国道482号
国道482号(こくどう482ごう)は、京都府宮津市から鳥取県米子市に至る一般国道である。
Contents
概要
日本海側の若狭湾に面する京都府宮津市の国道176号・178号分岐(消防署前交差点)から丹後地方と兵庫県但馬地方および、鳥取県と岡山県の県境にまたがる中国山地の山岳部を縫うように東西に走り、鳥取県西端に位置する米子市の国道9号交点(公会堂前交差点)と結ぶ延長約333 kmの一般国道の路線で、主な通過地は、京都府京丹後市、兵庫県豊岡市日高町、美方郡香美町、鳥取県八頭郡若桜町、八頭町、鳥取市用瀬町、岡山県苫田郡鏡野町、鳥取県東伯郡三朝町、岡山県真庭市、鳥取県日野郡江府町である。数多くの一般国道の他路線と重複する区間を持ち、起点・宮津市から丹後半島をぐるりと周回して、京丹後市丹後町まで国道178号と重用し、鳥取県江府町から終点・米子市までの区間は、国道181号と重用する。このほか、中国山地の山岳地の中で、国道312号・426号・9号・29号・53号・179号・313号と重用する区間を持ち、路線総延長の約4割にあたる約141 kmが重用区間である。兵庫・鳥取県境に未開通区間を一カ所有する。米子自動車道へのアクセス道路にもなっており、岡山県真庭市内の蒜山インターチェンジ (IC) で米子道と接続する。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および経過地は次のとおり。
- 起点:宮津市(消防署前交差点=国道176号・国道312号交点、国道178号上)
- 終点:米子市(公会堂前交差点=国道9号交点、国道181号終点)
- 重要な経過地:京都府京丹後市丹後町[注釈 2]、同府京丹後市峰山町[注釈 2]、同府京丹後市久美浜町[注釈 2]、兵庫県出石郡但東町[注釈 3]、同郡出石町[注釈 3]、豊岡市、同県城崎郡日高町[注釈 3]、同県美方郡村岡町[注釈 4]、鳥取県八頭郡若桜町、同郡八東町[注釈 5]、同郡用瀬町[注釈 6]、岡山県苫田郡上齋原村[注釈 7]、鳥取県東伯郡三朝町、岡山県真庭郡中和村[注釈 8]、同郡八束村[注釈 8]、鳥取県日野郡江府町
- 総延長 : 332.7 km(京都府 92.9 km、兵庫県 80.3 km、鳥取県 118.0 km、岡山県 41.6 km)重用延長を含む。[2][注釈 9]
- 重用延長 : 141.1 km(京都府 66.1 km、兵庫県 17.9 km、鳥取県 47.4 km、岡山県 9.6 km)[2][注釈 9]
- 未供用延長 : なし[2][注釈 9]
- 実延長 : 191.6 km(京都府 26.7 km、兵庫県 62.4 km、鳥取県 70.6 km、岡山県 31.9 km)[2][注釈 9]
- 指定区間:国道9号、国道29号、国道53号と重複する区間[3]
歴史
- 1993年(平成5年)4月1日
- 一般国道482号(宮津市 - 米子市)として指定施行[4]。
- 2004年(平成16年)10月20日
- 兵庫県豊岡市出石町鳥居地区付近の河川が平成16年台風第23号で被害を受ける。これの復旧に伴う改良などによる鳥居橋交点(国道426号との分岐)付近の道路改良工事のため鳥居橋が撤去され、およそ5年にわたって出石川下流へ2つ先の伊豆橋から兵庫県道248号香住大谷線へ迂回するルートがとられていた。用地買収が難航したものの、強制収用を経て、2011年3月に新しい鳥居橋が開通した[5]。
路線状況
バイパス
- 丹後弥栄道路
- 茗荷谷・渕見バイパス[6]
- 下蚊屋バイパス
未開通区間
1993年4月1日の国道指定時点では4箇所の未開通区間があったが、それぞれトンネルが供用(後述)されたことから、2011年3月時点では以下の1箇所のみとなっている。
- この区間は香美町道岩小屋線が連絡しているが、軽自動車でもすれ違い困難なため通行は普通車以下に限られていた[7]。しかしながら、災害のため2010年9月現在通行止めとなっている。なお、この町道は国道に昇格予定である[8][注釈 10]。
ルート変更
2007年9月25日、鳥取市佐治町加瀬木の加瀬木橋交点から鳥取市佐治町加茂の細尾交点までの間が、旧鳥取市道北岸線および鳥取県道230号小河内加茂線(現在は重複区間)のルートに変更され、旧国道は鳥取市道佐治中央線となった[9]。
重複区間
- 国道178号(起点 - 京丹後市)
- 国道312号(京丹後市内)
- 国道426号(豊岡市)
- 国道9号(香美町内)
- 国道29号(若桜町 - 八頭町)
- 国道53号(鳥取市内)
- 国道179号(鏡野町 - 三朝町)
- 国道313号(真庭市)
- 国道181号(江府町 - 終点)
道路施設
トンネル
- たんたんトンネル(京丹後市 - 豊岡市)
- 蘇武(そぶ)トンネル(豊岡市 - 香美町)
- 延長3,692m(兵庫県内の県管理道路のトンネルでは最長)。1996年度着工、2003年11月8日供用開始[11]。
- 国道の未開通区間に建設された。蘇武岳の北麓を貫通し、トンネル西側の国道9号沿線の鳥取・湯村温泉方面と、トンネル東側の神鍋高原や、その先で接続し、豊岡市や城崎温泉方面へと結ぶ国道312号・出石方面とを短絡する経路となる。
- まぢトンネル(八頭町 - 鳥取市)
橋梁
- 長板友木橋
道の駅
地理
通過する自治体
交差する道路
- 国道176号(宮津市)
- 国道178号(京丹後市)
- 国道312号(京丹後市・豊岡市)
- 国道426号(豊岡市)
- E72 国道483号北近畿豊岡自動車道(八鹿日高道路)(豊岡市、日高神鍋高原IC)
- 国道9号(香美町・米子市)
- 国道29号(若桜町・八頭町)
- 国道53号(鳥取市)
- 国道179号(鏡野町・三朝町)
- 国道313号(真庭市)
- E73 米子自動車道(真庭市、蒜山IC・江府町、江府IC)
- 国道181号(江府町)
- E9 山陰自動車道(米子市、米子南IC)
脚注
注釈
- ↑ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2004年3月31日に6町が合併して京丹後市発足。
- ↑ 3.0 3.1 3.2 2005年4月1日に豊岡市ほか5町が合併して豊岡市発足。
- ↑ 2005年4月1日に3町が合併して美方郡香美町発足。
- ↑ 2005年3月31日に3町が合併して八頭郡八頭町発足。
- ↑ 2004年11月1日に鳥取市へ編入。
- ↑ 2005年3月1日に苫田郡鏡野町ほか1町2村が合併して苫田郡鏡野町発足。
- ↑ 8.0 8.1 2005年3月31日に5町4村が合併して真庭市発足。
- ↑ 9.0 9.1 9.2 9.3 9.4 9.5 9.6 2015年4月1日現在
- ↑ 未開通区間を迂回林道で連絡している例は国道152号や国道371号、国道417号にもある。
出典
- ↑ “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. 法令データ提供システム. 総務省行政管理局. . 2013閲覧.
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 27. . 2017閲覧.
- ↑ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. 法令データ提供システム. 総務省行政管理局. . 2013閲覧.
- ↑ “一般国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令(平成4年4月3日政令第104号)”. 法庫. . 2013閲覧.
- ↑ 毎日新聞地域面但馬版2011年3月31日付
- ↑ “一般国道482号茗荷谷・渕見バイパスの供用開始”. 鳥取県. . 2018閲覧.
- ↑ 国道482号(昔日の国道風景) - 国道を旅する(SAKASHITAによる私設サイト)
- ↑ 兵庫県議会における県土整備部長の答弁(08年9月定例議会)
- ↑ 佐治町総合支所だより(2007年12月号)p.3 ※PDF版
- ↑ [1]
- ↑ 香美町村岡観光協会
- ↑ [2]
関連事項
外部リンク
- 国土交通省近畿地方整備局
- 豊岡河川国道事務所:兵庫県の指定区間(国道9号重用区間)を管理
- 国土交通省中国地方整備局
- 鳥取河川国道事務所:鳥取県の指定区間(国道29号・国道53号重用区間)を管理
- 京都府
- 丹後広域振興局建設部(丹後土木事務所):京都府の区間を管理
- 主要事業箇所概要 (丹後弥栄道路について)
- 兵庫県
- 但馬県民局豊岡土木事務所:豊岡市の区間を管理
- 但馬県民局新温泉土木事務所:美方郡香美町の指定区間外を管理
- 鳥取県
- 八頭県土整備事務所:八頭郡若桜町・八頭郡八頭町の指定区間外を管理
- 鳥取県土整備事務所:鳥取市の指定区間外を管理
- 中部総合事務所県土整備局:東伯郡三朝町の区間を管理
- 西部総合事務所日野振興センター日野県土整備局:日野郡江府町の区間を管理
- 西部総合事務所米子県土整備局:西伯郡伯耆町 - 米子市の区間を管理
- 岡山県
- 美作県民局建設部:苫田郡鏡野町の区間を管理。
- 美作県民局真庭地域事務所:建設部が真庭市の区間を管理。