦)と呼んでいる。
近年は世界的に見ると、粘土瓦とセメント瓦(コンクリート瓦)が多い。
種類・分類
素材や製法による分類
- 粘土瓦
- "「粘土瓦」"
- かつては「瓦」といえばもっぱら粘土瓦を指したが、近年では様々な素材のものがあり「瓦」だけでは他の素材と区別がつかなくなってしまうので、粘土瓦をあえて区別する場合は「本瓦」とも言う。釉薬の使用の有無によって、釉薬瓦と無釉薬瓦に分けられる。
- 金属瓦
- 古くは、平瓦、丸瓦、役瓦の形に造られた木の型に銅や鉛の薄い板を貼り付け粘土瓦と同じような方法で葺いた。現在では、木型はなく、鉄やアルミなどの金属板のみである。徳川家康が江戸城天守や名古屋城大天守の最上階に葺いたのが始まりとも言われており、高層建築を建てる上での瓦の重量を軽減させるために用いたと考えられている。ほかに、寒冷地域では、割れてしまう粘土瓦の代わりに葺かれることがある[2]。最近では銅は酸性雨で腐食してしまうために、ステンレスやガルバリウムが用いられる。風合いがないために、表面に接着剤で砂などを固定し、セメント瓦を模した製品もある。
- 日本では最近、チタン製の瓦が登場した[3]。アルミに比べ高価だが、メンテナンスがほぼ不要で補修費用がかからないため、長期的には低コストであるという[3]。寺社などで使われてきた古来の粘土瓦が1個3000gほどの重さがあり非常に重いのに比べて、チタン瓦は(伝統的な陶製の瓦とほぼ同等の)黒光りする外見を保ちつつ、重量が1/30以下の、1個当たりわずか90gほどで済み、ビスで固定されるので地震でもまったく崩壊・落下せず、地震時にも参拝客を傷つけない、というメリットがある。チタン製は、おまけに銅製瓦などとは違って、錆びず、半永久的に使える。すでに浅草浅草寺など数百の寺社で導入されている。[4]
- セメント瓦
- 文字通りセメントで造られた瓦である。セメント1に対して砂3の割合で調合したモルタルを用いて造られる。比較的安価で、多彩な形があった。顔料を練りこむか、固まった後で、塗布して色を付ける。そのため年月が過ぎると風化し、色や表面の艶を失ってしまう欠点があったため、吹付け塗装などを行って維持管理をする必要がある。安価な家屋に使用されていたが、最近ではその座を金属瓦や厚形スレートに譲り使用されることは激減した。割れやすいという欠点があり、補強のためにアスベストが使用されることもあり、社会問題となった。詳しくはアスベスト問題を参照。
- 厚形スレート
- セメント瓦の1種。元々スレートとは、粘板岩のことを言うが、粘板岩を用いた瓦ではなく、セメント1に対して砂2の割合で調合したモルタルを用いて造られる瓦のことである。近年ではグラスファイバーなどを配合した複合素材となっており、おもに安価な住宅に使用される。表面の色調は塗装によるものなので、10年に1回程度の再塗装が必要である。
- ガラス瓦
- ガラス製の瓦のこと。透明にはせずにソーダガラスのように曇らせる。桟瓦型に造られているものなどがあり、天窓の代わりに粘土瓦に混ぜて用いられることが多い。
- 石瓦
- 石製の瓦。古い例では近世以前の建築である丸岡城天守に葺かれている凝灰岩製のものがある。寒冷地域では葺けない粘土瓦の代わりとして葺かれたのが始まりである。古いタイプの石瓦は、重く、製造も容易ではない。他に粘板岩(スレート)製のものを使う。複雑な形のものは製造できないので、雨漏りしやすく、緩勾配の屋根には適していない。
形状・用途による分類
- 平瓦(ひらがわら)
- 並平(なみひら) - 四角形の板を凹方向に湾曲させたのみの形状をなす本瓦葺の瓦。丸瓦(牡瓦)に対する牝瓦。別名「女瓦」[5]。
- 敷平(しきひら) - 軒平瓦の下に葺く瓦。
- 丸瓦(まるがわら)
- 並丸(なみまる) - 円筒を縦に割ったような形状をなす本瓦葺の瓦。平瓦(牝瓦)に対する牡瓦。別名「男瓦」[5]。
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並平
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並丸
- 桟瓦(さんがわら)
- 詳細は粘土瓦に詳しいが、桟瓦は日本の江戸時代中期に発明された形状の瓦である。本瓦の丸と平を1枚に合わせた形状で、通常の本瓦よりも軽量である。
- 並桟(なみさん) - 右下部に切込みがある。
- 切込桟(きりこみさん) - 左上部と右下部に切り込みがある。
- 引掛桟(ひっかけさん) - 表は切込桟瓦と同じであるが、裏面に瓦桟に引掛けるための突起がある。
- S型 - 平瓦と丸瓦を一体化させたような形状の桟瓦。大正期に輸入されたスペイン瓦から発想を得て開発された。
- F型 - 桟瓦の一種。平板瓦ともいう。接合部以外は起伏が少なく、平坦である。明治期にフランス人のアルフレッド・ジェラールによって開発された。
- J型 - 本瓦や桟瓦などの日本の従来からある形の瓦のこと。S型やF型などの洋瓦に対する区分。
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並桟
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切込桟
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引掛桟(裏面)
- 役瓦(やくがわら)
-
- 掛瓦(かけがわら)
- 破風の上部に作られる蓑甲(みのこう)に葺く瓦のこと。
- 掛巴瓦、掛巴(かけどもえ) - 蓑甲部分の先端を飾る軒丸瓦のこと
- 掛唐草瓦、掛唐草(かけからくさ) -蓑甲部分の先端を飾る軒平瓦のこと
- 袖瓦(そでがわら)
- 蓑甲でない破風上部に葺かれる瓦。けらば瓦、妻瓦(つまがわら)ともいう。
- けらば平瓦 - 本瓦葺のけらばに葺く瓦。
- けらば桟瓦 - 桟瓦葺のけらばに葺く瓦。
- けらば唐草 - 巴と唐草を瓦の妻側面に施した袖瓦。掛瓦を葺いた蓑甲のようになる。
- 軒瓦(のきがわら)
- 軒丸瓦、軒丸(のきまる) - 本瓦葺の丸瓦の軒部分に葺く瓦のこと。別名「鐙瓦」(あぶみがわら)[5]。巴文が描かれることが多いので巴瓦(ともえがわら)とも通称される。
- 隅巴瓦、隅巴(すみどもえ) - 軒隅の先端をおさめる軒丸瓦のこと。
- 軒平瓦、軒平(のきひら) - 本瓦葺の平瓦の軒部分に葺く瓦のこと。別名「宇瓦」(のきがわら)[5]。唐草文が描かれることが多いので平唐草(ひらからくさ)とも通称される。
- 軒桟瓦(のきさんがわら) - 桟瓦葺の桟瓦の軒部分に葺く瓦のこと。桟唐草(さんからくさ)ともいう。
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軒丸
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軒平
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滴水瓦
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桟唐草
- 棟瓦(むねがわら。大棟・平降棟・隅降棟)
- 雁振瓦、雁振(がんぶり) - 棟の最上にのせる瓦。がんぶりの字には「冠」も当てられる。伏間瓦(ふすまがわら)ともいう。丸瓦のようなもののほかに箱がんぶりなどがある。
- 熨斗瓦、熨斗(のし) - 棟に積み上げられる瓦。平瓦とは違い凸方向にむくりがある。別名「堤瓦」(つつみがわら)[5]。
- ひも熨斗
- 面戸瓦'、面戸 - 熨斗瓦と平部(平瓦や桟瓦、丸瓦など)の瓦葺との境にできる隙間をおさめる瓦。地方により、形状を鰹、蟹の甲羅、櫛に見立ててそれぞれかつお面戸、かに面戸、くし面戸と呼ぶことがある。
- 棟飾(むねかざり。おもに装飾のための瓦)
- 鬼瓦(おにがわら) - 棟の妻側先端部に使われる装飾の瓦。厄除けと装飾のため鬼面を施したのが呼称の由来である。鬼面の有無を問わず「鬼瓦」と呼ばれる。
- 獅子口(ししぐち) - 頭上に3つから5つの「経の巻(ぎょうのまき)」という丸瓦状の瓦を付けたもの。鬼瓦と同様の棟飾である。
- 鳥衾(とりぶすま) - 棟の鬼瓦上に付けられる棒状の瓦。鬼瓦を固定するための役瓦であったが、鯱や鴟尾のように装飾化した。
歴史
陶製の瓦は、東洋でも西洋でも古代から用いられている。中国でもヨーロッパでも古代から用いられているのである[1]。
東洋ではたとえば中国大陸の最古の王朝である夏(「か」と読む。紀元前1900年頃 - 紀元前1600年頃)の時代に陶製の瓦が作られていたという記録があり、春秋戦国時代の瓦は遺物として残っている[1]。
西洋ではたとえばギリシアでは古代ギリシアの時代から、民家は茅葺き屋根と並んで瓦屋根も用いられていた。世界遺産にもなっている 有名なパルテノン神殿(紀元前447年~紀元前431年に建築、装飾)も、(現在では遺跡になり、木部が消失し、下から見ると白っぽい石製の柱やファサードばかりが眼につくものになってはいるが)もともと神殿として使われていた当時は、屋根部分は木組みになっており、屋根の表面は瓦で覆ってあったのである。
世界の市場
世界での主たる販売業者としては、Braas Monier Building Group、Etex、IKO、Wienerbergerなどが挙げられる。[6]
ホテル建設市場では、最近、世界的に見るとホテルが高級志向になってきており瓦屋根で施工されることが増えてきており、瓦の需要が増している[6]。(20世紀後半にありがちだった、ただの殺風景な鉄筋コンクリート屋根ではなく、おしゃれなイタリア風やスペイン風の瓦屋根、高級リゾート風屋根が施工される割合が増えてきている、ということ)
日本での瓦
形や用途、焼成法、色、等級、産地など様々な分類法があり、数え方によっては1000を超えるほどの種類がある。特に鬼面が施された「鬼瓦(おにがわら)」や瓦当(がとう=軒丸瓦先端の円形部分)の文様は、芸術品としての評価もある[7]。 粘土瓦の製法は、本来の素焼きよりも釉薬が使われるほうが増えたので、現在では、釉薬を使用する瓦と、釉薬を使用せず素焼きにする「無釉薬瓦」とに大別されるようになっている。
2006年現在で、日本国内で稼働している最大の瓦窯は、容積としては長さ110m×幅F形12列1段のトンネル窯である。最長は、125mのトンネル窯(幅、F形9列1段)である[8]。
粘土以外の材料を用いた瓦は、日本では粘土瓦と区別しつつ、材料名+「瓦」のかたちで呼ばれることが多い。なかでも石瓦や銅瓦は歴史的にも古くから用いられてきたものである。現在でも、セメントを用いたセメント瓦、金属を用いた金属瓦等が、粘土瓦が向かない 寒冷地、寺社、歴史的建造物等によって用いられることがある。
瓦が葺かれた屋根を「瓦葺き(かわらぶき)」、「瓦葺屋根」、「甍(いらか)」と言う。日本の甍は天辺が水平なものが多い。瓦を屋根に施工することを瓦を葺くといい、その施工に携わる業者を瓦葺き職人と呼ぶことがある。
- 用途
瓦は日本では、その本来の屋根建材としての用途のみに限らず、平瓦を壁に用いて漆喰で継ぎ手を板かまぼこ状に盛り固めた「海鼠壁(なまこかべ)」や、瓦や石などを粘土で接着し固めて造る「練塀(ねりべい)」などの壁材[2]、寺院の基壇のタイルのような役目や、雨落ちや溝の一部としても用いられる[7]。
建築以外では、空手道や中国拳法の試割り(瓦割り)にも用いられる[注 3]。また、「瓦割り」は屋根業界では、瓦を葺くため、屋根に割り付けをするという意味で用いられる。「地割り」ともいわれる。
日本での歴史
史上、初めて瓦が登場するのはおよそ2800年前の中国とされる。日本にはおよそ1400年前の西暦588年、百済から仏教と共に伝来。専門家の瓦博士4名が派遣され、飛鳥寺で初めて使用されたとされる[9]。仕様は平瓦を並べ、そのジョイント上に丸瓦を並べた現在でも使われている本瓦葺きとほぼ同じである。飛鳥時代では、瓦葺きの許された建物は寺院のみである。現存日本最古の瓦は飛鳥時代のもので、元興寺(飛鳥寺を移築)の極楽坊本堂と禅室に葺かれている瓦とされる。
7世紀末に建設された藤原京では、大極殿などの宮殿は瓦葺きで建てられていることが考古学的に確認されていることから、初めて寺院以外で瓦が使用されたとみられている。この頃の瓦窯遺構としては宗吉瓦窯(現在の香川県三豊市三野町吉津)の17号窯[10]がある。しかし、地方においては、8世紀中頃以前は瓦葺きは寺院に限られると見てよい[11]。
奈良時代、平安時代にはいると、瓦は寺院、宮殿の他、官衙にも用いられるようになる。特に、地方でも国府や国分寺といった国家権力を象徴する建物にも用いられるようになる。しかし、絵画史料から、貴族の邸宅は桧皮葺で、瓦は公的な建物にしか用いなかったことがわかる。各地には瓦屋(がおく)と呼ばれる瓦を生産、供給する役所が設けられ、決められた寺院や役所に瓦を納品していた。
中世になると、再び、寺院以外の天皇や将軍の御所の屋根も桧皮で葺かれることが多くなる。
近世に入ると、瓦は、それまでは仮設建物が多かった城郭の建築物へも用いられるようになる。特に、安土桃山時代には鯱瓦や鬼瓦、軒瓦に金箔を施した金箔瓦もあった。文禄・慶長の役で朝鮮から伝わったといわれる軒平瓦の瓦当に逆三角形の板が付いた滴水瓦もあった。江戸時代前後には屋根の軽量化を図るために銅や鉛の金属で作られた金属瓦も用いられ始めた。また、延宝4年(1674年)に瓦職人西村半兵衛が丸瓦を必要としない桟瓦を開発したと言われている。これにより、瓦を用いる量が減り、瓦を用いるための建物強度のハードルが低くなった。さらに、太平の世の課題として火事対策が幕府や藩の急務となり、耐火建築用品として瓦の使用が奨励され、一般にも普及することになった。
ただし、日本海側の積雪地帯を中心とする寒冷地では、粘土瓦は内部の水分が凍結して破損、剥落することが多く、屋根の積雪への対策もあり、瓦葺きはあまり普及しなかった。これは現代でもみられる現象で、北日本の家屋では金属板葺き(瓦棒・平板(一文字など)など)、スレート葺きなどが多い。
近代、明治時代には、洋瓦の開発や輸入が行われ始め、また、桟瓦を改良した引掛桟瓦が開発された。1926年以降、引掛桟瓦は当時の内務省の奨励により瓦葺きに用いる標準的なものとして現在も用いられている。
寺院や城など文化財となっている近世以前の建物に使われる瓦は、現代の一般的な瓦とは大きさなどが異なることが多い。こうした文化財の修復時には、その建物で使われている瓦の形や大きさ、材質などを調査して、なるべく近い瓦を新たに焼き、破損した瓦と交換する。こうした研究や瓦葺き技術の継承を行う「日本伝統瓦技術保存会」が1991年から活動している[12][13]。
日本の瓦産地
以下が日本三大瓦産地とされる[14]。
また、他に以下の主産地がある[14]。
- 安田瓦 - 新潟県阿賀野市[14]
- 藤岡瓦[14]
- 茨城瓦 - 茨城県[14]
- 埼玉瓦 - 埼玉県[14]
- 深谷瓦 - 埼玉県深谷市[15]
- とやま瓦 - 富山県[14]
- 能登瓦 - 石川県[14]
- 加賀瓦 - 石川県
- 越前瓦 - 福井県[14][16]
- 若狭瓦 - 福井県
- 岐阜県産瓦 - 岐阜県[14]
- 伊賀瓦 - 三重県[14]
- 奈良瓦 - 奈良県[14]
- 打田瓦 - 和歌山県[14]
- 京瓦 - 京都府京都市伏見区[14][17]
- 播州瓦 - 兵庫県[14]
- 西条瓦 - 広島県[14]
- 備前瓦 - 岡山県備前市
- 讃岐瓦 - 香川県[14]
- 安芸瓦 - 高知県[14]
- 伊予瓦 - 愛媛県伊予市
- 菊間瓦 - 愛媛県菊間町[14]
- 城島瓦 - 福岡県久留米市[14][18]
- 宮崎瓦 - 宮崎県[14]
- 日置瓦 - 鹿児島県日置市[14]
- 鹿屋瓦 - 鹿児島県鹿屋市[14]
- 沖縄赤瓦 - 沖縄県[14]
慣用句
- 瓦解(がかい)
組織などが崩れるという意味に使われる。広辞苑では瓦解を「一部が落ちれば、その余勢で他の多くの瓦が崩れ落ちるように」と形容している。用例は「徳川幕府の瓦解」など。一方で阿辻哲次は、この場合の「瓦」とは、中国での字本来の意味である素焼きの土器(瓦笥(かわらけ・素焼きの食器)など)のことであり[19]、屋根瓦が崩れ落ちる様子ではなく素焼きの土器が砕ける様子である、とした[20]。
脚注
注釈
- ↑ 瓦という字、概念が用いられているのは、他にも煉瓦(れんが)など。
- ↑ 英語では屋根瓦は「(roof)tiles」と呼ばれる。「tile」は「cover 覆い」という意味のラテン語 tegulaを語源としておりそれが古英語でtileとなったものであり(出典:Oxford Dictionary)、tileも主として粘土を焼いて作られており、屋根や壁を覆うことに使われているわけである。英語では屋根瓦を指す場合にも「tile」と言うだけでも大丈夫だが、「屋根覆い」という分類をはっきりさせる場合に「roof tile」と言う。
- ↑ ただし、その際は桟瓦や本瓦は用いず、試し割り専用の瓦、又は棟積みに用いる熨斗瓦を使う。
出典
- ↑ 1.0 1.1 1.2 小学館『日本大百科全書』「瓦」平井聖 執筆。
- ↑ 2.0 2.1 三浦正幸著『城のつくり方図典』小学館 2005年
- ↑ 3.0 3.1 チタン瓦の五重塔公開=浅草寺 - 時事通信、2017年6月13日
- ↑ チタンは他の金属に比べて伸びにくい性質があり、加工が難しい金属であるが、日本のCANAME社(と鉄鋼会社)が6年ほどかけて、伝統的な形を保てるような加工方法やチタン素材を開発した。
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 前場幸治『古瓦考(相模国分寺千代台廃寺)』冬青社、1993年
- ↑ 7.0 7.1 近藤豊著『古建築の細部意匠』大河出版 1972年
- ↑ 日本セラミックマシナリー協会編『セラミックマシナリーハンドブック』日刊工業新聞社 2006年7月
- ↑ 『日本書紀』21巻 崇峻天皇
- ↑ - 香川県三豊市- 宗吉瓦窯跡
- ↑ 菱田哲郎『丹後地域の古代寺院』(『丹後地域史へのいざない』ISBN 978-4-7842-1348-1 所収)、2007。
- ↑ 山本清一「古代瓦 文化財の守り神◇姫路城や東大寺の屋根修理、技術継承へ職人育成◇『日本経済新聞』朝刊2018年4月5日(文化面)
- ↑ 一般社団法人 日本伝統瓦技術保存会(2018年5月4日閲覧)
- ↑ 14.00 14.01 14.02 14.03 14.04 14.05 14.06 14.07 14.08 14.09 14.10 14.11 14.12 14.13 14.14 14.15 14.16 14.17 14.18 14.19 14.20 14.21 14.22 14.23 現在(平成24年12月)粘土瓦の産地は24箇所 全国に点在 石州瓦工業組合
- ↑ [2], [3], [4]
- ↑ 福井県瓦工業協同組合
- ↑ 京瓦とは 浅田製瓦工場
- ↑ 城島瓦 久留米観光コンベンション国際交流協会
- ↑ 小林信明編『新選漢和辞典』小学館、1963年。
- ↑ 阿辻哲次著『部首のはなし 2』 中央公論新社 2006年