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三次駅(みよしえき)は、広島県三次市十日市南一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)芸備線の駅である。
かつては、三江線が分岐しており、その始発駅であった。
Contents
概要
広島県の北の中心都市である三次市の代表駅。新見駅、津山駅とならび中国地方中央部の交通の要衝となっており、芸備線のほか、塩町駅から分岐する福塩線の列車も運行上は当駅を起点とする。また、2018年3月31日までは三江線も乗り入れていた。
直営駅であり、構内には芸備線の比婆山駅 - 当駅間各駅と、福塩線の下川辺駅 - 三良坂駅間各駅を管理する三次鉄道部の本部が置かれている[1]。また、同鉄道部管内および芸備線全体の中間駅では唯一の直営駅でもある。
なお当駅より広島方は三次鉄道部の管轄から外れ広島支社直轄となり、上り場内信号機をその境界としている[1]。
鉄道路線
利用可能な鉄道路線は次のとおり。
なお、芸備線の上り備後庄原行1本と、芸備線広島方面から福塩線に直通する府中行2本を除く全ての列車が当駅始発・終着となるため、この駅を越える場合は乗換が必要となる。
歴史
1930年(昭和5年)、それまでの三次駅(現・西三次駅)に代わる三次地区(三次町・十日市町)の玄関口として開業し、現在に至るまで県北の拠点駅として機能している。開業当初の駅名は十日市駅(国有化後は備後十日市駅)であったが、これは当駅の所在地である十日市町から取ったものである(なお、それまでの三次駅である現・西三次駅も十日市町内にある)。
当駅は開業当時から県北の拠点駅であったが、三次町につながる巴橋の周辺にあった当時の十日市町の中心街からはやや離れており、駅周辺は長らく田園地帯であった。1954年(昭和29年)に十日市町や三次町などが合併して三次市が誕生すると、当駅は三次駅と改称され、三次市の官公庁や商業施設も当駅周辺に設置されるなど、当駅周辺が三次市の新たな中心街として発展していった。
年表
- 1930年(昭和5年)1月1日 - 芸備鉄道八次駅 - 三次駅(現・西三次駅)間に、十日市駅(とおかいちえき)として新設開業。
- 1933年(昭和8年)6月1日 - 備後十日市駅(びんごとおかいちえき)に改称。芸備鉄道の当駅以東(備後庄原寄り)が庄原線として国有化され、国有鉄道庄原線と芸備鉄道の接続地点となる。
- 1936年(昭和11年)10月10日 - 庄原線が三神線に編入される。
- 1937年(昭和12年)7月1日 - 芸備鉄道の当駅以西(広島方面)も国有化。同区間と旧・三神線が芸備線となり、国有鉄道芸備線の単独駅となる。
- 1954年(昭和29年)12月10日 - 三次市の代表駅として、三次駅(みよしえき)に改称。
- 1955年(昭和30年)3月31日 - 三江南線が式敷駅まで開業、乗換駅となる。
- 1975年(昭和50年)8月31日 - 江津駅から当駅までの全通により三江南線が三江線の一部となる。
- 1978年(昭和53年)4月7日 - 駅舎が完成。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)が承継。
- 2007年(平成19年)6月1日 - 駅レンタカーの営業所を設置[2]。
- 2009年(平成21年)6月30日 - ニューブリーズ号の乗り入れが終了。翌日から東京便の三次乗り入れを行う便はいわみエクスプレスに変更。
- 2010年(平成22年)3月13日 - 0番のりば(三江線ホーム)が廃止。三江線の列車は3番のりばからの発着となる[3]。
- 2013年(平成25年)3月31日 - 南北通路が開通[4]。普通便みこと号の乗り入れが終了。
- 2015年(平成27年)
- 2018年(平成30年)
駅構造
2面3線の地上駅。駅舎に接した単式ホーム1面1線とその奥の島式ホーム1面2線の構造である。ホームに振られた番号は駅舎側から順番に1番のりば、2番のりば、3番のりば(1番のりばが単式、2・3番のりばが島式)となっている。1番のりばと2番のりばとの間にはホームのない待避線があるほか、3番のりばの南側には列車の留置線が多数ある。列車運転指令上は1番のりばと2番のりばの間にある待避線が「2番線」のため、2・3番のりばはそれぞれ「3番線」「4番線」とされる。留置線には夜間滞泊が設定されている。
- 以前は2面4線で駅舎に接する単式ホームの広島方に切り欠きホームがあり0番のりばとして三江線の列車が発着していたが、三次市の駅周辺整備事業により0番のりば周辺が用地として買収されるため2010年(平成22年)3月12日限りで廃止、閉鎖された。その後路線の廃止まで三江線の列車は3番のりばから発着していた[3]。
- 三江線ホームである0番線が存在していた当時、江津方面からの場内信号機は0番線用(0番のりば)(本線・高い位置)、3・4番線共用(2・3番のりば)(副本線・低い位置、進路表示機付きで到着番線の数字を表示)が設置されていた。0番線廃止後は、三江線への出発信号機は1番線(1番のりば)(副本線・低い位置)と4番線(3番のりば)(副本線・低い位置)のみとなり、場内信号機は4番線用(3番のりば)(本線・高い位置)、3番線用(2番のりば)(副本線・低い位置)に改められた。
- 芸備線の出発信号機は広島方面・新見方面とも1番線(1番のりば)、3番線(2番のりば)、4番線(3番のりば)に設置されている。また場内信号機は、新見方面からは3番線用(2番のりば)(本線・高い位置)、4番線・側線共用(3番のりば・側線)(副本線・低い位置、進路表示機付きで到着番線の数字を表示)が、広島方面からは1番線用(1番のりば)(本線・高い位置)、3・4番線共用(2・3番のりば)(副本線・低い位置、進路表示機付きで到着番線の数字を表示)がそれぞれ設置されている。
- 駅舎内には待合室、売店がある。2・3番のりばには大きな待合室がある。互いのホームは、塩町方にある跨線橋で連絡している。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1・2・3 | P 芸備線 | 下り | 志和口・広島方面[9] |
上り | 塩町・備後庄原方面 | ||
Z 福塩線 | - | 上下・府中方面 |
- 本項ではJR西日本公式サイトの全域路線図[10]に従い路線記号ならびにラインカラーを表記しているが、実際の駅構内の主だった旅客案内では、2018年(平成30年)4月1日現在では運賃表(後述)を除いて以下のような扱いがなされている。
- 芸備線についてはラインカラーは同一であるが、広島シティネットワークエリア外のため、「P」のアルファベットを抜いたカラーシンボルが使用されている。
- 福塩線については、公式サイトの広島エリア路線図[11]で用いられるピンク(■)のカラーシンボル(アルファベットなし)が使用されている。
- 運賃表については、可部線が延伸して山陽本線に寺家駅が開業した2017年3月改正時に、上記各線を含む広島エリア、岡山・福山エリア、山陰エリアのラインカラーと路線記号を反映した物に交換されているが、全国ICカード利用範囲外のため、ICカード利用可能エリアの色分けは行われていない。
- 運転系統の境界駅であることから、芸備線と福塩線の発着番線は列車によって変動する。全体的に広島方面は1番のりばか2番のりば、備後落合方面・福塩線方面は2番のりばか3番のりばから発車することが多い(ただし、広島方面から備後落合方面・福塩線方面へ直通する列車は全て1番のりばから発車する)。また、広島方面の列車と塩町方面の列車が同じホームに縦列停車することもある。なお、1番のりばへは塩町方から直接入線することができない。
- 三江線の列車は全て3番のりばから発車していた[3](1番のりばも三江線方面への発車に対応していたが、列車設定はなかった)。なお、旧三江線ホームである0番のりばがあった当時から、1日1往復のみ留置線への出入りを伴うため3番のりば発着の三江線列車が存在していた。
- 構内には2016年(平成28年)4月時点でもかつて蒸気機関車が使用していた転車台が残っていたが、東武鉄道が2017年(平成29年)夏から鬼怒川線でC11形蒸気機関車を使用した「SL大樹」の運行を開始するのに伴ってJR西日本から東武鉄道へ譲渡され、鬼怒川温泉駅へ移設された[12][13]。
利用状況
近年の1日平均乗車人員は以下の通り。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1987年(昭和62年) | 1,366 |
1988年(昭和63年) | 1,403 |
1989年(平成元年) | 1,330 |
1990年(平成 | 2年)1,386 |
1991年(平成 | 3年)1,345 |
1992年(平成 | 4年)1,268 |
1993年(平成 | 5年)1,169 |
1994年(平成 | 6年)1,097 |
1995年(平成 | 7年)1,002 |
1996年(平成 | 8年)955 |
1997年(平成 | 9年)883 |
1998年(平成10年) | 839 |
1999年(平成11年) | 803 |
2000年(平成12年) | 794 |
2001年(平成13年) | 770 |
2002年(平成14年) | 767 |
2003年(平成15年) | 778 |
2004年(平成16年) | 758 |
2005年(平成17年) | 776 |
2006年(平成18年) | 743 |
2007年(平成19年) | 748 |
2008年(平成20年) | 702 |
2009年(平成21年) | 664 |
2010年(平成22年) | 653 |
2011年(平成23年) | 638 |
2012年(平成24年) | 612 |
2013年(平成25年) | 621 |
2014年(平成26年) | 585 |
2015年(平成27年) | 595 |
2016年(平成28年) | 608 |
駅周辺
駅付近は三次市の中心部で、役所や警察署をはじめとして各種機関や商店などがあり賑々しい。ただし、当駅周辺は元来十日市に属する地域であり(後述)、本来の三次の市街はかつての三江線・尾関山駅周辺である。
施設
- 三次市役所
- 三次郵便局
- 三次警察署
- 三次市立十日市中学校
- 三次市立十日市小学校
- 三次交通観光センター
- CCプラザ (ショッピングセンター)
- サングリーン (ショッピングセンター)
見どころ
河川
- 江の川
- 馬洗川
道路
バス路線
高速バス
- 広島ドリーム名古屋号
- 広島駅新幹線口⇔三次駅⇔名古屋駅
- 広島 - 三次 - 庄原 - 東城線(広島電鉄・備北交通)
- みよしワインライナー(大阪線)(阪急バス・中国バス)
- 阪急梅田(阪急バスのみ)⇔新大阪⇔三次駅⇔三次⇔三次車庫(中国バスのみ)
- 広島空港連絡バス(備北交通)
- 三次工業団地・三次駅⇔広島空港 ※2019年3月31日までの試験運行
上記以外の高速バスは、みこと号(出雲線普通便)・グランドアロー号(松江線普通便)が三次ICに発着する。
路線バス
- 備北交通
- 三次発着の路線バス
- 市内循環バス(くるるん)
- 三次中学校⇔三次駅⇔三次中央病院⇔奥田元宋・小由女美術館前
- 三次中学校⇔三次駅⇔塩町駅前⇔有原⇔上田小跡
- 三次中学校⇔三次駅⇔三次中央病院⇔有原⇔敷名
備北交通・中国バスともPASPYが利用できる。
その他
- 三江線の各駅には三江線活性化協議会によって石見神楽の演目名にちなんだ愛称が付けられており、当駅の愛称は「土蜘蛛」であった[14]。
- 内田康夫の推理小説『後鳥羽伝説殺人事件』の舞台となり、ドラマ化の際には撮影地として使用された。
隣の駅
かつて存在した路線
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
- F 三江線
- 三次駅 - 尾関山駅
脚注
注釈
出典
- ↑ 1.0 1.1 データでみるJR西日本 鉄道部・地域鉄道部
- ↑ JR時刻表 2007年6月号による
- ↑ 3.0 3.1 3.2 芸備線ニュース 2010年3月12日
- ↑ “三次駅の南北通路が開通”. 中国新聞 (中国新聞社). (2013年4月2日) . 2013閲覧.
- ↑ “三次駅の新駅舎 餅つきでお祝い”. 中国新聞 (中国新聞社). (2015年3月1日). オリジナルの2015年4月2日時点によるアーカイブ。 . 2015閲覧.
- ↑ “三次駅前駐車場あすから供用開始”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2015年4月17日)
- ↑ 三次市交通観光センター(三次バスセンター)からのお知らせ(三次市観光公式サイト、2015年5月28日)
- ↑ “三次駅周辺整備の完了祝う”. 中国新聞 (中国新聞社). (2015年10月5日) . 2015閲覧.
- ↑ 日中の一部の便は狩留家にて乗換が必要となる。
- ↑ “JR西日本全域路線図 (PDF)”. JRおでかけネット. . 2016閲覧. (PDF)
- ↑ “広島エリア路線図 (PDF)”. JRおでかけネット. . 2016閲覧. (PDF)
- ↑ 蒸気機関車(SL)復活運転の車両・施設計画概要について(東武鉄道 2016年4月21日)
- ↑ SL転車台、ディーゼル車載せて「デモ回転」 鬼怒川温泉駅 - 下野新聞 2017年4月11日
- ↑ 三江線神楽愛称駅名・大型愛称駅名板・神楽演目解説 (PDF) - 三江線活性化協議会。
関連項目
外部リンク
- 三次駅(JR西日本)
- ぶらり三江線WEB : 三次 - 三江線改良利用促進期成同盟会・三江線活性化協議会。