富津市
富津市(ふっつし)は、千葉県南部の君津地域に位置する市。東京湾に面し、上総地方の南西部にある。
Contents
地理
本市は房総半島の南部、東京湾岸(内房)に面し、県庁所在地の千葉市から南に50km、東京都心から100km圏内である。北部沿岸には富津岬が突き出しているのが特徴である。
隣接している自治体
人口
平成27年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、5.14%減の45,601人であり、増減率は県下54市町村中36位、60行政区域中42位。
富津市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
歴史
市名の由来は日本武尊伝説によるものとされている。嵐を静めるために海に投身した弟橘姫の袖が海岸に流れ着いたことに由来する(布流津)。この布流津(ふるつ)が転じて富津になったとされている。
※袖が流れ着いた地名は袖ヶ浦。布流津の布は弟橘姫の腰巻が小糸川の飯野の地に流れ着いた事に由来する。
市域には縄文時代・弥生時代からの遺跡が数多く分布する。房総半島では古墳時代を通じて古墳が数多く分布しているが、市域では5世紀中頃の内裏塚古墳を頂点とする内裏塚古墳群の存在があり、埴輪や金銅製品などの副葬品が出土している。また、古墳後期の横穴式石室を持つ後期古墳も分布する。
律令制下では上総国天羽郡全域・周淮郡の一部に属する。平安時代後期には、治承・寿永の乱において1180年(治承4年)に源頼朝が平家方に敗退して安房国へ渡っており、市域にも関係する伝承が残されている。鎌倉時代には称名寺の寺領があり、古戸(富津)の地から年貢の輸送が行われた。戦国期には佐貫城を拠点とする真里谷武田氏や房総へ進出する安房里見氏が支配した。1567年(永禄10年)には、隣接する君津市との境界にあたる三船山において里見氏と北条氏の合戦が行われた(三船山合戦)。
沿革
現在の富津市は1971年に新設合併で誕生した3代目の富津町が市制施行したものであるが、ここでは前身となった旧富津村、旧富津町についても述べる。2代目富津町までは旧周淮郡内の小さな町にすぎなかったが、3代目富津町が旧天羽郡全域を町域に収めたことで現在の市域が成立した。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により富津村、川名村、篠部村、新井村が合併し、周淮郡富津村が発足。
- 1897年(明治30年)4月1日 - 周淮郡が統合されて君津郡が成立。
- 1897年(明治30年)12月1日 - 町制を施行し富津町(初代)を新設。
- 1955年(昭和30年)3月31日 - 青堀町、飯野村と合併し、改めて富津町(2代目)を新設。
- 1971年(昭和46年)
周准郡青堀村 | A | 君津郡青堀村 | D | 青堀町 | H | L | 富津市 | |||||||||||||||||
周准郡飯野村 | 君津郡飯野村 | |||||||||||||||||||||||
周准郡富津村 | 君津郡富津村 | B | 富津町 | |||||||||||||||||||||
天羽郡大貫村 | 君津郡大貫村 | C | 大貫町 | G | 大佐和町 | K | ||||||||||||||||||
天羽郡吉野村 | 君津郡吉野村 | F | ||||||||||||||||||||||
天羽郡佐貫町 | 君津郡佐貫町 | |||||||||||||||||||||||
天羽郡湊町 | 君津郡湊町 | H | 天羽町 | |||||||||||||||||||||
天羽郡天神山村 | 君津郡天神山村 | |||||||||||||||||||||||
天羽郡竹岡村 | 君津郡竹岡村 | |||||||||||||||||||||||
天羽郡金谷村 | 君津郡金谷村 | |||||||||||||||||||||||
天羽郡環村 | 君津郡環村 | I | 峰上村 | J | ||||||||||||||||||||
天羽郡駒山村 | 君津郡駒山村 | F | ||||||||||||||||||||||
天羽郡関村 | 君津郡関村 | E | 関豊村 | |||||||||||||||||||||
天羽郡豊岡村 | 君津郡豊岡村 | |||||||||||||||||||||||
行政
市長
- 高橋恭市 (2016年10月6日就任、1期目)
歴代市長
- 初 代 佐久間清(1期4年)
- 2-3代目 白井長治 (2期8年)
- 4-6代目 黒坂正則 (3期12年)
- 7 代 目 野口岡治 (1年9ヶ月)
- 8-9代目 白井貫 (2期8年)
- 10-13代目 佐久間清治 (3期12年)
警察・消防
経済
産業
漁業
- 富津漁港
- 大貫漁港
- 佐貫漁港
- 竹岡漁港
- 萩生漁港
- 金谷漁港
工業
姉妹都市・提携都市
教育
小学校
- 富津市立富津小学校
- 富津市立青堀小学校
- 富津市立飯野小学校
- 富津市立大貫小学校
- 富津市立吉野小学校
- 富津市立佐貫小学校
- 富津市立湊小学校
- 富津市立天神山小学校
- 富津市立竹岡小学校
- 富津市立金谷小学校
- 富津市立環小学校
- 富津市立関豊小学校
中学校
- 富津市立富津中学校
- 富津市立大貫中学校
- 富津市立佐貫中学校
- 富津市立天羽中学校
- 富津市立天羽東中学校
高等学校
交通
鉄道
※乗車人員が最も多いのは青堀駅であるが、市役所に近い大貫駅が中心駅となる。
ロープウェー
- 鋸山ロープウェー
- 鋸山山麓駅 - 鋸山山頂駅
バス路線
高速バス
- 東京ルート(館山線)【房総なのはな号】(日東交通・ジェイアールバス関東館山支店)
- 館山~高速竹岡~上総湊駅前⇔東京駅(降車は日本橋口、乗車は八重洲南口)(東京湾アクアライン経由)
一般路線バス
道路
- 高速道路
- 館山自動車道(富津中央インターチェンジ - 富津竹岡インターチェンジ)
- 富津館山道路(富津竹岡インターチェンジ - 富津金谷インターチェンジ)
- 一般国道
- 県道
港湾
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- マザー牧場
- TEPCO新エネルギーパーク(休業中)
- 金谷美術館
- 富津埋立記念館
- 高宕山自然動物園
- 鋸山ロープウェー
- 鋸山
- 鬼泪山
- 明鐘岬
- 高宕山
- 房州アルプス
- 高宕渓谷
- 梨沢・七ツ釜渓谷
- 富津公園
- 佐貫城跡
- 造海城
- 飯野陣屋跡
- 小久保陣
- 内裏塚古墳群
- 東京湾観音
- 戸面原ダム
- 岩谷堂
- 黄金井戸(ヒカリモ発生地)
- 犬岩
- 志駒不動の霊水
- 滝の不動の水
- 海辺の湯
- 鋸山金谷温泉
- 青堀鉱泉
- 富津海水浴場
- 大貫中央海水浴場
- 新舞子海水浴場
- 上総湊海水浴場
- 津浜海水浴場
祭事・催事
- 浅間神社羯鼓舞(7月第1日曜日)
- 富津ふるさとまつり(8月16日)
- 吾妻神社馬だしまつり(9月17日)
- 富津市産業まつり(11月第2日曜日)
- 1961~70年の間に群馬県鬼石町立鬼石中央小学校(現・鬼石小学校)と富津小学校の間で「海山交歓会」という行事があり、鬼石中央小学校と富津小学校の小学6年生が、夏休みに相手の町の同級宅に宿泊し、キャンプファイアなどを楽しんだ。 富津小学校玄関前には鬼石産の石が現在でも置いてある
名物・名産
出身有名人
- 知野みさき(小説家:知野みさき)
- 中後淳(政治家・衆議院議員)
- 浜田幸一(タレント・元政治家)
- 浜田靖一(政治家) - 幸一の長男。
- 宮瀬博文(プロゴルファー・鹿野山ゴルフ倶楽部出身)
- 古屋英夫(元プロ野球選手。日本ハム・阪神タイガース他)
- 手嶌智(元プロ野球選手)
- 藤平尚真(東北楽天)
- 保田圭(歌手・タレント、元モーニング娘。 2011年富津市「観光親善大使」任命)
- 加地秀基(歌手)
- ゆかな(声優)
- 鈴木環那(将棋女流棋士)
- 平野雅章(食物史家。死去まで在住)
- 小宮翔馬(元ホスト)
脚注
関連項目
- ふっつん - 富津市のマスコットキャラクター
- だがしかし - テレビアニメ版では富津市竹岡地域をモデルとした街が舞台とされるが、公式な発表はされていない。
外部リンク
- 行政
- [{{#property:P856}} 公式ウェブサイト]
- 観光