ニューファンドランド・ラブラドール州
ニューファンドランド・ラブラドール州(英: Newfoundland and Labrador [nʲuːfən(d)ˈlænd ænd 'læbrədɔr]、仏: Terre-Neuve-et-Labrador)
カナダ東部の州。州都はセントジョンズ。南部のニューファンドランド島と北部のラブラドルからなる。1497年ジョバンニ・カボートがニューファンドランド島に到達し,ヨーロッパ人が最初に移民。その後スペイン,ポルトガル,フランスなどの船も訪れ,領土未画定の時代が続いたが,1713年のユトレヒト条約で正式にイギリスの植民地となった。1949年カナダ 10番目の州,ニューファンドランド州となり,2001年現州名となった。ニューファンドランド島は,カナダ本土とはベルアイル海峡,セントローレンス湾,カボット海峡で隔てられる。地形は南部が高く北東に向けて徐々に低くなる。南東部アバロン半島先端のミステークン・ポイントをはじめとする海食崖では,先カンブリア時代後期のエディアカラ紀の化石を大量に産する(2016世界遺産の自然遺産に登録)。最高点は西岸に近いグロスモーン山(806m)で,付近一帯はグロスモーン国立公園に属する。氷河作用による湖やフィヨルドが多い。森林が島の 35%を占め,パルプ・製紙工業が盛ん。北西端にランゾー・メドーズ国立歴史公園がある。ラブラドルは,西部および南部でケベック州と接する。海岸地域はカナダ楯状地の一部で,小起伏の高原(最高点は 1678m),氷河湖が多く,海岸線は出入りに富む。第1次産業が盛んで,19世紀までは水産物が輸出の 90%を占めていたが,20世紀に入り鉱物資源,森林資源が開発された。第2次世界大戦後に開発されたラブラドルシティーなど鉄鉱山もある。ニューファンドランド沖には世界屈指の漁場グランド堆があり,タラ,ニシン,サケ,エビなどを漁獲。住民の 90%はイギリス,アイルランド系が占める。面積 40万5212km2。人口 51万4536(2011)。