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Jiu-jitsu Brasileiro
別名 グレイシー流柔術、BJJ
使用武器 なし
発生国 ブラジルの旗 ブラジル
発生年 20世紀初頭
創始者 カーロス・グレイシー
源流 柔道
流派 マチャド柔術
ノヴァウニオン柔術
バルボーザ柔術
カナディアン柔術
主要技術 抑込技、絞め技、関節技、投げ技
公式サイト 国際ブラジリアン柔術連盟
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ブラジリアン柔術(ブラジリアンじゅうじゅつ、伯柔術、: Jiu-jitsu brasileiro、略称BJJ)は、ブラジル格闘技の一つで、創始者の名前からグレイシー柔術とも呼ばれる。

ブラジルに移民した日本人柔道家前田光世が自らのプロレスラーなどとの戦いから修得した技術や柔道の技術をカーロス・グレイシー、ジュルジ・グレイシーなどに伝え、彼らが改変してできあがった。ブラジルではリオデジャネイロを中心にサンパウロクリチバなどで、長年に渡り盛んに行われている。

ブラジリアン柔術には、護身術格闘技という側面があるが、最初に前田光世から手ほどきを受けたカーロス・グレイシーの弟であるエリオ・グレイシーは小柄で喘息持ちであった。そんな彼でも自分の身を守り、体格や力の上で劣る相手でも勝てるように考案されたのがグレイシー柔術、すなわちブラジリアン柔術である。それらは、寝技の組み技主体であるが故の安全性の高さや、全くの素人からでも始められるハードルの低さから、競技人口が急速に増加している。

概要

ブラジリアン柔術は「柔術競技」「バーリトゥード」「護身術」を3つの柱にしている。

  1. 稽古は「柔術競技」を中心に行われ、この競技において上達すると「バーリトゥード」でもある程度強くなるように考えられている。しかしながら、柔術競技は寝技の組み技が主体のため、安全性が高い着衣格闘技である。
  2. バーリトゥード」は原則着衣無しの『なんでもあり』の試合(総合格闘技)で、稽古では「柔術競技」との細かな技術的な違いを中心に教えられる。実際に技を掛け合う乱取り稽古は諸々の現代格闘技と同じくスパーリングと呼ばれる。
  3. 他の武術・格闘技では、実戦=バーリトゥード(何でもあり)、と考えがちだが、ブラジリアン柔術ではバーリトゥードと護身術を区別して捉えている。ただし、国内外問わず完全な競技柔術のみを教え、護身術の稽古は行わない道場も多い。

歴史

勃興期

以下の歴史はグレイシーバッハJAPANとグレイシーアカデミーの公式サイトなどを元に記述する。 20世紀前半、日本を離れた前田光世の柔術にほれ込んだスコットランド系移民をルーツに持つガスタオン・グレイシーが自分の子供達に柔術を教えてほしいと依頼し、長男のカーロス・グレイシーらが前田から学ぶこととなった。末弟のエリオはカーロスから学んだが、カーロスと比べて肉体が決して強くなかったエリオはてこの原理を応用した技術開発に取り組み、その延長線上で教授法を獲得して兄弟の仲でも頭角を表し始めた。 カーロスは自らだけでなく、兄弟達の試合のマネージメントを行って柔術の有効性を証明し続けることで着実に国内での柔術の足場を築いていった。特にエリオは技術に秀でていたことから積極的に他流試合に出続けた。その中でも特に知られているのがエリオと木村政彦の一戦であり、エリオは最終的に敗れたがその前の試合では日本人柔道家相手に好成績を残しており、内一人を十字絞めで絞め落として日系人コミュニティを大いに動揺させた。

1950年代-90年代

1950年代以降、グレイシー一族が活動していたブラジル北東部におけるバーリ・トゥードは衰退期に入っていったが柔術は存続し続けた。カーロスは20人以上の子供をもうけたが、多くを人格者、指導者として優れていたエリオに預けていた。一族でも史上最高の柔術家と目されているホーウス・グレイシーもその一人だった。ホーウスはエリオが重視していた防御的なスタイルに限界を感じ、自ら積極的に攻め立てるスタイルを模索して柔術だけではなく柔道、レスリング、サンボといった他の組技系格闘技を修めて柔術に技術革新をもたらした。 後にホーウスは事故死してしまうが、彼の指導を受けて成長し、バーリ・トゥードで名を馳せていたレイ・ズールを破ったヒクソン・グレイシーをはじめとする新世代のグレイシー一族や、オズワルド・アウヴェスといった非グレイシー系の黒帯が増えたことで柔術の普及は進んでいった。

1990年代 - 2000年代

もともと何でもありのケンカでは強いのは打撃であり組技は実戦では役に立たないと思われてきた。そんな中で1993年11月12日、エリオの息子ホイス・グレイシーが、長兄ホリオン・グレイシーが主催したUFC 1(反則攻撃が目潰し、噛み付きのみの格闘技大会)で参加選手中、最軽量だったにもかかわらず優勝し、一躍柔術が脚光を浴びた。この大会は広いフィールドで1対1の状況が約束されているという柔術が最も得意とする状況で行われたため、大会の認可が下りた際ホリオンは柔術による世界の格闘技市場制圧を確信したとまで語っている。 その結果、全米中の格闘技の道場やジムでブラジリアン柔術が普及し始めグレイシー一族だけではなくビクトー・ベウフォートアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラら柔術をバックボーンにもつ格闘家が好成績を収めるとその他の格闘家も寝技を研究していき、世界の格闘技情勢は一変した。

現在

国際的に普及した柔術はさらに安全面での配慮や競技人口の増大により他の格闘技と同様スポーツ化の様相を見せ始め、いわゆるモダン柔術という相手のバックを積極的に狙って試合を優位に運んだり、護身術、格闘技の観点から見て考えられない試合展開(お互いに尻餅をついて向き合い、コントロールを試みるダブルガードなど)が見られてきた。これに対してグレイシー一族(特にIBJJFに関わっていないエリオ派)らを中心とした保守派や、独特のアプローチで柔術とMMAの技術の相互互換性を志向し続けているエディ・ブラボーからIBJJF主催の大会が主催されるようになり、Metamorisをはじめとするポイント制を廃したグラップリング、柔術大会が話題を呼び始めている。

日本における団体の設立

日本では、1997年(平成9年)に渡辺孝真を会長とした日本ブラジリアン柔術連盟(JBJJF)が設立された。また2008年(平成20年)2月に、ヒクソン・グレイシーを会長とする全日本柔術連盟(JJFJ)が設立された。

帯制度

帯の色は柔道空手道のように習熟度や実力によって分けられており、白帯、青帯、紫帯、茶帯、黒帯の順に高くなっていく。柔道の場合は各県において公式な昇段試験があり、受験者同士の試合結果にて取得する点を一定数貯めると昇段、といった制度があるが、柔術では基本的には試合や大会での実績や実力に応じて道場主の判断で授与する場合が多い。黒帯制度がある他武道の中でも黒帯の取得が最難関の競技と言われており、黒帯を取得出来る選手は稀である。目安として青帯は基礎技術を習熟し、紫帯で指導員としての実力を有し、茶帯および黒帯は下位帯に対して圧倒的な実力差を有する。習得期間や寝技の技量と戦歴によって、自身の指導者が帯の昇格を認めれ柔術を始めてから1年で昇格をする場合もあれば10年以上の歳月をかけて昇格する人もいる。ただし、総合格闘技のプロ経験を持ったものや柔道・レスリング・サンボでオリンピック出場経験・全日本大会以上の優勝経験を持ったものは無条件で色帯として昇格される場合もある[1]。また、中学生で緑帯を所得したものは中学校卒業後時点で青帯昇格となる。ブラジル柔術連盟(CBJJ)によると、黒帯に昇格してから31年経った者に赤帯を授けている。

紫帯以上の指導者はいつでも門下生に自分の帯のより一段階下の帯を認定することが出来る。黒帯二段以上は黒帯以下の全ての帯を認定することが出来、黒帯初段は2011年の改制により、黒帯(黒帯無段)を認定することが出来ない。黒帯初段以上は指導者個人ではなく、国際ブラジリアン柔術連盟の公認連盟のみが認定することが出来る。

ただし、それぞれ最短終了期間が定められており、青帯の場合は会員登録から最低2年以上経過しないと紫帯を取得することが出来ない。

IBJJFルール(抜粋)

規則

  • あらゆる打撃技の禁止
  • 道着の袖の余り幅は6.8cm以上あること
  • 急所攻撃禁止

勝敗の決定

  • サブミッション - 絞め技関節技で相手選手がタップする、あるいは失神する。
  • 怪我などによる棄権
  • 重大反則行為による失格
  • ポイント
  • アドバンテージ
  • ネガティブ
  • レフェリー判定

時間内に決着が付かなかった場合はポイント数の多い選手が勝利となる。ポイントが同数の場合アドバンテージ数が多い選手が、そしてアドバンテージも同数の場合、ネガティブの少ない選手が勝利となる。 全てが同数の場合は審判が判定する(レフェリー判定)ため引き分けはない。ただし両者失格はある。

ポジティブポイント

名称 ポジティブポイント 詳細
テイクダウン 2点 立っている相手を倒し、寝技に持ち込むこと。
スイープ ガードポジションの選手が上の選手をひっくり返して上下逆になること。リバーサルとも言う。
ニーオンベリー 仰向けの相手の胴体に膝を乗せ、もう一方の膝を床から離した体勢。
パスガード 3点 インサイドガードポジションから脱しサイドポジションもしくはマウントポジションをとる。
マウント 4点 相手が仰向けもしくは横向けで馬乗りの体勢をとる。
バックコントロール 背後から相手の鼠蹊部に両かかとを置く。

上記ポイントは3秒以上キープすることで付与される。またニーオンザベリーは左右をスイッチしてもポイントは加算されない。

ネガティブポイント(ペナルティー)

相手と組むことを避ける。もしくは組んでも膠着を誘発する行為はストーリング(時間稼ぎ)とみなされペナルティーが与えられる。

主な反則行為

非常に重大な反則

即座に失格となる

  • サブミッションが仕掛けられた状態で意図的に場外へ出る行為
  • 噛みつき、サミング、髪を引っ張る、打撃行為、急所攻撃、指先で鼻孔に攻撃するなど
  • その他常識、道徳的に反する行為や言動

重大な反則

2度目の警告より、ペナルティーに追加して相手に1ポイントのアドバンテージが与えられる。3度目は(アドバンテージより上位の)2ポイント、4度目で失格となる(ペナルティは累積)。

  • 相手の道衣を掴まず膝やお尻を着く
  • 膠着を誘発する行為
  • 相手の道衣の袖口、裾口の中に指を入れる行為
  • 道衣を掴まず拳でチョークを掛ける行為

禁止行為(抜粋)

階級 反則技 解説
全階級 ネックロック フロント・ネックチャンスリーなどの首関節
蟹挟 (IBJJFルールを採用しない組織の大会によっては茶帯以上で使用可の場合がある)
ヒールホールド 踵固め
スラミング ガード状態の相手を床に叩きつける行為。
バックコントロールしている相手を叩きつける行為も同様
外掛け 足関節技スイープを仕掛ける際に相手の脚に外側から自らの脚を絡みつける行為
ストレートフックロックを掛けた足を、攻撃を受けていない足の方向へねじる行為
頭を床に打ち付ける行為 ドライバー
指を後方に曲げる行為 指固め
膝をねじって決める行為
すべての打撃
青帯〜紫帯以下 トーホールド 足絡み足首固め
ストレートニーロック
カーフロック ふくらはぎ固めのこと
バイセップスライサー
白帯及びジュブナイル以下 リストロック 手首固め
クローズドガードで肝臓や鋤骨を圧迫する行為 胴締め
頭を対戦相手の体の外側に出して掛けるシングルレッグテイクダウン
ティーン以下 三角絞めから頭を引きつける行為
脊髄への攻撃を伴うチョーク
袖車絞め
ギロチンチョーク
アームトライアングル
ストレートフットロック
袖を使用した前腕による締め エゼキエル
ジュニア以下 両足を開脚させて極める関節技

柔術衣

柔術衣は柔道着と比べ細身で、メーカー名のパッチあるいは刺繍が目立つようにデザインされている。 また柔道は白の柔道着で大会に出場することが一般的だが、柔術では上下同色の黒、白、青(紺色を含む)であれば公式大会に出場できる。

年齢カテゴリ

カテゴリ 対象年齢
マイティーマイトⅠ~Ⅲ 4歳 - 6歳
ピーウィーⅠ~Ⅲ 7歳 - 9歳
ジュニアⅠ~Ⅲ 10歳 - 12歳
ティーンⅠ~Ⅲ 13歳 - 15歳
ジュブナイルⅠ~Ⅱ 16歳 - 17歳
アダルト 18歳 - 29歳
マスター1 30歳 - 35歳
マスター2 36歳 - 40歳
マスター3 41歳 - 45歳
マスター4 46歳 - 50歳
マスター5 51歳 - 55歳
マスター6 56歳以上

算出方法:(現在の西暦年)-(誕生年)

階級(着衣時)

体重 階級名称
57.5kg以下 ルースター級 (Rooster)
64.0kg以下 ライトフェザー級 (Light-Feather)
70.0kg以下 フェザー級 (Feather)
76.0kg以下 ライト級 (Light)
82.3kg以下 ミドル級 (Middle)
88.3kg以下 ミディアムヘビー級 (Medium-Heavy)
94.3kg以下 ヘビー級 (Heavy)
100.5kg以下 スーパーヘビー級 (Super-Heavy)
100.6kg以上 ウルトラヘビー級 (Ultra-Heavy)
無差別 オープンクラス級 (Open-class)

試合時間

帯/階級 プレミリン ミリン インファンティウ インファント・ジュベニウ ジュベニウ アダルト マスター シニア以上
白帯 2分 3分 4分 4分 5分 5分 5分 5分
青帯 - - - - 5分 6分 5分 5分
紫帯 - - - - - 7分 6分 5分
茶帯 - - - - - 8分 6分 5分
黒帯 - - - - - 10分 6分 5分

※空白はその帯を取得できる年齢でないことを示す

具体的な試合展開

柔道と異なり綺麗に投げても一本勝ちにはならずテイクダウン(2ポイント)またはアドバンテージ(柔道で言う効果。ADポイントとして別集計1ポイント)のみが与えられる。また、引き込みが認められている。そして、寝技でトップポジション(上側)の選手が相手選手に組まない場合もそのまま試合は継続される。また寝技の攻防が膠着した場合にブレイク(待て)がかかるまでの時間は柔道と比較してかなり長い。そのため、寝技中心の試合展開になることが多い。

また、その寝技にしても抑え込みでは一本にならず、20秒以上抑え込みを続けると柔道で言う教育的指導に該当する反則を取られる。また、柔道では寝技で亀になって防御することが多いが、柔術ではその態勢で背に乗られ、相手の両足を鼠径部に差し込まれるとポイントになる(4ポイント)ため、亀の姿勢のままでいることは少ない。むしろボトムポジション(下側の者)では相手と正対し、膝や脚を使って防御する。その際、股で相手をはさみ込んで制御すること(つまりガードの状態にすること)を目的としている。

一本勝ちは、関節技や絞め技を極めた場合に審判が決定する。実力が拮抗している場合は一本を狙わず、ポジショニングによって与えられるポイントあるいはアドバンテージ等の判定勝利を狙う選手も多い。

大会・選手権

コパ・パラエストラ、GIアマチュアオープントーナメント、デラヒーバカップ、COPA DUMAU KIMONOS(コパ・ドゥマウ・キモノス)、全日本選手権、レグナムJAM、コパ・トウホク、コパ・インファイト、カンペオナート・ジャポネーズ、JAM、コパ・ストライプル、COPA AXIS(コパ・アクシス)、白帯カーニバル、ポゴナカップ、キング・オブ・パラエストラ、全日本ブラジリアン柔術新人戦トーナメント、何気杯、コパ・ダ・アミザデ、CJCT、ヒクソン杯、アジサプリメント柔術大会など。日本国外でも様々な柔術の大会が開催されている。

全日本選手権

日本ブラジリアン柔術連盟(BJJFJ)が1998年(平成10年)から全日本ブラジリアン柔術選手権を開催し、全日本柔術連盟(JJFJ)が2008年(平成20年)から全日本柔術チャンピオンシップ(日本オープン柔術選手権)を開催している。また、過去にはパラエストラが主催していた「カンペオナート・ジャポネーズ・デ・ジュウジュツ・アベルト(全日本オープン選手権)」があった。

世界選手権

ブラジリアン柔術の世界選手権は現在3つある。一つは「世界柔術選手権」、「柔術競技世界」、「グレイシー柔術世界選手権」である。過去には「柔術ワールドカップ」があった。

世界柔術選手権(World Jiu-Jitsu Championship)
国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)が主催する大会。通称ムンジアル。最も古くから続く世界大会。
柔術競技世界(Mundial de Jiu-Jitsu Esportivo)
ブラジル柔術競技連盟(CBJJE)が主催する大会。この大会もムンジアルという名称を用いている。2007年から始まった世界大会。
グレイシー柔術世界選手権(The Gracie Jiu-Jitsu World Championship)
国際グレイシー柔術連盟(IGJJF)が主催する大会。2003年から始まった。ムンジアルやコパ・ド・ムンドと違い、競技スポーツではなく護身としての柔術を標榜しているため、上記2つの大会とは試合ルールが異なる。まずスラム(バスター)が紫帯の部以上のカテゴリーで認められている(スラムとは相手を持ち上げて地面に叩き付ける技)。また試合時間が最大で30分と大幅に長い。加えて、寝技で膠着状態になると強制的にスタンド状態に戻され、コイントスで上下のポジションが決定される。
柔術オリンピック世界杯(Copa do Mundo de Jiu-Jitsu Olimpico)
ブラジル柔術オリンピック連盟(CBJJO)が主催していた大会。通称コパ・ド・ムンド(「世界杯」の意)。IBJJF主催の大会に反発した団体(ノヴァウニオン他)が1996年から始めた。選手の参加費を格段に安くし、優勝者には賞金が出る制度を初めて行った。正式には、柔術オリンピック コパ・ド・ムンド・デ・ジウジツ・オリンピコと言う。同大会は、2006年の開催をもって消滅し、2007年以後はCBJJOの後継団体であるブラジル柔術競技連盟(CBJJE)が、IBJJFとは異なるもう一つのムンジアルを開催している。

「柔術」という名称を使っている経緯

当時、柔道と柔術の区別が曖昧だったからという説

明治時代には、講道館柔道は柔術の一流派とされており[2]、まだ柔術と柔道を明確に区別する習慣がなかった。前田光世が日本を発った時、柔道は嘉納柔術という呼び方をされていたため、「柔術」となったと考えられる。例えば、『坊っちゃん』と『三四郎』は1906年(明治39年)と1908年(明治41年)に書かれたものであるが、嘉納治五郎と親交のあった夏目漱石はこれらの作品で「柔術」と書いている。講道館で柔道を修業した者も自分の技を「柔術」と称することが多かった。戦中まで大日本武徳会の「武道専門学校」(武専)で教授されていた「柔術」も、技術内容は講道館柔道と同じものであった

前田光世が自粛したという説

日本古来の古武道「柔術」とは直接的関係は無い。にもかかわらず「柔術」と名付けられているのは、講道館柔道を離れた身である前田光世が「柔道」という言葉の使用を自粛してブラジル人らに技を教授したからだといわれている。

外国では柔術の方が通りが良かったという説

当時外国では「柔術」という言葉が過去に海外へ出た柔道家や古流の柔術家達によってすでに広まっており、通りが良かった面がある。

流派

脚注

  1. 柔道世界選手権に出場経験がある鳥居智男の場合、ブラジリアン柔術を始めた時点で紫帯に昇級している。
  2. 厳密には今昔をとわず「柔道」とは武術の流儀名でも格闘技名でもなく、「道」の名の示すとおり、嘉納治五郎の創作した徳目プログラムを指す。現在「柔道」(講道館柔道)という名で知られまた呼ばれる格技種目は、本来その教材となる(嘉納流の)柔術流儀のことであった。

関連項目

外部リンク

情報サイト

国内団体(設立順)

国際団体