日本建築学会
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テンプレート:学会 一般社団法人日本建築学会(いっぱんしゃだんほうじんにほんけんちくがっかい、英称:Architectural Institute of Japan、略称 AIJ)は、建築に関する学術・技術・芸術の進歩発達をはかることを目的とし、1886年(明治19年)に設立された日本の学会。日本学術会議協力学術研究団体。
概要
設立当初は「造家学会」(ぞうかがっかい[1])を名乗ったが、建築家・伊東忠太の提案により、1897年に「建築学会」と改められた。戦後の1947年に「日本建築学会」と改称。1930年、本部として銀座に建築会館設置。1982年、三田(港区芝5-26-20)に移転。国内で最も伝統と権威がある学会の一つである。
会員数3万5千名余[2]。会員の所属は研究教育機関、総合建設業、設計事務所をはじめ、官公庁、公社公団、建築材料・機器メーカー、コンサルタント、学生など。
調査研究の振興、情報の発信と収集、教育と建築文化の振興、業績の表彰、国際交流、提言・要望などの事業を幅広く実施。
建築学の専門分野別に16の常置調査研究委員会を設置し、さらにそれらのもとに約560の小委員会、ワーキンググループを設けて、延べ7,000名の委員が年間約2,300回の会合を開いて専門的な調査研究活動を行っている。また、北海道、東北、関東、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州の9支部がある。調査研究委員会の活動成果は、学会の規準、仕様書、指針、報告書等として出版されるとともに、講習会、シンポジウムを通して会員をはじめ広く建築関係者に対して普及がはかられている。
主な活動・情報発信
建築雑誌、論文、梗概等はCiNiiで閲覧することができる。
- 『建築雑誌』(Journal of Architecture and Building Science)
- 1887年(明治20年)創刊。建築学会の会誌。月刊誌。
- 『論文集』(Transactions of AIJ)
- 通称「黄表紙」。構造系、計画系、環境系の3種類。月刊で審査を通過した研究論文(査読論文)を掲載し、建築の分野では最も権威があると評価されている。
- 日本建築学会構造系論文集(Journal of Structural and Construction Engineering)
- 日本建築学会計画系論文集(Journal of Architecture and Planning)
- 日本建築学会環境系論文集(Journal of Environmental Engineering)
- 『技術報告集』(AIJ Journal of Technology and Design)
- 年3回発行され、審査を経た技術的成果の報告集。
- “Journal of Asian Architecture and Building Engineering” (JAABE)
- 英文論文集。年2回刊行。日本建築学会、中国建築学会(ASC、中国語: 中国建筑学会)、大韓建築学会(AIK、Architectural Institute of Korea)の3者で発行。
- 日本建築学会大会 学術講演会
- 毎年行われる大会。学術講演会の梗概は『大会学術講演・建築デザイン発表梗概集』(Summaries of Technical Papers of Annual Meeting)として、DVDで発行される。かつては冊子版梗概集(13分冊)も発行されていたが、廃止された。
- 『作品選集』(Selected Architectural Designs)
- 年1回刊行。審査を経て選ばれた会員設計の優れた建築作品を発表している。
- 支部研究発表会
- 各支部で毎年、研究発表会を実施しており、梗概集も発行される。
略年表
- 1886年:造家学会創立。
- 1887年:「建築雑誌」発行(現在毎月会員に配布されている)。
- 1897年:建築学会と改称。
- 1928年:株式会社建築会館設立。
- 1930年:建築会館、銀座に竣工。
- 1947年:日本建築学会と改称。
- 1958年:社団法人となる。
- 1982年:建築会館、三田に移転・竣工。
- 1986年:創立百周年。
- 2002年:建築博物館設置。
- 2012年:一般社団法人となる。
関係者
役員
(2018年8月現在- )
- 会長
- 副会長
- 加藤信介
- 菅順二
- 大崎純
- 竹内徹
- 筬島亮
歴代会長
- 1886年(明治19年)- 1892年(明治25年):青木周蔵
- 1892年(明治25年)- 1897年(明治30年):渡辺洪基
- 1898年(明治31年)- 1903年(明治36年):辰野金吾
- 1904年(明治37年):葛西萬司
- 1905年(明治38年)- 1917年(大正6年):辰野金吾
- 1918年(大正7年)- 1920年(大正9年):曽禰達蔵
- 1921年(大正10年)- 1922年(大正11年):中村達太郎
- 1923年(大正12年)- 1924年(大正13年):塚本靖
- 1925年(大正14年)- 1926年(大正15年):横河民輔
- 1927年(昭和2年)- 1928年(昭和3年): 塚本靖
- 1929年(昭和4年)- 1930年(昭和5年):佐野利器
- 1931年(昭和6年)- 1932年(昭和7年):大熊喜邦
- 1933年(昭和8年)- 1934年(昭和9年):佐野利器
- 1935年(昭和10年)- 1936年(昭和11年):内田祥三
- 1937年(昭和12年)- 1938年(昭和13年):佐野利器
- 1939年(昭和14年)- 1940年(昭和15年):内田祥三
- 1941年(昭和16年)- 1942年(昭和17年):内藤多仲
- 1943年(昭和18年)- 1944年(昭和19年):小林政一
- 1945年(昭和20年)- 1946年(昭和21年):内藤多仲
- 1947年(昭和22年)- 1948年(昭和23年):岸田日出刀
- 1949年(昭和24年)- 1950年(昭和25年):吉田享二
- 1951年(昭和26年)- 1952年(昭和27年):伊藤滋
- 1953年(昭和28年)- 1954年(昭和29年):石井桂
- 1955年(昭和30年)- 1956年(昭和31年):武藤清
- 1957年(昭和32年)- 1958年(昭和33年):佐藤武夫
- 1959年(昭和34年)- 1960年(昭和35年):二見秀雄
- 1961年(昭和36年)- 1962年(昭和37年):木村幸一郎
- 1963年(昭和38年)- 1964年(昭和39年):棚橋諒
- 1965年(昭和40年)- 1966年(昭和41年):高山英華
- 1967年(昭和42年)- 1968年(昭和43年):坪井善勝
- 1969年(昭和44年)- 1970年(昭和45年):前田敏男
- 1971年(昭和46年)- 1972年(昭和47年):加藤六美
- 1973年(昭和48年)- 1974年(昭和49年):吉阪隆正
- 1975年(昭和50年)- 1976年(昭和51年):横尾義貫
- 1977年(昭和52年)- 1978年(昭和53年):吉武泰水
- 1979年(昭和54年)- 1980年(昭和55年):梅村魁
- 1981年(昭和56年)- 1982年(昭和57年):清家清
- 1983年(昭和58年)- 1984年(昭和59年):小堀鐸二
- 1985年(昭和60年)- 1986年(昭和61年):芦原義信
- 1987年(昭和62年)- 1988年(昭和63年):谷資信
- 1989年(平成元年)- 1990年(平成2年):木下茂徳
- 1991年(平成3年)- 1992年(平成4年):岸谷孝一
- 1993年(平成5年)- 1994年(平成6年):内田祥哉
- 1995年(平成7年)- 1996年(平成8年):中村恒善
- 1997年(平成9年)- 1998年(平成10年):尾島俊雄
- 1999年(平成11年)- 2000年(平成12年):岡田恒男
- 2001年(平成13年)- 2002年(平成14年):仙田満
- 2003年(平成15年)- 2004年(平成16年):秋山宏
- 2005年(平成17年)- 2006年(平成18年):村上周三
- 2007年(平成19年)- 2008年(平成20年):斎藤公男
- 2009年(平成21年)- 2010年(平成22年):佐藤滋
- 2011年(平成23年)- 2012年(平成24年):和田章
- 2013年(平成25年)- 2014年(平成26年):吉野博
- 2015年(平成27年)- 2016年(平成28年):中島正愛
- 2017年(平成29年)- 現在:古谷誠章
名誉会員
- 主な名誉会員
脚注
関連項目
外部リンク
典拠レコード: