スコシアバンク
スコシアバンク(英称:Scotiabank、仏称:Banque Scotia、TSX:BNS、NYSE:BNS、日本語での正式名称はノヴァ・スコシア銀行)はカナダのトロントに本社を置く銀行である。カナダ五大銀行のひとつで、銀行業界ではカナダ・ロイヤル銀行とTDバンク・フィナンシャル・グループに次ぐ業界第3位の規模を持つ。カナダ国内では最も国際的な銀行で、50ヶ国に支店を出している。
歴史
ノバスコシア銀行は1832年にノバスコシア州のハリファックスで設立された。1882年までは近隣諸州など限られた範囲での事業を行っていたが、西部カナダへの進出で、マニトバ州のウィニペグに支店を開いたことをきっかけに、ミネアポリスやシカゴなどを含むアメリカ中西部へと事業規模を拡大させた。
メキシコでもスコシアバンク・インベルラットとして金融サービスを提供している。
1900年にはカナダ、アメリカ、ジャマイカに38の支店をもつようになった。カナダ国内ではアトランティック諸州とケベック州、オンタリオ州、マニトバ州に事業を展開。1892年、カナダの銀行としてはニューファンドランドに初めて進出した銀行でもある。
1914年にはメトロポリタンバンクを吸収した[1]。
1962年に港区虎ノ門に東京支店を開設したが、2013年9月に閉鎖。
2014年10月17日、証券部門のスコシア・セキュリティーズ・アジア・リミテッド東京支店が営業を開始。
初期の国際展開
- 1885年 - カナダ国外最初の支店としてミネアポリスに開設。
- 1889年 - ジャマイカのキングストンにカナダの銀行として初めて支店を開設。1931年には12の支店をジャマイカに展開。
- 1892年 - ミネアポリス支店を閉じ、イリノイ州のシカゴに移転。
- 1899年 - ボストン支店を開設。
- 1906年 - キューバのハバナに支店を開設。1931年にはハバナに3支店、ほかキューバの他都市に4支店。
- 1907年 - ニューヨーク支店を開設。
- 1910年 - プエルトリコのサンフアンに支店を開設。後にもう一店舗開設。
- 1920年 - イギリスのロンドン、ドミニカ共和国のサントドミンゴにそれぞれ支店を開設。
- 1962年 - 銀行東京支店を開設。
- 2013年 - 銀行東京支店閉鎖
- 2014年 - 証券会社を設立(スコシア・セキュリティーズ・アジア・リミティッド 東京支店)
初期の国際展開では、国際金融市場への戦略的な展開よりも、貿易と顧客ビジネスに沿った事業展開が行われた。
スコシアバンクはグローバルATMアライアンスに参加しており、他の提携銀行とはATMカードまたはチェックカードを手数料なしで利用することができる。グローバルATMアライアンスに参加している銀行はバークレイズ(イギリス)、バンク・オブ・アメリカ(アメリカ)、BNPパリバ(フランス)、中国建設銀行(中国)、ドイツ銀行(ドイツ)、サンタンデール・セルフィン銀行(メキシコ)、ウエストパック銀行(オーストラリア・ニュージーランド)である。
合併
同行は以下年度に、数多くの金融機関を合併している。
銀行 | 設立年度 | 合併年度 |
---|---|---|
PEIユニオン銀行 | ||
サマーサイド銀行 | ||
ニューブランズウィック銀行 | ||
カナダ・メトロポリタン銀行 | ||
オタワ銀行 | ||
モントリオール・トラスト | ||
ナショナル・トラスト | ||
ギリシャ・ナショナル銀行 |
旧モントリオール・トラストや旧ナショナル・トラストの支店はブランド名を「スコシアバンク&トラスト」として継続・運営している。
脚注
- ↑ 新・世界貨幣大事典 平木啓一 p.887
関連項目
- スコシアプラザ - 本社ビル。カナダ第2位の高さを持つ超高層ビル(275m、68階建て)。
- カナディアン・タイヤ・センター - オタワ・セネターズの本拠地。2006年から2013年まで「スコシアバンク・プレイス」の名称で使用
- エア・カナダ・センター - トロント・メープルリーフスとトロント・ラプターズの本拠地。2018年7月より「スコシアバンク・アリーナ」に改称予定