国道195号
国道195号(こくどう195ごう)は、高知県高知市から徳島県那賀郡那賀町を経由して同県徳島市に至る一般国道である。
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概要
ほぼ全区間が片側1車線の快走コースで占められる。以前は未改修区間が多かったものの改良工事が進んでおり、残るは高知市内の旧道区間や徳島県那賀郡那賀町内の一部程度となっていたが、那賀町内も2車線のバイパスを建設中である。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および経過地は次のとおり。
- 起点:高知市(県庁前交差点=国道32号・国道55号終点、国道33号・国道56号・国道194号・国道197号・国道493号起点)
- 終点:徳島市(かちどき橋南詰=国道11号・国道55号起点、国道28号終点)
- 重要な経過地:南国市、徳島県那賀郡木頭村[注釈 2]、同郡上那賀町[注釈 2]、阿南市、小松島市
- 総延長 : 180.1 km(徳島県 103.1 km、高知県 77.0 km)重用延長を含む[2][注釈 3]
- 重用延長 : 26.0 km(徳島県 22.7 km、高知県 3.3 km)[2][注釈 3]
- 未供用延長 : なし[2][注釈 3]
- 実延長 : 154.1 km(徳島県 80.4 km、高知県 73.7 km)[2][注釈 3]
- 指定区間:国道32号、国道55号と重複する区間[3]
歴史
- 1953年(昭和28年)5月18日
- 1960年(昭和35年)6月
- 国道195号改築工事着工
- 1961年(昭和36年)2月
- 四ッ足トンネル着工[5]。
- 1965年(昭和40年)4月1日
- 道路法改正により一級・二級区分が廃止されて一般国道195号として指定施行[6]。
- 1965年(昭和40年)12月15日
路線状況
高知県では、高知市の葛島橋(かづらしまばし)東詰から南国市の中心部にかけて土佐電気鉄道後免線のすぐ北側を通過する。この区間では電柱が車道部分にまではみ出して立っており、大型車同士の離合は実質的にできない。この区間は、現在高知南国バイパス(仮称)を計画中である。南国市中心部では、交通量が多いにもかかわらず片側1車線幅であり、また歩車道区分もないなどの理由から、最高速度が30km/hに規制されている。この区間も、南国バイパス(仮称)を計画中である。
徳島県では、那賀町(旧木頭村)の折宇地区に、延長3kmほどの1車線区間が存在する。これはかつて那賀川上流域に細川内(ほそごうち)ダムの建設計画(後に撤回)があり、その工事に伴って折宇地区の国道通過地点が変更を余儀なくされる可能性があったためである。この区間も、折宇バイパス(仮称)を計画中である。那賀町(旧上那賀町)の国道193号との重複区間にある出合トンネルでは、信号機を利用しての片側交互通行規制が敷かれている。この区間も出合大橋(仮称)を建設中である。那賀町の那賀川沿いの崖は落石が少なくなく、2006年6月11日には那賀町大久保地区で国道走行中の軽乗用車を落石が直撃する事故が発生した。この区間も大久保バイパス(仮称)を計画中である。
バイパス
- あけぼの街道:高知県高知市弥右衛門 - 香美市土佐山田町中組。全長11.5km。2013年11月9日全線開通[8]。
- 出合大戸バイパス:徳島県那賀町の長安口ダム北側に位置。旧道区間に存在していた素掘りトンネルをパスする。平成20年代前半全開通予定、約2.2km。
- 西宇バイパス:徳島県那賀町(旧木頭村)の不良部分を改良するため、2003年(平成15年)度着手、2006年(平成21)年12月26日開通。延長450m、車道幅員2.75m×2車線 [10]。
- 折宇バイパス:徳島県那賀町(旧木頭村)の不良部分を改良するため、2006年(平成18年)度に着手し、2012年(平成24年)7月29日に完成した約0.6kmのバイパス[11]。
- 橘バイパス:徳島県阿南市の国道55号接続部の線形不良・幅員狭小部を改良。2006年12月に新橘トンネル(465m)がまず開通、2008年(平成20年)3月31日に全線開通した。約1.15km。阿南道路はこの部分に接続される。
通称
- わじきライン
- 那賀川の中流〜下流域に沿う那賀町内の区間。わじき(鷲敷)とは「平成の大合併」以前に存在した、那賀町東端部の旧町名である。また、「わじきライン」とは本来「日本ライン」同様にライン川に因む那賀川の渓流の愛称であり、かつては川下りの手漕ぎ遊覧船もあった。
- あけぼの街道
- 高知市から香美市にかけて建設中のバイパス道路。南国市内で「土佐のまほろば」と呼ばれる国分地区を通ることに由来するものか。
- 電車通り(土佐電鉄線と並走区間)
重複区間
- 高知県高知市県庁前交差点:高知市小倉町交差点(国道32号・国道55号・国道493号)
- 高知県高知市県庁前交差点:高知市知寄町一丁目交差点(国道56号・国道197号)
- 徳島県那賀郡那賀町平谷:那賀町日真(国道193号)
- 阿南市橘:徳島市かちどき橋南詰交差点(国道55号)
道路施設
トンネル
- 四ツ足峠トンネル(1857m):高知・徳島県境に位置。2007年に美波ゆめトンネルが開通するまでの徳島県南部最長のトンネル。県境地点の路面に県境標示があり、その北側壁面には祠が設置されている。
- 出合大戸トンネル(920m)
橋梁
- 白石橋(L=142m、W=8m π型ラーメン橋)
道の駅
このほか、香美市旧物部地区山崎地域(高知県道49号大豊物部線交差点から西のトンネル抜けてすぐ)の南側永瀬ダム貯水池側に、広い駐車場を備えたトイレがある。
地理
通過する自治体
交差する道路
- 重用区間は省略(起点〜高知市小倉町交差点は国道のみ)
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沿線
当道に平行する物部川と那賀川は、ともに四国一の清流である。(四国地方整備局「平成18年四国内一級河川の水質現況の公表について」2006年河川水質ランキング)
高知県内では高知県3大一級河川の物部川に、また徳島県内では徳島県内で最も長い川の那賀川に並行する渓谷沿いの探勝路で、西日本一美しいとされる高の瀬峡や高知県一の紅葉名所の別府峡がある。剣山国定公園や、国立公園なども含めて高知県最大の公園である奥物部県立自然公園を通過し森林浴に最適である。
高知市
香美市
高知県側の香美市(旧香美郡香北町)は漫画家・やなせたかしの出身地で、沿道にはやなせの代表作に因んだ「アンパンマンミュージアム」がある。
- 香美市秦山公園野球場(土佐山田スタジアム)
- 高知工科大学
- 龍河洞(鍾乳洞・国指定天然記念物)
- アンパンマンミュージアム(香美市立やなせたかし記念館・道の駅美良布前)
- 轟(とどろ)の滝(日本の滝百選)、大荒の滝
- アジサイ(物部川沿い国道沿い・6月)
- ライダーズイン奥物部(ライダー向け宿泊施設)
- 別府峡
- 別府峡温泉
- 那賀郡那賀町
- 高の瀬峡(紅葉名所・徳島県観光百選第1位)
- 高の瀬峡レストハウス平の里(トイレ有り)
- 剣山スーパー林道(国内最長の林道)
- 木頭杉一本乗り大会(那賀川下り・8月)
- 美那川キャンプ村
- 拝宮農村舞台(旧上那賀町有形民俗文化財)
- 長安口ダム(徳島県最大ダム)、ビーバー館(同ダム資料館・トイレ有り)
- 相生森林文化公園(あいあいらんど)
- 相生森林美術館
- サクラ並木(川口ダム湖畔国道沿い・4月)
- わじきライン(那賀川渓流)
- 鷲敷温泉(わじき温泉)
- エキサイティング・サマー・イン・ワジキ(野外コンサート・8月)
- 氷柱観音(鍾乳洞)
- 太龍寺ロープウェイ(2.7km西日本最長ロープウェイ)
阿南市
徳島県側の阿南市の沿道には広い野球場も備えた県南圏域のスポーツ拠点「徳島県南部健康運動公園」がある。
- 太龍寺(四国八十八箇所第21番、阿南室戸歴史文化道)
- 徳島県南部健康運動公園(アグリあなんスタジアム)
- 橘湾(阿波の松島)
脚注
注釈
出典
- ↑ “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. 法令データ提供システム. 総務省行政管理局. . 2012閲覧.
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 11. . 2017閲覧.
- ↑ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. 法令データ提供システム. 総務省行政管理局. . 2012閲覧.
- ↑ ウィキソースには、二級国道の路線を指定する政令(昭和28年5月18日政令第96号)の原文があります。
- ↑ 四国地方建設局二十年史、1978年6月発行、776頁
- ↑ 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)
- ↑ 四国地方建設局二十年史、1978年6月発行、788頁
- ↑ “国道195号あけぼの街道が11月9日に全線開通しました”. 高知県. . 2015閲覧.
- ↑ “国道195号あけぼの街道全線開通”. 高知県. . 2015閲覧.
- ↑ “一般国道195号西宇バイパスが開通しました”. 徳島県. . 2015閲覧.
- ↑ “一般国道195号折宇バイパスの完成について”. 徳島県. . 2015閲覧.
関連項目
外部リンク
- 国土交通省四国地方整備局
- 高知県
- 徳島県
- 南部総合県民局県土整備部:那賀郡那賀町 - 阿南市の指定区間外を管理。