仏教
提供: miniwiki
ぶっきょう、旧字体: 佛敎、サンスクリット: बौद्धधर्मः 、英語: Buddhism
前500年頃に北インドで釈迦(ゴータマ・シッダールタ)が創始した宗教。釈迦は悟りを開いて仏陀となり,原始仏教の教団をつくった。釈迦の死の約 100年後,教団は上座部と大衆部に分裂し,その後も多くの分派に分かれた(部派仏教)。紀元前後に,より実践的で民衆に根づいた大乗仏教が興起し,思想的に発展した。マウリヤ朝のアショーカや,クシャン朝のカニシカなどの王の庇護下,7~8世紀頃まで栄え,その後インドでは衰退した。しかし,スリランカや,ミャンマー,タイ,カンボジアなどの東南アジアには上座部系の仏教が広まり(南方仏教),西インド,中央アジア,チベットにも大乗仏教,特に密教が伝えられた。1~2世紀には中国に伝わって十三宗が生まれ,唐代に最盛期を迎えた。20世紀には欧米にも広まっている。
日本には 6世紀中頃,宣化3(538)年もしくは欽明13(552)年に朝鮮半島を経て伝来したとされる。聖徳太子が仏教隆盛に尽力し,歴代の天皇が保護し,奈良・平安時代を通じて神仏習合がなされた。また鎌倉時代以降,法然の浄土宗,親鸞の浄土真宗,一遍の時宗,日蓮の日蓮宗など多くの新宗派が生まれ,また中国から禅宗が伝えられて栄西の臨済宗,道元の曹洞宗などが興った。明治1(1868)年には神仏判然令が布告され,そののち廃仏毀釈の運動が起こった。今日では,浄土系,日蓮系,真言系(真言宗),禅系の宗派が特に多くの信者を抱える。(日本仏教)