石川郡 (石川県)

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石川県石川郡の範囲(水色:後に他郡から編入した区域)

石川郡(いしかわぐん)は、石川県加賀国)にあった

現在の金沢市の中心部が当郡に属しており、石川県や金沢城石川門の語源にもなった。郡としての人口密度は消滅時点で全国2位だった。

郡域

1878年明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、下記の区域にあたる。

歴史

823年弘仁14年)に加賀国設置とともに成立。加賀郡から分置し河南郡と呼称した。後に河南郡は廃止され、石川郡になる。郡域は、手取川以北浅野川以南。

近世以降の沿革

  • 明治初年時点で、全域が加賀藩領であった。「旧高旧領取調帳データベース」に記載されている村は以下の通り[1]。《 》は同データベースでは左記の村に含まれていると見られる。下記のほか金沢城下の一部が本郡に所属。(5町324村)[2]
  • 慶応2年(1866年) - 宮腰町が金石本町[7]に、大野町が金石庄町[8]にそれぞれ改称。
  • 明治2年
    • 6月17日1869年7月25日) - 版籍奉還により加賀藩(通称)の正式名称が金沢藩となる。
    • 本吉町が能美郡湊村と合併して美川町となる。旧・本吉町を北郷、旧・湊村を南郷と称する。
  • 明治4年
  • 明治5年2月2日1872年3月10日) - 金沢県が改称して石川県となる。
  • 明治9年(1876年) - 赤土村・鷺森村が合併して神合村となる。(5町323村)
  • 明治11年(1878年12月17日 - 郡区町村編制法の石川県での施行により、行政区画としての石川郡が発足。郡役所を松任東一番町に設置。三社町を含む金沢城下各町は金沢区となり、郡より離脱。(4町323村)
  • 明治14年(1881年) - 鶴来村が改称して鶴来町、館村(現・白山市)が改称して田地村となる。(5町322村)

町村制以降の沿革

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1.松任町 2.上金石町 3.下金石町 4.美川町 5.鶴来町 6.比楽島村 7.福留村 8.柏野村 9.蝶屋村 10.笠間村 11.笠島村 12.一木村 13.出城村 14.御手洗村 15.旭村 16.安原村 17.郷村 18.中奥村 19.林中村 20.山島村 21.館畑村 22.林村 23.蔵山村 24.河内村 25.吉野谷村 26.額村 27.富奥村 28.野々市村 29.押野村 30.三馬村 31.富樫村 32.野村 33.内川村 34.犀川村 35.湯涌谷村 36.崎浦村 37.米丸村 38.二塚村 39.大野村 40.戸板村 41.鞍月村 42.弓取村 43.潟津村 44.粟崎村(紫:金沢市 桃:白山市 橙:野々市市 *:発足時の金沢市)
昭和の大合併
  • 昭和9年(1934年7月15日 - 比楽島村・福留村が合併して石川村が発足。(6町35村)
  • 昭和10年(1935年12月16日 - 富樫村・潟津村・米丸村・鞍月村・粟崎村・大野町が金沢市に編入。(5町30村)
  • 昭和10年(1935年)時点での当郡の面積は582.34平方km、人口は92,341人(男44,352人・女47,989人)[9]
  • 昭和11年(1936年)4月1日 - 崎浦村・三馬村が金沢市に編入。(5町28村)
  • 昭和18年(1943年
    • 10月1日 - 戸板村が金沢市に編入。(5町27村)
    • 12月1日 - 金石町・二塚村・大野村が金沢市に編入。(4町25村)
  • 昭和24年(1949年)6月1日 - 能美郡白峰村尾口村鳥越村の所属郡が本郡に変更。(4町28村)
  • 昭和26年(1951年
    • 4月1日 - 河内村の一部(石切小原・八幡・三宮・白山・中島)が分立して一ノ宮村が発足。(4町29村)
    • 8月25日 - 旭村の一部(相木)が松任町に編入。
  • 昭和29年(1954年
    • 7月1日 - 犀川村・内川村・湯涌谷村・安原村・額村が金沢市に編入。(4町24村)
  • 昭和29年(1954年
    • 11月1日
      • 美川町・蝶屋村・能美郡湊村が合併し、改めて美川町が発足。(4町23村)
      • 鶴来町・林村・蔵山村・一ノ宮村・館畑村が合併し、改めて鶴来町が発足。(4町19村)
    • 11月3日 - 松任町・石川村・柏野村・笠間村・宮保村・一木村・出城村・御手洗村・旭村・中奥村・林中村が合併し、改めて松任町が発足。(4町9村)
  • 昭和30年(1955年)4月1日 - 野々市町・富奥村が合併し、改めて野々市町が発足。(4町8村)
  • 昭和31年(1956年
    • 1月1日 - 押野村が金沢市に編入。(4町7村)
    • 9月30日 - 郷村が分割され、一部(専福寺・番匠垣内・横江および田中の一部)が松任町に、残部(堀内・田尻・蓮花寺・柳町・徳用・二日市・三日市・長池および田中の一部)が野々市町にそれぞれ編入。(4町6村)
  • 昭和32年(1957年
    • 1月1日 - 山島村が松任町に編入。(4町5村)
    • 4月10日 - 野々市町が金沢市の一部(御経塚町・野代町および押越町の一部)を編入。
  • 昭和45年(1970年10月10日 - 松任町が市制施行して松任市となり、郡より離脱。(3町5村)
平成の大合併
  • 平成17年(2005年2月1日 - 美川町・鶴来町・河内村・吉野谷村・鳥越村・尾口村・白峰村が松任市と合併して白山市が発足し、郡より離脱。(1町)
  • 平成23年(2011年11月11日 - 野々市町が市制施行して野々市市が発足し、郡より離脱。同日石川郡消滅。

変遷表

脚注

  1. 旧高旧領取調帳」は加賀国分が欠けているため、木村礎の手により「天保郷帳」をもとに作成され、「日本史料選書13 旧高旧領取調帳 中部編」(近藤出版社、1977年)に掲載されたデータが国立歴史民俗博物館によりデータベース化されている。
  2. 下記のほか、加賀藩領として《八日市村/押越村/泉村》請新田、《山科村/米泉村/窪村/東力村/円光寺村/高畠村/久安村/古保村/有松村/横川村/西泉村/玉鉾村》請新田、《福留村/上安田村/東米光村/四屋村/西米光村/上島田村/長屋村/明島村/末正村/吉田漆島村/手取村/森島村/流安田村/源兵衛島村/水島村/番田村/能美郡田子島村/土室村》請新田、《小川村/松本村/石立村/鹿島村/蓮池村/平賀村》請新田、《大豆田村/玉鉾村/若宮村/淵上村》請新田、《無量寺村/戸水村/大友御供田村/近岡村/大河端村》請新田が記載されている。
  3. 3.0 3.1 松任茶屋町、松任安田町、松任中町、松任八日市町、松任四日市町、松任東一番町、松任東二番町、松任東三番町、松任八ツ矢町、松任新田町、松任北町、松任布市町、松任石同町、松任石同新町、松任辰巳町、松任鍛冶町、松任博労町、松任馬場町、松任横町、松任西新町、松任東新町、松任殿町、松任古城町の総称。本項では便宜的に1町に数える。
  4. 小川村・小川新村に分かれて記載。
  5. 村井村・徳光村・増泉村・横江村・牛首村・館村(現・金沢市)・上野新村・上安原村のうち。
  6. 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 無高のため「旧高旧領取調帳データベース」には記載なし。
  7. 7.0 7.1 金石本町、金石上本町、金石下本町、金石味噌屋町、金石横町、金石新町、金石長田町、金石重胆寺町、金石今町、金石冬瓜町、金石海禅寺町、金石達磨町、金石湊町、金石松前町、金石古河町、金石浜町、金石新潟町、金石御塩蔵町、金石上新浜町、金石下新浜町、金石上寺町、金石下寺町、金石上越前町、金石下越前町、金石鉄砲町、金石御船町、金石相生町、金石松原町、金石上浜町、金石通町の総称。本項では便宜的に1町に数える。
  8. 8.0 8.1 金石庄町、金石上野町、金石蓮池町、金石鍵町、金石茶筌町、金石船手町、金石幸町、金石湊川町、金石坂本町、金石稲荷町、金石亀齢町の総称。本項では便宜的に1町に数える。
  9. 昭和10年国勢調査による。国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで閲覧可能。

参考文献

関連項目

外部リンク

先代:
加賀郡
行政区の変遷
823年 - 2011年
次代:
(消滅)

テンプレート:加賀国の郡