錦川鉄道
錦川鉄道株式会社(にしきがわてつどう)は、山口県で旧国鉄特定地方交通線の岩日線を転換した鉄道路線錦川清流線を運営している山口県や岩国市などが出資する第三セクター方式の鉄道会社である。
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概要
錦川清流線の運営のほか、関連事業として旅行業(屋号は「清流線トラベルサービス」)、岩国市錦町総合支所からの委託で路線バスの運行(岩国市営錦バス。旧・錦町営バスが岩国市との合併により移行したもの)、岩国市錦町でのレンタサイクル事業、JR岩国駅東口の管理受託業務など幅広く展開している。また特筆すべき事業として、国鉄時代に岩日北線として建設されていた錦町 - 日原間のうち、完成していた錦町 - 雙津峡温泉間の路盤を有効活用したゴムタイヤ遊覧車「とことこトレイン」の運行(旧錦町=現・岩国市錦町総合支所からの委託)があげられる。この未成線活用策に対しては、2004年(平成16年)10月に国土交通省から地域活性化への貢献部門で「日本鉄道賞」を受賞している。なおゴムタイヤ遊覧車としては片道運行距離(約6 km )は日本一。また、赤・青・黄・緑・白・桃の6色の蛍光石を使用した光るトンネル壁画(広瀬トンネル、全長1,796 m)の連続距離も620 m で日本一である。雙津峡温泉から先、六日市(島根県吉賀町)まで路盤が完成しているが今のところ六日市までの延長予定はない。
本業たる鉄道事業では開業から一度も営業黒字を計上していないものの、地元住民および自治体のマイレール意識が高いことに加え、前述のように鉄道運行業務以外での収入が占める割合も高いこと、そして1998年(平成10年)に並行する中国ジェイアールバスが撤退したことにより収支も当初より改善し、公的補助を加えると会社全体としての経営には特段の問題点もなく、今のところ存廃問題とは無縁である。
歴史
年表
- 1987年(昭和62年)
- 1997年(平成9年)5月 - 錦町でレンタサイクル事業開始。
- 1998年(平成10年)4月 - 錦町営バス(現・岩国市営錦バス)の運行を受託。
- 2002年(平成14年)7月7日 - 建設が中止された岩日北線の錦町 - 雙津峡温泉間の路盤に、錦町(現岩国市)からの委託でゴムタイヤ遊覧車を運行開始。2003年(平成15年)に公募で「とことこトレイン」と命名。
- 2006年(平成18年)10月1日 - JR西日本岩国駅東口の出札業務を受託。
- 2013年(平成25年)4月 - 岩国市の岩国城やロープウェイの指定管理業務及び錦帯橋の管理運営業務を開始。それに合わせ、制服を一新[1]。
路線
車両
錦川清流線
- 現行車両
- Nishikigawa Railway DMU NT3001.jpg
NT3001(せせらぎ号)
- Nishikigawa Railway DMU NT3002.jpg
NT3002(ひだまり号)
- Nishikigawa Railway DMU NT3003.jpg
NT3002(こもれび号)
- Nishikigawa Railway DMU NT3004 20171104.jpg
NT3004(きらめき号)
- Nishikigawa Railway DMU Kiha40-1009 20171104.jpg
キハ40 1009
- JaTrainSeiryuWakaayu.00C.jpg
NT2000形(NT-2003)
(2004年4月4日) - Nishikigawa Railway DMU NT2004.JPG
NT-2004 らかん号
- JaTrainSeiryuJakuchi02CR.jpg
NT-2005 じゃくち号
- Nishikigawa Railway DMU NT2005.jpg
NT-2005 製造当初の塗装
(1995年撮影)
とことこトレイン
- 初代
- 山口きらら博会場で使われていたトヨタL&F製トーイングトラクター2TG型 LPG改造車の牽引車とトモエ電機工業製造の客車(被牽引車)3両の計4両編成からなるゴムタイヤ遊覧車。2編成を保有していた。2009年(平成21年)9月に後述の2代目車両に置き換えられた。
- 2代目
- 愛知万博会場でグローバル・トラムとして使用された電気自動車。佐野車輌製作所製[6]。万博閉幕後三重県のナガシマスパーランドで使用されていたものを購入。動力車(牽引車)1両と客車2両(被牽引車)からなる3両編成で、2編成を保有する。錦川鉄道では公募で決定したテントウムシをイメージしたデザインとなり、2009年(平成21年)9月19日より初代車両に代わって運行を開始した[7][8]。
運賃・料金
錦川清流線
大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2014年4月1日改定[9]。
キロ程 | 運賃(円) | キロ程 | 運賃(円) |
---|---|---|---|
初乗り1 - 3km | 170 | 19 - 21 | 610 |
4 - 6 | 230 | 22 - 24 | 700 |
7 - 9 | 280 | 25 - 27 | 790 |
10 - 12 | 360 | 28 - 30 | 870 |
13 - 15 | 430 | 31 - 33 | 960 |
16 - 18 | 520 |
とことこトレイン
大人片道遊覧料金(小児半額・10円未満切り上げ)。2014年4月1日現在[10]。
- 一般・マイカー利用者: 片道650円、往復1200円
- 錦川清流線利用者・団体: 片道500円、往復1000円
脚注
注釈
出典
- ↑ “錦川鉄道、制服を一新”. 中国新聞 (中国新聞社). (2013年4月4日). オリジナルの2013年4月11日時点によるアーカイブ。 . 2014閲覧.
- ↑ 錦川鉄道が「レトロ調車両」導入へ…国鉄型キハ40を購入 - レスポンス 2017年5月1日
- ↑ 元JR東日本キハ40形も公開…錦川鉄道で開業30周年記念イベント 7月25日 - レスポンス 2017年6月15日
- ↑ 山口)「キハ40形」錦川鉄道に到着 9月以降に運行 - 朝日新聞 2017年5月3日
- ↑ 錦川鉄道でキハ40 1009が営業運転を開始 - 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース、2017年9月17日
- ↑ 佐野車輌製作所公式サイト内「製品情報」より
- ↑ “Newsクリック:やまぐち 錦川鉄道・とことこトレイン/山口”. 毎日新聞山口版 (毎日新聞社). (2009年9月13日)
- ↑ “錦川鉄道とことこトレイン19日にデビュー”. 読売新聞 (読売新聞社). (2009年9月8日)
- ↑ 4月1日からの新運賃について - 錦川鉄道、2014年3月12日(2014年4月7日閲覧)
- ↑ とことこトレイン 時刻表&料金 - 錦川鉄道、2014年4月7日閲覧