「アルミニウム」の版間の差分

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'''アルミニウム'''({{lang-la-short|aluminium}}<ref>[http://www.encyclo.co.uk/webster/A/64 WEBSTER'S DICTIONARY, 1913]</ref>、{{lang-en-short|aluminium, aluminum}} {{IPA-en|ˌæljəˈminiəm, əˈl''j''uːmənəm|}})は、[[原子番号]] 13、[[原子量]] 26.98 の[[元素]]である。[[元素記号]]は '''Al'''。日本語では、かつては'''軽銀'''(けいぎん、銀に似た外見をもち軽いことから)や'''礬素'''(ばんそ、[[ミョウバン]](明礬)から)とも呼ばれた<ref>中尾善信、[https://doi.org/10.2464/jilm.28.159 アルミニウムこぼればなし] 軽金属 28巻 (1978) 4号 p.159-160, {{doi|10.2464/jilm.28.159}}</ref>。アルミニウムを'''アルミ'''と略すことも多い。
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'''アルミニウム'''({{lang-la-short|aluminium}}<ref>[http://www.encyclo.co.uk/webster/A/64 WEBSTER'S DICTIONARY, 1913]</ref>、{{lang-en-short|aluminium, aluminum}} {{IPA-en|ˌæljəˈminiəm, əˈl''j''uːmənəm|}})は
  
「[[アルミ箔]]」、「[[アルミサッシ]]」、[[一円硬貨]]などアルミニウムを使用した日用品は数多く、非常に[[生活]]に身近な[[金属]]である。[[天然]]には[[化合物]]のかたちで広く分布し、[[ケイ素]]や[[酸素]]とともに[[地殻]]を形成する主な元素の一つである。[[自然アルミニウム]] (Aluminium, Native Aluminium) というかたちで[[単体]]での産出も知られているが、稀である。単体での産出が稀少であったため、自然界に広く分布する元素であるにもかかわらず発見が[[19世紀]]初頭と非常に遅く、精錬に大量の電力を必要とするため工業原料として広く使用されるようになるのは[[20世紀]]に入ってからと、金属としての使用の歴史はほかの重要金属に比べて非常に浅い。
+
元素記号 Al,原子番号 13,原子量 26.981538。周期表 13族に属する。天然には安定同位体アルミニウム 27のみ存在する。地殻存在量 8.13%で,酸素,ケイ素に次いで多い。鉱石としてはボーキサイト,カオリンが主で,工業的にはボーキサイトと氷晶石の溶融塩電解によって製する。単体は金属で展性,延性に富む。融点 660.2℃,沸点約 2477℃,比重 2.6989 (20℃) 。空気中では表面に酸化物の緻密な薄膜を生じ,内部は保護される。融点近く熱すると激しく燃焼し,高温を生じるので,冶金,溶接に利用される。酸ともアルカリとも反応し,水素を発生する。軽く,加工も容易なため,そのままあるいは合金として日用品,建築材料,運輸関係,送電線などに広く利用される。粉末は塗料,テルミットに利用される。
 
 
単体は銀白色の[[金属]]で、[[常温]][[大気圧|常圧]]で良い[[熱伝導性]]・[[電気伝導性]]を持ち、[[金属加工|加工]]性が良く、[[実用]]金属としては軽量であるため、広く用いられている。[[熱力学]]的に[[酸化]]されやすい金属ではあるが、[[空気]]中では[[表面]]にできた[[酸化物|酸化皮膜]]により内部が保護されるため高い耐食性を持つ<ref>『理化学辞典』第5版、岩波書店</ref>。
 
 
 
== 単体の性質 ==
 
[[単体]]は常温常圧では良好な[[熱伝導性]]・[[電気伝導性]]を持つ。[[融点]] 660.32 ℃、[[沸点]] 2519 ℃(別の報告もある)。[[密度]]は2.7 g/cm{{sup|3}}で、金属としては軽量である。常温では[[面心立方格子構造]]が最も安定となる。[[酸]]や[[アルカリ]]に侵されやすいが、[[空気]]中では[[表面]]に[[酸化アルミニウム]]Al{{sub|2}}O{{sub|3}}の膜ができ、内部は侵されにくくなる。この保護現象は[[酸化物イオン]]O{{sup|2&minus;}}のイオン半径 (124 [[ピコメートル|pm]]) とアルミニウムの原子半径 (143 pm) が近く、アルミニウムイオンAl{{sup|3+}} (68 pm) が酸化物の表面構造の隙間にすっぽり収まることが深く関係している。また濃[[硝酸]]に対しても表面に酸化被膜を生じ反応の進行は停止する([[不動態]])<ref name=daijiten>『化学大辞典』 共立出版、1993年</ref><ref name="RC">Geoff Rayner-Canham, Tina Overton 『レイナーキャナム 無機化学(原著第4版)』 西原寛・高木繁・森山広思訳、p.193-195、2009年、東京化学同人、ISBN 978-4-8079-0684-0</ref>。陽極酸化による酸化被膜は[[アルマイト]]とも呼ばれる。
 
 
 
=== 化学的性質 ===
 
アルミニウムは両性金属で、[[酸]]にも[[塩基]]にも[[溶解]]する。塩基性の[[水溶液]]では、以下の反応によって[[水]]が[[還元]]されて[[水素]]を発生する。
 
:<ce>{6OH^-} + {2Al} + 6H2O -> {6OH^-} + {2Al(OH)3} + 3H2</ce>
 
 
 
ただし、生成する[[水酸化アルミニウム]]の[[溶解度積]] ([Al{{sup|3+}}][OH{{sup|&minus;}}]{{sup|3}}) は1.92 × 10{{sup|&minus;32}}であり、ほとんど[[水]]に溶解しない。したがって、薄い塩基では皮膜が発生して反応が止まる。しかし、強塩基条件では水酸化アルミニウムが次式によって水溶性の[[アルミン酸]]を形成するため、反応は表面のみでなく内部まで進行する。
 
:<ce>{OH^-} + {Al(OH)3} + 2H2O ->\ [Al(OH)4 (H2O)2]^-</ce>
 
 
 
したがってアルミニウムと強塩基水溶液との反応はこれらの式を合わせて以下のようになる<ref name=RC/>。
 
:<ce>{2Al} + {10H2O} + 2OH^- -> {2[Al(OH)4(H2O)2]^-} + 3H2</ce>
 
 
 
=== 機械的性質 ===
 
アルミニウムは[[鉄]]の約35%の[[比重]]であり、密度は (2.70 g/cm{{sup|3}}) と低く金属の中でも軽量な方に属し、[[展性]]に富む。純アルミニウムは[[強度]]は低いが、[[ジュラルミン]]などの[[アルミニウム合金]]はその軽量さ、加工のしやすさを活かしつつ強度を飛躍的に改善しているため、様々な製品に採用され、[[産業]]界で幅広く利用されている(「[[#用途]]」を参照)。
 
 
 
アルミニウム合金は軟[[鋼]]などと違い、[[応力]]がかかった時の変形に[[降伏 (物理)|降伏現象]]を示さない。それは[[侵入型固溶体]]である[[炭素]]による[[コットレル雰囲気]]を持つ[[鉄]][[合金]]とは違い、アルミニウム合金には[[置換型固溶体]]合金が多いことに起因する<ref name=nishikawa>西川精一 『新版金属工学入門』 アグネ技術センター、2001年</ref>。よって、[[構造設計]]等の計算を行う場合には、[[材料力学]]では[[降伏点]]の代わりに「0.2%耐力」が代わりに用いられる。「0.2%耐力」とは、応力をかけた際の永久[[ひずみ]]が0.2%になる時の応力である<ref name="Intel">{{cite journal
 
|url = http://jikosoft.com/cae/engineering/strmat08.html
 
|title = 8.応力ひずみ線図 材料力学
 
|author = JIKO
 
}}</ref>。こういった特性のために、アルミは[[押し出し成形]]や[[摩擦攪拌接合]]に向いている。
 
 
 
== 生産 ==
 
[[画像:Bauxite hérault.JPG|thumb|right|アルミニウムの原料となるボーキサイト。<br />赤い色をしているのは、中に含まれている[[鉄]]分のためである。]]
 
アルミニウムは、鉱物の[[ボーキサイト]]を原料として[[ホール・エルー法]]で生産されるのが一般的である。ボーキサイトを[[水酸化ナトリウム]]で処理し、アルミナ([[酸化アルミニウム]])を取り出した後、[[氷晶石]](ヘキサフルオロアルミン酸ナトリウム、Na{{sub|3}}AlF{{sub|6}})とともに溶融し[[電気分解]]を行う。したがって、アルミニウムを作るには大量の[[電気|電力]]が消費されることから「電気の[[缶詰]]」と呼ばれることもある。ちなみに、ホール・エルー法での純度は約98%なので、より高純度なアルミニウムを得るには[[三層電解法]]を使う。アルミニウム1トンを生産するために消費される材料およびエネルギーは以下の通りである<ref name=nishikawa /><ref name=kameyama>亀山直人 『電気化学の理論と応用』 丸善、1955年</ref>。なお、1トン当たりの電力使用量は[[銅]]で1200kWh、[[亜鉛]]で4000kWhであり<ref>「非鉄金属業界大研究」南正明 p88 産学社 2008年8月31日初版第1刷</ref>、アルミニウムの精錬には銅の約11倍、亜鉛の約3.5倍の電力が必要となる計算になる。
 
* アルミナ 1.96トン(ボーキサイト 4トン)
 
* 氷晶石 0.07トン
 
* 炭素陽極 0.5トン
 
* 電力 13000〜14000 [[キロワット時|kWh]]
 
電力価格が高いためコスト競争に弱い<ref name=kameyama />[[日本のアルミニウム製錬|日本国内のアルミニウム精錬]]事業は、[[オイルショック]]後採算困難になり、大部分は国外に拠点が移った<ref name=nishikawa />。日本国内で原石(ボーキサイト)から製品まで一貫生産を行っていたのは、自前の[[水力発電]]所により自家発電を行っているため低価格の電力が入手可能な[[日本軽金属]](蒲原製造所・[[静岡市]][[清水区]])のみであったが、設備の老朽化と採算性の理由で2014年3月で閉鎖となった<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ1408V_U4A310C1TJ1000/ 日軽金、アルミ製錬撤退 国内唯一の拠点を3月末で閉鎖] 日経新聞 2014年3月14日</ref>。
 
 
 
ボーキサイトからアルミニウムを精練するのに比し、アルミニウム屑から[[リサイクル]]して地金を作る方がコストやエネルギーが少なく済む。そのため、回収された空き缶等をリサイクル原料とし、電気炉等を用いる形態で再生するケースは徐々に増えている。アルミニウム屑を溶解するにあたっても[[融点]]が約660 {{℃}}と[[銅]]や[[鉄]]などの主要金属の中では低い方なので少ないエネルギーで行うことができる。ボーキサイトからアルミニウム地金を生産するのに比べ、[[アルミ缶]]からアルミニウム地金を生産するのはわずか3%の電力消費で済む<ref>[http://www.alumi-can.or.jp/publics/index/24/ リサイクルについて] アルミ缶リサイクル協会 2015年8月28日閲覧</ref>。こうした利点があるため、アルミニウムは日本国内において最もリサイクル化が進んでいる金属であり、アルミ缶のリサイクル率は94.7%(平成24年度)にも達する<ref>[http://www.jftc.or.jp/kids/eco-hint/recycling/approach05.html 「商社のとりくみ 金属(アルミ)のリサイクル」] 日本貿易会 2015年6月19日閲覧</ref>。こうしたことから、アルミニウムはしばしば「リサイクルの優等生」や「リサイクルの王様」と表現される。
 
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!順位!!国!!アルミニウム生産量 <br>(千トン)
 
|-
 
|&mdash;||{{noflag}}''世界合計''||align="left"| 49,300<ref name=lat>http://minerals.usgs.gov/minerals/pubs/commodity/aluminum/mcs-2015-alumi.pdf 2014年のデータ 2015年5月27日閲覧
 
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|1||{{CHN}}||align="left"|23,300<ref name=lat/>
 
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|}
 
アルミニウムの生産量は2014年時点で4930万トンに及ぶ。[[中華人民共和国|中国]]が約40%を生産し、これに[[ロシア]]、[[カナダ]]を加えた3カ国で生産量の過半数を占める。中国、ロシアはボーキサイト原産国でもある。他のボーキサイト原産国である[[アメリカ合衆国|アメリカ]]、[[オーストラリア]]、[[ブラジル]]、[[インド]]も世界生産量のシェア10位以内に含まれる。一方で、ボーキサイトの世界4位の生産国である[[ギニア]]や同第5位の[[ジャマイカ]]でまったくアルミニウムが生産されていないように、ボーキサイトの生産とアルミニウムの精練工場との間にはそれほど強い関連性はない。
 
 
 
これに対し、電力供給とアルミニウム精錬工場との間には強い相関性がある。アルミニウムは精錬に非常に多くの電力を消費するため、ボーキサイトからの精練は電力の安い国で行われる傾向が強い。[[アラブ首長国連邦]]や[[カタール]]は豊富な[[石油]]を元にした[[火力発電]]で、また[[カナダ]]や[[ノルウェー]]は地形を生かした[[水力発電]]で、[[アイスランド]]は水力発電と[[地熱発電]]によっていずれも電力が安価であるため、アルミニウムの大生産国となっている。14位の[[モザンビーク]]は、カボラバッサダムの豊富な電力に目を付けた[[BHPビリトン]]や[[三菱商事]]が精錬会社として[[モザール]]社を設立し、[[2000年]]に工場が稼働し始めたことで大生産国となった。ここで精錬されたアルミニウムはモザンビークの総輸出額の50%を占め<ref>[http://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/csr/management/business/sustainability06.html 「モザンビークにおけるアルミニウム製錬事業 アルミ事業と地域の発展」] 三菱商事 2015年6月19日閲覧</ref>、モザンビークの基幹産業として同国の経済成長を支えている。
 
 
 
アルミニウムの消費量も中国が飛び抜けて多く、2014年には2406万トンを消費して、全世界生産量5005万トンのほぼ半分を消費している。消費量は次いで米国が多く、さらに[[ドイツ]]、日本と続く<ref>[http://www.aluminum.or.jp/basic/worldindustry.html 「世界のアルミ産業」] 日本アルミ協会 2015年6月19日閲覧</ref>。
 
 
 
アルミニウム生産企業としては、[[カナダ]]の[[リオ・ティント・アルキャン]]、ロシアの[[ルサール]](ロシア・アルミニウム)、アメリカの[[アルコア]]、中国の[[中国アルミニウム]]などが特に大きな生産企業である。日本国内ではすでに精練は行われていないが、圧延や加工に関しては地金を海外から輸入した上で盛んに行われており、[[日本軽金属]]や[[UACJ]]、[[神戸製鋼]]などが主なメーカーとなっている。
 
 
 
=== 電力を必要としない生産方法 ===
 
アルミニウムは電気分解以外の手法でも製造が可能である。例えばアルミナを2000℃以下で炭素と反応させ、炭化アルミニウムを生成させる。これを2200℃以上の高温部へ移動させ、今度はアルミナと反応させて金属アルミニウムと一酸化炭素に分離させる<ref name="tanso">[http://www.ekouhou.net/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%81%AE%E7%82%AD%E7%B4%A0%E7%86%B1%E9%82%84%E5%85%83%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%81%AE%E8%A3%BD%E9%80%A0%E6%96%B9%E6%B3%95%E5%8F%8A%E3%81%B3%E5%8F%8D%E5%BF%9C%E8%A3%85%E7%BD%AE/disp-A,2006-519921.html アルミナの炭素熱還元によるアルミニウムの製造方法及び反応装置(ekouhou.net)]</ref>。
 
 
 
 
 
化学式としては以下の通りである。
 
: <ce>{2Al2O3} + 9C -> {Al4C3} + 6CO</ce>
 
: <ce>{Al4C3} + Al2O3 -> {6Al} + 3CO</ce>
 
 
 
2つ目の反応では逆反応が起こらないように過剰な炭素が必要である。生成されたアルミニウムは一部揮発して反応ガス成分に含まれるが、大半はスラグの上層に液体で単離する。
 
 
 
一方、アルミニウムの純度を上げる精錬工程は、電力を消費する三層電解法に代わり電力を使用しない[[分別結晶法]]を採用することが可能である。粗製アルミニウム金属を融解し、これを局所的に冷却すると、純度の高いアルミニウムが初晶として晶出する。シリコン単結晶の引き上げ処理と原理的には同じである。この方法によって得られる精製アルミニウムの純度は99.98 - 99.996%であり、三層電解法に迫る純度を得られる<ref name="">[http://www.nikkeikin.co.jp/pages/hpa/product/ 高純度アルミニウム製造法(日本軽金属)]</ref>。
 
 
 
== 主な用途 ==
 
[[画像:1JPY.JPG|thumb|right|200px|1円硬貨。純アルミニウムである]]
 
[[画像:Aluminium foil.jpg|thumb|right|180px|アルミホイル]]
 
[[画像:Aluminium foil cup.jpg|thumb|right|180px|アルミホイル製のカップ]]
 
アルミニウムは金属の中では軽量であるために利用しやすく、また、軟らかくて[[展性]]も高いなど加工しやすい性質を持っており、さらに表面にできる酸化皮膜のために[[イオン化傾向]]が大きい割には耐食性もあることから、[[一円硬貨]]や[[アルミ箔]]、缶([[アルミ缶]])、[[鍋]]、[[外構]]/[[エクステリア]]、建築物の外壁、道路標識、[[ガソリンエンジン]]の[[シリンダーブロック]]、[[自転車]]の[[フレーム (自転車)|フレーム]]や[[リム (機械)|リム]]、パソコンや家電製品の筐体など、様々な用途に使用されている。ただし大抵はアルミニウム合金としての利用であり、1円硬貨のようなアルミニウム100%のものはむしろ稀な存在である。
 
 
 
有名なアルミ系合金としては[[ジュラルミン]]が挙げられる。ジュラルミンは[[航空機]]材料などに用いられているが、[[金属疲労]]に弱く、腐食もしやすいという欠点を持つため、航空機などでは十分な点検体制を取ることが求められている。
 
{{main2|合金|アルミニウム合金}}
 
 
 
=== 輸送用機械 ===
 
また、[[鉄道車両]]でも加工性が良く、軽量であることから、[[新幹線]]電車をはじめとして特急型電車や通勤型電車などで[[アルミニウム合金製の鉄道車両|アルミ車体]]の採用例も多い。押し出し材を使って長大な部材を一体成型し、さらに連続溶接組立する低コスト化量産法が確立され、同一断面を保った16~25mに及ぶ車体を持つ鉄道車両では生産性の面でメリットが大きい。なお、一時期[[自動車]]も航空機材料に倣うかたちでアルミ化の取り組みがあったが、一部メーカーの高級車やスポーツカーなど特殊な車種での導入に留まり、費用対効果を両立させるため、現在はアルミではなくハイテン材料([[高張力鋼]])の適用が進み、また[[炭素繊維]]の適用も始まっている<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXMZO79307660V01C14A1000000/ ついに量産車へ、炭素繊維「鉄並み価格」視野で経済圏拡大] 日本経済新聞 2014年11月19日</ref>。アルミ合金は軍事分野では装甲車輌や戦闘艦にも応用されているが、鉄鋼に比べて火災時の高熱や被弾に弱いため、軽量さを求められる小型の艦船や、自走砲など直接敵と交戦することを想定しない装甲車輌での使用が主流である。
 
 
 
2014年度において、日本のアルミニウム用途で最も大きかった用途は輸送用機械の製造であり、40.1%を占める。次いでアルミサッシなどの建築用途が12.9%、アルミ缶やアルミ箔などの容器包装用途が10.6%を占め、この3分野が主なアルミニウムの用途であるといえる<ref>[http://www.aluminum.or.jp/basic/demand.html 「用途別需要」] 日本アルミ協会 2015年6月19日閲覧</ref>。
 
 
 
=== 建材 ===
 
窓枠にもアルミは多用されている(アルミ[[サッシ]])。工場での規格集中生産により高い精度で加工されており、また軽量であるため、建付けや現場での組み立てやすさ、基本的な耐候性が優秀で、1960年代以降急速に普及した。しかし、断熱性の問題から窓ガラスともども[[結露]]を生じやすく、近年は代替品として樹脂サッシや現代化された木製サッシが増えている<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXMZO78836460U4A021C1000000/ 低い断熱性なぜ放置、世界に遅れる「窓」後進国ニッポン] 日本経済新聞 2014年11月7日</ref>。
 
 
 
=== 導電体 ===
 
高圧[[送電線]]にもアルミニウム線が使用される。[[銅]]に比べ単位体積あたりの電気伝導度は劣るが、密度が低いため断面積を大きく取る(太くする)ことができ、かつ軽いので、単位質量当りの電気伝導度はむしろ銅を上回り、かつ材料費はほぼ拮抗する。このため、支柱(送電鉄塔)のスパンが大きくなる高圧送電線の材料として有利である。
 
 
 
=== 半導体 ===
 
[[真性半導体]]である[[ケイ素]]に微量のアルミニウムを添加することにより、[[P型半導体]]が得られる。
 
 
 
=== その他 ===
 
熱伝導性にも優れ、[[調理器具]]にアルミニウム合金がよく利用される。[[熱伝導度]]についても銅に劣るが、銅よりも安価であるため広く使われる<ref name=RC/>。俗に「銀ペン」とも呼ばれる、[[銀色]]の[[塗料]]には、アルミニウムの微粉末が顔料として加えられている。耐食性があるため、[[橋梁]]などの建築物によく使われた。
 
 
 
=== アルミニウム粉 ===
 
粉末になったアルミニウムは可燃物であり、[[粉塵爆発]]を起こす場合がある。アルミニウム粉は燃焼熱が大きく、燃焼するときにガスを生じないため熱が集積して高温となり、強い白色の光を発する。これを利用して[[火薬]]類に発熱剤として添加される。[[スペースシャトル固体燃料補助ロケット|スペースシャトルの固体燃料補助ロケット]]でも燃料として使用された。アルミニウム粉の性質は表面積の大きさによって左右されるため、等級は粒度ではなく重量当たりの表面積を示す[[水面拡散面積]]で表示される場合が多い。粒度で表示されるような粒の大きい物は粒状アルミニウム粉(アトマイズドアルミニウム粉)と呼んで区別することが多い。
 
 
 
[[スラリー爆薬]]などの水湿状態の火薬に混ぜるとアルミニウムの表面で以下のような反応が起きて発熱し水素が発生する。このため、アルミニウム粉の火災には水をかけることは禁忌である。
 
: <ce>{2Al} + 6H2O -> {2Al(OH)3} + 3H2</ce>
 
 
 
アルミニウム粉末は塗料に混ぜて使う場合もある。また、[[指紋]]の検出(主に警察の鑑識課による捜査活動)などでアルミニウムの粉を使用することもある。
 
 
 
アルミニウム粉と[[酸化鉄(III)]]との混合物は[[テルミット]]と呼ばれ、[[マグネシウム]]リボンで着火すると激しく反応し、酸化アルミニウムおよび溶融鉄を生じる。この反応は[[鉄]]の溶接にも使われている[[テルミット反応]]である。
 
 
 
日本の[[消防法]]では、150 [[マイクロメートル|μm]]の網ふるいを通過する量が50%を超える[[金属粉|アルミニウム粉]]を[[危険物|第2類危険物]]と定めている。
 
 
 
== 人体への影響 ==
 
人体へは摂取しても吸収される量は微量で、ほとんどはそのまま排出される。アルミニウムが体内でどのような役割を果たしているかは、まだよく分かっていない。[[人工透析]]に水道水を用いていた時代に、水道水中の微量のアルミニウムを原因とする透析脳症が発生した。そこから「アルミニウムが[[アルツハイマー病]]を引き起こす」という主張もなされたが、透析脳症と異なりアルツハイマー病患者の脳のアルミニウム蓄積量は患者以外と変わらず、[[腎臓]]が正常に機能しアルミニウムイオンを排出することのできる成人が通常の食生活で経口摂取するアルミニウムによりアルツハイマー病を患うという根拠は乏しいとされている<ref>[http://www.aluminum.or.jp/aluminum-hc/p_3/index.html 「アルミニウムと健康」連絡協議会]</ref>。
 
 
 
== 植物への影響 ==
 
アルミニウムは[[長石]]および[[粘土鉱物]]などとして普遍的に存在するため、[[地殻]]を構成する[[元素]]としては[[酸素]]、[[ケイ素]]に次いで3番目に多い([[クラーク数]]:7.56%、重量比)。工業的に多彩な用途が見出される一方、[[酸性]][[土壌]]中のアルミニウム含量は、[[植物]]の成長に影響する重要な要素である。[[農業]]や[[園芸]]における人工的な栽培環境では中性付近に調整された土壌を用いる場合が多いが、それでも有害なアルミニウムイオン (Al{{sup|3+}}) が[[根]]の伸長成長を阻害することが知られている。
 
 
 
=== 作用機序 ===
 
土壌中のアルミニウムは、pH が5.0を下回ると急激にイオン化して溶解度が高まり、pH 3.5ではほぼ完全に溶存体となる。水溶化したアルミニウムイオンが農作物その他の植物に及ぼす害として、以下のようなものが知られている。
 
* [[肥料]]として土壌に添加した[[リン酸]]と結合し、難溶性の塩を形成する。結果として施肥効率が低下する。
 
* 根の成長阻害を引き起こす。アルミニウムイオンは根の細胞の[[細胞壁]]〜[[アポプラスト]]領域へ結合し、種々の応答反応を引き起こす。応答反応としてはβ-1,3グルカンである[[カロース]]の分泌などが知られるが、成長阻害の具体的なメカニズムは分かっていない。成長阻害に関する研究は今も進められている<ref>加藤秀正、平井英明、星野幸一 ほか、[https://doi.org/10.20710/dojo.76.1_1 根系の発達に及ぼす土壌溶液のアルミニウム種の影響] 日本土壌肥料学雑誌 76巻 (2005) 1号 p.1-8, {{dloi|10.20710/dojo.76.1_1}}</ref>が、{{要出典範囲|アルミニウムが[[活性酸素]]の発生を促し、[[脂質]]の過酸化や[[ミトコンドリア]]の機能障害を引き起こすとする意見が有力である|date=2018年1月}}。
 
 
 
=== アルミニウム耐性植物 ===
 
[[コムギ]]や[[トウモロコシ]]、[[アジサイ]]、[[ソバ]]など一部の植物は、アルミニウム耐性を持つ(あるいは高アルミニウム環境にも適応し得る)ことが知られている。アルミニウムを無毒化するメカニズムは様々であるが、一般に[[カルボン酸]]([[シュウ酸]]、[[クエン酸]]、[[リンゴ酸]]など)を中心とした有機酸でアルミニウムイオンを[[キレート]]し、水溶性の[[錯体]]を形成する機構によるといわれている。
 
 
 
アルミニウム耐性に関与する[[遺伝子]]は最初にコムギにおいて発見された。耐性関連遺伝子はトウモロコシからも見つかっている。これらの植物においては単一の遺伝子によりアルミニウム耐性が実現されているが、全ての植物のアルミニウム耐性が同一の機構によるわけではないと考えられている<ref>大澤裕樹、[https://doi.org/10.11519/jfsc.118.0.121.0 木本植物に顕著な高アルミニウム耐性の生理学的解析] 日本森林学会大会発表データベース 第118回日本森林学会大会 セッションID: D25, {{doi|10.11519/jfsc.118.0.121.0}}</ref>。
 
 
 
=== アルミニウム耐性土壌菌 ===
 
[[遺伝子組み換え作物|遺伝子組み換え]]によりアルミニウム耐性植物を作出する際、その遺伝子源として注目されているものに、土壌性のアルミニウム耐性菌がある。[[根粒菌]]として知られる ''Rhizobium'' もアルミニウム耐性菌の一種である。強酸性 (pH 3.0) 高アルミニウム条件にて[[スクリーニング (生物学)|選抜]]されてくる菌はほとんどが[[糸状菌]]であり、従ってアルミニウムの多い土壌ではこれらの生物が優占していると考えられる。以下はアルミニウム耐性菌を含む[[属 (分類学)|属]]の一部である。
 
*''Emericellopsis'', ''Paecilomyces'', ''Mortierella''([[クサレケカビ]]), ''Sporothrix'', ''Penicillium''([[アオカビ]]), ''Aspergillus''([[コウジカビ]]), ''Metarhizium''
 
 
 
=== この節の参考文献 ===
 
* 金澤晋二郎、[ttps://doi.org/10.20710/dohikouen.40.0_231_2 アルミニウム耐性土壌菌の選抜] 日本土壌肥料学会講演要旨集 40巻 (1994), {{doi|10.20710/dohikouen.40.0_231_2}}
 
* {{cite journal|author = 山本洋子|title = アルミニウムによる根伸長阻害の分子機構|url = http://root.jsrr.jp/archive/pdf/Vol.11/Vol.11_No.4_147.pdf|journal = 根の研究|year = 2002|volume = 11|issue = 4|pages = 147-54}}
 
* {{cite journal|author = Tashiro M, Fujimoto T, Suzuki T, Furihata K, Machinami T, Yoshimura E|title = Spectroscopic characterization of 2-isopropylmalic acid-aluminum(III) complex|journal = J Inorg Biochem|year = 2006|volume = 100|issue = 2|pages = 201-5}} PMID 16384602
 
* {{cite journal|author = Ma JF, Hiradate S, Nomoto K, Iwashita T, Matsumoto H|title = Internal Detoxification Mechanism of Al in Hydrangea (Identification of Al Form in the Leaves)|journal = Plant Physiol|year = 1997|volume = 113|issue = 4|pages = 1033-9}} PMID 12223659
 
 
 
== 化合物 ==
 
* [[酸化アルミニウム]] - 通称'''アルミナ'''。[[モース硬度]]が 9 と高く、[[研磨剤]]として利用される。ボーキサイトからアルミニウムを精錬する際には、バイヤー法にてボーキサイトからアルミナを製造し、そのアルミナをホール・エルー法にてアルミニウムに精錬することになる。天然の結晶は[[コランダム]]と呼ばれ、古来より[[宝石]]として珍重された。コランダムのなかでも特に色の赤いものを[[ルビー]]、その他の色のついたもの(濃い青が最も価値が高い)を[[サファイア]]と呼び、非常に価値の高い宝石として珍重される。
 
* [[水酸化アルミニウム]]
 
* [[水素化アルミニウム]]
 
* [[塩化アルミニウム]]
 
* [[窒化アルミニウム]]
 
* [[リン酸アルミニウム]]
 
* [[硫酸アルミニウム]]
 
* [[ミョウバン]] - [[染色]]剤や[[防水]]剤、[[消火]]剤、[[皮なめし]]剤、[[沈殿]]剤など、古来よりさまざまな用途に使用される。
 
* [[氷晶石]] - ホール・エルー法によるアルミニウム精錬の際に必須の鉱石だったが、[[グリーンランド]]にあった鉱床の枯渇と代替品としての[[蛍石]]の使用の普及によって工業的価値を失った。
 
 
 
== 歴史 ==
 
[[古代エジプト]]ではすでにアルミニウムの化合物であるミョウバンが知られており、[[染色]]剤や[[防水]]剤、[[消火]]剤、[[皮なめし]]剤、[[沈殿]]剤などとして広く利用されてきた。しかしミョウバンの中に金属が含まれているとは考えられていなかった。それを覆し、ミョウバンの中に金属が含まれていると[[1782年]]に初めて推測したのはフランスの[[アントワーヌ・ラヴォアジエ]]であった。
 
* [[1807年]]<!-- 1808年/1809年とする資料がそれぞれ複数ある --> - [[イギリス]]の[[ハンフリー・デービー]]は水素気流中で融解[[アルミナ]]を[[電気分解]]する手法でアルミニウムと鉄の合金を得た。鉄はアルミナの不純物によるものであった。合金からアルミナを生成できたため、何らかの未知の元素の存在が確認できたことになる。デービーはアルミニウムの硫酸塩である[[ミョウバン]]を表すラテン語の単語 ''Alumen'' から、未知の新元素を Alumium と名付けた。<!-- Aluminiumではない -->
 
* [[1825年]] - [[デンマーク]]物理学者[[ハンス・クリスティアン・エルステッド|エルステッド]]が、[[塩化アルミニウム]]を[[カリウム]][[アマルガム]]により還元し、世界で初めてアルミニウムの[[単離]]に成功した<ref>西川精一 『新版金属工学入門』p344 アグネ技術センター、2001年</ref>。ただし[[水銀]]などの不純物が多かったとされる。[[カリウム]]を[[還元]]剤としたため生産性は極端に低く、[[貴金属]]としての扱いを受けた。
 
* [[1827年]] - [[フリードリヒ・ヴェーラー|ヴェーラー]]が[[塩化アルミニウム]]を[[カリウム]]で還元して純粋なアルミニウムを得たため<ref>西川精一 『新版金属工学入門』p344 アグネ技術センター、2001年</ref>ヴェーラーをアルミニウムの発見者とすることもある。
 
* [[1846年]] - [[フランス]]の科学者ドビーユがエルステッドの手法を改良し、[[カリウム]]の代わりに[[ナトリウム]]を用いる還元法を開発した。生産コストを下げることに成功し、電解法も開発した。
 
* [[1855年]] - ドビーユは粘土から電解法で生産したアルミニウムを[[パリ]]の[[万国博覧会]]に展示した。出品タイトルは「粘土からの銀」であった。展示を見た[[ナポレオン3世]]はドビーユに援助を始める。目的は甲騎兵の防具を改良するためであった。また、皇帝夫妻専用にアルミ製食器を作らせ、晩餐会では銀製食器を使う来賓の前でこのアルミ食器を自慢して食事をした。(詳細は「[[ナポレオン3世とアルミニウム製品]]」も参照)。生産には成功したものの製法はいまだ未熟であったため、当時のアルミニウムは非常に製錬コストが高く高価なものであった。
 
* [[1886年]] - アメリカの[[チャールズ・マーティン・ホール]]とフランスの[[ポール・エルー]]が、[[アルミナ]]と[[氷晶石]]を用いた融解塩電解法をそれぞれ独自に発明した<ref>大澤直 『金属のおはなし』p113  日本規格協会(原著2006年1月25日)、第1版第1刷。ISBN 4542902757。</ref>([[ホール・エルー法]])。この方法はアルミ精錬法として唯一のものであり、現在に至るまで使用されている。この発明によってアルミニウムの工業的生産が可能になり、アルミニウムは金属として実用化された。
 
* [[1888年]] - オーストリアのカール・ヨーゼフ・バイヤーが、[[ボーキサイト]]から高純度のアルミナを効率的に製造する方法を発明した([[バイヤー法]])。
 
* [[19世紀]]後半 - [[電解精錬|電気精錬]]の手法が進歩するが、肝心の発電、送電技術が未熟であり、生産性は依然として低いままであった。
 
* [[1903年]] - ドイツのデュレンにおいて、アルフレート・ヴィルムが[[ジュラルミン]]を発明する。この発明によってアルミニウムの用途は一気に広がり、主要工業材料としての地位を確立した。
 
* [[1926年]] - ヨーロッパで国際[[カルテル]]ができて、1928年にカナダも加入。予定存続期間は99年間。アウトサイダーはソ連とイタリア。協力者のアメリカを除いて販売割当が行われた。[[世界恐慌]]で1931年以後は厳しい生産制限が行われた。
 
* [[20世紀]]中〜後半 - 大規模で効率的な発電所の建設が可能になるとともに、送電システムが確立された。大規模な電気精錬が行えるようになり、大量生産が可能となった。
 
 
 
== 同位体 ==
 
{{See|アルミニウムの同位体}}
 
 
 
=== 物質 ===
 
* [[アルミニウム合金]]
 
* [[ルビー]]([[クロム]]+アルミニウム)
 
* [[サファイヤ]]([[鉄]]・[[チタン]]+アルミニウム)
 
* [[含アルミニウム泉]]
 
 
 
=== アルミ製品 ===
 
* [[パナール・ディナ]] - 世界で初めてのオールアルミ合金の本格量産車
 
* [[ホンダ・NSX]] - 世界で初めてオールアルミモノコックボディを採用した
 
* [[国鉄203系電車]]
 
* [[国鉄301系電車]]
 
* [[A-train (日立製作所)|A-train]] - 日立製作所が製造するアルミニウムダブルスキン構造の鉄道車両
 
* [[アルミ箔]]
 
* [[アルミホイール]] - 自動車用ホイール
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist|2}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Commons|Aluminium}}
 
* [[透析性痴呆]] - アルミニウムと透析性痴呆には関係があるとされる<ref>[http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail970.html アルミニウムとアルツハイマー病の関連情報] 国立健康・栄養研究所</ref>。
 
* [[アルツハイマー型認知症|アルツハイマー型痴呆]] - アルミニウムの過剰摂取が原因であると[[疫学]]的には警鐘を鳴らされているが、医学的メカニズムは検証の途上にある。
 
* [[非鉄金属]]
 
* [[テルミット反応]]
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* [http://www.aluminum.or.jp/ (社)日本アルミニウム協会]
 
* [http://www.alu-scout.com/perl/lp.pl?SESID=1340813jzxcv565688&file=index.htm&lang=en Alu-Scout]
 
* [http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail970.html アルミニウムとアルツハイマー病の関連情報 - 「健康食品」の安全性・有効性情報]([[国立健康・栄養研究所]])
 
* [http://www.kagakueizo.org/movie/industrial/4146/ アルミニウムの誕生] - 『科学映像館』より。1960年に[[日本軽金属]](当時)の企画の下で制作された広報映画
 
  
  
 
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2018/10/17/ (水) 18:31時点における最新版


アルミニウム: aluminium[1]: aluminium, aluminum [ˌæljəˈminiəm, əˈljuːmənəm])は

元素記号 Al,原子番号 13,原子量 26.981538。周期表 13族に属する。天然には安定同位体アルミニウム 27のみ存在する。地殻存在量 8.13%で,酸素,ケイ素に次いで多い。鉱石としてはボーキサイト,カオリンが主で,工業的にはボーキサイトと氷晶石の溶融塩電解によって製する。単体は金属で展性,延性に富む。融点 660.2℃,沸点約 2477℃,比重 2.6989 (20℃) 。空気中では表面に酸化物の緻密な薄膜を生じ,内部は保護される。融点近く熱すると激しく燃焼し,高温を生じるので,冶金,溶接に利用される。酸ともアルカリとも反応し,水素を発生する。軽く,加工も容易なため,そのままあるいは合金として日用品,建築材料,運輸関係,送電線などに広く利用される。粉末は塗料,テルミットに利用される。




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