西友リテールサポート
株式会社西友リテールサポート(せいゆうリテールサポート)は、東京都品川区に本社を置いていた労働者派遣事業者(西友の完全子会社であった)。2017年、西友に吸収合併され消滅。
前身は、雑誌広告の通信販売やテレビショッピングの嚆矢として著名だった、二光株式会社(にこう)[1]。本項ではこの時代についても記述する。
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概要・沿革
1963年(昭和38年)、宝利貢がビルの1室で創業し、青少年向け雑誌広告を介した通信販売で業績を急拡大した。1967年(昭和42年)、二光通信販売株式会社に改組。初期の主力商品は無線機[2]やオーディオ機器、天体望遠鏡[3]、楽器などで、商品先渡しの分割払い可能とした事から、学生ら若年層に浸透した。
とりわけ、直営のビバ楽器を通じ店頭発売もされた『トムソン』[4]ブランドの格安ギター[5][6]や電子オルガン[7]は、若者の間で圧倒的人気を博した[8]。
1976年(昭和51年)に、青のNとiを合わせたものを、赤のCで囲ったマーク[9]に、毛筆体の『二光』を組み合わせたロゴを採用し、直販店舗網を全国展開し始めた。1970年代末には逸早くテレビショッピング(二光お茶の間ショッピング)に進出し、雑誌広告も『二光テレコムショッピング』、『二光プラザ』等のタイトルで引き続き手掛け、ヒット商品を数多く生み出した。テレビCMでは日本文化センターのそれと同じく、CMの最後に独特の音程で電話番号がジングルで案内されていた。歌詞は「♪〈地域名〉〈市外局番〉-〈市内局番〉- 2500」であった。ただし電話番号のジングルは1987年頃の全国共通のフリーダイヤル導入(当時0120 - 22 - 2500)に伴って廃止されたものの、その後もテレビCMでの電話番号案内自体は実施していた。
また一時、本社そばの小岩駅前で精力剤専門の二光薬局を営業していた[10]。
1987年(昭和62年)、西友の資本参加を受けて二光株式会社に改称。ビバ楽器は分社化され独立し、また宝利ら旧経営陣も二光薬局を基に新光通販株式会社を立ち上げて独立した[11]。
実質的に西友の通信販売部門を担い、西武ライオンズのキャラクターグッズの販売窓口も兼ねる傍ら、雑誌・新聞媒体の通信販売やテレビショッピングを引き続き手掛けた。その後のバブル崩壊による消費低迷を受け、本社を江戸川区小岩から、千代田区岩本町、同区麹町と転々とした後、千葉県柏市に落ち着いた。
西友がウォルマート・ストアーズ傘下に入った2002年(平成14年)以降、主に西友グループ向けの人材派遣事業(業務請負)も手掛けるようになった。
1970年代後半から1990年代前半までは、二光のライバルであった日本直販、日本文化センターとしのぎを削っていたが、バブル崩壊による消費の低迷や、その後の外資系の通信販売業の日本進出や、新興勢力ながらも当時より急速に事業を展開していたジャパネットたかたが台頭したこともあり、後年には売上は著しく激減した。
21世紀に入っても売上は改善せず、ついに2008年(平成20年)2月、過当競争の激しい通信販売関連事業から撤退し、人材派遣事業に専念する方針を表明した[12]。柏市の本社は同年11月に閉鎖され、西友赤羽店内へ移転したが、同業他社の相次ぐスキャンダルで法的規制が強化されることになり、先行きは不透明化した。
2009年(平成21年)1月1日より株式会社西友リテールサポートへと社名変更、同年6月16日よりチェッカー業務から撤退し、深夜早朝業務のみを請け負うようになった。サンシャイン60の本社内に「管理部」が置かれた。
2017年1月1日をもって西友に吸収合併され、消滅[13]。公式サイトは、西友「ミッドナイト事業部」のページになった。
かつての提供番組
- ルンルンあさ6生情報(日本テレビ)
- NTVニュース(昼)(日本テレビ)
- 午後は○○おもいッきりテレビ「うわさのうわさ」コーナー(日本テレビ)
- 魔法の天使クリィミーマミ(日本テレビ)
- 魔法の妖精ペルシャ(日本テレビ)
- 兄弟拳バイクロッサー(日本テレビ)※2回だけ
- 蒼き流星SPTレイズナー(第2部)(日本テレビ)
- てれびさんぽ(TBS)
- 水戸黄門・大岡越前・江戸を斬る!の再放送(TBS)
- なかよしケンちゃん・後番組帰ってきたウルトラマンの再放送(TBS)
- 100万円クイズハンター(テレビ朝日)
- 気分はシャッフル!(テレビ朝日)
- NEWSプロフィール(テレビ朝日)
- 傑作ワイド劇場(テレビ朝日)
関連項目
- ひょうきんお茶の間ショッピング - パロディで扱われる
- サンコー お茶の間ショッピング - 本木雅弘が「健康つけもの石」なるものを商品として説明する。
- 世界で一番くだらない番組内のパロディコーナー − 日光テレフォンショッピング
註
- ↑ 現在のスタジオアルタの場所に旗艦店を構えていた、高級食料品商社の二幸(にこう、三越の小会社でハロッズ等の代理店[1])とは無関係
- ↑ 光波無線、日新電子工業、江角電波研究所、ミズホ通信などの製品をニコルス技研名義で販売
- ↑ 主に東和光器製作所製
- ↑ 他に『トーマス』『ハリー』『ヒルビリー』『グランドキャニオン』も用いた
- ↑ 初期には木曾鈴木バイオリン、寺田楽器製作所、東海楽器製造、フェニックス楽器、すがの木工、ヤマキ楽器など国内メーカーのOEMだったが、1970年代後半以降の廉価品は韓国製が占めるようになる
- ↑ 『ジャパン・ヴィンテージ Vol.6』(シンコーミュージック・エンタテイメント、ISBN 4-401-63044-0)で特集
- ↑ ACE TONE(エース電子工業=ローランドの前身)や、京王技研のOEM
- ↑ ギターウルフのセイジが永年愛用。
- ↑ 当時の英文社名「Nico」に因んだものである。
- ↑ 業績の急拡大により、法令遵守など社内統制、教育が追い付かず、薬事法違反などで摘発を受けた。
- ↑ 『宝力本舗』『くみあい市場』等の屋号を用い、精力剤やシークレットシューズ等を扱っている
- ↑ 通信販売事業及び通信販売後方支援サービス事業の廃止に関するお知らせ(西友、2008年1月21日)
- ↑ “合併公告 (PDF)”. 合同会社西友 (2016年11月15日). . 2017閲覧.
外部リンク
- 西友 ミッドナイト事業部 (日本語) - かつては西友リテールサポートのドメインであった。
- 二光サイバーモール マイ・ワンダーランド (日本語) - (閉鎖時のWeb Archive)
- We Love TOMSON (日本語)