フジテック
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フジテック株式会社(FUJITEC CO., LTD.)は、日本のエレベータ・エスカレータの専業メーカー。
Contents
概要
本社は滋賀県彦根市宮田町にある「ビッグウィング」(2006年(平成18年)4月3日に大阪府茨木市から移転。現ビッグフィット)。
エレベータで日本国内シェア4位。エスカレータで5位。駅や公共施設、大型商業施設などに多数採用されている。 また、早くから日本国外に進出し、世界各地に営業拠点、生産拠点を設ける。特にシンガポールや香港などで高いシェアを占めている。
工場は、日本国内では、本社のある彦根市にエレベータ工場、兵庫県豊岡市にエスカレータ工場がある。また、日本国外では、アメリカ(オハイオ)、シンガポール、インドネシア、中国(北京郊外)、台湾、香港、韓国にエレベータ工場が、中国(上海)にエスカレータ工場がある。
設立は1948年(昭和23年)2月9日。創業者は内山正太郎。
なお、富士通とはロゴがそっくりだが、フジテックと富士通グループには資本・人的関連は一切ない。一方、富士通と同根の富士電機は第7位(2017年3月末現在)の大株主であり、エレベータやエスカレータに使用されるモータやインバータ制御装置などの供給を受けている。
沿革
- 1948年(昭和23年) - 大阪府大阪市西区に富士輸送機工業株式会社設立。
- 1963年(昭和38年) - 大阪証券取引所2部上場。
- 1965年(昭和40年) - 大阪府茨木市に本社移転。大阪製作所が稼働開始。
- 1970年(昭和45年) - 東京証券取引所2部上場。
- 1974年(昭和49年) - 現社名に変更。東京証券取引所、大阪証券取引所各1部指定替え。
- 1989年(平成元年) - 豊岡製作所(現ビッグステップ)が稼働開始。
- 1999年(平成11年) - フジテックフロンティア(株)、フジテックエンジニアリング(株)を吸収合併。
- 2000年(平成12年) - 滋賀製作所(現ビッグウィング)が稼働開始。
- 2006年(平成18年) - 本社・研究開発・生産の各機能を統合したビッグウィングが完成。
- 2008年(平成20年) - 東京本社を開設しビッグウィングとの2本社体制を構築。
- 2010年(平成22年) - エスカレータ開発・生産拠点“ビッグステップ”が完成。
- 2010年(平成22年) - アフターマーケット拠点“ビッグフィット”が完成。
- 2012年(平成24年) - 大阪証券取引所1部上場廃止。
- 2017年(平成29年)-ビッグウィングにWING SQAURE(ウィングスクエア)が完成。
- 2018年(平成30年)- 東京本社を東京都港区白金に移転。
機種
エレベータ
到着アナウンスは、新機種よりもとむらみちこ・篠原恵美・荒木香衣・勝生真沙子が担当している。 なお、各機種販売開始直後に設置されたエレベーターは、デザインが新機種であっても、機械系統が従来品であるなどして、前機種として扱われる場合がある。
標準型
- SUPERDYNE - ス−パーダイン
- 1970年代前半[2]から販売されていた標準型エレベータの商標。ロープ式ではこの機種より交流帰還制御化。交流二段速度制御にある到着前の低速運転を無くし、運転時間を短縮した。
- ROYAL SUPERDYNE - ロイヤルスーパーダイン
- 1978年12月[3] から販売されていた標準型エレベータの商標。ロープ式ではこの機種よりマイコン制御化。なお、標準型エレベーターでマイコン制御化されたのはこの機種が世界初である。
- ROYAL SUPERDYNE IMPERIAL - ロイヤルスーパーダイン・インペリアル
- 1981年12月[4]から販売されていた標準型エレベータの商標。ロープ式の最高速度を分速150mに引き上げた機種を発売。
- EXCELDYNE - エクセルダイン
- 1984年11月[5]より販売されていた標準型エレベータの商標。この機種より、ロープ式ではVVVF制御となり、油圧式もマイコン制御化された。また、操作盤も袖壁に斜め45度で設置されるコーナーフィット型となった。乗り場インジケーターおよびかご内インジケーターがLED化、かご内の階数表示・矢印表示もLEDマトリクスとなり、この機種から運転中は矢印がスクロールするようになっている。
- ELISIO - エリシオ
- 1991年3月[6]より販売されていた標準型エレベータの商標。ロープ式では巻き上げ機にヘリカルギアを採用。油圧式も当初はバルブ制御式だったが、のちにインバータ制御化される。前機種までは乗り場と車椅子用の操作盤にある階数表示・矢印表示は行灯式になっていたが、この機種以降はLEDマトリクスに統一された。また、中期以降の機種ではロゴマークが変更されている。
- NEW ELISIO - ニューエリシオ
- 1990年代後半より販売されていたELISIOのマイナーチェンジ機種。袖壁の形状や操作盤などのデザインが変更されているほか、ドア装置も前機種までのリンク式からベルト式に変更された。
- ECEED - エシード
- 1998年11月[7]より販売されていた。この機種よりマシンルームレス化されたが、操作盤などのデザインはNEW ELISIOとほぼ同一だった。円筒型巻き上げ機がピット下に設置されていた。
- ECEED-e2 - エシードe2
- 2001年9月[8]より販売されていた。操作盤などのデザインが大幅に変更されたほか、この機種より最下階乗り場付近に薄型巻き上げ機が設置されるようになった。ボタンは青地で点灯色は橙色で、確認音がフジテックで初めて搭載された。
- ECEED-α - エシードα[9]
- 2005年1月[10]より販売されていた。この機種よりかご内表示に液晶インジケータが採用されるようになった。ボタンのデザインがECEED-e²の青地で文字色白、点灯色が橙色四角型から、白地、文字色青、点灯色橙色の丸型に変わった。但し非常ボタンはECEED-e²と同一の黄色地四角型である。音声案内はECEED-e²と同じである。
- XIOR - エクシオール
- 2008年4月発売[11]の現行機種。液晶インジケータの階数表示がエシードαと比べてやや上に表示されているほか、のちにアナウンスのイントネーションが変わった。ボタンは基本的にECEED-αと同じデザインだが、押し心地が少し固めになり、非常ボタンも丸型に変更された。
- RAKUL - ラクール
- 2001年1月[12]から駅舎向けに販売されている、JR西日本テクシアと共同開発した、貫通式エレベータ。マシンルームレスで、正背タイプは両開き4枚ドアである。正側タイプは正面は両開き4枚ドア、側面は両開き2枚ドアである。大抵の物がシースルーなのも特徴。正背タイプは釣り合い重りを2個使用しており機械室レスタイプでは珍しいローピング比1:1を採用しているなど機構的にも珍しい点が多い。なおJR西日本テクシアと共同開発されたが故、フジテックが販売している「RAKUL」とJR西日本テクシアが販売している「J.Slim」と共通仕様となっており、JR西日本の駅舎にはJ.Slimが設置されている。
- Universal Design - ユニバーサルデザイン
- 2001年から2017年まで販売されていた、ユニバーサルデザインに特化したエレベータ。
中低層用
- エクセルアミ
- ロイヤルスーパーダインの4人乗りバージョン。駆動方式がドラムにロープを巻き付けてかごを上下する「巻胴式」、「閉」ボタンと階数表示がないほか、外の呼びボタンも到着階の表記などは最下階のみで他の階は呼びボタンのみの設置となっているのが特徴である。
- エデッセ
- エクセルアミの後継機。階段室型共同住宅用エレベータ。エクセルアミとは異なり車いす用の位置に操作盤が設置してある。
家庭用
- ゆとりあ
- 家庭用ホームエレベーター。現在は製造中止になっている。
オーダー型
- Order ELISIO - オーダーエリシオ
- XJ Sesies - XJシリーズ
- 2002年頃まで販売されていた、オーダー型エレベータの商標。後継はOrder ECEED。
- SKYSALON - スカイサルーン
- 2000年頃発売された展望型エレベータ。
- Order ECEED - オーダーエシード
- 2002年から2009年まで販売された、ECEED-e2,ECEED-αのオーダー型。
- Order XIOR - オーダー型エクシオール [注釈 1]
- 2009年から販売している、標準型XIORの規格外エレベータ。標準型XIORとはデザインやかごサイズが異なる。
リニューアル
- 安全向上パッケージ
- エレベータの安全対策,防災対策に重点を置いた製品で戸開走行保護装置,地震時管制運転装置+耐震補強される。
- エレベータ制御リニューアル
- ロープ式エレベータの乗り心地、安全性、省エネ、デザイン性を向上させるための製品。
- エレベータ制御盤交換パッケージ
- ロープ式油圧式両方に対応し、標準期間はロープ式は4日間、油圧式は6日間ほどと短工期である。この製品では基本、制御方式は変更されない。
エスカレータ
エスカレーターのアナウンスは、一部はもとむらみちこが担当している。もう片方の女性アナウンサーは不明。
- GS-NXシリーズ
- 2008年に発売された、標準型エスカレータ。
- Slimfit - スリムフィット
- 2011年から発売されている、業界最小寸法のエスカレータ
- AUTOWALK - オートウォーク
- 動く歩道。水平タイプと12°傾斜タイプがある。
- GSシリーズ
- 2002年に発売された標準型エスカレータ。後継はGS-NXシリーズ。
事故・トラブル
- 1984年(昭和59年) - ニチイ天王町店(神奈川県横浜市保土ケ谷区(現:イオン天王町店)に設置した油圧式エレベーターで主婦1名が死亡する事故を起こしている。原因は設計の不備。事故後エレベーターは撤去されている。
- 2007年(平成19年)7月12日 - 国土交通省が、フジテック社製のエレベーターの一部で強度が不足している鋼材が使われていたと発表した。翌13日の時点ではフジテックと鋼材を納入したJFE商事建材販売との間で見解が異なっている。
- 2006-2010年3月期までの3年間に亘り、約2億7,000万円の申告漏れ(うち1億2,000万円は意図的な所得隠しとされた)を大阪国税局から指摘されていたことが、2012年9月に判明する[13][14]。
脚注
注釈
- ↑ なおオーダーエクシオールという機種はなく、XIORの中にオーダー型エクシオールがあるという位置づけである。
出典
- ↑ 大輪会(だいりんかい)とは - 泉佐野丘陵緑地公式サイト 内のページ。
- ↑ 夢は壮大+想いは熱く - 夢は壮大+想いは熱く 59頁【第1章 世界は1つの市場】
- ↑ 沿革 1948-1980
- ↑ 夢は壮大+想いは熱く - 夢は壮大+想いは熱く 93頁【第2章 独創技術への挑戦】
- ↑ 沿革 1980-1990
- ↑ 沿革 1990-2000
- ↑ 沿革 1990-2000
- ↑ 沿革 2000-2010
- ↑ より快適な上質空間を実現した標準型エレベータ〈エシードα〉新発売!
- ↑ 沿革 2000-2010
- ↑ 沿革 2000-2010
- ↑ 沿革 2000-2010
- ↑ エレベーターのフジテック、1億2千万所得隠し 読売新聞 2012年9月24日
- ↑ 当社に関連した本日の一部報道について フジテックニュースリリース 2012年9月24日