国道357号

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国道357号(こくどう357ごう)は、千葉県千葉市中央区から神奈川県横須賀市に至る一般国道通称東京湾岸道路」。

概要

東京湾岸道路(とうきょうわんがんどうろ)の一般部(一般道路)であり、「湾岸道路」という通称でも呼ばれる。東京都内における都市計画事業としての名称は東京都市計画道路幹線街路東京湾環状線である。自動車専用部として東関東自動車道首都高速道路が並走する。千葉市川崎市横浜市と3つの政令指定都市を結ぶ。

大半の区間が東京湾岸の埋立地を貫く経路上に設定されているため、埋立地間の海上を中心に未開通区間が存在する。全線が1本でつながっていないため、一般国道のみで走破することは不可能である。

東京港臨海道路の開通に伴い交通量の増大が予想されることから、新木場交差点 - 夢の島交差点間で連続立体工事が行われた[1]

路線データ

一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 1]に基づく起終点および経過地は次のとおり。

  • 起点 : 千葉市(中央区「村田町」 = 国道16号交点)
  • 終点 : 神奈川県横須賀市(未開通)
  • 重要な経過地 : 習志野市(秋津三丁目)・船橋市(日の出町)・市川市(千鳥町)・浦安市・東京都江戸川区(臨海町一丁目)・同都江東区(有明二丁目)・同都港区(台場)・同都品川区(八潮二丁目)・同都大田区(京浜島二丁目)・川崎市(川崎区)・横浜市(磯子区)
  • 総延長 : 88.1 km(千葉県 17.4 km、千葉市 16.8 km、東京都 25.3 km、神奈川県 1.2 km、横浜市 21.3 km、川崎市 6.1 km)重用延長、未供用延長(海上区間)を含む[3][注釈 2]
  • 重用延長 : 5.6 km(千葉県 - km、千葉市 5.6 km、東京都 - km、神奈川県 - km、横浜市 - km、川崎市 - km)[3][注釈 2]
  • 未供用延長 : 13.0 km(千葉県 - km、千葉市 - km、東京都 2.9 km、神奈川県 1.2 km、横浜市 5.8 km、川崎市 3.1 km)[3][注釈 2]
    • 未供用延長のうち海上区間 : 2.3 km(千葉県 - km、千葉市 - km、東京都 1.9 km、神奈川県 - km、横浜市 0.4 km、川崎市 - km)、東京湾[3][注釈 2]
  • 実延長 : 69.5 km(千葉県 17.4 km、千葉市 11.2 km、東京都 22.4 km、神奈川県 - km、横浜市 15.5 km、川崎市 3.0 km)[3][注釈 2]
    • 現道 : 66.4 km(千葉県 17.4 km、千葉市 11.2 km、東京都 19.3 km、神奈川県 - km、横浜市 15.5 km、川崎市 3.0 km)[3][注釈 2]
    • 旧道 : なし[3][注釈 2]
    • 新道 : 3.1 km(千葉県 - km、千葉市 - km、東京都 3.1 km、神奈川県 - km、横浜市 - km、川崎市 - km)[3][注釈 2]
  • 指定区間
    • 千葉市中央区村田町893番229 - 東京都大田区羽田空港三丁目1番
    • 川崎市川崎区浮島町516番1 - 同区浮島町525番
    • 川崎市川崎区東扇島23番1 - 横浜市鶴見区扇島7番1
    • 横浜市鶴見区大黒ふ頭15番155 - 横須賀市夏島町1番1[4][注釈 3]

路線状況

国道357号の内回りと外回りの間の道路上に、首都高速湾岸線(千葉県では、東関東自動車道に変わる)がほぼ全線に渡って並行して走っており[5]インターチェンジランプで相互接続される。 品川区八潮 - 大田区東海間の道路幅は、全体で100メートルあり、日本一広い国道といわれている[5][注釈 4]

バイパス

  • 八潮バイパス
他の都内国道の共同溝と孤立しているという状況を解消すべく、国道357号(東京湾岸道路)の共同溝と国道15号(第一京浜)の共同溝とつなげるために八潮共同溝が建設されることになり(トンネル自体は2006年(平成18年)に全通)、これに伴い同共同溝のルートにあたる都道(一部が「山手通り」(東京都道317号環状六号線)と「海岸通り」(東京都道316号日本橋芝浦大森線)、「八潮橋」に該当)が新たに全線指定区間扱いの国道357号に格上げされ「八潮バイパス」と命名された。
  • 注記
元来、東京湾岸道路自体が国道14号、国道15号、国道16号のバイパスとの位置付けである。ただし、この道路のさらにバイパスとして第二東京湾岸道路が計画されている。

通称

重複区間

ファイル:Japan National Route 14 and 357 in Inage Ward, Chiba City.jpg
国道14号・357号重複区間・千葉市稲毛区(2016年5月)
  • 千葉県千葉市中央区塩田町(「蘇我陸橋南」) - 千葉県千葉市中央区登戸(「登戸」):千葉県道14号千葉茂原線千葉県道24号千葉鴨川線(この区間は国道16号のバイパス区間全通に伴い国道16号から編入)
  • 国道14号(千葉県千葉市中央区登戸(「登戸」) - 千葉県千葉市美浜区真砂(検見川合流))

道路施設

主な橋梁・トンネル

道の駅など

  • 谷津干潟公園駐車場(千葉県習志野市)(下り線(東行き)のみ)

連続して走行できる部分

  • 起点 - 東京都大田区羽田空港三丁目
2016年(平成28年)時点では、江東区青海 - 品川区八潮二丁目間の東京港トンネルは西行きのみ通行可能である。
  • 神奈川県川崎市川崎区東扇島
  • 神奈川県横浜市鶴見区大黒ふ頭内 首都高速湾岸線大黒ふ頭出入口 - 神奈川県横浜市金沢区八景島
2012年(平成24年)時点では、金沢区金沢柴町交差点 - 八景島間の国道357号を通行できるのは八景島シーパラダイスへ入る観光バス・関係車両のみである。
  • 東京都品川区北品川二丁目 - 東京都品川区八潮一丁目
いわゆる「八潮バイパス」。同バイパスの項を参照。

未開通の部分

ファイル:Route 357 Hakkeijima dead-end.jpg
八景島内の、当面の終点
  • 東京都江東区・港区(一部、品川区「潮風公園」) - 東京都品川区八潮二丁目(東京港トンネル東行き)
品川ふ頭付近
本線南側の東京港臨海道路を経由すると迂回可能である。
  • 東京都大田区羽田空港三丁目 - 神奈川県川崎市川崎区浮島町 - 神奈川県川崎市川崎区東扇島
多摩川河口付近、川崎港付近
本線西側の国道131号産業道路国道132号川崎港海底トンネルを経由すると迂回可能である。
羽田空港 - 浮島町間は整備が検討されている[7]
  • 神奈川県川崎市川崎区東扇島 - 大黒ふ頭
扇島付近、京浜港付近
本線西側の川崎港海底トンネル国道132号産業道路大黒大橋を経由すると迂回可能である。
三浦半島の3市1町が結成した「三浦半島地域広域幹線道路整備促進期成同盟」が毎年のように国土交通省や神奈川県に要望書を提出しているが、未開通。2018年2月19日、国土交通省はこの区間の建設に向け、夏島交差点の改良工事に着手する旨を関係自治体に伝え[8]、同年7月22日より着手する[9]

上記の迂回路に示した各トンネルは、原動機付自転車の走行が禁止されている。これらの区間は、事実上の分断区間であるが、点線国道の扱いではない。

地理

ファイル:Route357 Shinkiba.jpg
新木場交差点~夢の島交差点間の連続立体工事の様子(2011年1月

通過する自治体

交差する道路

脚注

注釈

  1. 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 2015年4月1日現在
  3. 重複区間を除く
  4. 上下線の間に挟まれた首都高速道路湾岸線を含む[6]

出典

参考文献

  • 浅井建爾 『道と路がわかる辞典』 日本実業出版社、2001-11-10、初版。ISBN 4-534-03315-X。
  • 佐藤健太郎 『ふしぎな国道』 講談社〈講談社現代新書〉、2014-10-20。ISBN 978-4-06-288282-8。

関連項目

外部リンク

テンプレート:国道357号

テンプレート:東京都市計画道路の環状線