ニセコ連峰
ニセコ連峰 | |
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300px ニセコアンヌプリから俯瞰するニセコ連峰 | |
所在地 | 北海道 |
位置 |
北緯42度52分30秒 東経140度39分32秒 |
最高峰 | ニセコアンヌプリ (1,308m) |
延長 | 25km |
ニセコ連峰(にせこれんぽう)は、北海道の西部にある火山群[1]である。比羅夫から雷電峠までを東西にわたって延びる。長さは東西約25 km、南北 15km。最高峰はニセコアンヌプリで標高1,308.2 m。ニセコ積丹小樽海岸国定公園に指定されている。
Contents
概要
この連峰は新見峠を境にして東山系と西山系に分かれる。東山系が急峻で中期~新期火山群[2]に対し、西山系が高層湿原の発達したなだらかな古期火山群[2]となる。
登山道(トレッキングコース)は縦横に張り巡らされ、とりわけ神仙沼湿原周辺に至っては遊歩道化されるなど北海道の山岳で中では最も整備の行き届いた山系である。コンパクトな山域内で泉質の異なる数多くの温泉が湧出しておりスキーやアウトドアスポーツのメッカとして人気も高い。ニセコアンヌプリの溶岩流上にはスキー場が広く整備されており、リゾート地のニセコユナイテッドとなっている。
火山活動史
約200万年前から活動を開始した火山で、安山岩質の溶岩流や溶岩ドームを形成する活動を主とし、火砕流や岩屑なだれ堆積物なども認められる。概ね古い火山ほど西に、新しい火山ほど東に分布している。完新世に活動が確認されている火山はイワオヌプリのみで、江戸時代後半や20世紀初頭には山頂部で噴気活動があったことが記録されている。最新のイベントは約7,000年前に発生した水蒸気噴火とマグマ噴火。ニトヌプリとチセヌプリにも新鮮な火山地形が見られるが、年代測定が行われていない[3][4]。
- 古期火山群
- 雷電山 (1.6-1.0 Ma)、ワイスホルン (1.5-1.0 Ma)、目国内岳 (1.1-0.65 Ma)、岩内岳 (0.73-0.5 Ma)
- 中期火山群
- シャクナゲ岳 (0.8-0.3 Ma)、白樺山 (0.7-0.3 Ma)、ニセコアンヌプリ(0.7-0.25 Ma)
- 新期火山群
- チセヌプリ (300-20 ka)、ニトヌプリ (25 ka)、イワオヌプリ (30-7 ka)
太字は活火山、斜字は新鮮な火山地形を保っている火山
ニセコ連峰を構成する火山群
東部山岳より記す。小数点以下が記載された座標は最高点に位置する三角点の座標。三角点の等級は本来漢数字であるが、再配列可能な表のためアラビア数字で表記している。
ニセコ東山系(ニセコ火山群)
名称 | 標高 | 三角点 | 点名 | 位置 | 湧出温泉 |
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ニセコアンヌプリ | 1,308.2m | 1等 | 似古安岳 | 北緯42度52分30秒 東経140度39分32秒 |
ひらふ温泉 五色温泉 |
イワオヌプリ | 1,116m | -- | -- | 北緯42度53分07秒 東経140度38分26秒 |
五色温泉 |
ワイスホルン | 1,045.3m | 3等 | 岩雄登 | 北緯42度54分29秒 東経140度38分00秒 |
花園温泉 |
ニトヌプリ | 1,080m | -- | -- | 北緯42度53分07秒 東経140度37分05秒 |
湯本温泉 |
チセヌプリ | 1,134.2m | 2等 | 袴腰 | 北緯42度53分17秒 東経140度35分48秒 |
湯本温泉 |
シャクナゲ岳 | 1,074m | -- | -- | 北緯42度53分20秒 東経140度34分38秒 |
湯本温泉 |
白樺山 | 959m | -- | -- | 北緯42度53分58秒 東経140度33分37秒 |
新見温泉 |
ニセコ西山系(雷電火山群)
名称 | 標高 | 三角点 | 点名 | 位置 | 湧出温泉 |
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前目国内岳 | 980.4m | 3等 | 五国内 | 北緯42度54分06秒 東経140度32分15秒 |
新見温泉 |
目国内岳 | 1,220m (1202.3m) |
3等 | 四国内 | 北緯42度53分59秒 東経140度30分55秒 |
新見温泉 |
岩内岳 | 1,085.3m | 3等 | 岩内岳 | 北緯42度55分23秒 東経140度30分45秒 |
岩内温泉 |
幌別岳 | 1,174m | -- | -- | 北緯42度54分32秒 東経140度29分26秒 |
-- |
雷電山 | 1,211.3m | 1等 | 雷電岳 | 北緯42度54分13秒 東経140度28分11秒 |
朝日温泉 雷電温泉 |
前雷電山 | 1,203.6m | 3等 | 雷電岳 | 北緯42度54分27秒 東経140度27分37秒 |
朝日温泉 雷電温泉 |
- NISEKO EAST.jpg
ニセコ東山系:昆布岳より望む
右からニセコアンヌプリ・イワオヌプリ・ニトヌプリ・チセヌプリ - NISEKO WEST.jpg
ニセコ西山系:昆布岳より望む
右から目国内岳・幌別岳・雷電山
脚注
- ↑ 日本の火山の位置(ニセコ火山群)
- ↑ 2.0 2.1 ニセコの温泉 ~火山と温泉~ (北海道立総合研究機構・地質研究所)
- ↑ “17.ニセコ (PDF)”. 気象庁. . 2016閲覧.
- ↑ “9.ニセコ火山群 (PDF)”. 地質調査総合センター. . 2016閲覧.
参考文献
- 梅沢俊、菅原靖彦『北海道夏山ガイド1 道央の山々』北海道新聞社、1993年
- 山と高原地図2『ニセコ・羊蹄山・暑寒別岳』昭文社、2009年
- 『ニセコエクスプレス Vol.22』ニセコ山系観光連絡協議会、2008年
- 松岡つとむ『なまら蝦夷 7号』株式会社アイワード、2009年
関連項目
外部リンク
- ニセコ・雷電火山群 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
- ニセコ積丹小樽海岸国定公園 北海道庁
- 国土地理院地図