ミヤマキリシマ

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ミヤマキリシマ(深山霧島、Rhododendron kiusianum)は、ツツジの一種。九州各地の高山に自生する。

1メートル程度の低木で、花期はおおむね5月下旬から6月中旬。枝先に2-3個ずつ紫紅色の花をつけるが、桃色、薄紅色の花も見られる。また、気候が似通った秋にも少し咲くことがある。

和名に冠された霧島山えびの高原のほか、阿蘇山九重山雲仙岳鶴見岳など九州各地の高山に分布する。

ミヤマキリシマは、火山活動により生態系が撹乱された山肌で優占種として生存できる。逆に、火山活動が終息して植物の遷移により森林化が進むと、優占種として生存できなくなる。

害虫としてキシタエダシャクが大発生することがある[1]

三国名勝図会で、高原の物産の花卉類の項目に、映山紅が「霧島山中特に多し。叢をなすこと甚廣し。花さける時は、満山錦のごとし。」と記載されている[2]が、これがミヤマキリシマのことである。 1866年には坂本龍馬が新婚旅行で霧島を訪れた際、姉に宛てた手紙の中で「きり島つゝじが一面にはへて実つくり立し如くきれいなり」と書いている。1909年には同じく霧島へ新婚旅行に訪れた植物学者・牧野富太郎が発見し、「深い山に咲くツツジ」という意味で「ミヤマキリシマ」と命名した。

都道府県・市町村の花

都道府県の花

市の花

町の花

かつて指定していた自治体(消滅)

脚注

  1. 平嶋義宏 『ミヤマキリシマはよみがえった』 西日本新聞社、平成4年、ISBN 4-8167-0317-9
  2. 橋口兼古、五代秀堯、橋口兼柄 「高原」『三国名勝図会 巻之56』 1843年
  3. 長崎県のシンボル