バンクーバー (ブリティッシュコロンビア州)
バンクーバー市 City of Vancouver | |
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位置 | |
バンクーバー市の位置(ブリティッシュコロンビア州メトロバンクーバー内)の位置図 バンクーバー市の位置(ブリティッシュコロンビア州メトロバンクーバー内) | |
座標 : 西経123度07分00秒北緯49.266667度 西経123.116667度 | |
歴史 | |
市制 | 1886年4月6日 |
行政 | |
国 | カナダ |
州 | 25px ブリティッシュコロンビア州 |
行政区 | メトロバンクーバー |
市 | バンクーバー市 |
地理 | |
面積 | |
市域 | 114.71 km2 |
都市圏 | 2,877.36 km2 |
標高 | 167 m |
人口 | |
人口 | (2006年[1][2]現在) |
市域 | 578,041人 |
人口密度 | 5,039.0人/km2 |
都市圏 | 2,116,581人 |
備考 | カナダ国内8位 |
公式ウェブサイト : vancouver.ca |
バンクーバー(英語: Vancouver)は、カナダ連邦ブリティッシュコロンビア州南西部にある都市。同州最大の都市である。ヴァンクーヴァーと表記されることもある[3]。
Contents
概要
バンクーバーを中心とする都市圏人口は210万人とカナダ国内第3位の都市圏を形成している[4]。バンクーバー市のみの人口では同国内で第8位の約64万人[5]である。民族や言語が多様で、人口のおよそ52%は第一言語が同州の公用語にあたる英語ではない[6]。北米有数の世界都市であり、2016年に発表された「世界の都市総合力ランキング」では、世界28位と評価された[7]。
1867年に製材所ができ、これらを中心とする入植地であったギャスタウンは発展を続け、グランビルとして町は拡大した。東カナダから続く鉄道の終着駅が町まで敷かれることになった1886年に町はバンクーバーとして改名され市政となる。
林業が同市最大の産業で、都市部ながら自然に囲まれた都市として知られていることから、観光業が発達しており、同市第2の産業となっている[8]。同市にあるメトロバンクーバー港は同国最大の港であり、北米においても積載量で第4位の規模を持つ[9]。同市および隣のバーナビー市には、主要な各映画製作会社が拠点を置いており、ロサンゼルス、ニューヨークに続く北米第3位の規模となる映画製作拠点となっている。このため、通称ハリウッドノースとも呼ばれる[10][11]。国際会議や国際競技が数多く開催されており、2010年には第21回冬季オリンピック(バンクーバーオリンピック)が開催された。
地名
バンクーバーの地名は18世紀後半、カナダ西海岸地域の測量を行ったイギリスの探検家、ジョージ・バンクーバーに由来する[12]。旧訳「晚香坡」。
歴史
ロッキー山脈に発しジョージア海峡に注ぐフレーザー川の河口地域にマスキーム (Xwméthkwyiem) といわれる先住民族が居住したのは、少なくとも3,000年以上前であった[13]。ただし、豊かな自然環境を考慮すると10,000年以上も前から人類が住んでいたとも考えられている。ヨーロッパから探検家が到着した頃には、マスキーム族 (Musqueam) とスクワミッシュ族 (Squamish) が既に村を形成していた。北バンクーバー地域にはツレイルワスス族 (Tsleil'wauthuth) が居住していた。これらはサリシュ海岸 (Coast Salish) 先住民族と言われ、フレーザー渓谷から北部ワシントン地域を居住区としていた。
1791年にスペインのホセ・マリア・ナルバエス (Jose Maria Narvaez) 船長がジョージア海峡を探検した。翌1792年には、イギリス海軍のジョージ・バンクーバー提督がスペイン探検団とともにバンクーバー島西岸からジョージア海峡に入り、のちのシアトルのあたりまで到達した。
その後、毛皮の交易所がコロンビア川やフレーザー川に沿って設立され、ブリティッシュ・コロンビアの内陸部にもヨーロッパ人の入植が相次いだ。ハドソン湾会社などがますます進出した。1858年にはフレーザー川下流岸にも金鉱が発見され、ゴールドラッシュが始まった。1865年にはコロンビア川岸でも金鉱が発見されたが、すぐにゴールドラッシュは収束した。
バンクーバー港の中心であるバラード入り江にて林業が盛んになり、1863年には最初の製材所がムーディービル(のちのノースバンクーバー)に開業した。1865年にはオーストラリアへ輸出が開始された。同年までにはバンクーバー市街のあたりにも製材所が開業された。
カナダがイギリスより独立し、「カナダ自治領」(Dominion of Canada) が設立された4年後の1871年には、ブリティッシュ・コロンビアがカナダ自治領(カナダの連邦政府)に加盟した。
1885年、カナダ植民地政府のマクドナルド首相の指示の下、カナダ・パシフィック鉄道 (CPR) がグランビルに大陸横断鉄道の西海岸側の終着駅を建設した。CPRは、おそらくバンクーバー島に因んで、終着駅の名前を「バンクーバー」とした。その後1886年4月6日、正式に「バンクーバー市」が施行され、間もなくモントリオールからの大陸横断鉄道定期便が開業された。1886年の大火事で町の大部分が焼失したが、鉄道での物資の補給等により間もなく復興した。1888年にはスタンレーパークが開園した。
大陸横断鉄道がバンクーバー港と接続し、カナダが太平洋岸からも世界各国へつながることとなった。1891年にCPR初の貨物船「"Empress of India"」が東洋から到着した。1914年にはパナマ運河が開業し、バンクーバーは北太平洋の重要な海港の一つとなった。
20世紀に入ってもギャスタウン周辺が市の中心として栄えた。1922年にバンクーバーの車両交通は、イギリス方式の左側通行から右側通行に切り替わり、1937年にはライオンズゲートブリッジが開通した。市制100周年に当たる1986年には国際交通博覧会 (Expo 86) が開催され、それに合わせて新しい交通機関スカイトレインが運行開始した。
カナダの天然鉱物資源および工業製品、石油などを輸出する重要な港としての港湾業や、水産農林業、観光その他によって、バンクーバーの都市圏はその後も順調な成長を続け、周辺の都市と合わせると人口200万人を超え、カナダ第3位の大都市圏を形成している。自然環境と都市文化のバランスのいい発展を背景に、世界各国からの移民が急増した。特に1997年の香港の中華人民共和国返還に際し、共産主義化を恐れた香港系中国人の移民が急増した(詳細はチャイナタウン参照)。第二次世界大戦前から日系移民も多く以前は日本人街もあったが戦後急速に衰退していった(詳細はバンクーバーの日本人街参照)。
地理
バンクーバーはブリティッシュコロンビア州の南西部、フレーザー川の河口に位置する。ジョージア海峡を挟んでバンクーバー島と向かい合っている。
周辺の20あまりの自治体と併せて州の地方行政区としてのメトロバンクーバーを形成している。
リッチモンド、バーナビー、バラード入り江を挟んでノースバンクーバー、イングリッシュベイを挟んでウェストバンクーバーに隣接している。
気候
バンクーバーはカナダ国内で最も温暖な気候を持つ都市の1つである[14]。ケッペンの気候区分では西岸海洋性気候(Cfb)に属する。夏は涼しく30度を超えるような真夏日になることはほぼ無く、乾燥していて過ごしやすい。比較的晴れる日が多く降水量の少ない夏とは対照的に、11月から3月までは降水量が多く、平均で一日の半分が降雨である。そのためカナダで最も降雨量の多い都市の1つでもある。太平洋沿いのリッチモンドにあるバンクーバー国際空港の観測データによると、年間降水量は1,189mmに達する。冬季はカナダで最も温暖な気候で、最も寒い12月の平均気温は3.6℃、氷点下にまで下がる日数は年間平均で40.9日である。降雪は平均して年間で約11日程度で、10㎝を超えるような積雪は年間1日程度である。年間平均降雪量は38.1cmであるが、通常地上に長く積雪が残ることはなく[15]、冬季は雨が降ることの方が圧倒的に多い。これまで観測された最高気温は2009年7月30日の34.4℃、最低気温は1968年12月29日の-17.8℃である。
一方、メトロバンクーバーで見ると、バンクーバーは山に囲まれているため、スキー場のあるノースバンクーバーやウエストバンクーバーのような標高の高い地域では、より雪が多くなり、寒さは厳しくなる。また、内陸部方面では、夏の気温が上がりやすく、真夏日になることも珍しくないなど地域によって気候の差は大きい。近郊のバーナビー市の標高365.80 mに位置するサイモンフレーザー大学にある観測データでは、年間降雪量は89cmとなり、太平洋沿岸のリッチモンド市にあるバンクーバー国際空港の観測データの2倍以上にもなる。
バンクーバー(バンクーバー国際空港)(1981−2010年平均)の気候資料 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 15.3(59.5) | 18.4(65.1) | 19.4(66.9) | 25.0(77) | 30.4(86.7) | 30.6(87.1) | 34.4(93.9) | 33.3(91.9) | 29.3(84.7) | 23.7(74.7) | 18.4(65.1) | 14.9(58.8) | 34.4(93.9) |
平均最高気温 °C (°F) | 6.9(44.4) | 8.2(46.8) | 10.3(50.5) | 13.2(55.8) | 16.7(62.1) | 19.6(67.3) | 22.2(72) | 22.2(72) | 18.9(66) | 13.5(56.3) | 9.2(48.6) | 6.3(43.3) | 13.9(57) |
日平均気温 °C (°F) | 4.1(39.4) | 4.9(40.8) | 6.9(44.4) | 9.4(48.9) | 12.8(55) | 15.7(60.3) | 18.0(64.4) | 18.0(64.4) | 14.9(58.8) | 10.3(50.5) | 6.3(43.3) | 3.6(38.5) | 10.4(50.7) |
平均最低気温 °C (°F) | 1.4(34.5) | 1.6(34.9) | 3.4(38.1) | 5.6(42.1) | 8.8(47.8) | 11.7(53.1) | 13.7(56.7) | 13.8(56.8) | 10.8(51.4) | 7.0(44.6) | 3.5(38.3) | 0.8(33.4) | 6.8(44.2) |
最低気温記録 °C (°F) | -17.8(-0) | -16.1(3) | -9.4(15.1) | -3.3(26.1) | 0.6(33.1) | 3.9(39) | 6.7(44.1) | 6.1(43) | 0.0(32) | -5.9(21.4) | -14.3(6.3) | -17.8(-0) | -17.8(-0) |
降水量 mm (inches) | 168.4(6.63) | 104.6(4.118) | 113.9(4.484) | 88.5(3.484) | 65.0(2.559) | 53.8(2.118) | 35.6(1.402) | 36.7(1.445) | 50.9(2.004) | 120.8(4.756) | 188.9(7.437) | 161.9(6.374) | 1,189.0(46.811) |
降雪量 cm (inches) | 11.1(4.37) | 6.3(2.48) | 2.3(0.91) | 0.3(0.12) | 0.0(0) | 0.0(0) | 0.0(0) | 0.0(0) | 0.0(0) | 0.1(0.04) | 3.2(1.26) | 14.8(5.83) | 38.1(15) |
% 湿度 | 81.2 | 74.5 | 70.1 | 65.4 | 63.5 | 62.2 | 61.4 | 61.8 | 67.2 | 75.6 | 79.5 | 80.9 | 70.3 |
平均降雨日数 (≥ 0.2 mm) | 18.4 | 14.7 | 17.5 | 14.8 | 13.2 | 11.5 | 6.3 | 6.7 | 8.3 | 15.4 | 19.9 | 18.4 | 165.1 |
平均降雪日数 (≥ 0.2 cm) | 2.6 | 1.4 | 0.9 | 0.2 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.8 | 2.8 | 8.7 |
日照時間 | 60.1 | 91.0 | 134.8 | 185.0 | 222.5 | 226.9 | 289.8 | 277.1 | 212.8 | 120.7 | 60.4 | 56.5 | 1,937.5 |
出典: [16] |
バーナビー(サイモンフレーザー大学)(1981−2010年平均)の気候資料 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
平均最高気温 °C (°F) | 5.8(42.4) | 6.8(44.2) | 9.3(48.7) | 12.4(54.3) | 15.6(60.1) | 18.2(64.8) | 21.2(70.2) | 21.2(70.2) | 18.0(64.4) | 12.0(53.6) | 7.5(45.5) | 5.1(41.2) | 12.7(54.9) |
日平均気温 °C (°F) | 3.6(38.5) | 4.3(39.7) | 6.2(43.2) | 8.7(47.7) | 11.8(53.2) | 14.4(57.9) | 17.0(62.6) | 17.2(63) | 14.6(58.3) | 9.5(49.1) | 5.3(41.5) | 2.9(37.2) | 9.6(49.3) |
平均最低気温 °C (°F) | 1.4(34.5) | 1.7(35.1) | 3.1(37.6) | 4.9(40.8) | 7.9(46.2) | 10.5(50.9) | 12.7(54.9) | 13.2(55.8) | 11.1(52) | 7.0(44.6) | 3.0(37.4) | 0.8(33.4) | 6.5(43.7) |
降水量 mm (inches) | 280.9(11.059) | 178.4(7.024) | 182.1(7.169) | 154.4(6.079) | 120.0(4.724) | 101.4(3.992) | 64.7(2.547) | 64.5(2.539) | 92.2(3.63) | 210.1(8.272) | 311.6(12.268) | 249.8(9.835) | 2,009.9(79.13) |
降雪量 cm (inches) | 24(9.4) | 15(5.9) | 11(4.3) | 2(0.8) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 8(3.1) | 29(11.4) | 89(35) |
出典: [17] |
人口動態
2006年の人口調査によるとバンクーバー市の人口は58万人。バンクーバー都市圏の人口は211万6,581人。 バンクーバー都市圏の人種別構成は2006年国勢調査では下記の通り。( )内はバンクーバー市内。
バンクーバー都市圏には中国系(402,000人)や韓国系(46,035人)および日系(30,230人)を始めとするアジア系が多く住む都市であり、北米有数の規模の中華街が形成されている。
中国系人口はバンクーバー都市圏の2割近くを占め、これは北米の大都市では最も高い。中国系住民の多くは香港返還前後に移民してきた香港人で、バンクーバーならぬホンクーバーとも言われるほどである[18]。特に南部にあるリッチモンドは人口の大多数が中国系である。中華街には、孫文が中国国民党を結成する前の亡命中に住んだ、中山庭園がある。中国語話者の中では広東語話者が最も多いが、普通話話者も少なくなく、台湾語話者のコミュニティもある。
かつては日本人街も存在したが第二次大戦中の日系人の収容所への連行などでブリティッシュコロンビア州内の日系人人口が激減し、廃退した。2011年現在、バンクーバー仏教会、バンクーバー日本語学校と日系会館を除き殆どが廃墟化している。しかし、今でもトロントをしのぐカナダ最大の日系社会を形成し、日本人留学生も多く在住している。ダウンタウンには、日本人向けのコンビニや飲食店などが建ち並んでおり、一角では日本語だけでも生活が可能なほどである。
その他にもフィリピン系やメキシコ系、ベトナム系やカンボジア系、クロアチア系など様々な民族が居住しているが、黒人は20,670人で北米の大都市では最も少ない。
経済
太平洋岸に位置すること、トランスカナダハイウェイと鉄道の西の終点であることから、カナダで最大の産業都市の一つである。バンクーバー港はカナダ最大で、多岐にわたる貿易量が750億ドルに上り、GDPで105億ドルを占める。林業と鉱業の拠点でもあり、最近ではソフトウェア開発、バイオテクノロジー、映画産業の中心地になっている。毎年多くの観光客が集まり、アラスカやカナダ国内への重要な入り口でもある。一方、家賃の高さではカナダ一という面がある[19]。アメリカのワシントン州と接しており、毎日国境を越えて通勤する人も少なくない。通勤者や観光客の便宜を図るために、アメリカドルでの支払いも可能なところが少なくないが、この場合原則として、アメリカドルで支払う場合の金額がやや高めに設定されている。
2017年の調査によると、世界17位の金融センターであり、カナダではトロントやモントリオールに次ぐ3位である[20]
行政
警察
- 交番(CPC:Community Policing Centres)
- 地域ごとに警察官とボランティアで構成された交番が配置されている。リタイヤ者から若者まで多くのボランティアが地域パトロールや盗難等の被害届の作成などを担当し、警察官たちがより重要な職務を遂行できるようサポートしている。24時間開いているわけではないが朝から夕方まで常時ボランティアが待機している。人のいない時間のある日本の交番でも地域参加型の防犯システムとして参考となり得るものである。
交通
空港
- バンクーバー国際空港 (空港コード:YVR)
- バンクーバーの南、リッチモンドにある国際空港で、年間の発着数(29万)、旅客数(1700万)ともにトロント・ピアソン国際空港に次ぐカナダ第2の空港。 国際空港としては珍しく、水上機定期便のためのターミナルを備えた空港でもある。
- アボッツフォード国際空港(Abbotsford International Airport)(空港コード:YXX)
- 同地区から東部に位置するアボッツフォードにある国際空港で、設備面でもバンクーバー国際空港の代替機能を持つ空港。
- バンクーバー・ハーバー水上空港 (空港コード:CXH)
- ダウンタウンのウォーターフロント駅近くにあり、水上飛行機がバンクーバー島のビクトリアやナナイモなどとの間を短時間で結んでいる。離着陸数は約5万回で水上空港としてはカナダ1位。
BCフェリー
島が多く存在するブリティッシュコロンビア州では多くの人がフェリーを交通手段として使っている。フェリーターミナルは、ウェストバンクーバーのホースシューベイ港とバンクーバー市南のデルタにあるツワッセン港から出港している。
公共交通機関
鉄道
スカイトレイン
バンクーバーのダウンタウンと、郊外都市や空港とを結ぶ軌道系の公共輸送機関。ダウンタウンでは地下を走り、郊外に出ると高架になる。初期の2路線では、無人のリニアモーターカーが運行している。
最新路線としては、2010年2月に開催されたバンクーバーオリンピックに合わせて、バンクーバーのダウンタウンと、南接するリッチモンドのバンクーバー国際空港およびシティセンターとを結ぶカナダ・ラインの建設が2005年11月より進められ、2009年8月に営業を開始した。同路線は、ターミナル駅であるウォーターフロント駅からダウンタウン地下を南下し、キャンビー通りの地下を抜け、フレーザー川付近のブリッジポート駅からは、空港方面とリッチモンド方面に分岐する。
ウエストコーストエクスプレス
バンクーバーダウンタウンと東にある郊外ミッション市間約68kmを結ぶ通勤用特急列車。
長距離列車
- パシフィック・セントラル駅 - VIA鉄道カナディアン号が大陸横断鉄道のカナディアン号を運行する他、アムトラックによりアメリカ合衆国のシアトルまでの路線の出発駅となる。
- ノースバンクーバー駅 - ノースバンクーバーにあり、かつてはBCレイルのターミナルであったが、現在はウィスラーまでロッキーマウンテニア社による観光路線が運行されている。
- ロッキーマウンテニア駅 - カルガリー・バンフなどのロッキー山脈方面への観光列車を運行するロッキーマウンテニア鉄道のターミナル駅。パシフィック・セントラル駅に隣接する。
バス
バンクーバーにはトロリーバスと普通のバスが走っているがどちらも料金などは変わらない。 バスは路線が充実しており、乗り継ぎをすれば大体はどこへでも行ける。また、ほとんどのバスが車椅子対応で、多くはノンステップバスである。
シーバス
バンクーバーのダウンタウンとノースバンクーバーを結ぶフェリー。
教育
大学
- ブリティッシュコロンビア大学(UBC)
- 5万人が学ぶ西部カナダ最大の研究総合大学。常にカナダの大学のトップ3に入るカナダ屈指の名門大学の一つ。世界的にも高い評価を得て、国際的な知名度も高い。402ヘクタールの広大な敷地を持ち、敷地内に新渡戸記念庭園がある。
- サイモンフレーザー大学(SFU)
- 州立の総合大学で、環境学、ビジネス、犯罪学/刑事法学の名門校。SFU本部は隣接するバーナビー市にあるが、バンクーバー市内のウォーターフロント駅前にあるハーバーセンター内にもキャンパスを構える。
コミュニティカレッジ
- バンクーバー・コミュニティ・カレッジ
- ランガラ・カレッジ
- コロンビア・カレッジ(Columbia College)
- ダグラス・カレッジ
図書館
- バンクーバー公共図書館(VPL) - 市立図書館。本館以外に21の分館を抱え、40万人近くが利用者として登録し、年間800万点以上の貸し出しを行っている、カナダ第三の規模を誇る公共図書館ネットワーク。
観光
トランスリンクのバスやスカイトレインなどの交通機関で移動することができる。
- スタンレーパーク
- ギャスタウン
- カナダプレイス
- ハーバーセンター(ザ・ルックアウト)
- グランビル・ストリート
- ロブソン・ストリート
- チャイナタウン
- 中山庭園
- イエールタウン
- キツラノ
- イングリッシュベイ
- クイーンエリザベスパーク
- グランビルアイランド
- バンデューセン植物園
- バンクーバー海洋博物館
- バンクーバー水族館
- バンクーバー博物館
- バンクーバー美術館
- ヘイスティングスパーク
- BCプレイス・スタジアム
- ロジャース・アリーナ
- サム・キー・ビル(Sam Kee Building)
- 新渡戸稲造記念庭園
- キャピラノ吊り橋
夏には花火大会が開催され、招待された数カ国の花火が日を替えて競い合う。
スポーツチーム
バンクーバーを本拠地とする主なプロスポーツチームは以下の通り。
スポーツ種別 | チーム | 所属団体 | 団体内所属 | ホーム競技場 |
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野球 | バンクーバー・カナディアンズ | マイナーリーグベースボール | ノースウェストリーグ | スコシアバンク・フィールド・アット・ナットベイリー・スタジアム |
アイスホッケー | バンクーバー・カナックス | NHL | ウェスタン・カンファレンス | ロジャース・アリーナ |
カナディアンフットボール | BCライオンズ | CFL | ウェスト・ディビジョン | BCプレイス・スタジアム |
サッカー | バンクーバー・ホワイトキャップス | MLS | ウェスト・カンファレンス |
かつてバンクーバーを本拠地としたプロスポーツチームは以下の通りである。
スポーツ種別 | チーム | 所属団体 | 団体内所属 | ホーム競技場 |
---|---|---|---|---|
野球 | バンクーバー朝日 | オッペンハイマー・パーク | ||
バンクーバー・マナティーズ | マイナーリーグベースボール | パシフィック・コーストリーグ | キャピラノ・スタジアム |
国際イベント
姉妹都市
関連項目
脚注
- ↑ “2006 Community Profiles | Community Highlights for Vancouver (City)”. . 2008閲覧.
- ↑ “2006 Community Profiles | Community Highlights for Vancouver (Census Metropolitan Area)”. . 2008閲覧.
- ↑ 地球の歩き方2011年版など
- ↑ Demographia: World Urban Areas & Population Projections
- ↑ “BC Stats 2010” (2011年1月). . 2011閲覧.
- ↑ “City Facts 2004 (PDF)”. City of Vancouver (2004年). 2006年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2011閲覧. 48.9% have neither English nor French as their first language.
- ↑ 世界の都市総合力ランキング(GPCI) 2016 森記念財団都市戦略研究所 2016年11月2日閲覧。
- ↑ “Overnight visitors to Greater Vancouver by volume, monthly and annual basis (PDF)”. Vancouver Convention and Visitors Bureau. 2011年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2011閲覧.
- ↑ “Port Metro Vancouver Mid-Year Stats Include Bright Spots in a Difficult First Half for 2009”. Port Metro Vancouver (2009年7月31日). 2011年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2011閲覧.
- ↑ “Industry Profile”. BC Film Commission. 2011年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2011閲覧.
- ↑ Gasher, Mike (November 2002). Hollywood North: The Feature Film Industry in British Columbia. Vancouver: University of British Columbia Press. ISBN 978-0-7748-0967-2.
- ↑ The Voyage of George Vancouver 1791–1795, Volume 1, ed: W. Kaye Lamb, Hakluyt Society, 1984, p.247(英語)
- ↑ Kathryn, Bernick (1998). Hidden dimensions: the cultural significance of wetland archaeology (英語). Univ of British Columbia Pr. ISBN 978-0774806329.
- ↑ “Weather Winners - Warmest Year Round”. Environment Canada. . 2013閲覧.
- ↑ “Canadian Climate Normals 1971–2000”. Environment Canada. . 2009閲覧.
- ↑ “1981 to 2010 Canadian Climate Normals station data VANCOUVER INT'L A カナダ環境省”. . 2014年8月10日閲覧.
- ↑ “1981 to 2010 Canadian Climate Normals station data BURNABY SIMON FRASER U カナダ環境省”. . 2014年8月10日閲覧.
- ↑ 館報「開港のひろば」 横浜開港資料館、2005年11月2日
- ↑ New Report Shows Average Rents and Vacancy Rates across Canada
- ↑ Global Financial Centres Index 21 Z/Yen Group 2017年4月5日閲覧。
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- City of Vancouver: Home (英語)
- City of Vancouver - 公式YouTubeチャンネル
- 日本政府
- 在バンクーバー日本国総領事館 (日本語)(英語)
- 観光
- バンクーバー観光協会 (英語)(フランス語)(スペイン語)(ドイツ語)(日本語)
- ブリティッシュコロンビア州観光局 - バンクーバー (日本語)(英語)(フランス語)(スペイン語)(ドイツ語)
- カナダ観光局 - バンクーバー (日本語)
- その他
- バンクーバー公共図書館 (英語)(フランス語)(スペイン語)(日本語)
- BCフェリー (英語)