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赤平市(あかびらし)は北海道の空知地方中部・空知川流域に位置する市である。かつて石炭産業で栄え最盛期には59,430人の人口(1960年)を擁した町であったが、その衰退により現在の人口は激減。地域経済の建て直しに取り組み、ズリ山・立坑などの炭鉱産業遺産を生かした観光に力を入れている。
Contents
市名の由来
アイヌ語に由来するが諸説ある。
「フレピラ[1]」〔赤い・岩〕の意訳という説、「ワッカピラ[2]」〔水・崖〕に字を当てたという説が有力であるほか、「アカピラ[3]」〔山稜の?・ガケ〕に由来する説がある[4]。
概要
キャンプ場、温泉があり、立坑などがみられる。「白蛇」「雪女」「アイヌ叙事詩」などの説話・民話がある[5]。
地理
- 北海道空知総合振興局管内中央部(中空知)に位置する。市域には空知川が東から西にむかって蛇行しながら流れている。かつては歌志内方面から茂尻に開拓が進んだが、現在は空知川沿いに市街地が広がっている。
- 川と平行する形で根室本線、国道38号線が走っており、日高山脈越えの国鉄石勝線及び国道日勝峠ルートが開通するまでは道東と道央を結ぶ重要な交通路であった。
- 山:イルムケップ山、赤平山、神威岳
- 河川:空知川、ナエ川、ハクシュオモナイ川、幌倉川、赤間沢川、ペンケキプシュナイ川、桂川、ゴリョウ川
隣接している自治体
市内の地域区分
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歴史
- アイヌが暮らし、民俗伝承がある。
- 1873年(明治6年):榎本武揚が空知川流域を踏査。
- 1891年(明治24年):入植開始
- 1906年(明治39年)4月1日:空知郡歌志内村、二級町村に指定
- 1918年(大正7年):茂尻炭礦開坑
- 1919年(大正8年)4月1日:歌志内村、一級町村に移行
- 1922年(大正11年)4月1日:歌志内村より分立し、空知郡赤平村施行。二級町村に指定
- 1929年(昭和4年)4月1日:一級町村に移行
- 1937年(昭和12年):昭和電工豊里炭砿開坑
- 1938年(昭和13年):住友石炭鉱業赤平炭砿・北海道炭礦汽船赤間炭鉱開坑
- 1943年(昭和18年)
- 1954年(昭和29年)7月1日:市制施行
- 1967年(昭和42年):昭和電工豊里炭鉱閉山
- 1969年(昭和44年):雄別茂尻炭鉱閉山
- 1973年(昭和48年):北海道炭礦汽船赤間炭鉱閉山
- 1994年(平成6年):住友石炭鉱業赤平炭鉱閉山
- 2003年(平成15年):中空知地域合併協議会設置
- 2008年(平成20年):北海道が市に最大で約28億円低利融資の支援方針を決定
- 2015年(平成27年)2月28日:1時間で作るスノーマン(雪だるま)の数2036体のギネス世界記録達成[6]
行政
市役所が中心地に設置され、茂尻支所・平岸連絡所がある。
- 市議会:議員定数10人
歴代首長
赤平村
- 初代 菅原孝樹(1922年4月1日 - 1924年2月9日)
- 二代 河崎八郎(1924年2月9日 - 1927年4月11日)
- 三代 阿部秀雄(1927年4月11日 - 1929年3月31日)
- 四代 河崎八郎(1929年7月7日 - 1941年7月6日)
赤平町
赤平市
- 初代 三上貫一(1951年4月24日 - 1955年4月30日)
- 二代 遠藤勝太郎(1955年5月1日 - 1975年4月30日)
- 三代 佐々木肇(1975年5月1日 - 1987年4月30日)
- 四代 親松貞義(1987年5月1日 - 2003年4月30日)
- 五代 高尾弘明(2003年5月1日 - 2015年4月30日)
- 六代 菊島好孝(2015年5月1日 - 現職)
財政
財政問題
「市立赤平総合病院」(現・あかびら市立病院)の不良債務と国民健康保険事業による累積赤字により連結実質赤字比率が75.7%(2006年度決算分)となった。2008年度決算から適用される地方自治体財政健全化法の財政再生団体に該当する見通しだったが、2008年2月に北海道が緊急的な措置として同市の病院会計の不良債権分に当たる約28億円を融資の上限とし、低利(年0.5パーセント)で融資する方針を打ち出した。この融資の条件には財源確保策および歳出削減に取り組むことなどが含まれているほか、市職員の人件費は夕張市と同率の30%減となる。財政力指数は0.21(2005年度決算分)。2008年2月5日(北海道新聞)の報道によると平成19年度で平均15%カットしている給与を平成20年度から30%削減する案が市側から市職員労組側に提示された。30%削減は夕張市と同率で、全国の市町村で最高水準となる。退職金の計算にもおよぶため平成19年度末の駆け込み退職も多かったという。
平成22年度決算による財政状況
- 住基人口 12,508人
- 標準財政規模 50億408万7千円
- 財政力指数 0.21 (類似団体平均0.46)~悪い
- 経常収支比率 80.2% (類似団体平均89.0%)~類似団体平均を下回り、財政の弾力性が高まっている
- 実質収支比率 6.6%(類似団体平均5.8%)
- 実質単年度収支 3億6,824万7千円~標準財政規模の7.4%の黒字額
- 地方債現在高 97億1,381万4千円(人口1人当たり77万6,608円)
- 普通会計歳入合計 95億7,326万1千円
- 地方税 9億5,429万9千円(構成比 10.0%)
- 地方交付税 44億9,913万1千円(構成比 47.0%)~歳入の50%近くを交付税に依存
- 地方債 8億6,584万2千円(構成比 9.0%)
- 普通会計歳出合計 92億2,784万7千円
- 人件費 15億9,558万6千円(構成比 17.3%)
- うち職員給 7億4,198万8千円(構成比 8.0%)
- 扶助費 15億4,756万9千円(構成比 16.8%)
- 公債費 9億3,899万2千円(構成比 10.2%)
- 人件費 15億9,558万6千円(構成比 17.3%)
基金の状況
- 1財政調整基金 11億6,169万1千円
- 2減債基金 0円
- 3その他特定目的基金 1億1,693万9千円
- 合計 12億7,863万円(人口1人当たり10万2,225円)
定員管理の適正度(平成22年度)
- 人口1,000人当たり職員数 12.31人(類似団体平均9.50人)~人口に比べて職員数がやや過剰である:類似団体平均の1.3倍
- 一般職員110人 (うち技能系労務職0人)、教育公務員6人、消防職員38人、臨時職員0人 一般職員等合計 154人
- ラスパイレス指数 86.9 (道内市町村平均96.6)~財政健全化のため職員人件費削減にもやや取り組んでいる(全国で36番目に低い。北海道で7番目に低い。)
- 参考
- 一般職員等(154人)一人当たり給料月額 28万4,000円 (職員手当を含まない)
- 職員給(給料+手当)÷一般職員等(154人)=481万8千円~給料月額の17.0か月分
健全化判断比率・資金不足比率(平成23年度決算~確報値)
健全化判断比率
- 病院事業会計 -%(資金不足額がなく比率が算定されず) ~ 経営健全化計画が完了し、経営健全化団体(H23決算~)から外れ、経営の健全化が図られた
- (その他の公営企業会計は資金不足額がなく、比率が算定されず)
※ 平成20年度~平成22年度まで、病院事業会計の 資金不足比率(ピーク時81.2%)で経営健全化団体となった。
公共機関
警察
- 赤歌警察署
- 駅前交番
- 文京町交番
- 共和駐在所
- 茂尻駐在所
- 平岸駐在所
消防
- 滝川地区広域消防事務組合
- 赤平消防署
経済
農協
- たきかわ農業協同組合(JAたきかわ)赤平支店
産業
- 農業:花卉栽培事業
- 観光:産業遺産
立地企業
- 赤平製紙株式会社(大王製紙グループ)
- 空知単板工業株式会社
- 株式会社植松電機
- トルク精密工業株式会社
- 住友石炭鉱業株式会社赤平事務所
- エイ・ジー・シーアックス株式会社北海道工場
- 株式会社ソラチ・クォーツ
- エースラゲージ株式会社北海道赤平工場
- 株式会社 いたがき
金融機関
郵便
- 赤平郵便局(集配局)
- 赤平泉町郵便局
- 茂尻郵便局
- 平岸郵便局
宅配便
姉妹都市・提携都市
人口
赤平市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
消滅集落
2015年国勢調査によれば、以下の集落は調査時点で人口0人の消滅集落となっている[7]。
- 赤平市 - 平岸,百戸町北,茂尻宮下町
教育
- 小学校
- 中学校
- 赤平市立赤平中学校
- 赤平市立赤平中央中学校
- かつて存在した中学校
- 高等学校
- 市内に高等学校は存在しない
住宅団地
- 豊丘南団地
- 道営住宅宮下団地
- 道営住宅文京団地
交通
鉄道
バス
- 主要となる停留所
- 「赤平駅前」
タクシー
- 芦別圏エリア
タクシー会社
- 西出ハイヤー
- プリンスハイヤー
道路
名所・旧跡・観光スポット・名物
赤平市指定文化財
- 奈江沢遺跡出土の棍棒形石器
- 住吉獅子舞 - 住吉獅子舞保存会、住吉神社
観光スポット
- オートキャンプ場
- エルム高原家族旅行村
- エルム高原温泉ゆったり
- エルム森林公園
祭り・イベント
- あかびら火まつり
- 北海道クラシックカーフェスティバル(最新は2008年開催)
- サマーフェスティバル
特産品
- 塊炭飴 - 石炭を模した飴。色がかなり黒い。
赤平市の「日本一」
- 日本一のズリ山(ボタ山)階段(777段)
- 日本一最速流しソーメン - ズリ山階段頂上777段より222段までの全長 307m、最高速度 14.5km/h、平均速度 10.9km/h、高低差 92m
備考
2006年4月に実施された赤平市インターネット公売で、市税滞納で差押えられた国鉄D51形蒸気機関車の精巧模型が800万円で売れた(このときの記録)。
出身者
- 石飛博光(書道家)
- 34代目式守伊之助(元大相撲立行司)
- 笹川紀勝(憲法学者) 国際基督教大学名誉教授、元明治大学教授
- 嶋谷仁(スノーボード選手)
- 鈴井貴之(俳優・タレント・映画監督・舞台/TV番組企画制作:代表作『水曜どうでしょう』、CREATIVE OFFICE CUEの取締役会長)
- 三好鉄生(ロックシンガー)
- 庄司夕起(バレーボール選手)
- 山崎眞行 -(企業家) 1970年代ストリートカルチャーの震源として名高い「キングコング」「シンガポールナイト」「クリームソーダ」「ピンクドラゴン」「ガレージパラダイス東京」など、伝説に残るカフェやブティクのオーナー。ロカビリーバンド「ブラックキャッツ」を生み出す。2013年死去
- 幌倉さと -(漫画家)
- 藤井修一 -(料理人) 章月グランドホテル料理長 1996年~STVラジオ番組「卷山晃のオハヨー!ほっかいどう」に毎週月曜出演中。 1998年、テレビ番組「料理の鉄人」に出演。
- 大谷直人(最高裁判所判事)
- 石井亨(元仙台市長)
ゆかりの人物
- 奥華子(シンガーソングライター・作曲家、母親の出身地)
マスコミ
- プレス空知中空知東支局
脚注
- ↑ アイヌ語ラテン翻字: hure-pira
- ↑ アイヌ語ラテン翻字: wakka-pira
- ↑ アイヌ語ラテン翻字: ? -pira(前半部不明)
- ↑ “アイヌ語地名リスト ア~イチ P1-10”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). . 2017閲覧.
- ↑ 北海道庁. “アイヌ語地名リスト”. 北海道庁. . 2017閲覧.
- ↑ ドラマ『不便な便利屋』の中のリアルな町おこし|雪だるまでギネス世界記録 Guinness World Records 2015年3月4日
- ↑ [|総務省統計局統計調査部国勢統計課] (2017-01-27) (CSV). 平成27年国勢調査小地域集計01北海道《年齢(5歳階級),男女別人口,総年齢及び平均年齢(外国人-特掲)-町丁・字等》 (Report). 総務省 . 2017閲覧..※条町区分地の一部に0人の地域がある場合でも他の同一区分地で人口がある場合は除いた。
- ↑ 8.0 8.1 浅井建爾 『道と路がわかる辞典』 日本実業出版社、2001-11-10、初版。ISBN 4-534-03315-X。
関連項目
外部リンク
- 行政
- 観光