今立郡

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福井県今立郡の位置(緑:池田町 黄:明治期)

今立郡(いまだてぐん)は、福井県越前国)の

人口2,458人、面積194.65km²、人口密度12.6人/km²。(2018年4月1日、推計人口

以下の1町を含む。

今立郡

郡域

1878年明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町のほか、下記の区域にあたる。

  • 鯖江市の大部分(日野川以西および吉江町・入町・西番町・糺町・杉本町・米岡町・三尾野出作町を除く)
  • 越前市の一部(向新保町・下平吹町・中平吹町を除く日野川以東)

歴史

平安時代初期に丹生郡のうち日野川以東の部分が分立して今立郡が成立した。中世以降、今北東郡・今北西郡・今南東郡・今南西郡の四郡に分割されていたが、寛文4年(1664年)に今立郡として統一された。

江戸時代から明治時代にかけて旧今立郡の今立地区(旧今立町)~河和田地区の越前漆器職人であり漆の専門集団である越前衆[1]が全国に漆掻きに回る。明治時代には江戸時代を上回る多くの越前衆[2][3]出稼ぎ移住もあり漆器製造の向上普及に貢献し全国の漆器産地が形成される。

現在では昭和平成の大合併により、郡の成立の経緯とは異なり、元の今立郡域のかなりの部分が日野川西岸の武生に中心を置く越前市に属する状態となっている。

近世以降の沿革

  • 旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点での支配は以下の通り。○は村内に寺社除地[4]が存在。(1町191村)

町村制以降の沿革

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1.鯖江町 2.味真野村 3.北新庄村 4.国高村 5.新横江村 6.北日野村 7.舟津村 8.神明村 9.中河村 10.片上村 11.北中山村 12.南中山村 13.粟田部村 14.岡本村 15.上池田村 16.下池田村 17.服間村 18.河和田村(桃:鯖江市 赤:越前市 紫:池田町)
  • 明治22年(1889年4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。(1町17村)
    • 鯖江町(鯖江町[17]が単独町制。現・鯖江市)
    • 味真野村 ← 文室村、萱谷村、上大坪村、野大坪村、清水頭村、宮谷村、上真柄村、金屋村、五分市村、北小山村、南小山村、池泉村、余川村、檜尾谷村、蓑脇村、中居村、入谷村(現・越前市)
    • 北新庄村 ← 杉崎村、下真柄村、北村、西樫尾村、戸谷村、三ツ屋村、長尾村、中新庄村(現・越前市)
    • 国高村 ← 村国村、押田村、横市村、庄村、塚町村、長土呂村、馬上免村、稲寄村、瓜生村、高木村(現・越前市)
    • 新横江村 ← 横越村、新村、下新庄村、定次村、五郎丸村、東鯖江村(現・鯖江市)
    • 北日野村 ← 帆山村、矢船村、畑村、矢放村、小野谷村、西谷村、荒谷村、平林村、庄田村、大手村、西尾村、岩内村、大屋村、葛岡村、南条郡向新保村(現・越前市)
    • 舟津村 ← 上鯖江村、西鯖江村、小黒町村、長泉寺村(現・鯖江市)
    • 神明村 ← 鳥羽村、鳥羽中村、岡野村、田所村、水落村、北野村(現・鯖江市)
    • 中河村 ← 下河端村、上河端村、中野村、舟枝村、橋立村(現・鯖江市)
    • 片上村 ← 乙坂今北村、吉谷村、四方谷村、南井村、大正寺村、大野村、別所村(現・鯖江市)
    • 北中山村 ← 新堂村、赤坂村(現・越前市)、川島村、落井村、松成村、磯部村、下戸口村、中戸口村、上戸口村、三峯村(現・鯖江市)
    • 南中山村 ← 山室村、野岡村、東庄境村、西庄境村、南中津山村、北中津山村(現・越前市)
    • 粟田部村(単独村制。現・越前市)
    • 岡本村 ← 不老村、大滝村、岩本村、新在家村、定友村、杉尾村、轟井村、島村、長五村、大平村、八石村、中印村、別印村、南坂下村(現・越前市)
    • 上池田村 ← 魚見村、菅生村、新保村、東俣村、東角間村、西角間村、定方村、上荒谷村、板垣村、寺島村、池田村、山田村、寺谷村、藪田村、稲荷村、市村、常安村、月ヶ瀬村、志津原村、土合皿尾村、割谷村、木谷村、田代村、楢俣村、河内村、美濃俣村、水海村、安善寺村、谷口村、広瀬村、野尻村、清水谷村、柿ヶ原村、持越村(現・池田町)
    • 下池田村 ← 松ヶ谷村、小畑村、下荒谷村、尾緩村、大本村、東青村、西青村、稗田村、籠掛村、蒲沢村、莇生谷村、金見谷村、千代谷村(現・池田町)
    • 服間村 ← 市野々村、柳村、炭焼村、赤谷村、南中村、大谷村、殿村、長谷村、北坂下村、室谷村、高岡村、朽飯村、藤木村、領家村、東樫尾村、春山村、波垣村、寺地村、横住村、清根村、相ノ木村、西河内村(現・越前市)
    • 河和田村 ← 別司村、小坂村、莇生田村、片山村、西袋村、金谷村、寺中村、北中村、清水町村、尾花村、沢村、上河内村(現・鯖江市)
  • 明治24年(1891年)4月1日 - 郡制を施行。今立郡役所が鯖江町に設置。
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年
    • 7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
    • 10月1日 - 粟田部村が町制施行して粟田部町となる。(2町16村)
  • 昭和22年(1947年7月1日 - 神明村が町制施行して神明町となる。(3町15村)
  • 昭和23年(1948年11月3日 - 鯖江町・新横江村・舟津村が合併し、改めて鯖江町が発足。(3町13村)
  • 昭和25年(1950年7月7日 - 国高村が武生市(現・越前市)に編入。(3町12村)
  • 昭和29年(1954年7月5日(3町10村)
    • 北日野村および北新庄村の一部(杉崎・下真柄・北・戸谷・三ツ屋・長尾・中新庄)が武生市に編入。
    • 北新庄村の一部(西樫尾)が粟田部町に編入。
  • 昭和30年(1955年
    • 1月15日 - 鯖江町・神明町・片上村・中河村が丹生郡立待村吉川村豊村と合併して鯖江市が発足し、郡より離脱。(1町8村)
    • 3月1日 - 上池田村・下池田村が合併して池田村が発足。(1町7村)
    • 3月31日 - 粟田部町・南中山村・服間村が合併し、改めて粟田部町が発足。(1町5村)
    • 6月10日 - 北中山村が分割され、一部(赤坂・新堂)が粟田部町、残部(中戸口・上戸口・三峯・松成・落井・磯部・下戸口・川島)が鯖江市に編入。(1町4村)
  • 昭和31年(1956年
    • 9月29日 - 粟田部町が改称して今立町となる。
    • 9月30日(1町2村)
      • 岡本村が今立町に編入。
      • 味真野村が武生市に編入。
  • 昭和32年(1957年)3月31日 - 河和田村が鯖江市に編入。(1町1村)
  • 昭和39年(1964年9月1日 - 池田村が町制施行して池田町となる。(2町)
  • 平成17年(2005年10月1日 - 今立町が武生市と合併して越前市が発足し、郡より離脱。(1町)

変遷表

脚注

  1. 浄法寺の漆 - 漆掻き職人の出稼ぎ2017-10-27日閲覧。
  2. うるしの國の物語|うるしの國・浄法寺 2017-10-31日閲覧。
  3. 南部の漆を支えた人びと-越前衆の軌跡-工藤紘一 著 2017-10-27日閲覧。
  4. 領主から年貢免除の特権を与えられた土地。
  5. 福井藩支配所と記載されているものも含む。
  6. 「旧高旧領取調帳」ではのちに福井県管轄と記載。「角川日本地名大辞典」ではのちに本保県管轄と記載。
  7. 記載は坂下村(同名村あり)。
  8. 記載は河内村(同名村あり)。
  9. 尾緩村のうちとされるが詳細不明。本項では村数に数えない。
  10. 「旧高旧領取調帳」では鯖江藩支配所管轄と記載。「角川日本地名大辞典」では幕府領と記載。
  11. 記載は樫尾村(同名村あり)。
  12. 朽木氏除地が所在。
  13. 無高のため「旧高旧領取調帳」には記載なし。
  14. 「旧高旧領取調帳」には記載なし。しかし、「福井県史」では本郡所属と記載。[1]
  15. 15.0 15.1 「角川日本地名大辞典」では幕府領でのちに本保県管轄と記載。
  16. 鋳物師松村氏除地が所在。
  17. この時点では鯖江下深江町、鯖江中小路、鯖江下小路、鯖江清水町、鯖江上深江町、鯖江上小路、鯖江上小路屋形、鯖江南小路、鯖江東小路が存在。

参考文献

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