天領
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天領(てんりょう)
江戸幕府の直轄領(幕府領,幕領)の俗称。御料所ともいう。江戸時代の全国の土地は,皇室領,寺社領,大名領,旗本知行所(知行所),幕府直轄領に分かれていた。そのうち幕府直轄領は約 400万石を占め,全体の 15.8%に相当した。田畑だけでなく全国の主要な鉱山,港湾,交通・商業の重要地点が編入されており,鉱山では佐渡や生野などが代表的な例である(生野銀山,佐渡鉱山)。全国 68ヵ国中 47ヵ国に置かれ,幕府の主要な財源となった。江戸幕府の場合は豊臣氏の太閤蔵入地ほど多くはなかった。他の大名領に比較して年貢率も低いのが特色で,勘定奉行の指揮下にある郡代や代官が支配した。