鳳駅
鳳駅(おおとりえき)は、大阪府堺市西区鳳東町一丁にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)阪和線の駅である。
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概要
堺市西区の中心駅で、吹田総合車両所日根野支所鳳派出所(2012年5月31日までは日根野電車区鳳派出所、その前は車両基地としての鳳電車区であった)および乗務員区所としての鳳電車区も併設されており、阪和線における拠点駅の一つである。鳳派出所は現在でも留置線として使用され、夜間滞泊運用があるため、当駅が始発・終点となる列車が終日設定されている。2011年3月11日までの日中には当駅が始発・終点となる列車はなく早朝・朝ラッシュ時、および夜間にのみ設定されていた。
当駅は阪和線の本線と、東羽衣駅への阪和線支線との分岐駅となっている。この支線も正式には阪和線の一部であるため、線路名称上では当駅は阪和線単独駅である。駅番号については本線部のみが対象となっており、JR-R33が付与されている。しかし、路線案内上では本線部分のみを「阪和線」、東羽衣支線を「羽衣線」と表記している。以下では本項でもこの形式に従う。
歴史
- 1929年(昭和4年)7月18日 - 阪和電気鉄道が阪和天王寺駅(現在の天王寺駅) - 和泉府中駅間および当駅 - 阪和浜寺駅(現在の東羽衣駅)間開業時に、その本線と支線の接続駅として設置[1]。
- 1940年(昭和15年)12月1日 - 吸収合併により、南海鉄道山手線の駅となる[1]。
- 1944年(昭和19年)5月1日 - 戦時買収により国有化され、鉄道省(国鉄)阪和線の駅となる[1]。
- 1985年(昭和60年)9月13日 - 橋上駅となる。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 特急「くろしお」の停車駅となる。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[1]。
- 1988年(昭和63年)9月9日 - ハート・インが営業を開始する。
- 1993年(平成5年)7月1日 - 阪和線運行管理システム(初代)導入。
- 2002年(平成14年)- 6番線を廃止[2]。
- 2003年(平成15年)11月1日 - ICカード「ICOCA」の利用が可能となる[3]。
- 2010年(平成22年)3月13日 - 「くろしお」「スーパーくろしお」の停車が取りやめとなる[4]。
- 2011年(平成23年)3月12日 - ダイヤ改正により日中時間帯の普通は天王寺駅 - 当駅間での運転となり、当駅 - 日根野駅間は区間快速に置き換わる形で廃止される[5]。
- 2013年(平成25年)9月28日 - 阪和線運行管理システムを2代目のものに更新。
- 2018年(平成30年)3月17日 - 駅ナンバリングが導入され、使用を開始。
駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線、計3面5線のホームを持つ地上駅で、橋上駅舎を有する。出入口は東口・西口の2か所がある。改札口は1ヶ所のみ。駅コンコースは自由通路を兼ね、東口・西口ともにエレベーターを設置。東羽衣方面のホームはややカーブしており、かつて6番のりばだった部分は線路が撤去され柵で仕切られた。なお、5番のりばの天王寺寄りには、本線への渡り線と安全側線が設置されていたが、4両化工事に伴い安全側線が撤去された。
駅舎のバリアフリー対応は2008年3月竣工。エレベーターが各ホームに1機ずつ。エスカレーターは、和歌山・関西空港方面(1番のりば・2番のりば)ホームおよび天王寺・大阪方面(3番のりば・4番のりば)ホームに上りと下りの2本ずつ、羽衣線ホームは上り1本のみ。
2013年9月に阪和線の運行管理システムが更新されたのに伴い、ホームやコンコースに設置されている電光掲示板の表示が一新された。
駅長が配置された直営駅であり、管理駅として百舌鳥駅・上野芝駅・津久野駅・富木駅・東羽衣駅の5駅を管轄している。みどりの券売機・定期券自動発行機が設置されている。またICOCAも利用可能(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)。駅構内には、コンビニエンスストアのハート・イン、うどん店の「麺家」、紀陽銀行ATMなどがある。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2 | R 阪和線 | 下り | 熊取・関西空港・和歌山方面 | |
3・4 | 上り | 天王寺・大阪方面 | 一部1番のりば | |
5 | ■羽衣線 | 東羽衣行き |
- 駅掲示時刻表の路線名は、和歌山方面・天王寺方面は「阪和線・関西空港線」、東羽衣方面は「羽衣線」となっている。
- 朝4時台の天王寺方面行き普通電車は1番のりばを使用する。
- 列車の運行障害時に折り返し運転が行えるように、2013年12月に列車折り返し設備が増設された[6]。
- Otori platform01.jpg
上りホーム
- Otori Hagoromoform01.jpg
羽衣線ホーム
ダイヤ
阪和線の下り本線は2番のりば、上り本線は4番のりばとなっている。1番のりばと3番のりばは待避列車の発着に使用されることが多いが、運用が固定されているわけではない。
当駅では、日中以外の時間帯に快速と普通の緩急接続が行われている。ラッシュ時には普通が上野芝駅で快速・特急の通過待ちを行い、追い抜いた快速列車が普通の接続待ちを行う設定がある。
下り和歌山・関西空港方面のラッシュ時に、先着した普通を2番のりばに入れて後続の快速が1番のりばから発車する設定や、普通電車で交互着発のために1番のりばを使用することがある。
天王寺方面から当駅止まりの電車はそのほとんどが1・2番のりばに到着するが、直接折り返して天王寺行きとなる電車は3番のりばに直接入る。この場合で当駅より先に向かう場合は、隣のホームに移動する必要がある。
日中11~15時台の天王寺駅発着の普通は当駅で折り返すため、この時間帯の当駅 - 熊取駅間の各駅は、日根野駅発着の区間快速が停車する。
利用状況
2016年(平成28年)度の1日平均乗車人員は18,366人である。阪和線・関西空港線の途中駅では三国ケ丘駅についで第2位の利用者数である。
概ね15,000人程度で横ばい傾向であったが、2008年3月にアリオ鳳が開業したことにより、2008年度の1日平均乗車人員は前年度より1,000人程度増加した。その後もアリオ鳳周辺のマンション開発等により増加傾向である。
大阪府統計年鑑[7]によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1989年(平成元年) | 15,882 |
1990年(平成 | 2年)15,969 |
1991年(平成 | 3年)15,845 |
1992年(平成 | 4年)15,536 |
1993年(平成 | 5年)15,256 |
1994年(平成 | 6年)15,245 |
1995年(平成 | 7年)15,368 |
1996年(平成 | 8年)15,567 |
1997年(平成 | 9年)15,085 |
1998年(平成10年) | 14,783 |
1999年(平成11年) | 14,460 |
2000年(平成12年) | 14,414 |
2001年(平成13年) | 14,462 |
2002年(平成14年) | 14,558 |
2003年(平成15年) | 14,485 |
2004年(平成16年) | 14,355 |
2005年(平成17年) | 14,415 |
2006年(平成18年) | 14,583 |
2007年(平成19年) | 14,986 |
2008年(平成20年) | 16,100 |
2009年(平成21年) | 15,830 |
2010年(平成22年) | 16,029 |
2011年(平成23年) | 16,347 |
2012年(平成24年) | 16,744 |
2013年(平成25年) | 17,290 |
2014年(平成26年) | 17,459 |
2015年(平成27年) | 18,001 |
2016年(平成28年) | 18,366 |
駅周辺
古くから大鳥大社の鳥居前町として、明治以降は泉北郡の行政の中心地として熊野街道(小栗街道)に沿って発展してきた。現在も街の中心は駅に近い小栗街道沿いの鳳本通商店街(約70店舗)付近のエリアである。しかし、小栗街道はほとんどが旧来の狭い道で、路線バスは通っていない。小栗街道のバイパスとして大阪府道30号大阪和泉泉南線が東側を併走しているが、鳳駅は小栗街道の西側に位置しており、狭小な駅前には路線バスは乗り入れておらず、近年大幅な街の発展は見られなかった。
2008年3月に東急車輛製造大阪製作所跡地にアリオ鳳がオープンしたが、当駅から南へ約800m離れた場所にあり、駅周辺の発展にはあまり大きな影響はなかった。現在、大阪和泉泉南線鳳駅下り交差点から鳳駅前を経由してアリオ鳳を結ぶ道路(鳳上線)を18m幅へ拡幅し、4400㎡の駅前広場を整備した上で、西区役所前から鳳駅前へバスターミナルを移転させる再開発事業が進行中である。
公共施設
- 堺市西区役所・ウエスティ(堺市立西文化会館)・西老人福祉センター
- 区役所の敷地に南海バスのバスターミナル(西区役所前停留所)がある。
- 堺市立西図書館・鳳保健文化センター・西保健センター
- 大阪府泉北府民センター(鳳土木事務所)
- 堺市消防局西消防署
- 大阪府警西堺警察署
学校
- 大阪物療大学
- 大阪健康福祉短期大学(鳳キャンパス)
- 大阪府立堺上高等学校
- 八洲学園高等学校
- やしま学園高等専修学校
- 堺市立鳳中学校
- 堺市立鳳小学校
- 堺市立鳳南小学校
- 堺市立福泉上小学校
- 近畿コンピュータ電子専門学校
- 大阪航空専門学校
- 阪和鳳自動車工業専門学校
- 阪和鳳自動車学校
商業施設
その他
周辺のバス路線
鳳北口停留所~西区役所前停留所~鳳駅前停留所は互いに隣接する停留所である。
全便が南海バス〔括弧内は管轄する営業所名〕
西区役所前
堺市西区役所最寄り、旧称は「鳳西支所前」で、堺市が中核市に昇格した際、支所として完成した当時に誕生。鳳駅から約600mで徒歩8分程度。
- 1番のりば
全便堺東駅前からの直通運行
- 2番のりば
- M2系統 大鳥神社前、浜寺元町、浜寺公園駅前通、諏訪ノ森駅前経由 石津川駅前(東山)
- M2系統 堺市立総合医療センター前(東山)
- 70系統 富木、小阪、東山、深井駅経由 北野田駅前(東山)
- M2系統と、70系統は互いに接続しており、西区役所前乗り継ぎによる割引制度が存在する。元々は浜寺公園駅前通り~鳳駅前~草部~東山車庫前~北野田駅前の系統で運行回数も多かった。しかし、西区役所(当時は西支所前)開設に伴う路線再編成で分割された。
現在は分割前に比べて減便されており、また相互接続を考慮しているとは言い難い(待ち時間が長くなったり西区役所到着前に乗り継ぎ先のバスが出発している) 時間帯がある。 - M2系統は医療センター開業前は同停留所折返しの91系統(堺営業所担当)として運行されていた。91系統は70系統以上に本数が少なかった(末期は平日のみ1日4本)が、M2系統への変更で本数が増え、改善されている。
- M2系統と、70系統は互いに接続しており、西区役所前乗り継ぎによる割引制度が存在する。元々は浜寺公園駅前通り~鳳駅前~草部~東山車庫前~北野田駅前の系統で運行回数も多かった。しかし、西区役所(当時は西支所前)開設に伴う路線再編成で分割された。
鳳駅前
府道30号線沿い、おおとりウイングス最寄り。鳳駅から約400mで徒歩5分程度。
- 草部・富木方面
- 6系統 草部、菱木、大森、栂・美木多駅、美木多経由 横山高校前
- 7系統 草部、菱木、桃山台3丁経由 栂・美木多駅
- 8系統 草部、伏屋経由 光明池駅
- 70系統 富木、小阪、東山、深井駅経由 北野田駅前
- 西区役所前・堺東方面
- 70系統 西区役所前
- 6・7・8系統 西区役所前、霞ヶ丘、塩穴通、大仙中町(旧:工業学校前)経由 堺東駅前
2017年8月26日ダイヤ改正から6・7・8系統の堺東方面行きは、全便西区役所前停留所を経由する。
この他、府道30号線と阪和線の交差点付近に鳳北口停留所があり、1/6/7/8/M2系統が発着するが、鳳駅からの距離は約900m。
また、大鳥大社の鳥居前には大鳥神社前停留所があり、M2系統が発着する。こちらは線路を跨いで反対側の西口に近いが駅からの距離は約500m。
- 堺市乗合タクシー
- Gルート : 太平寺経由 栂・美木多駅前行き
- Hルート : 菱木神社前経由 栂・美木多駅前行き
- 何れもデマンド式であり、平日1日5往復の運行となっている。停留所は、駅東口の交番とファミリーマートの間に設置されている。
隣の駅
- 西日本旅客鉄道
- R 阪和線
- ■羽衣線(阪和線支線)
- 鳳駅 - 東羽衣駅
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 引用エラー: 無効な
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タグです。 「sone42
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ 鉄道ピクトリアル 2002年8月号 86頁
- ↑ 「ICOCA」いよいよデビュー! 〜 平成15年11月1日(土)よりサービス開始いたします 〜(インターネットアーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年8月30日
- ↑ 平成22年春ダイヤ改正について (PDF) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2009年12月18日(2018年7月16日閲覧;「II.在来線特急・急行」内「4.特急の停車駅を変更します」項より) ※ 現在はインターネットアーカイブ内に残存
- ↑ 平成23年春ダイヤ改正について (PDF) - 西日本旅客鉄道・近畿統括本部プレスリリース 2010年12月17日(2018年7月16日閲覧;「2.各線区でご利用状況に合わせたダイヤに変更します。」の項目より) ※ 現在はインターネットアーカイブ内に残存
- ↑ 2013年9月定例社長会見 - 西日本旅客鉄道プレスリリース(インターネット・アーカイブ)
- ↑ 大阪府統計年鑑 - 大阪府
関連項目
外部リンク
- JRおでかけネット - 鳳駅(大阪府) - 西日本旅客鉄道